DOLLS UNKNOWN`S BATTLE FRONTLINE 作:猫鮪
さて前回カ●コン製ヘリに乗っていた上原たちは案の定撃ち落とされてはぐれてしまう。404小隊は全員まとまることができたものの上原は木が生い茂る場所に落ちてしまう。しかも無線にも出られないというオマケ付き。上原はどうなったのか…
ということで本編をどうぞ。
〜木が生い茂る森っぽい場所〜
先の大戦で世界が無茶苦茶になったにも関わらずこの場所は珍しく天然物の木がたくさん生えている。おそらく崩壊液等の被害が少なかった場所だろう。その中の一つの木の枝に…上原は吊るされていた。
『ふぃ〜〜…あっぶねぇ…木に引っかかってなかったら死んでたぞ…』
上原はなんとかもがき、パラシュートから降りた。しかし…
『っ!うわうわうわうわうわ!!!』
外した瞬間スルリと抜け落ちたため地面に叩きつけられる。HPゲージがそこそこ減る。
『イッテェ…回復するか…』
とりあえず包帯を巻いてみる。するとHPゲージもすぐに回復する。今更ながらどういう仕組みなのだろうか。
『よし…装備は…うん、問題はないな。さて、どうすっかなぁ…?』
装備は特に問題無いものの鉄血の拠点がどこなのか。コデックスを頼ろうと思おうにもなんと電波が届かないのである。なってこったい。
『とりあえずここを抜けるしか無いな。まずは移動だ。』
上原はアテもないが歩き出す。武器はとりあえずP1919にしておく。森の中での戦闘にアサルトライフルはあまり向かないっておばあちゃんが言ってた(大嘘)
〜プレイヤー、移動をしていく!(MJ風、松●じゃないぞ!)〜
歩いてはいるのだが一向に出口が見つからない。元いた世界ではこういう森のような場所に特に縁は無かったことを思い出す。上原の故郷はドがつくほどの田舎である。田舎は山と森ばかりだと思っているそこの君。あながち間違ってはいないがそこそこの都市っぽいとこはあるぞ!ソースは作者の猫鮪自身だ。
【猫鮪:勝手に私を出すんじゃない!】
それはそうと敵の一人とも出会わない。静か。静かすぎるのだ。木の葉っぱが擦れ合う音だけが耳に入る。構えていたP1911を腰のホルスターに仕舞う。作戦中ではあるのだが…少し歩き疲れた。近くに手頃な倒木があった。そこによっこいしょとオジサンくさい声を出しながら腰掛ける。
『しっかし…なんでこんな世界に来ちまったんだ…』
寝て目覚めたらこんな物騒な世界にいて、のせられるままにグリフィンの社員になって404小隊とかいう得体の知れない()グループと一緒に鉄血の拠点を破壊する作戦を一緒にやるわ。元いた世界に戻ったらちょっとした小説は書けるのではないだろうか。そんなことを考えてると…
「きゅきゅっ!」
『?』
足元から何か音がした。下を向くと…
「きゅきゅっ!」
ちっちゃい動物がいた。上原は動物には詳しくないのだが…多分リスだろう。シマリスだったか。上原のコンバットブーツの周りをクルクル回っている。
『り、リス?なんでこんなとこに…てかこんな世界にまだ動物とかいたんだ…』
「きゅ?」
『何だ?俺がどうかしたのか?』
試しに指をリス(?)の前に出してみる。すると近寄ってきて腕を伝ってとことこと登ってきた。
『わっ、お前器用だな…』
「きゅっ!」
上原の方に乗ったリス(?)は一通り周りを忙しなく見渡す。しかし一向に降りる気配はない。
『かわいいなお前…さて、そろそろ行かないとな。45たちが心配だ。ほら、さったと降りろ。』
上原がリス(?)を掴もうとしたがサッと避けられる。
『あっ!オメェ…』
また捕まえようとするが全部避けられる。そうしたやり取りを数回し続けるがまるで捕まらない。
「きゅきゅきゅっ!きゅっ!」
『何を言ってるのかわからん。』
リス(?)がなにかを訴えているのかもしれないが上原は動物の言語がわからない。そうしたらリス(?)は上原のバックパックの横についてたポーチ、包帯が入っていた場所に入った。
『なんだ?ついていきたいってか?』
「きゅっ!」
『わからんが…まぁいいや。一緒に行こうか?』
リス(?)はポーチの蓋から頭を出している。諦めた上原は立ち上がり、再び歩き出した。今度はリス(?)も一緒に。
〜少年&小動物移動中〜
そこからさらに数十分は移動しただろうか。周りがたくさんの木なのは変わらないが空気というか雰囲気というか何かが変わった。おそらく人形たちにはないだろう「勘」ってやつだ。リス(?)は
『この方向真っ直ぐ進めば出られそうだな…』
上原はそのまま真っ直ぐ進む。一応戦闘が起きた時のために武器はP1919からMP5に変えておく。サプレッサー等のアタッチメントは一切つけてないがなんとかなるだろう。するとコデックスから通知音が入った。
ピピーッ!ピピーッ!
〈サツキ!?聞こえる!サツキ!!!〉
どうやらかなり焦った様子でUMP9がこちらを呼んでいた。
『ナインか?どうした!』
その様子に自分の足取りを早くなる。
〈よかった!やっと繋がった!とりあえずすぐに援護に来て!座標は送るから!〉
コデックスからはナインの声と一緒に銃声が響いている。
〈サツキの信号が消えたけどそのまま作戦を行っていたの。そしたら待ち伏せされてたみたいで…とにかく早くき〉
通信がへんなところで切られる。
『ナイン?どうした!ナイン!』
聞こえてないのか応答がない。かなり逼迫した状況だろう。送られた座標を見ると自分が進んでいた方向から結構距離があるが間に合うかもしれないという距離だ。
『待ってろよ…今助けに行くからな…!』
MP5を背負うと走り出す。タイムリミットはいくらかは分からない。しかし急務なのは上原が一番分かっていた。焦る気持ちを抱えながら送られた座標に向かっていった。
「きゅきゅ…」
ポーチにおさまっていたリス(?)はすごい振動に耐えていた…
〜一方、404小隊はというと〜
ズダダダダ!パシュン!バチィン!
「ナイン!敵そっち行ったからスタンお願い!」
「了解!」
鉛玉とエネルギー弾が飛び交う戦場。ここは鉄血の基地の入り口である。しかし404小隊の四人に対して鉄血の人形たちは100は近いであろう数。多勢に無勢もいいとこだ。ナインは閃光手榴弾を投げて一時的に目くらましをし、416がグレネード弾でまとめて吹き飛ばす。しかし相手の数が尋常ではない。基地内だからか人形が出てくる出てくる。ソ●エト連邦もビックリに無尽蔵ぶりである。
「サツキに今すぐ来てって通信は送ったけどいつくるか分からない!だからそれまで耐えないと!」
「私とナインが前線に出るから416はグレネード弾を使って吹き飛ばして!G11は後方の狙撃手を優先!」
「「了解」」
45がスモークグレネードのピンを抜き、投げる。ボシュっと音がして煙幕が張られ始める。それを確認したら前線に出てありったけの弾幕を張る。416がすぐにグレネード弾を再装填して再度放つ。G11は煙幕でSMG二人を見失ってる鉄血の人形の頭を正確に撃ち抜きスクラップに変える。
煙幕の中で爆発が数回起こる。火花とプラスチックなどの破片が飛び散る。
煙幕が収まる。そこには鉄血の人形がバラバラになっていた。
「はぁ…はぁ…」
「クリア…かしら?」
「安心はできないわ。とりあえず一旦退避して弾薬の補給をし「416!危ない!」ゃっ!」
何かに気づいた45が416を抱えて飛び退く。次に瞬間、かなり太めのレーザーがさっきまで416のいたところを通過、レーザーは壁に着弾した。
「レッ、レーザー!?ここの鉄血の基地にはこんなのもあるの!?」
「まったくふざけんじゃないわよ!みんな!一時撤退して大勢を立て直すわ!」
「でっでも45姉!サツキはどうするの!」
「いいから今は撤退することだけを考えて!行くわよ!G11も撤退よ!早く!!!」
「わかったから急かさないでよぉ…」
離してる間にもレーザーがこちらを狙って飛んでくる。それを辛うじて避けつつ四人は撤退していったのだった…
【続く】
いかがでしたでしょうか。
実はつい先日バイオハザード6を買いました。今はクリス編を終わらせて次はジェイク編に入ろうとしているんですが…ピアーズ…うっ(´;ω;`)
ということで皆さんまた次回でお会いしましょう!以上、猫鮪でした。