TS転生しちゃったけど、俺は絶対にメス堕ちしない。 作:棺祀師
ただ、この話が原因で消されるかもしれない。
士道が扉を開けてすぐ、甘ったるい、安手の芳香剤の匂いが鼻をついた。
「うっ……。」
その匂いに思わず唸り声を上げるが、彼は特に気にする様子もなく俺を連れて中へと入っていく。薄暗い通路を抜けた先には、綺麗に整えられた真っ白なダブルベッドと、それを取り囲むように配置された大きな鏡だけが置いてあった。
「あの、ここは。」
「言っただろ、
はて、休憩。困惑している俺をよそに、彼は手持ちの荷物を床に置き服を脱ぎ始める。布が擦れる音と、お互いの息遣いだけが室内に響いている。
「えっと」
「ん?どうした?」
「なんで、服を脱いで……?」
「……は?」
俺がそう尋ねると彼は一転、失望したような、冷たい視線を向けてくる。何か、気に触るようなことを言ってしまっただろうか。
彼ははぁ、と溜息を吐き、いきなり俺を乱暴にベッドに押し倒した。衝撃でベッドが軋むような音がして、幾ばくかの埃が舞い上がる。
「ここまで来て惚けんのは可笑しいだろ」
彼は仰向けに倒れている俺の首を掴み、馬乗りになる。普段とはかけ離れた彼の様子にただならぬ雰囲気を感じた俺は、拘束を解こうと身をよじらせたが首を掴んだ手の力が強まるだけで何の解決にもならなかった。
「ど、どうしたの?ちょっと怖いよ……。」
彼ははぁ、と2度目の溜息。
「だから惚けんなって、本当は廻もわかってんだろ?」
そりゃ、正直に言ってしまうと俺だって今がどんな状況でこれから何が起こるのか想像は付いている。ただなんとかその方向から離れたかっただけだ。
俺が黙っているのを肯定と受け取ったのか、彼は手の力を緩め首筋を優しく撫で始めた。くすぐったい、けれども心地の良い刺激が、首筋から全身を駆け巡る。
「んっ……」
その絶妙な力加減に、不覚にも声を漏らしてしまう。
こんなの、止めなきゃいけない。理性がそう叫ぶが、身体は動かない。
そんな俺に追い討ちをかけるかのように彼は、もう片方の手で首筋と同じように耳を撫で始めた。
「う、っぁ……っ♡」
首筋と耳、両方から来る刺激は、じわじわと俺の理性を侵食する。息が荒くなり、頬も上気し、熱を持ち始める。
「結構敏感なんだな。」
「し、しらないっ……ひぁっ」
「もっと良くしてやるよ。」
「いやぁ……」
今度は耳を撫でていた手を俺のお腹に置き、焦らすようにフェザータッチで下へ下へと降下していった。ゾクゾクとした快感の轍を残しながら、ゆっくりと下へ近づく手は、俺の鼓動をさらに加速させていく。
そして下着に手を掛けた所で彼は、耳元に顔を近づけて言った。
「お前の事が好きだったんだよ!」
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「ファッ!?」
ガバッ、と勢いよくベッドから起きる。慌てて辺りを見渡すが、目に飛び込んできたのはベッドを囲んでいた鏡などでは無く、いつもの見慣れた自室の光景だった。
「……夢?」
自覚した途端、急速に目が覚めていく。そして襲ってくるとてつもない羞恥心。
「う、うわぁぁぁっ」
たまらず枕に顔をうずめる。
嘘だ、嘘だ、なんであんな夢。最近ただでさえ気まずいのがさらに気まずくなる。っていうか後半誰だよ完全にキャラ崩壊してるじゃん気付けよ俺ぇ!!!!
そしてなによりも満更でもなかった自分がいるのが最高に最悪だ!俺は同性愛者じゃない。確かに身体的には異性だけど、心は男、ちゃんと女の子が好きだから!!なのに何であんなドキドキしてしまったんだああああ!!!!
「いやあああああああ!!!!」
ベッドで転がり回って叫び、何とか羞恥心を紛らわそうとする。その動き合わせて、水分を吸った下着がクチ、クチと水音を立てた。この水分の正体は汗なのか、
ギリ1500文字!
どうでしょうか、直接的な部分はそんなに描写してないし触れてないし、一応R-15だから大丈夫だとは思うんですけど……。
まあそこは、運営の味噌汁!