わーるど・おぶ・ぱずどら   作:Axelea

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今回は、やっとゴブリンの商人が出ますよ!ww


それではどうぞ!


覚悟

 

「ゴブリンの店に行く前に二つ、確認したいことがあるんだけど」

 

「ゲシシシ。なんダ?オレっちが答えられる範囲なら答えてやるゼ」

じゃあ…

 

「お前の名前って何?」

そう。これを聞くのを忘れていたのだ

 

「ゲシシシ。これはすまなイ!名乗るのを忘れていたナ。オレっちの名はシャウロ。あんたの名前も教えてくれるかイ?」

 

「俺はイルアだ。で、この子がヒメ。で、ちっこいのはヒカリだ。」

 

「ちっこいって説明いるの?」

ヒカリがジト目で見てくるが無視しよう。

 

「ゲシシシ。イルアっち、ヒメっち、ヒカリっちネ。覚えたゼ」

 

「それで、イルア君、もう一つはなんなの?」

 

「ん?あぁ、なんで俺のしている指輪が、おじいさんが作ったものだと分かったんだろうって思ってな。」

 

「ゲシシシ。そいつは簡単な話ダ。その指輪の金属ハ、シャイターンで無ければ加工できなイ。そしテ、シャイターンと人間にしか使う(指にはめる)事は出来なイ。

そしテ、ジイサンの指輪以外、シャイターン族が他の部族に渡した事はなイ。

つまリ、シャイターン族の集落じゃないところにこの金属の加工物があれバ、それは自ずとジイサンの指輪だと分かるのサ」

 

「はー、シャイターン族ってなかなかケチな奴らなんだな。」

 

「ゲシシシ、何故そうなる。まァ、否定はしないガ」

 

「でも、それだけで気づくもんなの?」

 

「ゲシシシ、イルアっちと指輪かラ、普通じゃないオーラをはなっていたからナ」

 

「なんにせよ、すごい指輪なんだな、これ。」

 

「ゲシシシ。失くすなヨ?付けっ放しにしておくんだゾ」

 

「分かってるよ」

 

 

 

 

 

____「いらっしゃい。うちはなんでも揃ってるよ。なにがお望みかな?」

ゴブリンの主人がそう告げる。

 

「ゲシシシ。ゴブリンの旦那、ちょっとこいつらに武器を見繕ってくれイ」

 

「任せな。種類は?」

 

「この兄さんにはグローブ、こっちの姉さんには剣と盾。ちっこいのには帽子を頼ム」

慣れているのだろうか、スイスイと会話を進める。

 

「お安い御用だ。ぴったりのやつを探して来ますね」

 

 

 

____黒のグローブ…デザインを求めた一品。

しかし伸縮性にすぐれ、手に馴染む。

また、そのデザインを維持するため、素晴らしい耐久力を誇る。

 

「おやっさん!最高です!」

 

「君を見たときにピーンときてね。似合うと思ったよ。気に入ったろう?」

 

「ありがとうございます!コレ、買います!」

 

「しかし、どうこういうわけじゃないが…どうせなら、服も一緒に買ったらどうだい?お安くするよ?」

 

今の俺の服装→上Tシャツに下ジャージ。

 

いや、もともと家でパズドラしてただけだし、外でないから服いらないし!

う、うん。これで戦闘は…

 

「…いいの、あります?」

 

「ピッタリのがあるよぉ?」

ニヤリと笑うおやっさん。期待出来そうだ。

 

「予算は?」

 

「8万2000です」

 

「なるほど、おっちゃんに任せなさい。」

 

 

 

 

____「軽い。そして吸い付くようなフィット感。素晴らしい。」

おやっさんが持ってきたのは、グローブと相反する白色のコートのセット。

曰く、耐寒、耐熱に優れているらしい。

コートなのにかさばらず、動きやすい。

 

「まるで長年愛用した物のように馴染みます。本当にいい品ですね。イルア様、私はこちらを買っていただきたいです。」

 

「みてみてー!この帽子、ふっかふかだよ!」

 

どうやら全員満足したらしい。

恐ろしいほどすごいなこの店。

 

「じゃあ、これ全部でお願いします!」

 

「全部で8万だ。…はい、確かに。」

俺はおやっさんにお金を渡した。

 

「今後も、ご贔屓にたのむよ!」

また来よう。

 

 

そう心に決めて、店を去った。

 

 

 

____

 

「ゲシシシ。どうだっタ?」

 

「ありがとう。本当に助かったよ。あの店、いいとこだな!」

 

「ゲシシシ、ゴブリンの旦那…多分値段を負けてくれたぜ?」

 

「え?」

 

「ゲシシシ。そいつらは本当にいい品物ダ。15万くらいするんじゃないカ?」

 

「じっ、15万?!」

 

「ゲシシシ。まァ、あの店が儲かってるからできるのかもしれないガ、感謝しておこうゼ。」

 

「おう。ありがたく頂戴しておこうかな」

 

 

 

 

 

____

 

「イルア様、これからどうなさりますか?」

 

さて、準備は整った。

ここからどうするのか、それは俺の一言で決まるが、やはりここは…

 

「ボク達はまず、戦闘経験が浅すぎると思うんだ!だから、街の周辺でコツコツ戦いを覚えるのはどうかな?」

 

「うん、それ俺同じ事言おうとしてたわ。あー、先言われちゃったなー、んー。リーダーなんだけどなー」

 

「え?…なんか、ゴメンね」

 

「いいよ。自分の役割はわかってるつもり。どうせ俺はキマらない主人公なんだよ…」

 

「いっ、イルア様はカッコいいですよ!」

うん。こう、すかさずフォローしてくれる。

 

なんていい子なんだろう。天使かな?

 

 

 

____

 

そんなこんなでテンションの上がった俺は

 

「うぉっしゃー!めっちゃくちゃに戦ってやるぜ!」

 

燃えていた。

 

しかし

 

「ゲシシシ、まぁまちなっテ」

フッ…

 

「イルア、お前に戦い方を教えてやろう」

どうやらその前にやらなければならない事ができたらしい。

 

「戦い方?ドロップ消して、殴ればいいんだろ?大丈夫!パズルには自信がある。」

 

「そうじゃない。"指輪"を使った戦い方だ」

 

「…指輪の使い方?なにか戦闘の役に立つのか?」

 

「もちろん。そいつはお前にとって、武器にもなるし盾にもなる」

 

「え、変形すんの?コレ?!えっ、なにそれ楽しい!教えてくれ!」

変形物と聞いてテンションがダダ上がりだ!

 

「お前のやる事は簡単。強い意志をもって、力を操れ。」

いくぞ____そのかけ声とともにシャウロの体がみるみる炎の塊へと変わっていった。

 

_入るぞ_

ブォォォォォと、シャウロの炎が吸い込まれるように指輪の中へと入っていく。

 

…全て入った。

あれ?なにも、起こらない?

 

____熱ッ!

 

強烈な熱が指輪をはめた右手を襲う。

思わず指輪を外してしまった。

それと同時に、指輪からはじき出されるようにシャウロが出てきた。

 

「外したのか…やはり制御できないか…」

 

「なんだよ今のッ?!」

 

「あれは俺の炎だ。人型のときより、あれのほうが強いんだが戦い辛いんだ。

だから、お前に命を預けて指輪に入り、お前の力となる。」

 

「制御ってどうすればいいんだよ?!」

 

「炎の制御は心次第だ。俺はお前に命を預ける。覚悟を持たねば俺の炎に呑まれるだけだ」

 

_もう一度だ_

 

 

 

 

 

 

 

____「熱いッ!」

 

 

_また失敗か…_

 

辺りが暗くなってから何時間も過ぎた。

俺はまだ炎を制御できないでいる。

 

フッ…

 

「ゲシシシ。俺はもう限界ダ。休むゾ」

 

「あぁ、夜遅くまで付き合わせてすまなかったな。」

すでに寝ているヒカリの横で寝始めるシャウロ。

 

ちなみに野宿だ。

 

 

「くっそ、なにがダメなんだよ!覚悟くらい、俺にだってあるだろ!?」

イライラする。

 

俺は…覚悟できてるんだろうか

 

人間だからってみんなに甘えてないか?

 

まだモンスターに会うのも怖い。

 

そうか…だから腹が立つんだ。

自分にイライラする。

 

「イルア様…急ぐ事はないと思いますよ?指輪を使えるようになるまで、私がしっかりとお守りします!」

 

はにかみながらそう言うヒメ。

 

…情けないな。女の子に守られるなんてのは。

 

俺は…弱い。

 

 

 

 

「ヒメは…寝ないのか?」

 

「イルア様がお休みになるまでは休みません。」

 

「そうか…」

何の気なしに、地面に寝転ぶ。

 

 

 

____星空が綺麗だ。

もともと俺は引きこもりだ。暇な毎日を過ごす中、パズドラに出会い、どっぷりとハマった。

 

パソコンを使って稼いで、課金して

 

そうやって長い間引きこもっていたら、窓の外さえ見なくなっていた。

 

 

綺麗な空がここにある。

 

長い間見ていなかった太陽、月、青空、星。

その全てが輝いている。

この世界の空が綺麗だというわけではないだろう。

 

仲間がいて、毎日外でワイワイやってる。

 

あいつらと一緒に見る物全てが輝いて見えるんだ。

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ヒメ」

 

「なんですか?イルア様。」

 

「変な事聞くけど、ヒメって好きな人いる?」

 

「…あまりよくわかりませんが、主人であるイルア様のことは、とても慕っております」

 

「主人として…ね。 なぁ、ヒメ」

 

「なんですか?イルア様。」

 

「俺、お前の事好きだ。仲間とかそういうんじゃなくて…一人の女の子としてお前が好きだ。」

 

「…。」

暗くて、ヒメの表情はあまりよく分からない

 

「覚悟、決めたぞ。俺が皆を守る。ヒメより強くなって俺がヒメをまもってやる!」

 

「イルア様…」

 

俺はもう、甘えない。恐れもしない。

 

頼りにはするけれど、皆は俺が守る。

 

毎日皆で、輝いた空を見るために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イルアの右手にはまった指輪は、満足そうにキラリと煌めいた。







はい。なかなか変わった雰囲気となりましたね。


シャイターンのシャウロくんの戦闘方は、イルアの指輪に入り力を貸す。という形になります。



かなり冒険をしたシステムなのですが、いかがでしょうか…?



評価、感想、お待ちしております。



ではまた!
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