孤高の歌姫が変えた生活   作:アイファー

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ギリギリ2日に1本投稿だぁ。危ねぇ

今回は前回の友希那目線です。
目線が友希那になっただけで、会話はあまり変動してません。


勉強会(part友希那)

今日は慎也の家に行く予定がある。数日前に私から慎也に頼んで、テスト範囲の勉強を教えて貰うことになっている。9時に約束をしているため、そろそろ行かないといけない。とりあえず苦手な教科を持ってっといておこう。正直現代文以外分からない。多くなってしまうけど大丈夫かしら?後で何かお礼をしなくてはね。

時間も近くなってきたことだし。そろそろ行こう。待たせるといけない。

 

 

慎也の家に大体5分前に着いた。これくらいの誤差だった大丈夫だろうから、呼び出そう。インターホンを鳴らすと慎也が向かい入れてくれた。

 

「おはよう」

「あぁ、おはよう」

 

慎也はそう微笑んで家に向かい入れてくれる。

 

「結構綺麗ね」

「何も置いてないだけだ」

 

彼はそんな事を言いながら部屋に案内してくれる。

部屋に入るとさっきと同じ様な感じで部屋には多くのものは置いてなく、シンプルで綺麗に整頓されている。

 

「少し待っててくれ、適当にお茶とか持ってくる」

「分かったわ。ありがとう」

 

そう言って慎也は部屋から出ていく。

何となく周りを見渡すと部屋は広いので少し物足りないと思ってしまう。今度何か今日のお返しで置物を買っておげようかしらね。

 

「そんなかしこまんなくてもいいよ」

 

少し考えていると不意に声をかけられて、戸惑ってしまった。

 

「そ、そうかしらじゃあ...」

 

他人の家に来たのは実は結構久しぶりだった。小さい頃はリサの家に行っていた事があったが、この頃全然行っていない。言ってしまえば、中学生以来他人の家に来た。こういう時どうしていればいいかよく分からない。

 

「早速だけど、苦手な所や分からない所を言ってくれ、俺に答えられる範囲なら教えてやれるから」

「じゃあ、これを教えて欲しいのだけれども」

 

 

 

とりあえず英語は教えて貰い、テスト範囲内だけなら大方解けるようにはなってきた。教えるのが苦手と言っていたけど、聞いている側としては、わかりやすいと思う。それに....

 

慎也が描いてくれたこの猫のイラスト、結構可愛い....

猫から吹き出しが出て補足を喋っている。口を開けて目を瞑っている所がまた愛おしい。

 

「それで、ここなんだけど────」

 

っ!?

 

慎也が一歩自分の方へ近づいてきた。彼は聞き取りやすい様にとか、わかりやすい様にといった意味で近寄って来たのだろうけど、少し集中が切れてしまっていたせいか、私からするとどうしても距離を意識してしまう。肩と肩が触れそうなくらい近い。嫌と言う気持ちは一切無いが、その代わりに、少しドキドキしてしまう。

 

「じゃあ、1回ここ解いてみてくれ」

「え、えぇ....これは...」

「これは、さっき言った公式を使えばい解ける筈だ」

「さっきの公式....これのこと....かしら?」

「そうだな」

「こういう事、かしら?」

「お、正解。じゃあこれも似たような問題だから解いてみてくれ」

「分かったわ」

 

ふぅ、何とか正解出来た。やっぱりちゃんと集中していないとダメね。これじゃあ教えて貰ってる意味が無い。教えてくれている慎也に失礼だわ。

 

「しっかりしないとね」

「あ?何だ?」

「いえ、なんでもないわ」

 

今はテストの為にこっちに集中しよう。

 

 

 

「一旦休憩にしよう。昼も食べてないし」

「え、えぇ、そうね」

 

集中しようとしていたが、偶に途切れる。それは慎也が不意に体を寄せて説明しようとしてくれる。彼にそんな意識は無いんだろうけど、私は緊張してしまう。何でこうも、彼を意識してしまうのかしらね。

前はそこまで感じてもなかったのに....

 

「とりあえず、何か作るか」

「確か前に、少しなら料理が出来ると言っていたわね」

「あぁ、本当に少しだけど」

 

少しでも出来るなら凄い。私は作ったことなんて、学校の授業くらいでしか作らない。家では包丁なんて持ったことないし。

 

「友希那は座って休んでて、勉強ばかりで疲れただろ?」

「えぇ、一人でやらしてしまってごめんなさい」

「無理をさせてやらせることも無いからな、お客に手伝わせる訳にもいかない」

 

そう言って慎也は料理を作り始める。勉強ばかりで疲れただろ?と言っていたけど、慎也だって疲れているのに無理をさしてしまった。少しなら手伝えるかしら?

 

「慎也、私も何か手伝うわ」

「え、いいよ、料理出来ないだろ?」

 

事実だけどもう少し、他の言い方をして欲しかった。

 

「作る以外になにかを」

「あー、じゃあ────」

 

 

 

ということで昼食が完成した。彼は難しいことは頼まず、簡単な事を言ってくれた。おかげでわからないことも無くそれなりに動く事はできた気がする。

作ったのは慎也だから食べた味は十分美味しかった。

 

「結構テスト勉強も捗ったな」

「少し時間がたったらまたお願い出来るかしら?」

「大丈夫だよ、そのつもりだったし」

「そう、ありがとう」

 

そうしてまた、真也の部屋に行き、勉強会が始まった。

 

「そうだな....さっきやった所の復習からするか、ここを解いてみてくれ」

「分かったわ」

 

言われた通りに解き始める。わかりやすい説明だった為ここは覚えていた。あの猫のイラストの....

 

「こう、かしら?」

「そうだな、結構出来るな」

「慎也の教え方が上手いのよ」

「そりゃどうも」

 

そんな軽口を言いながらも、淡々と進めていく。休みを1時間毎にとってくれる為、疲れすぎなく出来る。

その感じでやっていく。ふと、時計を見ると既に3時だった。

 

「結構出来るようになったな」

「貴方が教えてくれたお陰よ」

「分かりにくくて悪かったな」

「そんなことないわ」

 

実際にこんなに出来るようになったんだから。

 

「もう大丈夫なんじゃないか?」

 

慎也がベッドに寄りかかり自分もすぐ横に寄りかかる。

 

「....最後に少し分からない所があるからそこだけいいかしら?」

「分かった」

 

そうして沈黙が訪れる。私も静かに黙っていると段々眠くなって来てしまった。ここで寝たらいけない。他人の家だし、私からお願いして入れてもらってるのに。これだけはいけな────

 

友希那はすっと、眠りに着いたのだった。

 

 

 

「ん、....はぁ」

「ん?起きたか。よく眠れたか?」

「え?私は」

 

これは....寝てしまっていた。

 

「あ、し、慎也、ごめんなさい」

 

慎也は別にいいと言ってくれているが、気を遣っているに違いない。

私はもう一度謝るが別に大丈夫と切り捨てられてしまった。

それにしても、座って寝ていたけど首も体も痛くない。かかっている毛布はきっと慎也が掛けてくれたのだろう。

....ここまで気を遣わなくてもいいのに。

 

「それにこの体制で寝ていたのかしら?」

「俺の肩に寄りかかっていたけどな」

 

え?....私が...慎也の肩に....

それも、ずっと体制を変えずにいてくれたの?わざわざ毛布まで掛けてくれて....

 

「あ、今時間は?」

「4時半過ぎだな」

「ごめんなさい、こんなに長く」

「大丈夫だって、むしろあまり無理しないでくれて良かったよ。お前に倒れて欲しくないからな」

「....」

 

こういう事をサラッと言ってしまう。ズルい

 

「とりあえず、今日は帰るわ。ただ寝て帰るだなんて、悪いことかもしれないけど」

「大丈夫だ。今日はよくやった」

「えぇ、今日は本当にありがとう」

 

このまま、また勉強を教えて貰っても確実に頭に入ってこない。彼の発言に簡単に反応してしまう。変にあんな言葉ばかり言ってきたから少し頭の中整理したいし

それに....帰り道何か後で渡す何かを買っといておきたい。見送ると言ってくれたが、今回は断って、商店街へ向かうことにした。

 

「はぁ」

 

今日は色々あった。慎也とは肩と肩が触れそうになりそうだったし、慎也の肩を枕に寝てしまうなんて、本当に予想外の事ばかりだった。それでも彼は何時も優しくしてくれる。

 

また何時か、あんな風に二人で何かしたいな。

 

私は商店街に入り何かいいものを探し始めた。




田抜きさん、steelwoolさん、評価ありがとうございます。
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