今回もまた、リサ姉目線スタートです。
「それで、昨日言った通りなんだけど、慎也の事で...」
「うん」
「最近、慎也に会うと、何か変な気持ちになるの....何か忘れているものが思い出せない見たいな」
思い出せない感じねぇ...そんなの答えは一つな気もするんだけどなぁ。やっぱり初だねー。
「それはー、さっ」
「?」
「自分で気づかないと駄目な気がするんだよね」
「どういうこと?」
「そのまま、その気持ちはアタシが答えるものじゃない」
そう言うと友希那は何かを考えるように、唸り、顔を顰める。
アタシも何時もなら手伝ってるけど、内容がそれだからねぇ。今回はあまり出番ないかもね。
「リサから見て慎也は、話してて楽しいと言っていたわよね」
「うん、もっと話したいね。自分の事あまり話さないから知りたいし」
むしろそういう事は友希那の方がよく知ってそうだけど、何時も一緒に居るからアタシよりは沢山知ってそう。後で聞いてみよう!
「彼は、Roseliaの事どう思ってると思う?」
「Roseliaの事....」
いきなり大きな質問が出て来たね...
慎也がRoseliaのこと...
慎也自身からはあまりそういう事聞かないからわかんないなぁ。
「前に慎也は、出会えて良かったと言ってくれたわ」
「....」
「言ってくれたのは嬉しかったけど、自分の生活を変えたとも言っていたわ」
「生活を....」
「もしそれが、軽率な私の行動で悪いことになっていたらどうしようと思って」
それは違う...
と言いたかったけどはっきり言える事なのかなと迷ってしまった。まだ何も知らないアタシが簡単にこんな事を言ってしまっていいのかを迷ってしまって。
「確実な答えはアタシにもわからない。でも悪い事はあまりないんじゃない?」
「....」
「それに、友希那は慎也の事どう思ってんの?まずはそこから」
分かっていながら慎也に対する友希那の気持ちを聞いてみた。
「私は、Roseliaを私達と同じくらい信頼してくれていると思うわ」
「んー、Roseliaとしてじゃなくて、友希那個人として」
「私個人?」
「慎也に会って不思議な気持ちになるならまずは、1から慎也の事考えてみたら?」
「慎也の事...」
なんとなく考えている感じに友希那はなる。それと同時に顔が少し赤くなってるなぁ。可愛いっ。心は気づいてないないかも知れないけど、顔は正直だねー。
「まだ、完璧な答えが出せない。でも....いい印象なのは確か」
「それが答えなんじゃない?」
「え?」
「さ、アタシの助言は終了」
席から立ち上がり、そそくさと帰る準備をする。一度家に帰りまた時間になったらファミレスに来て慎也と会えばいい。
「意外と答えは簡単な物だよ」
ウインクをして席から離れて、店から出る。
「ちょっとヒント出しすぎちゃったかなー」
そんな事を考えながら家路に着く。
私はリサが帰ったあと少しだけまだ一人で席に残って、言われたことを考えていた。
今までの事を思い返してみた。
初めての出会った時の事
初めて練習に来てくれた時の事
初めてRoseliaのライブを見にきてくれた時の事
一緒に勉強をした時の事
思い返せば多くのことがあった。実は私は助けてもらってばかりだった。練習の時や勉強、何かお礼が出来ればと小物だけど渡したら喜んでるように見えた。凄く嬉しかった。それに彼は私に可愛いとか普通に言ってきてドキドキした。
「ドキドキした....」
可愛いなんてリサとかよく言われてたけど何か感じ方が違う。もちろん異性と言う面もあるかもしれないけど、多分これは...
「好き....」
私は慎也の事が好きなのかもしれない。まだ確実性はない。でもこの気持ちはこの答えが一番しっくり来る。
「はぁ...」
今日は私も帰ろう。
少し気持ちの整理をしたい。こんなの初めて。父の達成できなかった目標に届くには音楽に全てをかける。だけどこれは、はっきりさせておきたい。Roseliaの皆の為にも....私の為にも....
今日は午後からリサに相談事、と言うよりアドバイスをもらおうと思っている。俺は友希那に色々な事で助けてもらったり、一番は退屈な生活を変えて、今じゃ友希那の事をあんな風に考えるようになった。
まだ気持ちは不完全だけどリサに聞けば何か分かるだろう。
「そろそろかな」
家から集合場所のファミレスまでの時間を逆算するとそろそろ出ないと5分前には着かない。
こうして俺は集合場所へ向かった。
丁度5分前に到着して適当に席を取っておく。今更だがリサってこういう相談事慣れてるのかな?リサはなんでも知ってそうだし大丈夫だろうけど。
「あ、いたいたーお待たせー」
時期にリサも着き、前の席に着く。
「いや、別に大丈夫だ」
「そう?それなら良かったー」
そんな彼女と彼氏がよくしそうな会話をして話を進めていく。
「今日呼んだのはリサにお願いがあるからだ」
「何となく予想は着いてたから大丈夫だよー、それで何?」
「友希那について出来るだけ教えて欲しい」
「....」
何故か沈黙が起こる。確かにいきなり友希那の事を教えて!なんて言ったらそうなるかもしれないけど、そんな驚いたような顔をしてまでこの空気を作らないでくれ....
「そんな驚いたか?」
「いや、友希那の事ってのは昨日聞いたけど...もしかしてもう気づいてる?」
「なんの事だ?」
「自分の気持ち」
自分の気持ち?それは俺が友希那に対する事を言ってるのか?しかもその言い方的に何となく俺の友希那への想い予想ついてるな....
「おい、何処で俺が友希那の事想ってると思った?」
「あれー?まだそんなことアタシ言ってないけどな~」
くそ、煽ってきやがった。それも自分のミスだからなんも言い返せねぇ....
「どうせこのことも言うつもりだったからいいよ」
「ちー、つれないなー」
俺で遊ぼうとするな。
「こういう相談はリサにしか出来ない事だ。真面目に答えてくれ」
「う、うん。分かった」
俺は一呼吸置いて話し始める。
「友希那と二人で出かけてみたい。少しアドバイスしてくれ」
「....え」
なんだよその反応。
「いや、うん、そうだよね」
「なんだよ」
「なんでもー。一つ重要な事聞いていい?」
「何?」
「慎也は友希那の事....好き?」
これは中々言いにくい所で聞いてきたもんだ。でも答えなくちゃいけないんだよな。
「まだはっきりとは分からない。でも、好きなのかもしれない」
「なにそれ」
「分からないからこそ二人で出かけたい。きっと好きだと感じる想いを明確にするために」
「へー、なかなかしっかりしてるじゃん」
少しだけだったがニコッと笑ってくれるリサ。
「友希那より進んでるね」
「友希那?」
「あーいや、何でもない。それより、どうすんの?デートは?」
「バーカ、デートはまだだ、いつか成し遂げて見せるけど」
「ははっ、もうそれ完全に好きでしょ?」
「どうだかな」
そんな笑い合いながら、話を進める。
「よし、それじゃあ色々相談に乗ってあげるよ」
「あぁ、よろしく頼む」
こうしてリサと俺で秘密の作戦会議が始まった。