孤高の歌姫が変えた生活   作:アイファー

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アフターストーリーです。

この物語内では今は夏という設定なのでこのイベントを選んで見ました。会話もイベントと同じ所もあれば、ちょっと変わった所もあります。

それではどうぞー


アフターストーリー『夏にゆらめく水の国』
トコナッツパーク


夏の休みの練習

暑いスタジオの中、俺達6人はいつも通り練習をしていた。

 

「えっと...氷川さんのギターで、さっきの柔らかなフレーズの所、あそこテクとかで柔らかに繋げるより、音量を下げるくらいのイメージでいいと思う」

「はい、私も激しい曲調からあのフレーズにするのにそのまま流れで弾いていたと思いました」

「曲によってはそれも良く聴こえるものもあるから、それも利点だと思うけど」

「ありがとうございます」

 

これもいつも通り。俺が思った事を伝え、それをメンバーが聞き、直していく。でも今は少し暑くて集中も時々切れる。ただ座っている俺が暑いのに、演奏しているメンバーはその倍は暑いだろう。実際に皆ペットボトルの中の水の消費量が早い。

 

「宇田川さんはよくこの暑い中あのパフォーマンスをし続けられたな」

「はい~、自分でもそう思うくらいヘトヘトです...」

 

宇田川さんに限った事じゃ無い、皆技術も確実に上がっているはずだから、その分動きや集中力も大きくなるはず。本当に凄い。

 

「....まだ納得出来る演奏では無いわね。暑さとかで集中が切れている見たいだから少し休憩にしましょう」

「おつかれさまー、りんりん。やっぱり暑いと疲れるのが早いよー」

「お疲れ様あこちゃん....でもこれからもっと熱くなるみたいだよ?...」

「えぇ!?それはちょっと....」

 

確かにこれでもまだ8月に入る直前であって、暑くなるのはこれから。そう考えるとちょっとヒヤッとする。

 

「暑い日とかは涼しくなる所とか行ってみたいですねー」

「スタジオの外は少しだったらここより涼しいぞ?」

「そう言う事じゃなくてですね...」

「あこちゃんは...出かけるとかそう言うイメージの事だと思うよ...」

「あぁ、そう言う」

 

ふざけたつもりは無いが普通に突っ込まれた。思考も低下してんのか?宇田川さんの言う通り暑さを紛らわしたい。

 

「あっ!そう言えば」

「?どうしたのリサ?」

「あっ...やっぱりなんでもない」

「それは少し気持ち悪いわ、最後まで言って欲しいのだけれども」

 

リサのパッと明るくなった顔は直ぐに元に戻ってなんかガックリしているような顔をしている。何かあんのか?俺もちょっと気になるな。

 

「いや~ね」

「今井さん、何かあったのですか?」

「う~ん。実はねバイト先の店長がトコナッツパークの招待券をくれるって言ってたんだ」

「「トコナッツパーク....?」」

 

友希那と氷川さんは不思議そうにしているが、俺はなんとなくならそれは聞いた事ある場所だった。多分テレビかなんかで聞いたんだと思う物なんだけど。

 

「えぇ!?トコナッツパーク!?あこ、前に家族で行ったことある!すっごく楽しかったよー」

「へぇ。よくそんな物をくれるって言ってくれたな」

「うん。そうなんだけど、確か店長、5枚しか持ってないって言ってたんだよね...」

 

5枚か...

それなら友希那、リサ、氷川さん、白金さん、宇田川さんで行ってくればいいんじゃないのか?

 

「あ...そうなんですか」

「うん、いい事思いついた!と思ったんだけど、数が足りなかった。ごめんね」

「残念だけど仕方ないかー」

「いや、ちょっと待て、5枚あれば十分なんじゃないか?」

「え?なんで?」

「5枚ってメンバー5人で行ってくればいいじゃん」

 

なんを悩んでいるのか知らないけど、これで解決じゃないのか?

 

「いやいや、慎也、自分の事数え忘れてるよ~」

「自分?あー。それなら気にしないで行ってこいよ」

「え!?そこ気にする所でしょ?ねぇ」

「そうですよ慎也さんも合わせて6人で行かないと」

「......」

 

まさかこんな事言って貰えるとは思ってもいなかった。当たり前に自分を抜いて5人で行けばいいと思ってたけど、自分の考えとは皆の意見と合わなかった。

 

「とりあえずその、トコナッツパークという所は慎也も一緒よ」

「はい、メンバー1人置いて行くなんて、気が引けてしまいます」

「......」

 

なんか言い返せるような言葉をが浮かんでこない。こうも信頼してくれていて正直感動もしている。

 

「まぁその招待券は8月終わりまでだから何とかなったら皆で行こっか」

「そう....ですね。何とかなるといいんですが...」

「慎也も自分に自覚を持ちなさい。貴方は唯のサポーターでも無ければ、1人の知人という訳でも無い。Roseliaの一人の一員という事に」

「...あぁ、ありがとな」

「当たり前の事よ」

 

この言葉を今までに何回言われたことか、一人ひとりのメンバーが自分の事をこんなに信頼してくれていて嬉しかった。

 

 

 

練習が終わり俺は家に帰る。

自分の部屋でベッドでくつろいでいると自分の携帯から着信音が鳴り響いた。画面には『相川涼介』と書いてあった。面倒だけど一応電話には出た。

 

「...はい」

『お、出た出た』

「なんだよ?」

『お前にプレゼントがあるんだけど』

「いらない」

『はっや!まだなんにも言ってないだろ?』

「...何?」

『えっとな...』

 

あまり良いものでもなさそうなんだけどな。前も似たようなくだりで食べ物をくれた事があったけど消費期限切れてたことがあった。いつの物を渡そうとしたんだよ...

 

『トコナッツパーク?って言う所のチケット?貰ったんだけど2枚あるから一緒に行かね?』

「トコナッツパーク...今そう言ったか?」

『おう、暇な時に行こうぜ』

「...分かった。チケットだけ貰って別の奴と行くわ」

『はっ!?』

 

いや、うるさ。耳元で大きめな声で、はっ、なんて耳壊れるわ。

 

『今二つの意味で驚いている。一つ、チケットだけ貰うの酷くね?二つ、お前友達作ったんだ...』

「......」

『なんだその沈黙。まさかRoseliaのメンバー、なんて言わないよな?まぁ、そう言う所行かなそうだけど』

「周りからそう見えてるんだ」

『まぁそう見えるな。んで、結局誰なの?』

「Roseliaのメンバー」

『.......は?』

 

 

 

俺は涼介と電話を終えた後、リサに連絡を入れた。

 

『俺の知り合いがチケットくれた』

 

そう送ると直ぐに既読がつき、返信が来る。

 

『え!?それってトコナッツパークの?凄い奇跡じゃん!さっそく皆に伝えとくね!』

 

既読がついて、あまり時間が経っていないのに、この量の文字がかえってくる。流石だな...

とりあえずはしゃいでる見たいだし良かったのかな。

 

「とは言っても...」

 

この話には実は少し裏がある。それは涼介も来るという事。Roseliaメンバー達と一緒に行く訳ではなく、偶然出会った様にして欲しいと。会っても何か出来るという訳でも無いんだけどなぁ。渡す代わりと言われたから仕方なく許可はしといた。

 

「まぁ後で細かい予定とか聞いておくか」

 

こうして俺はRoseliaメンバーとプラスαでトコナッツパークに行くことになった。




今回あまり友希那さん出なかったですね。
次は沢山出ると思うので許して下さい。次話は明日また投稿したいと思います。

終焉の暁月さん、Shin0720さん、時雨皆人さん、silverhornさん、クェーサードラゴンさん、石月さん、雨のち晴れ46さん、評価ありがとうございます。

軍人おじさんさん、誤字報告ありがとうございます。
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