僕は多分脱出ゲームをしている   作:うえポン

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Sa-4.鬼ごっこの結末は②

アザミはセビアの手を引き走る。

 

狼の声はだんだんと大きくなってきているのが分かる。

 

追いつかれるのも時間の問題だ。

 

 

セビア「ハァ…ハァ…!」

 

 

さっきからセビアは辛そうだ。

 

走るスピードもかなり落ちている。

 

おそらくヒールが走りにくいのだろう。

 

これ以上無理に走らせても、自滅を招く。

 

アザミはセビアのスピードに合わせて走った。

 

 

アザミ「…大丈夫か?」

 

 

セビア「…う、うん…!大丈夫…!」

 

 

しばらく走っていると、木の間から家らしき物がみえた。

 

 

セビア「あれって!」

 

 

アザミ「人家だ…!セビア、もう少しの辛抱だぞ…!」

 

 

二人は満身創痍で走った。

 

やがて狼の声も聞こえなくなり…

 

“ドンドン!!”

 

アザミは人家の扉を強く叩く。

 

 

アザミ「誰かっ、誰かいませんか!?お願いします!助けてください!」

 

 

その瞬間、

 

“カチャッ”

 

扉の鍵が開いた。

 

 

 

 

 

 

 

???「鍵は開けておいたよ…さっさとお入り…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザミ達は何とか生き延びたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在地:森の人家

 

 

屋敷の中は広かった。

そしてとても暖かい。

 

ーーーなんとか助かって良かった…。

 

 

???「おやおや、可愛らしい子供が迷い込んだみたいだねぇ。」

 

 

階段から誰かが降りてくる。

 

深緑のマントに先のとんがった帽子。腰は少し曲がって、表情はとても柔らかい。優しそうな老婆が降りてきた。

 

 

アザミ「アザミといいます。さっきは助けてくれてありがとうございます。」

 

 

セビア「セビアです。本当に助かりました。」

 

 

老婆「無事で良かったわ。大丈夫?狼に襲われる人、よくいるのよ。そのほとんどが、狼達の餌になってしまったのだけど。」

 

 

老婆「オマケにこの雨の中、よく逃げきれたわね。本当に運がいいわ。」

 

 

老婆「私はこの家に住む魔女なの。雨がやんだら、魔法で近くまで送ってあげるわ。」

 

 

どうやら老婆は魔女らしい。もう超常現象続きであった二人は、それほど驚かなかった。

 

 

アザミ「いいんですか…?」

 

 

魔女「えぇ、いいわよ。それより、二人共疲れたでしょう?雨がやむまでまだ時間があるようだし、ご飯にしましょう。遠慮はしなくていいのよ。」

 

“キュルルルルルル〜”

 

アザミの腹の虫が鳴く。

 

 

アザミ「…いただきます。」

 

 

魔女「良かった、丁度お腹が空いているみたいね。それじゃあ、私についてきて。」

 

 

そう言って、魔女は階段を上がっていった。

 

 

セビア「魔女か…。大丈夫かな…?もし悪い人だったら…」

 

 

アザミ「大丈夫だろう…。もう僕達も限界だ。しばらくお世話になった方がいい。」

 

 

セビア「…でも…」

 

 

魔女「二人共どうしかしたのかい?さっさと上がっておいで。」

 

 

アザミ達は魔女の元へと向かった。

 

 

 

 

 

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