アザミ「ここは…どこだ…?」
目が覚めたら牢屋の中だった。
アザミ「さっきまでご飯を食べていて…それで…眠気が…。」
アザミ「……駄目だ…まだ頭がボーっとする…。」
アザミは鉄格子に近づく…。
アザミ「………。」
ーーー開かないか…。
ーーーそういえば…セビアはどうなったんだ?ここにはいなさそうだけど、大丈夫かな…?
時を同じくして魔女の家二階…
魔女「やっと起きたわね。」
セビアは壁にもたれかかるように眠っていた。
目を覚ますと目の前には魔女の姿が。
そしてオマケに…
セビア「体が動かないっ!?…これは一体どういう事ですか!?」
魔女「言ったでしょう、私は魔女だって。魔女で動けなくしたのよ。」
セビア「アザミ君は!?アザミ君はどこですか!?」
セビアが聞くと、魔女は愉快そうに笑った。
魔女「大丈夫よ、外の小屋に閉じ込めているわ。死んではいないから安心しなさい。」
魔女「といっても、“まだ”なんだけどね。」
魔女はまたも不気味に笑う。
魔女「お友達が大事なら…いいかい?私の言うこと聞くんだ。そうすれば生かしておいてやる。変な気を起こそうものなら、すぐに皆殺しさ…。よ〜く肝に銘じておきな。」
当然、セビアには魔女に対抗する術はなく…
セビア「………分かりました。」
従うほかなかった。
魔女「さて、それじゃあ早速働いてもらおうか。まずは朝食の準備だ。倉庫から《卵》と《タヌキの肉》を持ってきな。」
魔女「分かっていると思うけど、外には出ちゃいけないよ?狼に喰い殺されても良いなら別だけど…。」
セビア「………分かりました。」
セビアの返事を聞いた魔女は満足したように頷き、
魔女「そうそう、コイツをお前に付けておこう。一応監視役だよ。」
そう言って指を振った。
たちまち魔女の背後に霧がたち、現れたのは…
セビア「アザミ君!?アザミ君なの!?」
アザミと瓜二つの少年だった。
どうやら姿は、ここに来る前のものだが。
魔女「違うよ。コイツは私が作った魔物さ。この姿にしておけば、お前も傷つける事ができないだろう?」
なんとも卑怯である。
魔女「それじゃあ、よろしく頼むよ。」
そう言って魔女はどこかへ行ってしまった。
かわりに先程現れた使い魔がセビアに近づき、
使い魔「行くぞ。」
無愛想にそう言った。
ーーー偶然なのかわからないけど、そこもそっくりなんだ…。
セビアは無言で立ち上がる。
そして魔女に言われた通り、朝食作りの材料を調達しに向かうのであった。