種ウマ娘   作:こもれび

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第二十七話 新妻二人のラブラブ新婚生活

 私は今、結婚式を挙げたホテルの一階の喫茶店にいます。

 大きなテーブルを囲むように座っているのは、スピカの面々や、クラスメートのみんな。

 それと私のとなりには当然、私の手をぎゅっと握ったままのスズカさんが優しく微笑んでくれています。

 ちらりと視線を向けるたびにニコリとほほ笑み返してくれるスズカさんに、私の胸は高まりっぱなし。

 顔がもう熱くなりすぎて、周りの友達に変な目で見られていないかともうドキドキです。

 私たちはここで、紅茶やコーヒーを愉しみながら、先ほどの結婚式と披露宴についてあれやこれや話をしています。

 午前中から始まった私とスズカさんの結婚式は(つつが)なく執り行われ、その後の披露宴も無事に終了。更に行われた記者会見で私は、披露宴以上に緊張してしまって、見当違いなコメントを連発してしまいました。

 本当に恥ずかしすぎますよ。

 でも、それをスズカさんがフォローしてくれて、なんとかなったという感じでした。

 ずっと握っていてくれていた手が本当にあったかくて、とても心強かったので。

 

 結婚式は身内と学園の仲間達中心に少人数で、このホテルの教会で。

 その後の披露宴は、このホテルの一番大きなホールを利用して、たくさんのレース場、繁殖センター関係者、全国のファームの上役の人たちもお招きしまして、更に更に報道陣の人たちまで会場に入って頂いての盛大なものになりました。

 こんな規模の披露宴になるなんて夢にも思わなかったのですけど、これを企画したのはレースの運営本部。

 公式レースで大きな結果を残すことが出来た私とスズカさんの功績を称えて準備してくれた様なのですけど、もう心臓バクバクで生きた心地はしませんでした。

 なんだかんだで披露宴も終わりましたが、こんな規模になってしまいましたのでゆっくり友達と話すこともできませんでした。

 だからというわけでもありませんが、仲間達だけでの二次会を都内の小洒落たフレンチレストランを借り切って、この後行うことにしたというわけです。

 

 それで二次会まではまだ暫く時間もありましたし、流石に朝からの催しの数々に疲れ切ってしまっていたので、こうやってみんなで休憩をしていました。

 でも、みんなは私とスズカさんについて、あれやこれや聞きたがるので、結局私たちも会話に参加し続けているというわけです。

 そうこうしていると、私の近くに座ってレモングラスティーを飲んでいたグラスちゃんが聞いてきました。

 

「そういえば、スぺちゃんは種牡ウマ娘ではなくなりましたよね? なんでやめちゃったのですか? やっぱり病気のせいですか?」

 

「え? そういうわけじゃないよ。病気は完全に治ったって、お医者様が言ってたし。それもこれもみんなのおかげ。助けてくれて本当にありがとうございました」

 

 隣でスズカさんも私と一緒に会釈。そのまま握ったままの手にきゅっと力を込めてきました。

 その感触にぞくぞくっと背筋が震えましたが、感じちゃった表情が顔に出ない様に頑張って、笑顔!

 

「じゃあ、どうしてですか? 種ウマ娘を続けながらでもスズカさんが『上がる』のは待てましたよね?」

 

「えっと……それは、その……あのね?」

 

 私が説明する言葉を選んでいると、今度はグラスちゃんの向かいの席のエルちゃん。

 

「オー! ソレはヤボデース! スぺちゃんはスズカさんに貞操を捧げようとシタにきまってマース!」

 

「貞操? そうなのですか? でもたしか……種牡ウマ娘って自分勝手には辞められないって教えてもらったような」

 

「ああ、それはね……」

 

 グラスちゃんが唇に指を当てつつ、思い出すようにそう口にするのに答えてあげようとしていたら、隣の席のスズカさんがちょいちょいと私の服の裾を引っ張りました。

 何かあったのかなって顔を向けて見たら、目をトロンとさせて切なそうな顔になっているスズカさんの顔が。

 それを見て、私はサッと立ち上がりました。

 

「あ! み、みんなちょっと部屋に忘れ物しちゃったみたい。ちょっとスズカさんと取りに行ってくるからもう少しここでゆっくりしててね。会場へは一緒に行こうね」

 

 そう言うと、皆はコーヒーを啜りながら手を振ってくれました。

 私はスズカさんの身体を支えるようにしてから、その手を引いてこの式場にとってある私たちの部屋へとそそくさと向かいました。

 丁度扉が開いた、ホール隅のエレベーターの中へと、二人きりで慌てて飛び乗ります。

 はあはあと熱い吐息のままに私に寄り掛かってくるスズカさんの肩を、私はすぐに抱

きました。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ええ、ありがとうスぺちゃん」

 

「えっと……これですよね?」

 

「ええ……あ、ああん……」

 

 エレベーター内の防犯カメラに背中を向けて並んだ私たち。

 私はスズカさんの肩を抱きつつ、空いた方の手で、スカート越しに彼女の股間部分にそっと触れました。

 その途端にびくびくと痙攣するように震え出してしまうスズカさん。

 私は彼女が倒れないようにしっかりと押さえたままで、今まで触れていたそこから手を離して目の高さまで指を持ち上げます。

 その指先を見て見れば、うっすらと滴がついてしまっていました。

 これはもう限界かも。

 

「スズカさん。すぐですから、もう少しだけ我慢してくださいね」

 

「…………」

 

 ゆっくり上るエレベーターは一度も扉を開かないままに、ホテル上階の私たちの部屋のあるフロアに着きました。

 すぐさまスズカさんの手を引いて自分たちの部屋の前へ。

 ポケットのカードキーを扉へと差し込んで急いで開け放って、そのまま中へとスズカさんを引き入れます。

 それからすぐに扉を閉めて施錠しました。

 

 途端に唇が塞がれました。

 

 ……チュプ……ンッ…………チュ……ンハァ……チュ……チュム……

 

 私の背中に両手を回してぎゅうぎゅうと締め付けながら、唇に吸い付いてくるスズカさん。

 何度も舌で口内を舐め、私の舌を唇で吸い、私の奥へ奥へと舌を差し入れようと貪るスズカさんのことを、私もきつくきつく抱きしめました。

 暫くされるままでいるとスズカさんが、頬を真っ赤にして荒い息遣いのままに私を見つめてきました。

 

「スぺちゃん……もう……だめ。おねがいぃ……」

 

「はいっ! スズカさん、大丈夫ですよ」

 

 切なそうな表情のまま震える手で自分のスカートの前をたくし上げるスズカさん。

 私はその場に膝を着いて、ゆっくりと捲れあがっていくそのスカートの内側へと両手を挿し入れます。

 そして、彼女の薄手のショーツの両サイドの紐を掴んでゆっくりと慎重に下していきます。

 彼女の秘部が露わになる頃には、スカートはすっかりめくれ上がっていて、スズカさんはスカートの裾をぎゅうっと力を込めて堪えていました。

 膝まで下した彼女の白のショーツにはぬらぬらと光る液体が付いています。

 それをちらりと見止めてから、私は彼女のあそこを……

 

 即座に口に『咥え』ました。

 一気に根元まで。

 

「あ! ああっ!!」

 

 その途端に激しく彼女のそれが脈打ち、膨張して、勢いよくそれが私の口内へと流し込まれてきました。

 口内全部に溢れでる苦いそれを、舌をコントロールすることで咽ないように喉の奥へと導いて飲み込み続けます。

 彼女に不快な思いをさせたくない、気持ち良いままに最後の一滴まで出し続けて欲しい。

 そんな思いのままにやさしくやさしく唇と舌を使って、彼女のそれを愛撫し続けました。

 

「あ……は……はぁはぁ」

 

 ちろちろと舌でしごいても、もう何も出て来なくなったそれ。

 私はちゅぽんと音を立てつつ、それから顔を離すとすぐさま彼女を見あげました。

 荒い息遣いのまま倦怠感に包まれた様にぐったりとした様子のスズカさん。

 それにホッと安堵したのも束の間、急に彼女が私に抱き着いてきて、そのままディープキスの嵐。

 熱いスズカさんの、激しい舌使いに、私の頭も痺れ始めていました。

 あ、このままだと止まらなくなる……

 そんな危機感から更に甘えようとしてくるスズカさんを半ば無理矢理引き離しました。

 

「あ……ああ……」

 

 やっぱり切なそうなスズカさん。 

 その顔に最悪感が湧き上がってくるのを感じつつ彼女へと嗜めるように言いました。

 

「まだだめですよ、スズカさん。この後二次会もありますしみんなともたくさんお話しないと」

 

「で、でも……」

 

 いやいやと首を振りながら私へと圧し掛かろうとしてくるスズカさん。

 仰向けの私の開かれた股の間に、彼女は自分の身体を割り込ませて、今度は私のスカートを無理矢理めくり上げました。

 そして、その『元通り』になった私の下半身に穿いている、既にびしょ濡れになってしまっているショーツを愛撫しつつ、その中心へと自分の牡の証をぐいぐいと押し付け始めました。

 私の身体の中へと向かってめり込み始めるショーツ。

 身体の内側に衣服ごと侵入され始めている感覚。

 その快感の波に耐えつつ私はスズカさんに言いました。

 

「だめですってば! ほ、ほら! 約束したじゃないですか! 初めては初夜にしようって、二人で! ね! もう少しの辛抱ですよ」

 

「でも、もうこんなの……我慢できないわ……」

 

 そう言いつつ尻尾を振りながら迫ってくる彼女。

 私はそっと右手を彼女の腰の辺りへと伸ばして、彼女の勃起したそれを触ってみました。

 それはさっき以上に硬く硬くそそりかえっていました。

 つい今しがた果てて満足したはずなのに……

 スズカさんは私の身体に自分の身体をこすりつけ始め、胸を揉み、首筋を舐め、腰を押し付け、さらにさらに快感を求め続けてきます。

 私も、その快楽に流され始めていることを実感しながらも、わずかに残った理性をフル動員して、半ば強引に彼女の股下をくぐる様に身体を滑らせて、私の眼前に来たむき出しの彼女のあれを再び頬張りました。

 

「ああっ!!」

 

 再びの快感に艶やかな吐息を漏らすスズカさん。

 彼女は射精の衝動に抗えなくなっていました。

 こうなってしまえばもうエンドレスであることは、私も良く理解していました。

 私だってあの手術まではスズカさんのこれと同じような物を持っていたのですもの。

 だから、後は彼女が十分満足できるまで、とにかく射精させてあげれば良いのです。

 私は口で彼女のあれを激しく愛撫し続けました。

 

 でも不思議な感じです。

 初めてスズカさんにこのペ〇スが生えた時に、私も一緒に確認したのですけど、私についていたそれよりもずっと小さくてとっても可愛かったのです。

 大きく勃起しても、私のそれよりも小振りで、片手でも包み込めるくらいでした。

 でも、出てくる精液の量は私と変わらず凄く多いのです。

 ペ〇スって本当に不思議。

 あの性転換の日から、今度はスズカさんのペ〇スの射精処理の日々が始まりました。

 基本は私が手でしてあげたのですけど、そのうちに抱き合いながらとか擦りあったりとか、私が舐めながらとか、股にはさみながらとか、いろいろなやり方があることが分かってきまして、でも、初体験だけは結婚するまでとっておこうねと二人で決めたのです。

 そう、あの私の手術の後、スズカさんは私にプロポーズしてくれたのです。

 ずっと一緒にいましょうと。

 大好きですと。

 私は天にも昇る気持ちのままに、そのプロポーズをすぐにお受けしました。

 

 そしてその後知りました。

 私の手術は、背中側の脊髄の腫瘍を取るだけではなく、女性器の再形成手術も同時に行われていたということを。

 ウマ娘は雌性先熟(しせいせんじゅく)であるため、当然全て最初は(メス)

 それが、ある時期になると一部のウマ娘が(オス)へと性転換することになり、その際、もともと女性器だった部分が男性器へと急激に変化します。

 私もスズカさんも急に股間にペ〇スが生えてしまって驚いたのだけど、こうなってしまうともう女性器は消えてしまい、以後牝に戻ることはあり得ないという話でした。

 

 でも、それをあのお医者様は完全に元通りに、しかも子供を妊娠できる状態までの再性転換手術を成功させたというのです。

 これに一番驚いていたのは数河井先生。

 どうやら史上初めての成功例であったみたいです。

 ただし、あの黒いお医者様はどこかへ去ってしまったので、この手術の成功は隠されることになりました。

 数河井先生をはじめ、この手術を行えるお医者さんは他に誰もいないからだそうです。

 ということで、結局どうなったかというと……

 私はもともと牝として上がったということに事実を書き換えられることになりました。

 ペ〇スを失ってしまったので、当然種牡ウマ娘としての資格が消滅しました。

 私は元の(メス)の身体に戻りました。

 あのお医者様がここまでの手術をしてくれたのは、あの私の望みを叶えるために違いありません。

 

 スズカさんとずっと一緒にいたい。

 

 私が牝の身体であれば、スズカさんの子供を身ごもることも出来るのだし、結婚すれば、ずっと一緒にもいられるはずですし。

 

 あのお医者様がこの望みをかなえてくれたからこと、私たちは結婚を決められたとも言えます。

 

 そうそう、お医者様が残してくれたあの10億円については、今回のスズカさんの性転換に合わせて使うことになりました。

 私もそうだったのですけど、種牡ウマ娘に選ばれるウマ娘は種付けを強要されることになります。

 これは今後のレースでより強くて速いウマ娘を繁殖させるために必要なことで、半ば義務化されていることなので、勝手に辞退したりは普通はできません。

 だから、この大金を繁殖センターへと支払いました。

 スズカさんの種牡ウマ娘としての資格をお金で買ったというわけですね。

 これで晴れて私とスズカさんはただの一般人のウマ娘同士になり、結婚して独立した生活も送れるようになったというわけです。

 これからスズカさんと二人での生活が始められるなんて、本当に夢の様。

 お願いだから醒めないで欲しいと、私は心の内で強く強く願い続けました。

 

「ああ……また! で、でちゃう!!」

 

 ドクドクと脈打ちながら噴出し続けるその液体をゴキュゴキュと飲みつつ、私は心からの幸せを味わい続けました。

 

 二次会も終わり、このホテルの部屋に帰ってきた私とスズカさん。

 服を全て脱ぎ捨てた私たちは、何の遠慮もなく、抱き合い、なめあい、愛撫しあい、溶け合うようにいつ果てることもなく、お互いの欲望を満たし続けることに没頭しました。

 

 その夜、私とスズカさんは数えきれない回数、めちゃくちゃ種付けをしました。


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