後編は章終了後となります。
――風邪村
国籍:日本/フィンランド
25歳 ♂ 192cm 86kg
MO手術ベース:『鳥類型』ヒゲワシ
好きな食べ物:おでん(関西風)
嫌いなもの:何を食べるか皆で話し合うとき意見を出さないのに決まった後で不満そうにするやつ
瞳の色:黒色
血液型:A型
誕生日:6月27日(かに座)
趣味:早朝のランニング(正気だった頃)、空を眺めること
体格がよく整った顔立ちの、だが正気を失っており平時のまともな意思疎通は叶わない青年。
表向きはフィンランドの国家研究院の警備隊、裏ではゲガルド家に仕える私兵部隊『エインヘリャル』に所属するひとり。
日本の名家『風邪村』の出身。
幼き頃は次次期当主の跡目争いにおける有力候補として期待されていたが、本人は勉学や政争よりも運動に興味を持っていたため、家族の進ませたい方向とは反することに。
一度は進路を強制されかけたものの、一家の中でも大きな影響力を持っていた祖母の助けによってスポーツ選手としての道を歩むことができた。
だが病と老衰で体調が悪化した祖母への願掛けもあって参加した十種競技の世界大会でジョセフに敗北し二位に甘んじ、直後に祖母が病死。
その心の空白をオリヴィエに付けこまれ憎しみを吹き込まれた結果『祖母ともう一度話をさせてもらう』『ジョセフと理不尽なこの世界への報復』を目的にゲガルド家の配下へと参じることとなる。
その時点では溌剌としてた性格に影を落としながらも正気を保っていた彼が今のような狂気に囚われたのは、その後の出来事が原因だった。
優れた身体能力と選りすぐりの手術ベース、何よりモチベーションの高さから入隊直後より目覚ましい戦果を挙げていた宗明はある日オリヴィエから直々に「君の働きに報いたい」と呼び出された。
主君の元に参じた彼の目の前にいたのは、誰よりも会いたかった祖母の姿。
感動に打ち震え抱き着く宗明の頭を優しく撫でた祖母は、今までどれだけ会いたかったか、その為にどれだけの悪行を重ねてしまったか、ひたすら喜びを表し謝罪を続ける孫の言葉をただ聞いていた。
一通り語り終わった宗明に対し、祖母は「大変だったねぇ」と微笑み、直後表情を曇らせ──彼を怒鳴りつけた。
どうして自分なんかのためにそんな選択をしてしまったのか。罪を犯してしまったのか。自分のことなんかたまに墓参りに来る程度に忘れて、ただ人並みの幸せを掴んで欲しかったのに。
唖然とする宗明に「こんな行いの見返りで得られるものがあってはいけない、それにほんの少しでもお前の罪を雪いでやらなくちゃいけない」と語り、悲しそうに瞳を伏せた彼女。
そして宗明が人の道を外れてでも求めた最愛の家族は、隠し持っていた短刀で自らの喉を突いた。
彼の時は、その瞬間で止まっている。
正気だった頃は同僚たちとの交流は多い方だった。
エミールからは優秀な上数少ないまともな感性を持っている人間だと信頼されており、先輩風を吹かせられながらもよく会話をする間柄。
かつてゲガルド家を騒がせた『希维の分のケーキ行方不明事件』の真相を解明したのもこのふたりである。
なお犯人は普通にオリヴィエだったので闇に葬られた。
――デミアン・メルテンス
国籍:フランス/フィンランド
27歳 ♂ 174cm 63kg
αMO手術ベース:『昆虫型』フォルミカ・アーチボルディ
MO手術ベース:『昆虫型』ヨモギヒゲナガアブラムシ
好きな食べ物:手術前:トマトサラダ 手術後:肉類全般
嫌いなもの:分不相応なステージへの移動を無理やり禁止してくるタイプのオープンワールドゲーム
瞳の色:青色
血液型:AB型
誕生日:12月11日(さそり座)
趣味:珍しい食材を通販で頼んで調理し同僚に振る舞うこと
飄々とした、キザな優男の印象を周囲に与える青年。
エインヘリャルの隊員であり、かつてのU-NASA第七特務副隊長。
フランスの富裕層出身で『とりあえず社会的地位がある仕事』程度の理由で医者になり、コネ作りのため軍医として紛争地に出向した際に敵襲を受け周囲は大混乱に陥った。
その時『絶対に生かして帰るように』と言われていた重要な捕虜が重傷を負ってしまい、彼から「楽にして欲しい」と求められる。
見立てでは命を繋げる可能性は低く、その過程で生きても死んでも地獄の苦痛を味わわせることとなる。苦悩したデミアンは葛藤の末、安楽死を選択。
そのやり取りを断片的に見ていた兵士から命令違反と内通者の疑いをかけられ捕えられそうになった時、別口の任務で参戦していた第七特務の工作員に助け出されることとなった。
その後は帰る場所もないのと恩を返すために第七特務の隊員として活動。
戦況把握を得意としていたことと調整能力の高さから現場指揮官としての素質を見出され、いつしか副隊長にまで上り詰めた。
その後、ギルダンの裏切りによる騒動でU-NASAにて彼と交戦し戦死。
持ち帰られたデータから復元される形で蘇り、ギルダン本人から事情を聞き自分なりの納得を得て槍の一族の陰謀に手を貸すこととなった。
元々の職が職なので、外部への人間不信を拗らせている隊員もいる第七特務の医療関係を担う機会が多かった。
軍医としてある程度の外科的な技術は修めているが、注射だけは致命的に下手。
隊の人間以外には警戒心を露わにするイーリスがこの時だけは素直にU-NASAの医務室に通うくらい。
社交的な性格のためU-NASA職員や表裏アネックスの人員との交流も多い。
日米合同班や米国班の訓練にしれっと参加して「誰この人」と思われながらも打ち上げにまで参加するその姿は後の部下となる俊輝に恐怖を抱かせた。
――イーリス・リーフェット
国籍:オランダ/フィンランド
10歳 ♀ 136cm 32kg
MO手術ベース:『節足動物型』マルトビムシ
好きな食べ物:バーベキュー(週末の第七特務の恒例行事だった)
嫌いなもの:髪を洗うために目を瞑っている時の後ろに何かいる気がするもやもや
瞳の色:黒色
血液型:B型
誕生日:3月14日(おひつじ座)
趣味:お人形作り
黒髪黒目、フリル付きのドレスを纏った人形を思わせる容姿の少女。
その手には服装と体格に似合わぬ大剣を持っている。
デミアン同様エインヘリャルの隊員であり、元U-NASA第七特務所属。
元々は困窮した家族によって紛争地に売られた孤児であり、兵士から日頃より暴行を受け半死半生の状態だったところを第七特務の隊員に発見され保護される形でU-NASAにやって来た。
本来ならば治療を受け民間に受け入れられるべきであり、第七特務の総意としてもそうすべきだと語られていた。
しかし心の傷とそれに由来する世界への不信と憎しみは想像以上に深く、第七特務の皆から引き離されれば途端に命を絶ちそうな程に精神状態が悪かったためそのまま第七特務の拠点で生活する流れに。
最終的には周囲の反対を押し切って施術を受け、隊員のひとりとして所属することになった。
デミアンが長期的には症状が悪化するかもしれないと知りながら多量の投薬を続けていたのも、そうしなければたちどころに精神の均衡が崩れてしまうからと判断していたからである。
彼女には支えとなる家族たちと、自分はみんなの役に立っている、見捨てられないのだと実感できる役割が必要だった。
その後、ギルダンの裏切りによる騒動でU-NASAにて彼に不意打ちで殺害される。
デミアンと同じく持ち帰られたデータから復元される形で蘇り、その最期については配慮もあり教えられず、盲目的にギルダンに付き従う形で槍の一族に与していた。
第七特務では最年少であり、マスコット的存在。
部隊長であるギルダンを実の父親のように慕っており、任務以外では彼の後を常に付いて回っていた。
ノンナとの娘枠争奪戦は業務終了後の第七特務の日常風景。
――エミール・ゲネラロフ
国籍:デザ共和国/フィンランド
18歳 ♂ 166cm 54kg
MO手術ベース:『甲殻型』スベスベマンジュウガニ
好きな食べ物:サンドイッチ
嫌いなもの:PCの画面と印刷時で配置がずれるタイプの作業ツール
瞳の色:青色
血液型:A型
誕生日:2月3日(みずがめ座)
趣味:自然を眺めながらの読書
気難しそうな人格を伺わせる、常に不満げな表情の軍服姿の少年。
エインヘリャルの隊員であり、ロシアの閉鎖都市襲撃計画の現場指揮官。
父親はデザ共和国陸軍の高官で、彼が主催した社交パーティで出会った将軍、シルヴェスター・アシモフとの出会いでその堂々たる姿に憧れて護国の軍人を志した。
だが父の情により、強く望んだ危険な前線ではなく軍が運営する監獄の管理官として後方へと配属されてしまう。
気力も次第に衰えていきこのままお飾りとして朽ち果てようとしていたが、ある日署長室を訪れた同年代の職員との交流をきっかけに奮起。
周囲の意見を聞き自身も学び、監獄をより良い形に変えるため努力し、本人は認めなかったが親しい友人もできた。
その矢先に、人生の指標としていたアシモフが敵対国であるロシアに寝返ったという知らせを受け絶望。
激しい怒りと憎しみに囚われ、彼から学んだ理想を元にしていた監獄の穏健的な運営方針を一転して過酷なものへと作り替えた。
それでも職員たちはエミールを心配し説得しようとしていたが、間が悪くオリヴィエの使徒が襲来。
施設は壊滅し、内に燻っていた欲求とアシモフへの激情を刺激される形で国を裏切ることとなった。
まだ未熟な部分は多いが、軍人、特に戦術的な才は確かなものがあり、重要任務である襲撃計画の指揮官に抜擢されたのもこれが理由である。
よく言えば個性的、悪く言えば協調性がなく戦闘要員としての一芸に秀でた人員が多いエインヘリャルにおいて平時の実務をこなすことができる希少な人材であり、本来はそれらを担当するべき上官が極めて優秀ながらも適当かつ享楽的な性格のせいで部隊の予算管理などを押し付けられがち。
希维に肩を叩かれた時は死を覚悟したが、単に激務を労われただけだった。
ご観覧ありがとうございました!