トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
新しく☆9評価下さった 蒼眼のテトさんありがとうございます!
最近更新が遅れ気味で申し訳ない。リアルに忙しく時間が取れない&シリアス展開書き辛いのダブルパンチで遅れました。
それでは、41話ご覧下さい。
「さーやおはよう!」
「おはよう香澄」
「沙綾ちゃん、香澄ちゃんおはよう」
「りみりんー!」
今朝は少し早く学校に来る必要があったからむーくんちには寄ってない。あっちゃんの言う通り、私は私にしか出来ない事をやってみようと思う。でもその前にあと一人だけ、こころんだけが気掛かり。あの日から一番心配だったのは実はこころん。むーくんに直接的に拒絶されたのはこころんたった一人だったから。
「今日もこころん来てなさそう?」
「あー、うん。あの日から欠席続きだね」
「こころちゃん大丈夫かな?」
欠席続きだと言うこころん。今日はその為にりみりんと一緒にお家にお邪魔してみようと思ってた。勿論、私達二人だけじゃ不安だから他のメンバーも誘って。生憎、有咲は生徒会でおたえはバイト、沙綾もやまぶきベーカリーの手伝いで来られない。だから誘うのはハロハピメンバーの残り4人。既に薫先輩には千聖先輩から伝えてもらっている。あとは美咲ちゃんと花音先輩とはぐの三人だ。
「お昼休みに伝えに行くんでしょ?」
「うん、だから今日は早めにご飯食べるね」
「ごめんね沙綾ちゃん」
「こっちこそ、手伝えなくてごめん」
やっぱり沙綾はどこまでいっても沙綾だ。有咲だっておたえだってそう。今度こそ私が頑張る。私一人じゃ無い、みんなで頑張るんだ。
「取り敢えず教室戻ろっか」
~お昼休み~
お昼休み、みんなといつも通りご飯を一緒に食べて少し早めにその場を後にする。こころんの為にはみんなの協力が必要不可欠だ。
「かーくんどーしたの?」
「はぐー、ちょっとお話いい?」
「こころちゃんの事なんだけどね、今日一緒にこころちゃんのお家に来て欲しいの」
「勿論大丈夫!最近こころん元気無さそうだしね!」
これではぐはok。あとは美咲ちゃんと花音先輩だ。
「えーっと、花音先輩どこかな?」
「ウチのクラスに何か用があるの?」
「千聖先輩!」
「あの、花音先輩どこに居るか分かりませんか?」
見た感じ教室の中には居ないみたい。お昼休みだから何処かに行ってるのかも。だとしたら先に美咲ちゃんに話に行った方が良いかもしれないね。
「ちょっと待ってて......もしもし花音?貴女一体何処に居るのよ」
『ふえぇ、千聖ちゃん......ここ何処〜?』
「貴女また迷ったの⁉︎はぁ、まぁいいわ。こういう時は宗輝君に......ってダメよ。こうやってあの子に頼りすぎてたからいけないの。自分一人で戻って来なさい」
『千聖ちゃ〜ん、助けてよぉ!』
どうやら電話が終わったみたい。花音先輩も相変わらずの方向音痴。こんな時にむーくんが居てくれたら、何て思ってしまうのも無理ない。だっていつもならむーくんが花音先輩を見つけて連れて来てくれるから。
「ごめんなさい、伝える事があるなら私が代わりに伝えとくわよ」
「本当ですか⁉︎ありがとうございます!」
これで花音先輩も大丈夫......だよね?まさかまだ花音先輩が迷子になってるなんて思ってもみなかった。早くしないとその内むーくんに怒られちゃいますよ先輩。
「よし、最後に美咲ちゃんだね」
「大丈夫かな?」
「だいじょーぶ!ほら、教室戻ろ!」
「香澄ちゃん待ってよ〜」
教室へ戻り美咲ちゃんを探す。えーっと、美咲ちゃん美咲ちゃんっと。お、美咲ちゃんみっけ!なんだか元気が無さそう。やっぱりあの日のことでまだ悩んでるかも。
「美咲ちゃんちょっといい?」
「どーしたの戸山さん、牛込さん」
「こころちゃんの事なんだけどね」
りみりんの口からこころんの名前が出てから美咲ちゃんの表情が一層暗くなる。それもそのはず。こころんにあの日から会えてないから。いつも二人一緒のイメージが強かったこころんと美咲ちゃん。他のハロハピメンバーに聞く限りこの二日間でこころんと話した人は居ないらしい。
「放課後一緒にこころんのお家に来て欲しいの!」
「......理由を聞いても良い?」
「こころんを助ける為に美咲ちゃんが必要!」
「私がいたって何も変わらないと思うよ」
そう言って笑う美咲ちゃんの顔を見ているとこっちまで辛くなってくるように思えた。まるで昔のむーくんを見ているようだった。
「そんな事ないと思うよ」
「そうだよ!美咲ちゃんがいないとダメなんだよ!」
「......ハロハピにいたときからそうだった」
「え?」
俯いて表情までは見えなかったけど、確かに美咲ちゃんが涙を流している事だけは分かった。
「私はミッシェルとしてハロハピにいる。でもこころや他のみんなは私を巻き込む。ハロハピに必要なのはミッシェルであって私じゃない。なら、私がこころ達と一緒にいる意味なんてないじゃん!」
「......美咲ちゃん」
りみりんまでつられて泣いてしまった。美咲ちゃんの言う通り、確かにミッシェルは美咲ちゃん。こころんやはぐ、薫先輩はまだ気づいて無さそうだけどね。それなのに、美咲ちゃんがハロハピにいる理由。そんなの簡単だよ美咲ちゃん。
「それはこころんに美咲ちゃんが必要だから」
「そんな事有り得ないよ。事実こころ達は私が居なくても楽しくやっていけると思うし」
「......違うよ」
「だから、私なんて必要ないでしょ」
「全然分かってないよ美咲ちゃん!」
「何が分かってないの」
「こころん前にも言ってた!これまで、私は美咲が居るからずっと笑顔でいられたって!美咲ちゃんのお陰で今まで頑張ってこられたって言ってたもん!こころんにはハロハピ関係無く美咲ちゃんが必要なんだよ!美咲ちゃんはこころんの事好きじゃないの⁉︎」
柄にも無く、なんてことは無いけど号泣しちゃった。こういう癖はむーくんに直せって言われてたんだけどなぁ。昔っからこの手の話になると泣いてしまう癖は戸山家直伝かな?前にもあっちゃんとちょっと喧嘩した時泣いちゃったし。むーくんとはほとんど喧嘩することないけど。
「私だって......私だってハロハピに居たいよ!こころの側で支えてあげたい!でも、今更どんな顔して会えばいいのか分からない。どうしていいのか全然分からないんだよ!」
一応場所を移動しておいて正解だったかな。美咲ちゃんだってこころんの側に居たいよね。今までずっと見てきてわかってたことではあるけどね。だって美咲ちゃん、美咲ちゃんはこころんの側にいる時が一番楽しそうだったから。
「だったらそれを伝えれば良いんじゃないのかな?」
「......私の気持ちを?」
「花音先輩や薫先輩、はぐたちだって居るし私達もいる!美咲ちゃんは一人じゃ無いんだよ!」
美咲ちゃんは涙を拭いて一度自分のほっぺを両手で叩く。なんだかむーくんを見てるみたいでホッとしてくる。むーくんも自分のほっぺをああやって叩いてたっけな。ギターで悩んでた時も私のほっぺをつねってきたりしてたし、むーくんってもしかしてほっぺ触るの好き?
「ごめん戸山さん、牛込さん。私も放課後こころの家に行くよ」
「ありがと美咲ちゃん!」
「みんなで頑張ろうね」
こころん待っててね。今までこころんに笑顔をしてもらった分、今度は私達が助ける番だよ!
~弦巻邸~
「あぁ......儚い」
「〜ッ!!」
放課後になり予定通り私とりみりん、こころんを除くハロハピメンバーでこころんの家に到着。薫先輩はいつも通りでりみりんもいつもと同じ反応。そういえばりみりんは薫先輩のファンだったね。
「着いたは良いけど具体的にはどうするの?」
「んー、まだ考え中かな」エヘヘ
「かーくんはかーくんのままで良いと思うよ!」
「私達も力になるから一緒に頑張ろうね!」
はぐと花音先輩も協力してくれる。勿論薫先輩だって美咲ちゃんだって同じ。まだやるべき事、どうすれば良いのかなんて分からないけどむーくんならきっとこうするはず。思い出せ戸山香澄、こんな時むーくんならどうやって解決してたかを。
「皆様お待ちしておりました。お話は聞いておりますので、どうかお嬢様をお救いください」
「はい、任せて下さい!」
黒服の人が中に案内してくれて、少し歩いてこころんの部屋に到着。
「こころん、入っても大丈夫?」
「......」
「悪いけど入らせて貰うよ」
返事は無かったけど美咲ちゃんがそのままドアを開ける。きっと美咲ちゃんも腹を括った?のだろう。前にむーくんがそんな感じの事を言ってた気がする。後で有咲に腹を括るの意味を教えてもらっとこう。
「お邪魔します」
「......こころ」
「どうしたのかしら」
そう言うこころんに笑顔は無かった。いつもなら元気いっぱいに迎え入れてくれたのに。多分、それほどまでにこころんにとってむーくんの存在は大きかったんだよね。何もむーくんが大切なのは私だけじゃない。私だってむーくんにあんな反応されればヘコむ。今回はそれがこころんだっただけの話。むーくんだって悪気は無かったと思うし。
「こころん、あの日の事についてなんだけどね」
「......怖いの」
「え?」
「あの日、宗輝のあの反応を見て初めて思った。笑顔になれないの。こんなにも笑顔になれない事が怖いなんて知らなかったわ」
美咲ちゃん曰く、こころんはずっとみんなを笑顔にしてきた。ハロハピは元々世界中に笑顔を届けるために活動してるみたいだし。笑顔じゃ無い人がいればこころんが笑顔にする。勿論、そのこころんも笑顔。今までこころんから笑顔が絶えた事は無かったみたい。
「こころちゃんにとって笑顔って何?」
「......私にとって笑顔は全てだったわ」
嬉しかったり楽しかったり。そう言う時に笑顔になると私は思う。こころんは自分にとって笑顔は全てと言った。だったらその全てを今は失ってしまっているということになってしまう。それがどれだけ辛い事なのか、私は一度だけ過去に経験している。
「......こころん」
「何、香澄?」
「こころんにとって笑顔は全て。私にとって同じようにむーくんは全てだった。むーくんが嬉しかったら私も嬉しいし、むーくんが楽しければ私も楽しかった。でも、一度むーくんを失いかけた事があった」
みんなにも話したむーくんとのお話。さっきも言った通りこころんにとって笑顔が全てなら、私にとってむーくんは全てだった。勿論、嬉しかったり楽しかったりだけじゃなくて悲しい時は一緒に泣いた。辛い時はいつも二人でいた。そうしたら少しでもむーくんの気持ちを理解できると思った。実際にそうする事でむーくんと分かり合えたから。
「香澄はその時どうしたの?」
「一生懸命悩んだよ、お母さんやあっちゃんにも相談して。でも結局どうすれば良いかなんて分かんなかった」
「じゃあどうして?」
「......私なりの答えだけど、きっと正解なんて何処にも無いんだと思う」
分かり合えた何て思ってた。でも今回みたいな事になっちゃったし、やっぱり私はむーくんが居ないと半人前みたい。
「でもねこころん、私の想いはあの頃からずっと変わってないよ」
「......香澄の想い?」
想いなんて言ってしまったけど、そんなに大きい事じゃなくて。ただ私がやりたい事、してあげたい事だと思う。それがむーくんにとって良いか悪いかなんて関係無かったしね。
——どんな事があっても、むーくんの側に居たい——
「それが香澄の想い?」
「そう、これがあの頃からの私の想い」
むーくんにはひっつき過ぎだとかもうちょっと離れろとか言われ続けたけど、本気で嫌がってたことなんてなかったと思うし大丈夫。私は馬鹿だったからそういう方法でしかむーくんを守れなかったから。
「じゃあこころんにとってむーくんって何?」
「私にとっての、宗輝?」
ナイスはぐ、良い質問だと思う!
「こころちゃん、私にとっての宗輝君は弟みたいで、でも時々大人っぽくて頼れる存在。私が迷ってたら道を示してくれる。間違ってたらちゃんと間違ってるって言ってくれる、そんな存在だよ」
花音先輩がはぐに続く。確かにむーくんは時々無邪気に笑ったりするところが弟っぽいなぁ。花音先輩は早く方向音痴直さないと駄目だと思います。
「私にとっての、宗輝。......そうね、私にとって宗輝は
「それはどうして?」
「宗輝はいつも私を笑顔で迎えてくれた。宗輝といると笑顔になれるの。楽しかったり嬉しかったり。宗輝は私にとって欠かせない存在、だから太陽」
私と同じだ。私達にとってのこころんのように、こころんにとってのむーくんはそうなのだろうと思う。
「ではこころ、君はどうしたいんだい?」
「分からない、というよりは怖くて出来ないだけなのかもしれないわ。もう私は笑顔になれない。だから宗輝の側にいることは出来ないわ」
「本当にそう思ってる?」
「......美咲?」
「こころはいつも私を巻き込んで。そして全員を今まで笑顔にしてきた。私は私なりに凄く楽しかった。ハロハピのモットーは"世界中を笑顔に"でしょ?こころがその調子でどうするの」
立ち直った美咲ちゃんは強い。やっぱりこころんには美咲ちゃんが一番似合ってると思う。それは今までずっと側で見てきてみんなが思ってることだと思うけど。
「......でも、私はもう駄目」
「なら、今度は俺がこころを笑顔にする番だ」
-side change-
「なら、今度は俺がこころを笑顔にする番だ」
「むーくん⁉︎」
「なんで宗輝がここに?」
「メイドちゃんに言われて激チャで来た」
本当あの人には敵わん。いきなり電話かけてきたと思ったら泣きながら"お嬢様を助けて下さい"なんて言ってくるし。滅茶苦茶急いで来たら"どうぞ中へお入り下さい"の一言。なんだよその塩対応。今度頭から粗塩10kgぶっかけてやるからな。二度と塩対応なんて出来ないように。
「こころ、あの日はごめん」
「私が悪かったわ、だから宗輝は謝らなくても」
「いいや違う。もう話は聞いてるかもしれないがもう一度だけ聞いてくれ」
もう昔の俺とは違う。今度はもう間違えない。俺を信頼してくれる人がいる。俺を頼ってくれる人がいる。令香に理由をもらった。香澄が側に居てくれる。そして、みんながいる。もう何も気にする必要なんてない。
「俺は一度、こころやみんなを拒絶してしまった。昔の事があって、それが積もり積もって限界がきたらしい。我ながら情けない話だ。それでも俺は、前へ進もうと決めた」
「......むーくん」
ごめんな香澄、この数日間お前と会えなくてクソ寂しかったなんて面と向かって言えるわけないけど。それ言ったら雰囲気ぶち壊しでお前抱きついてくるだろうから。
「こころ、俺と初めて会った時のこと覚えてるか?」
「ええ、勿論よ」
それは俺がCiRCLEでバイトをしていた日のこと。
「はぁ、やっと終わったぁ〜」
「ごめんね宗輝君一人にやらせちゃって」
「本当ですよ、明日は休みますからね」
CiRCLEに入り立ての頃からまりなさんにコキ使われてたのは良い思い出。
「香澄が言うからここに決めたのに。適当なところで切り上げるか?」
俺とこころの出会いはあまりにも唐突だった。
「あら、貴方酷い顔をしてるわよ?もっと笑顔を見せて頂戴!」
「俺は元々こんな顔だ」
初対面なのにグイグイ来たのを今でも鮮明に覚えてる。
「確かハロー!ハッピーワールド!のボーカルだっけ?」
「弦巻こころ、覚えておいて!」
「わーったから、もう店閉めるから帰った帰った」
今にして思えば、俺とこころが出会ったのは運命的だったのかもしれない。俺は運命論者じゃ無いけど、皮肉にもそう思えてしまう。数々の偶然と奇跡が重なり、必然的に俺とこころを引き合わせた。そんな気がする。
「また明日も来るわね!」
「俺明日休みなんだけどな」
「大丈夫、きっとまた会えるわ!」
それからは御察しの通り。いつも通りのこころの巻き込みにより俺はドンドン沼にハマった。それが当たり前になった頃にはこころがいるのが当たり前になっていたと思う。ちょっと日本語おかしいな。
「今日も来たわよ!」
「はいはい、2時間練習な」
ある日は練習に。
「お話しましょう!」
「今はバイト中だっつーの」
またある日はお話をしに。
「一緒に帰るわよ!」
「だからまだバイト中だっつの」
こころと触れ合っていく中で自分が変わっていくのを感じた。
最終的にハロハピが入ってる日をまりなさんに聞いてシフト入れてたのは内緒。
「はぁ、こう連日でシフト入れると流石に疲れた」
「むーねきー!」
「はいはい、今日はどんな要件だ」
「あら、また笑顔じゃないわね」
その中で一つ、俺とこころが交わした約束。
「疲れてるんだ、仕方ないだろ」
「......じゃあ私が笑顔にしてあげる!宗輝が笑ってくれれば私も嬉しいわ!」
その時は何となく、多分その場の流れで言ったんだと思う。けれど、確かに交わしたちっぽけで大切な約束だった。
「なら、こころから笑顔が無くなった時は俺がこころを笑顔にしてやるよ」
「私から笑顔が無くなることなんて無いわよ?」
「そう信じてるよ」
——こころから笑顔が無くなった時は——
——俺がこころを笑顔にしてやるよ——
「あの時の約束、果たしに来たぞ」
我ながら良くこんな臭い台詞を思いついたな。今更ながら滅茶苦茶恥ずかしい。でも、今はあれで良かったんだと心底思う。こうしてこころを助ける事が出来るから。
「......宗輝」
「なんだ?」
「私は、宗輝の側に居て良いの?」
「当たり前だろ、むしろ居てくれないと困る」
みんなこんな状態のこころを見るのは初めてだろうけど、誰一人として笑ったりしない。真剣な眼差しでこころを見る。こんなにも大切な仲間に巡り会えたのもこころのお陰だろうな。
「みんなもそう思ってる」
「本当に?」
「はぐみ、薫先輩、花音先輩、そして美咲。ここにいる連中みんなこころのことが大好きなんだ。だから、こころには笑顔でいて欲しい」
うーん、中々難しい。思うように上手く言葉が出てこない。カウンセリングの本でもこの後書店で買おうかしら。ってそんなふざけてる場合じゃないな。
こういう時どう言えば良いんだろうな。笑ってくれ?側に居てくれ?......いや違うな。多分きっと、この言葉で良いんだろう。
「......どうしたの宗輝?」
震えるこころをギュッと優しく抱きしめる。
「こころ、お帰り」
「......うん、うん。ただいま、宗輝!」ニコッ
「やっと笑ってくれたな」
ハロハピはこころが笑顔になれる居場所。大切な仲間達と一緒に世界中を笑顔に。その為にはまず自分たちから笑顔にならなくちゃな。
「宗輝、私貴方が居ないとダメみたい」
「俺もみんなが居ないとダメダメだ。だから、これからはずっと一緒だ!」
「うん!大好きよ宗輝!」チュッ
こころがほっぺにキスをする。相変わらず愛情表現豊かで良いことだ。しかし、ここでの判断は違う、そうじゃない。なんてったって周りの目線が痛いもの。さっきまで暖かく見守ってくれてたのは気のせいか?
「こ、こころさん?あの、一回離れません?俺から抱きついといてなんだけど......」
「ダメよ!今日は気が済むまでこのままでいさせて!」
薫先輩はいつも通り儚いとか言ってる......と思った?残念!さっきからこの人"私のジュリエット......"とか言ってるよ。いや、俺が女なのね。
「......宗輝君?」
「な、何でしょうか花音先輩」
「ちょっとこの後お話しようね」
ふえぇ、花音先輩目のハイライト消えてるよぉ。心なしかりみもヤンデレチックな表情してるし。美咲はやれやれと言った顔をしている。はぐみ、お前だけが今は癒しだ。さっきからコロッケ食べに行こうとか意味わからん事言ってるが、早く助けてくれ。
「むーくん」
「香澄、これは違うんだ。アレがコレでこうなってだな......」
「......」ギュッ
「香澄?」
「もうちょっと、このまま」
一番心配かけたのはコイツなのかもしれないな。
「心配かけてごめんな」
「うん」
それから香澄が俺から離れたのは数分後だった。その間ずっとみんなに見られてたけど何故かこころの時のような反応じゃなかった。こころはダメで香澄はよろしいのですか?
「よし、じゃあ明日から謝りに回るか」
「私も一緒に行く!」
「いや、別に俺の問題だから」
「またそーやって一人でやろうとする!」
「ああ、ごめんごめん」
ぷんすか怒る香澄。お前の言う通り、もう俺は一人じゃない。信頼できる、頼れる仲間達がいる。もう決して間違えたりしない。疑ったりしない。俺の求めていたものはすぐそこにあるから。それに向かって精一杯手を伸ばすだけだ。
「なら手伝ってくれるか?」
「うん、勿論だよ!!」
香澄、俺にとってお前は......
「昔っから変わんねぇな」
「ん、何むーくん?」
「いんや何でもない」
俺にとってお前は、俺を救ってくれた光だ。
~To Be Continued~
宗輝「ということで俺復活」
宗輝「今回からおまけコーナー再開」
香澄「むーくんむーくん」
宗輝「何だよ」
香澄「この3日間何してたの?」
宗輝「んー、食っちゃ寝」
香澄「学校サボってそれ?」
宗輝「色々と事情があったんだよ」
香澄「何で家に入れてくれなかったの?」
宗輝「それも色々あんのよ」
香澄「えー、教えてよー!」
宗輝「お前にだけは教えられん」
香澄「後でれーかちゃんに聞こうかなー」
宗輝「待て、ウェイウェイ香澄サン」
香澄「ん、何で?」
宗輝「何でって、アイツは理由知ってるからな」
香澄「もしもしれーかちゃん?」
宗輝「行動力パナいなお前⁉︎」
-End-
今回でやっと宗輝復活。
香澄視点意外とやりづらかった......
おまけコーナーも今回から再開になります。
次回からは早めに投稿出来るよう頑張ります。
お気に入り、感想評価等お待ちしております(定期)