トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
寒がりには厳しい季節になりましたな。
因みに主は暑がり兼寒がりです。
更新遅れて申し訳ない。
せめて週一で勘弁してくだせぇ。
42話、ご覧下さい。
弦巻邸での出来事から1日。
「何でこんなことになってんの?」
「むっくんお帰り」ギュッ
香澄と一緒に登校したところまでは良い。下駄箱に靴を置き教室へと向かう道中でおたえに出会い流れるように熱い抱擁を食らう。
さて、ここでもう一度言っておこう。
「どうしてこうなった」
「なんか落ち着く」クンクン
「お前は早く離れんか」
香澄は香澄で隣で"おたえ良かったね!"なんて笑顔で言ってるけど。そう思うのなら助けてくれません?困ったら頼ってくれって昨日言ったよね?身動き取れなくて絶賛困ってるんですけど。
「......何やってんだお前ら」
「あ!有咲おはよ!」
登校してきたであろう市ヶ谷嬢と鉢合わせる。こんな時どうなっていたか思い出せ斎藤宗輝。
「え、えと、久しぶり?」
「たったの3日間だろ」
「でも有咲寂しいって言ってなかった〜?」
「ちょ、お前それ言うなー!!」
有咲さん、否定はしないんですね。そこは普通"そ、そんなこといってねーし!!"じゃないのか?俺がいない間に変わった?有咲からツンデレが無くなったらそれは最早有咲では無いのでは?
「有咲」
「......な、何だよ」
「ただいま」
「......ったく、心配したんだからな」
どうやらツンデレは健在らしい。詳しくは聞き取れなかったが何か言ったのは間違いないだろう。俺は決して難聴系主人公を気取っているわけではないからな。"え、何て言ったの?"なんて藪からスティックな事は言わない。
「取り敢えず教室行っても良いか?」
「んー、仕方ない」
何が仕方ないのかは聞かないでおく。やっとおたえに離れてもらったので香澄と有咲と共に我が2年A組へ向かう。
ガラガラ
「あ、斎藤君やっと来た!」
「3日間も休んで大丈夫だったの?」
「あ、うん。もう体調もバッチリ」
クラスのモブ子ちゃん二人が教室に入るや否や声を掛けてきたので少しビックリした。今まで特に話した事なかったのに。俺って基本人見知りなところあるからやめて頂きたい。
「ふーん、体調もバッチリなんだね」
「美咲か、何だよその意味ありげな感じ」
「いーや何も。今日からまた大変だと思うからね」
「それは俺も分かってるつもりなんだけどな」
美咲の意図することは何となく分かる。みんなに心配かけたのは確かだからな。償いって訳じゃないけど、やっぱりそこらへんはちゃんとしときたい訳よ。千聖さんとか怒ってそうで怖い。あと蘭。紗夜さんとかもこえーな。やべぇ、今更になってちょっと怖気付いたわ。
「大丈夫だよむーくん!私もついてるからね!」
「なんなら私も付いて行こうか?」
「余計めんどくさくなりそうだから香澄一人で充分」
取り敢えずはお昼休みだな。まず最初にやっときたいのはポピパのみんなだ。りみりんとおたえと有咲までは終わってる。残るは沙綾のみ。特に沙綾は過去の一件もあるからな。
「よーし、お前ら教室入れよー」
担任が入ってきてSHRが始まる。確か一時間目は移動教室だっけか。移動最中で出会いたくないけどそんなこといってられんか。
「無事1日が終わりますように」
先に無事を祈っておこう。
~お昼休み~
問題のお昼休み。いつも通り中庭で昼食をとる為に香澄と有咲と共に令香特製お弁当を持っていざ出陣。既におたえとりみりん、沙綾がシートを敷いてその上に座っていた。
「みんなお待たせー!」
「香澄の所為でちょっと遅れちまった」
「それに付き合う有咲も有咲だけどな」
「私は香澄が言うから仕方なく付き合ってやっただけだ!」
前と変わらない、そんな日常を過ごす。少なくとも今朝から今までは変わりなく過ごせてた。でも、今までと同じじゃダメなんだ。未だに怖い。だけど、俺の気持ちも伝えていかなきゃまたすれ違ってしまいそうな気がしてならない。もう間違えてはいけない。
「......もう大丈夫なんだね」
「大丈夫、とはハッキリ言えない。あの時だって大丈夫だと思ってたから。沙綾、約束破ってごめんな」
「本当だよ、凄い心配したんだからね」
約束。一年前、文化祭ライブ前に沙綾と二人で交わした約束。互いに困ったりしたら助け合うというものだった。それを一方的なものにしてしまったのは紛れもなく俺自身だ。
「せめてもの償いとして何かやらせてくれ」
「いや、別にそんなことしなくても」
「ダメだ、俺の気が済まない」
ここは意地でも退いてやらんぞ。流石の沙綾もダメだと悟った様子。
「じゃあさ、一週間だけ私にお弁当作ってきてくれない?」
「それだけか?てっきりもっとハードなの想像してたわ」
「じゃあもっとハードなのにしようか?」
「遠慮しとくよ」
沙綾の笑顔が見られたからなんかもう吹っ切れた。こころじゃないけど、やっぱりみんなには笑顔でいてほしいと切に思います。
ツンツン
「何だ有咲、脇腹は弱いからやめてほしいんだけど」
「そ、そういう意味で突いた訳じゃないし」
「じゃあどういう意味なんだ?」
「その、弁当?私も欲しいなーなんて思ってみたり」
うん、可愛い。前まではこんなに素直じゃなかった気がするがこれはこれで俺得なので良し。むしろこの有咲を俺は推奨する。
「弁当なんて一人分も二人分も変わらんから良いぞ」
「本当か⁉︎」
「あー、二人だけズルい」
こうなってしまえば芋づる式だ。おたえが欲しがりその次はりみりん。香澄は何故か何も言ってこないが今は放っておこう。その内勝手に話すと思うし。
「じゃあおたえとりみりんにも作ってくるから」
「出来るだけお肉いっぱいでよろしく」
「へいへい」
「香澄ちゃんは良いの?」
「え、むーくん作ってきてくれないの?」
あ、この流れで作ってきてくれると思ってたのねあなた。言わないと伝わらないこともあるんですよ。というかお前は時々作ってやってるだろ。これじゃあ五人分作らなきゃならんな。これからは早起き確定か。ま、弁当作ってる時間も嫌いじゃないから良いけど。
「でも五人分なんて大丈夫?」
「安心しろ沙綾、中身は一つ一つ変えるから」グッ
「そういうことじゃないんだけどなぁ......」
こうして俺はポピパの弁当担当へと早変わりしたのでした。
そんなこんなで放課後。余談だが5.6時間目の体育で少し怪我した香澄を保健室へ運び看病。その様子を見て保護者扱いされたのは心外だが何とも無くて安心した。挙げ句の果てには保健室の先生に恋人扱いされる始末。普段からお馬鹿発言ばっかの香澄、ランダムスターのお陰で変態扱いされることが偶にあるらしいがあれでも立派なJKなのだ。お肌に痕が残ったりしたら大変。
閑話休題。
少し話が逸れてしまったが今の状況はあまり芳しくない。理由は簡単。俺の目の前に千聖さんと日菜がいるからだ。あまり会いたくなかった2強に出会ってしまった。
「お久し振りです、諸先輩方」
「言葉遣いが変よ宗輝君」
「学校来てるんなら教えてくれたら良かったのに」
もう一度考えてみて欲しい。まだ千聖さんが校門で待ち構えているのなら理解できる。しかし日菜の通う学校は羽丘のはず。何で授業終わって速攻で帰る支度した俺と同レベルなんだよ。
「さぁ行くわよ」
「何処に行くかだけ聞いても?」
「勿論事務所だよ!」
「何故に?」
「行ってみれば分かるわ」
行ってみれば分かるとのこと。まぁなんとなく察しはつくけど。今日はポピパメンツだけでもやっとなのにパスパレメンツまでもが相手とは少々骨が折れそうだ。千聖さん辺りなら一人で肋骨何本かいかれそう。
「変な事考えて無かった?」
「滅相も御座いません」
「なーんかこの感じ久しぶりだなー」
最終的に彩とイヴも加えて5人で事務所へ向かった。拝啓、市ヶ谷有咲殿。私は今から連れ去られます。ごめんなさい、探さないで下さい。いや、マジですまん有咲。一緒に帰る約束してたけど果たせそうにない。
***
場所は変わってパスパレ事務所内。事務所にて麻弥とも合流し無事パスパレ全員集合である。いらんことにアラサー敏腕プロデューサーも加えた7人で現在練習用の個室。
「ふぅ」
「何でプロデューサー居るんですか」
「ウチの専属マネージャー(仮)の様子見だよ」
なら最初に会った時の"調子はどうだい?"で済むだろ。貴女がいると話が変な方向に進むんで居ない方が正直ありがたい。しかし大人なだけあって話のまとめ方は上手いので無碍には出来ないところもあるのが難点。
「取り敢えずお話を聞きましょうか」
「何から話せば?」
「正直なところ、宗輝君の気持ちを聞ければそれで良いわ」
「了解です」
それからはお昼休みに沙綾に話したような内容を少しだけパスパレ用に変えて伝えた。これまでパスパレのみんなと過ごした時間は紛れもなく俺の中で宝物だ。一緒にライブを作り上げたのも良い経験だった。今も尚、仮ではあるがマネージャーとして役に立てて俺は嬉しい。
「私はムネキさんを信じてました!」
イヴは俺を信じてくれた。
「ジブン達が居ます」
麻弥は側に居てくれると言った。
「もう少しは私達を信じなさい」
千聖さんは自分達を信じろと言った。
「もう絶対に離さないからね!」
日菜は絶対に離さないと言ってくれた。
「私達に何が出来るのかなんて分からない。だけど、私達は宗輝君の役に立ちたい。困ってるのなら助けてあげたい。これが私達5人の想いだよ」
彩は俺に想いを伝えてくれた。
この一言一言が嬉しくて嬉しくてたまらなかった。同時に少し前までの自分を省みる。こんなにも大切な人達を信じられなかったということを情けなく思う。もう間違えないと誓う、想いを伝えてくれたみんなに。何より自分自身の心に。
「......ありがとうみんな」
「はいはい、湿っぽいのはここまで!」
「プロデューサー居たんですね」
「君私に喧嘩売ってるのかい?」
ごめんなさい、途中から空気だったので少しからかおうと思ってました。何故かこの人は他の大人と比べて格段に接しやすいので不思議。そうしてくれているのは分かるがそれだけでは説明が難しいな。お姉ちゃん?いや、それだけはない。だってそんなに歳近くも無いし。
「気が変わったわ、アンタ表出なさいな」
「宗輝君、最後の方口に出てたわよ」
「やっべマジか」
「ムネキさん、口は災いの元ですよ!」
仕方ないじゃん、俺の言う事聞いてくれないんだもん。最近は思ってる事が口に出てしまっている事が多い(らしい)。こうやって物事をめんどくさい方向に進めるのには滅茶苦茶貢献してるけど。そろそろ本気で病院探そうかしら。あらやだ奥さん、治療費はしっかりと事務所に請求しておいて頂戴!
「まぁ問題も解決したことだし、始めるわよ」
「えー、千聖ちゃんあれやるの?」
「なになに、なんか始まるの?」
「確かに私達にも原因はあった。でも、もう少しは私達の事信用してくれても良かったんじゃないかしら?」
それを言われると弱る。今までも決して本心から俺の事を馬鹿にしたりイジメと取られるような言動は一切無かった。それなのに俺は疑心暗鬼になって。昔がそうだったからといって判断してしまった。
「なので、ムネキさんには私達を信じられなかったツミがあります!」
「その罰として何かしてもらおうというか訳ッスね」
「あのー、出来れば優しいお願いで」
「るんっ♪とする事してもらおーっと!」
怖い。何が怖いって、まだ麻弥とイヴのお願い事ならハードなものはこないだろう。彩もそこら辺は大丈夫なはず。問題なのは千聖さんと日菜の2強だ。いや、まだ日菜は良いとしよう。マジで千聖さんだけはヤバい。これを機に尻に敷かれそう。あ、もうすでに半分くらいは敷かれてましたね。
「まずは私からです!」
「おう、イヴのお願い事ならどんとこい」
「ムネキさん、ハグしましょう!」
色即是空、空即是色。阿弥陀如来。南無三。......っといかんいかん、ちょっとイヴが可愛すぎて頭飛んでたわ。手を広げて微笑むイヴ。女神、俺にはイヴがそう見えたね。
「じゃあハグするか......ってイヴさん!!」バタッ
「ムネキさん〜」
あのー、これはハグではなく押し倒されただけでは?熱烈なハグとして認識してもよろしいのですが。さっきから如何せん胸のあたりがドキがムネムネしておりましてですね。言語能力まで失ってきたな。頭痛が痛いみたいな。
「......イヴ?」
「もう何処にも行かないで下さい」
顔は見えないが多分泣いているのだろう。イヴの事を二度と泣かせたくなかったのに。これじゃあマネージャー失格かもな。それでも、今はイヴに俺の胸を貸してあげよう。肩を震わせて泣くイヴをそっと抱きしめて心に誓う。
「大丈夫、もう何処にも行かないぞ」
「本当ですか?」
「勿論、約束な」
「......ハイ!約束ですよムネキさん!」
また一つ約束が増えてしまった。イヴの小指を取り俺の小指と向かい合わせてさながらキスをする様にくっつける。普通ここは指切りとかするんだろうが、俺とイヴだけの特別な約束だ。他とは違う形で残したかった。
「んんっ!!そろそろ良いかしら」
「お、次は誰だ」
「次はジブンです」
子供っぽく手をあげる麻弥。麻弥は一つ歳上だが、何かと子供っぽくはしゃぐ時があるのでそのギャップにやられることが多い。メガネを付けてるオタクモードの麻弥も、メガネ外してライブモードの麻弥のどちらもそれぞれ魅力が合って好きだ。
「願いを申してみよ」
「フヘヘ、何か恥ずかしくなってきました」
「そんなに恥ずかしい罰なのか?」
裸になって逆立ちして踊れとか言われたらどうしよう。ちょっとSっぽい麻弥を想像してみたが、案外イケそうで怖い。麻弥特有の早口で罵られるとか一部の人には御褒美にもなるな。俺は断じてそういうタイプの人間ではない。ごく普通のノーマルだ。
「......膝枕をですね」
「何だ膝枕程度なら」
「宗輝君にしてあげたいんッスよね」///
してあげたいということは、俺が麻弥に膝枕してもらうってことか?てっきり俺が麻弥にしてあげるのかと思った。麻弥も案外甘えさせたがりなのか?その役は千聖さんで充分間に合ってるんですけどね。いや、あの人に甘えたら何かが終わりそうな気がするからやめとくけど。
「じ、じゃあ失礼します」
「何で敬語なんスか、どうぞ」
「......」
「ど、どうッスかね?」
このなんとも言えない安心感。こう、何かふわふわしたものに包まれる様な感覚。うーむ、これを世の中ではバブみと言うのだろうか。ハッキリ言って、最高の居心地だ。是非とも毎日してもらいたいね。
「このまま眠れそうなくらい気持ちいいよ」
「それは良かったッス」ナデナデ
「はぁ〜、日頃の疲れが癒されていく〜」
今回で気付いたことが一つ増えた。案外麻弥は甘えさせるのが上手らしい。包容力もあって良いお嫁さんになりそうだ。家庭的だし尽くしてくれそうだし。麻弥の彼氏になるなら俺が一度面接する必要があるな。ズボラな男だったら即刻追い出してやる。まず俺が何様なんだって話ね。
「このまま寝ても良いんスよ?」
「なら寝ちゃおうかな〜」
「ダメに決まってるでしょう」
「いてっ」
千聖チョップにて麻弥の膝枕タイムは終了。良いもんね、また今度こっそりしてもらうもんね。
「次は私だよ!」
「日菜、限度ってもんがあるからな?」
「大丈夫!今度お姉ちゃんと三人でデートしてもらうだけだから!」
「まぁそれくらいなら大丈夫だな」
いつぞやの七夕祭りみたいにすれば良いんだろ?あ、でもプランとか全部俺が考えないとダメっぽいね。前も紗夜さんに"こういう時は男性がリードするものですよ"って言われたし。
「でも三人で良いのか?」
「うん!本当は二人っきりが良かったけど、もうお姉ちゃんと決めたから!」
「まだ俺紗夜さんに謝って無いんだけどなぁ」
「その時は一緒に行ってあげるよ」
頼もしい、紗夜さんも俺と同じシスコンのはず。ならば日菜のお願いに応えない訳にはいかないだろう。きっと大丈夫、シスコンは皆同じだ。
「なら次は私ね」
「煮るなり焼くなり好きにして下さい」
「貴方ね......そんなに酷いことしないわよ」
千聖さんには前科と容疑がありますからね。まず前科として令香をエサにして俺を釣ろうとしたこと。容疑として外堀から埋める為に俺の母さんと連絡を取っているという噂。極め付けは令香を餌付けしているとのこと。最近令香が新しいもの買ってきた時には大体"千聖さんが買ってくれた!"だからな。あんまり俺の妹甘やかさないで下さい。甘やかす役は俺一人で充分なんで。
「そうね、宗輝君私達がローカル番組持ってるの知ってる?」
「そりゃ勿論知ってますとも。有名な"ぱすぱれさんぽ"でしょ?」
「それにゲスト出演してもらうから」
はて、一体この人は何を言っているのだろうか。ローカル番組?ゲスト出演?一応俺も事務所というかそっち側の人間なんですけど。何も知らされて無いんですけど。もしかしてアラサープロデューサーがまた一枚噛んでるのか。
「いや、俺一般人。貴女達有名人、OK?」
「既に決定してる事よ、諦めなさい」
「ねぇ、それ俺に拒否権最初から無かったよね」
マジで今度会った時覚えといて下さいよ。羽沢珈琲店でクソ苦いスペシャルブラックコーヒー作って持っていきますから。プロデューサーコーヒー飲めないって言ってましたもんね。大丈夫です、俺が飲めるように美味しいコーヒー淹れてあげますから。
「はぁ、もういいや。んで、最後に彩か」
「えっと、どうしよっか?」
「俺に聞かれても分からん」
「んー、どうしたらいいかなー」
彩が頭を悩ませ続けて早5分。既に日菜は飽きてきたのか携帯弄ってる。麻弥はさっきからドラムの調整やら何やらしてるし。イヴだけが真面目に話聞いてるし。千聖さんは事務所の人と何やら真剣に話してる。いつのまにかプロデューサーは居ないし。何なのこの状況。
「じゃあ前みたいに一回だけ何でも言う事聞いてやるよ」
「まぁ今は思いつかないしそれで良いかな」
「じゃあこれで決まりですね!」
「なら俺はもう帰るぞ、令香が待ってる」
きっと首を長くして待っているに違いない。泣いてたらどうしよう。取り敢えず父さんに罪をなすりつけよう。そこから令香と協力してお小遣いゲットだ。俺はマネージャーやらCiRCLEでのバイトあるから困ってないけど。令香もあと一年もないうちに高校生だ。華のJKともなればお金を使う場面も多くなってくる。父さんの少ないへそくりから貰うのは少し気が引けるが仕方ない。これも令香の為だ、我慢してくれ父さん。
「私達はこれから練習あるからまたね!」
「近いうちに打ち合わせあるから忘れないように」
「へいへい、分かりました」
「それじゃあね!」
まぁ今回に関して言えば俺が悪かったし仕方ないか。はぁ、これでパスパレは終わった。ポピパとハロパピのみんなは大丈夫だがら、あとRoseliaとアフグロの二つが残ってる。
「明日からも大変になりそうだなぁ」
そう言いつつもみんなに早く会いたい気持ちを抑え、愛しの妹がいる我が家へと歩を進めた。
~To Be Continued~
宗輝「おまけのコーナー」
宗輝「今回は初ゲスト、我が事務所が誇る敏腕プロデューサーです」
P「何よこれ」
宗輝「プロデューサーの数少ない出番ですよ、張り切って下さい」
P「アンタやっぱり私の事バカにしてるでしょう」
宗輝「いえいえとんでもない」
P「一応これでも彼氏はいた事あるんだからね」
宗輝「......なん、だとっ⁉︎」
P「本気で締めるよアンタ」
宗輝「因みにおいくつで?」
P「ここ二、三年は居ないわね」
宗輝「くっ!!早く誰か貰ってやれよ!」
P「ワザと?それワザとやってる?」
宗輝「ぶっちゃけ彼氏欲しいですか?」
P「今は仕事が一番よ」
宗輝「とか言いつつ?」
P「近くに少しイベントもあるから」
宗輝「本音は?」
P「......アンタ達がちょっと羨ましいよ」
宗輝「大丈夫です、プロデューサー」
P「何が大丈夫なのよ」
宗輝「まだアラサーなら間に合.....」
P「ふんっ!!」ドゴォ
宗輝「ぐはっ!」
P「......アンタみたいなのがタイプなんて言ったらどんな反応するのかしらね」
-End-
"ぱすぱれさんぽ"は別に間違えてませんからね?
宗輝は別にマゾヒストじゃないですからね?
あと
プロデューサーエンドは書かないですからね?
これフリじゃねぇから!!笑