トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
まず、☆9評価頂きました Junroadさんありがとうございます!!
お気に入りもちょくちょく頂けてるので、この場をお借りしてお礼致しますぞ。
しかし、更新遅れて申し訳ない......。
季節の変わり目ですので、みなさん体調崩さず生活なさって下さい。
主は少し風邪気味で御座います。
44話、ご覧下さい。
「言い訳はありませんか?」
「はい、本当に申し訳ありません」
「あこはちゃんと伝えたよー」
開幕早々正座で説教くらってるのは察してくれ。
「まぁまぁ、紗夜もそのくらいにしときなって」
「私は、全然大丈夫ですよ」
流石は燐子先輩。俺も燐子先輩の様な広く大きな心を持った人を目指そう。そんでもってリサ、お前は正座して紗夜さんに謝り倒してる俺を携帯で写真撮るのやめなさい。後でそれを武器に脅してくるのは見えてるから。ま、リサがそれでくるなら俺は俺で秘蔵のリサコレクションで対抗するまでだ。
「湊さんはよろしいのですか?」
「......にゃーんちゃん」
にゃーんちゃん?今は羽丘の校門前の広場だ。猫は居てもおかしくはないが周りを見渡す限り確認できない。まさか猫が好き過ぎて遂に幻覚を見てしまっているとでも言うのだろうか。
「って俺の携帯!勝手に見んなし!」
「あら、今良いところだったのに残念ね」
「なーにが残念だ、携帯勝手に取っといて良く言うわ」
友希那が俺の携帯の写真フォルダの中の"激選!!可愛いネコちゃん達!!"を閲覧しておりました。いやマジで、俺の携帯ポケットに入ってたはずなんだけどなんで?あ、因みに友希那が見てたのはVol.1.5だったりする。1.0から0.1刻みで保存中。
「とにかく貴方は反省して下さい」
「紗夜さんそんなに怒ってると可愛い顔が台無しですよ」
「もうその手には乗りません」
「ちっ!!」
「今舌打ちしましたか?」
「イイエ、トンデモゴザイマセン」
羽丘にいるんだから風紀云々は今はそっとしておいて欲しいんだけどな。確かにあこから伝えられた昼休みには会えなかったけど、こうして今謝ってるじゃない?これで万事解決じゃないのん?
「まぁ紗夜の言う通り反省はしなくちゃね☆」
「可愛い顔してえげつないことするなガチ姉」
「んー、これ拡散しちゃっても良いのかな〜?」
ほれ見たことか、やっぱあの写真で脅しにきやがったぞ。俺はそんなものに屈したりはしない。否、断じて否である。
「この前の寝顔も添付して拡散っと」
「何でもするので許して下さい」
「ん、よろしい」
これ程までに素早く鮮やかな手のひら返しがあっても良いのだろうか。まだ紗夜さんに説教されてる写真だけなら良い。だがいつ撮ったのか知らん俺の寝顔まで拡散されてしまった時には一人で校内出歩けなくなっちゃう。てかプライバシーどこいったよ。友希那といいリサといい勝手にやり過ぎなんだよなぁ。
「あの、話を戻しませんか?」
「そうだそうだ、話を戻せー」
「はぁ......まぁ良いでしょう」
紗夜さんがやっと風紀委員長モードからシスコン紗夜さんモードになった。簡単に言えば厳しい紗夜さんと甘い紗夜さんだな。なんだよ甘い紗夜さんって。ちょっと食べてみたいなとか思ってないからな。
「単刀直入に言うわ。宗輝、
これは言わずもがな件の問題の事だろう。まぁRoseliaで最後だししっかりと想いを伝えとくかね。蘭にも言われた通り、みんなを傷付けてしまった事実は変わらない。しかし、それは大切に想っている証拠。ならばその想いを伝えるだけだ。
「あこは相変わらず厨二病全開で滅茶苦茶カッコいいし、燐子先輩は陰ながらRoseliaを支えてくれてる女神だ」
あこの厨二病には何度も勇気を貰った。周りなんて気にせず自分を貫き通すその意思は凄いと思う。燐子先輩には時々相談なんかも乗ってもらった。何より目の保養、って言うのは半分冗談だけど本当に色々と助けてもらった。
「リサはバンドも友希那もガチで世話焼きなギャル姉。紗夜さんは厳しいながらも心根は凄く優しくて頼れる人」
リサは最初っから俺と分け隔てなく接してくれた。多分Roseliaの中で一番気軽に話せるのはリサだと思う。それくらいリサを信用してるし信頼してる。紗夜さんは言った通り仲が良い悪い関係なく厳しく接してくれる。人に嫌われるかも知れないという恐怖を物ともせず、ただその人の為を思って接してくれる紗夜さんに密かに憧れてました。
「そして友希那、Roseliaの歌姫なんて前は言ってたけど、実は単純で猫と歌がが大好きな天然お馬鹿」
最初こそ友希那が一番取っ付きにくかった覚えがある。だが今となっては猫大好きな歌うま少女。友希那だって1人の女の子なんだ。偶にマジで天然お馬鹿やらかすけどそれもまた可愛いから良し。しかし、そろそろ本格的にキャラ崩壊しないか心配だ。
「俺にとって、みんなは大切で大事な存在だ」
誰一人欠けてはならないと思う。多分きっと、それは俺にも言えることだと思うから。
"自分を大切にしない奴に他人は大切にできない"
今回の件でこれが身にしみて分かった気がする。
「それが聞けたら満足よ」
「そりゃあよーござんした」
みんなも満足気な顔をしてるし結果オーライって事で。そろそろこの正座状態解除しても良いですかね紗夜さん。既に感覚無くなってきてるんですけど。
「それにしても、今回はまた日菜が迷惑かけてすみません白金さん」
「い、いえ!花咲川の方でも評判良かったので、大丈夫ですよ」
「まぁ日菜だし仕方ないよねー」
「今井さん、仕方ないで済む問題では......」
俺が正座なのは仕方ないで済むんですかねこれ。みんな俺がいないかのように話を進める。しくしく、悲しきかなこれがぼっちの宿命なのか。
「ねぇ宗輝、こころんとキスしてたって本当?」
『.......は?』
やりやがったなあこの奴。てかお前それどこで仕入れてきたんだよ。周りのお姉様方4人が凄いことになってるから。俺はこれから全力で逃げる。あ、足痺れてるから動けないや、テヘッ!!
「いや、それには深いワケがあってだな」
「私達の納得できるワケを教えなさい」
「まぁその、何と言いますか、こころの方からほっぺに」
「避ける事は出来ませんでしたか?」
「出来ることには出来たんですけどね......」
いかん、この状態前にも覚えがある。お姉様方、目がマジだ。このままでは危ないルートへ突入してしまいかねん。
「あ、お姉ちゃんだ!」
「おお!日菜、お前は俺の救世主だ!!」
ここぞとばかりに全力を尽くし日菜の方は向かう、はずだったが服を掴まれて儚くも俺の願いは阻止されてしまう。友希那かリサの仕業だろう。流石に二人がかりとなると足も痺れてるし女の子相手でもキツイか。
「宗輝君、逃げちゃダメ」ガシッ
「り、燐子先輩?」
「さっすがりんりんだね!」
俺の予想を遥かに上回り、なんと燐子先輩に引き止められていた。それにしても燐子先輩力強くない?
「キスは、宗輝君の方からじゃないんだよね?」
「勿論ですよ」
「......なら、大丈夫」パッ
あれ?案外素直に離してくれたぞ。燐子先輩は俺からしたのかが気になってたのか。大丈夫です燐子先輩、あんな状況では流石に出来ません。
「あー、むーくんやっと見つけた!!」
「早く蔵行って練習するぞ香澄ー」
「そう言えば今日は蔵練の日だったな」
「宗輝、明日同じ時間にCiRCLEへ来なさい」
「逃げたらあの写真がどーなっても知らないよ?」
「その脅し方じゃ犯罪者っぽいぞリサ」
何とか今日は難を逃れられたらしく、羽丘からポピパメンツと一緒に蔵へ移動。
「......」
「白金さん?私達も練習に行きますよ?」
「あ、はい、分かりました」
~蔵~
「ねぇねぇむーくん」
「何だ......っと有咲お菓子取って」
「あの写真ってなーに?」
「お前は、知らなくてもいいんだよ」モグモグ
羽丘から無事蔵へ帰還。今日の特別授業でかなりエネルギーを消費した為お菓子タイム。沙綾が差し入れでパン持ってきてくれてたからりみりんはチョココロネタイム。今度新作パンを作りたいらしいので、バイトの身分である俺が身体を張って試食しておこう。一番先に食べてみたいとかないから。
「おたえとか沙綾の方は特別授業どうだったんだ?」
「んー、はぐみとイヴと一緒に回ってた」
「私はりみりんと一緒に3年C組行ってたよ」
おたえのグループははぐみとイヴか。なんかもうカオスなのが想像に難く無い。沙綾達は3年C組、ってことは薫先輩のいるクラスか。流石りみりん、特別授業を利用して会いに行くとは抜け目ない。
「宗輝君はなんでRoseliaの人達と話してたの?」
「それはねりみりん!むーくんは.......ンムッ!!」
「お前はいらんことを言うなバカ」
香澄があることないこと全部話しそうだったのでお口チャック。咄嗟の判断だったので少し抱きつく形になってしまったのは申し訳ない。
「それより早く練習」
「お、有咲珍しくやる気あるな」
「馬鹿言え、私はいつでもやる気あるからな」
「そんなこと言って、有咲は宗輝が居ない間に下手になるのが嫌で一番練習量多かったクセに〜」
「そ、そんなことないからなぁ!!」
沙綾が肘で有咲をツンツン、そして有咲がツンツンデレデレ。誰が上手い事言えって言ったよ。いやまぁそこまで上手くは無いんだけど。
「なら練習の成果見せてもらうとするか」
「じゃあアレやろうよ!」
「私の心は〜」
『チョココロネ〜』
おたえと香澄が変なポーズ、多分チョココロネポーズだと思われるものを披露。
そして次々に演奏が始まる。
ここ数日聴いていなかっただけでこんなにも上達するとは思ってもみなかった。沙綾はリズム隊としてしっかりみんなを引っ張っていけてる。香澄やりみりんも前ほど細かなミスをする事なくほぼ完璧と言っていい状態。おたえはいつもの調子でギターソロの部分も難なくクリア。有咲も色々な音を使いこなせる様になっている。俺が少し止まってた間に、コイツらはどんどん進んでたんだな。
「むーくんどんな感じ⁉︎」
「前の時より俄然上手くなってる」
「良かったね有咲」
「うん、本当に頑張った甲斐が......って何で私だけなんだよ!」
その日はもう一度演奏を聴いて蔵練終了。元々始めた時間も遅かったからな。
「たでーま令香ー。おけーり自分ー」
「何一人で言ってんのお兄ちゃん」
「知らないのか、これ最近流行ってんだぞ」
「え、そうなの?」
主に俺の中だけなんだけどね。
「あり?お姉ちゃんは?」
「いや、いつもいるみたいな扱いしないで。まぁいつもいるけど」
「お姉ちゃん来ないの?」
「来て欲しいのか?」
首を縦に振り頷く令香。うーむ、何だか妹を香澄に取られたような気持ちに駆られる。実際そんなこと無いけど。
「令香が電話.....」
「もしもしお姉ちゃん?」
「ねぇ人の話は最後まで聞こうねって習わなかった?」
「お姉ちゃん来るって!」
「さいですか......」
香澄も令香も何でこうも人の話を聞かないのか。まぁお兄ちゃんの考えてることが以心伝心で伝わって何よりだ。なにせ兄妹だからな。
「母さん、今日も香澄来るって」
「あら、明日香ちゃんも来るから久し振りに6人ね」ウフフ
何それ聞いてない。本当にウチの人間は何故こうなんだ。この親あっての令香だな。確実に令香は母さんの血を濃く受け継いでいると思う。
それから間もなくして戸山姉妹到着。明日香は最近会えてなかったからなのか、玄関に入ってくるや否や明日香パンチを食らってしまった。明日香にも心配をかけてしまったのだろう。素直に謝って明日香の大好きな頭撫で撫でをしてあげた。案の定それを見ていた母さんが横槍を入れてきたのは言うまでも無い。
「おいひい!!」バタバタ
「分かったから、頼むから足をバタバタさせんな」
「ん〜!!」バタバタ
「足の方をやめろって言ったんだよ.....,」
香澄のいつも通りの反応。だがしかし、母さんの料理は確かに美味い。それこそ香澄がしているように足をバタバタさせる程に。よって、母さんから料理を学んだ令香は最強。ついでに父さんからは知識を、俺からは......あれ、俺からは何も教えてないな。強いて言えば兄妹愛だろうか。
「あっちゃん、ドッジボールおめでと!」
「まぁほとんどあこのお陰だけどね」
「あれだ、山田君のお陰もあって盛り上がったな」
「宗輝、それ多分東君」
おっといけない、危うく鈴木君の名前を間違えるところだった。
「なになに、明日香ちゃん気になる子でもいるの?」
「あーちゃん本当に⁉︎」
この親子、どうやって処理してくれようか。今の話からどうしてその話題にシフトチェンジ出来るんだよ。
「残念ながら居ませんよ」
「あらあら、明日香ちゃん昔は宗輝のお嫁さんになるって聞かなかった時期があってね......」
「それマジ?」
「信じないで宗輝!!」ガタッ
夕食の肉じゃがの熱さのせいなのか、顔を若干赤くした明日香は強めに否定。それを見た令香は"青春だねぇ"と黄昏気味に呟く。お前はまだ経験してないだろ。え、経験してないよね?お兄ちゃんは許しません!不純異性交遊反対!
「最近バンドの方はどうなの香澄ちゃん」
「随分話ぶった切ったな」
「勿論楽しいですよ!」
「お母さん、れーかもバンドやりた〜い」
「お前は一人で全部出来るからダメ」
一人5役とか前代未聞すぎる。ギター&ボーカル兼ベース、合間にドラム、時々キーボードみたいな。でもお兄ちゃん、令香が本気でバンドやり出したら応援しちゃう!なんならファン1号の名前を頂こう。
「ぶーぶー、折角お兄ちゃんと組んであげようと思ったのに」
「母さん、令香に楽器を買い与えるんだ」
「んー、お父さんに相談ね」
勝った。母さんを落としてしまえば後はこっちのもんだ。父さん?そんなの令香の上目遣い&甘い声で"お願いお父さん......"って言わせときゃ何とかなる。最近では令香もそれを自覚して使っている節がある。我が妹ながら良くここまで育ったものだ。それがあざとく見えないのも俺的にポイント高いからな。
「じゃあ令香ちゃんがバンド始めたらポピパのライブに出てもらうね!」
「それいいねお姉ちゃん!」
「ライブより先にお前は新曲だろうが」
「新曲なんか作ってるのお姉ちゃん?」
「えへへ、まだ全然だけどね」
新曲と言っても、先程の蔵練で決まった話である。香澄曰く"みんなでもっとキラキラドキドキしたい!"とのこと。それをみんなでまとめた結果、新曲を作ろうという運びとなった。なんか去年の文化祭ライブを思い出す。今年の文化祭はどうなるんだろ。
「おかわりいる人〜?」
『は〜い』
「母さん、俺がみんなの分やるよ」
「あらあら、今日は優しいのね宗輝」
「コイツらじゃなかったらやってないけどな、ほら令香」
ありがとおにーちゃん!って言ってくれると思ってたけど無言で受け取られる。というよりはジャガイモを丸々一つ頬張ってて声が出ないだけらしい。そんなところも可愛いな、マイスイートエンジェル令香。心の中だけだけど、今日はシスコン全開で気持ち悪いな、俺。
それからは毎回恒例のお風呂タイム。ここで混浴する事を想像したやつ、流石にこの歳で一緒には入らんから。正直に言うと中学1年まで入ってたけど。なんかごめんな。
「あっちゃんやっぱりちょっと太った?」
「ちょっと!何してんのお姉ちゃん!!」
「れーかも参戦だー!」
いいぞ香澄、令香、もっとやれ。
「ったく毎度うるせぇなアイツら」ブロロロロ
浴槽ではしゃぐアイツらの声を背中にドライヤーで髪を乾かす。そろそろ髪も長くなってきたし切ってもらうか?実は俺の母さん、理容師の免許持ってたりする。昔何となくで取ってみたらしい。相変わらず意味わからん人だ。令香や明日香も母さんがカットしてる。そういうわけで、香澄の猫耳(星型)は母さんによって生み出されたものだったりもする。
「むーくん!」
「うおっ!」
油断、してたわけじゃないが後ろから香澄が抱きついてくる。ていうかいつのまに出てきたんだよ。タオル一枚だからやめてね。主に俺の精神的に問題がある。
「ドライヤーしてー」
「あいよ、そこ座れ」
「お兄ちゃんれーかも後で〜」
今日もサロン・ド・ムネキはご盛況の様です。まぁ俺がいる時は俺がやってやるか。流石に家まで呼ばれて髪乾かしてとかはNG。香澄もそんなことはしないと思うけど。
「さっき風呂の中で歌ってたろ、あれ新曲か?」
「聞こえてたの?」
「鼻歌だけど明日香も令香も喋ってなかったし」
「んー、メロディはあんな感じかなー?」
「俺に聞くな」ブロロロロ
それからはドライヤーの音でよく聞こえなかったが、身体を揺らしながら鼻歌を歌っていることは鏡越しではあるが見えていた。目を閉じて楽しそうに歌っている香澄を見ているとなんだかホッとする。
「よし、じゃあ次は令香だな」
「むーくんありがと!」
「よろしくね〜」
香澄同様に椅子に座らせてドライヤーで乾かしてやる。まだ若干濡れている髪を手櫛で整えながら満遍なく熱風を送る。我ながら慣れた手つきでこなせていると思う。その証拠として、さっきから令香がウネウネしてるし。頼むから動かんでくれ、やりにくい。
「お前も髪長くなってきたな」
「お兄ちゃんとお揃いだね〜」
「その理論だと髪長い奴全員お揃いになるぞ」
「え〜、それはれーか嫌だよ」
俺もそれは嫌だよ。時々いるじゃん、男なのに超ロングヘアーの人。ちょっと個人的には受け付けないというかなんというか。うん、一緒にして欲しくはないかな。
「お揃いなのはこのアホ毛だけだな」
「アホ毛じゃないもん」
「母さんも父さんも無いし、隔世遺伝だったりしてな」
「もしかしたら私達から始まったのかもね」
なにそれ、俺らが伝説みたいな?ちょっと興奮してきたからNFOログインしちゃおうかしら。あ、そう言えば俺って伝説なんだっけか。ヤバイよヤバイよ。
「ほれ、終わりだ」
「ん、あんがとね」
「あっちゃんもやってもらえば?」
「私はもう乾いてるからいいよ」
水泳部で慣れてるからなのか、明日香はタオルドライで簡単に済ませることが多い。女の子なんだからそこらへんはちゃんとして欲しいと思います。
「じゃあ着替えてコンビニでアイスでも買うか」
「じゃあれーかはお兄ちゃんとポピコ半分こする!」
「じゃあ私も半分こするねむーくん!」
「いやいや、それだと俺が一つ分多いんだけど」
分けて貰う俺の方が多いとかどういうことなの。前は普通にバーゲンダッツ2個買ってたのにな。バーゲンダッツを侮るなかれ、あれ単体で普通に良い値段するから。なんならポピコ何個も買えちゃうから。
「俺は抹茶アイス買うから欲しいの選べよ」
「抹茶アイス飽きないの?」
「抹茶の良さが分からんのか。やはり明日香もまだまだ子供よのぉ」シミジミ
「宗輝がおかしいだけでしょ」
「れーかも抹茶好きだよ!」
というか斎藤一家は一人も抹茶が嫌いな人は居ません。むしろ家族全員抹茶派閥。争いが起きることはない。抹茶についてなら小一時間議論を交わせる程だ。
「ほら、着替えて準備してこい」
「は〜い」
「むーくん」
「ん、お前も早く準備してこいよ」
明日香はとっくの昔に準備し終えてリビング。令香は間延びした返事をしながらも自室へ行き、香澄と俺だけが残った。まだタオル一枚だからあまり見たくないんだが。
「みんなと仲直り出来て良かったね!」
「まぁ喧嘩してた訳じゃないんだけどな」
「また明日から楽しみだな〜」
「いいから着替えてこい」
一つくしゃみをして香澄も着替えにリビングへ向かう。長い間タオル一枚でいたんだから、くしゃみの一つや二つでるわな。風邪でも引いたらどうするんだよ全く。
「俺もいい加減世話焼きだな」
アイツが風邪引いたらどうしようとか考えつつも、明日からの生活に期待している俺がいる。
一度失ってから気付いた大切な俺の居場所。勿論、こころ達のハロハピや蘭達のアフグロ。彩率いるパスパレに友希那のRoselia。それに香澄達ポピパ。みんな大切で大事な存在だ。今までみたいに強がらなくてもいい、一人で背負いこもうとしなくてもいい。互いに助け合いながらも一歩ずつ進んでいくんだ。
「お兄ちゃん!」
「宗輝行くよー」
「むーくん早く!」
「......おう、ちょっと待ってろー」
こんなにも幸せだと思える時間を二度と失わないように。
~To Be Continued~
宗輝「おまけのコーナーでござんす」
宗輝「今回のゲストは薫先輩とはぐみだ!」
薫「宗輝、これはどういったコーナーなのかな?」
はぐみ「はぐみ知ってるよ!」
宗輝「はい、じゃあはぐみ当ててみ」
はぐみ「んーとね、むーくんとお話しするコーナー!」
宗輝「んー、ざっくりし過ぎなので50点」
はぐみ「かーくんに聞いたのに50点?」
宗輝「アイツに聞くこと自体間違えてるぞはぐみ」
薫「あぁ、私は分かってしまったよ」
宗輝「お、じゃあ薫先輩行きましょうか」
薫「.......つまり、そういうことさ」
はぐみ「そういうことなんだね!」
宗輝「マジでハロパピ勢はどうなってんだよ」
薫「ゲーテ曰く、"真の知識は、経験あるのみ"。......私は今まさにそれを経験している!」
はぐみ「薫君!はぐみも今経験してるかな⁉︎」
薫「ああ、勿論だとも」
宗輝「最早何の話してるのか分からんな」
-End-
北海道とかはもう初雪らしいですな。
最後のおまけのコーナー、俺の推しが出てねぇじゃねぇか!!って方、一言頂けると嬉しいです。