トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
祝50話という事でのんびりポピパ回。
改めて御愛読して頂いている方々に感謝を。
それでは、50話ご覧下さい。
「沙綾疲れたー」
「子供っぽく言っても無駄だよ」
「高校生はまだ子供ですー」
「兄ちゃん遊ぼうぜ!」 「お兄ちゃん遊ぼ!」
「お?お兄ちゃん遊びなら容赦しないぞー」
この通り、連日のチュチュによるプロデューサー仮修行に疲れた俺は癒しを求めてやまぶきベーカリーへと足を運んでいた。最初はここでもバイトとして働いていたものの、最近では他があまりにも忙しいので休ませてもらっていたのだ。純や紗南とも会うのは久し振りな気がする。
「何やってんだよアイツ」
「宗輝君最近頑張ってたみたいだし......」
「それにしても子供過ぎんだろ」
「子供で悪かったな。なら子供な俺は有咲お姉ちゃんとも遊んでもらうとするか」
「ちょ、おま!沙綾助けてくれ!」
「いってらっしゃ〜い」
こうして何も考えずに自由に遊ぶのも久し振りだ。純や紗南ともご無沙汰だったし千紘さん達にも挨拶できたし大満足だ。
「香澄は何してるの?」
「パンで一曲作ろうと思って」スッ
「なら私も手伝う」スッ
『私の心はチョココロネ〜』
いや、それ君達が既に作った曲だからね。沙綾の隣でりみりんの顔がほんのり赤くなってるのを確認。相変わらずりみりん可愛い。ゆりさんが海外の大学に留学し始めた頃はどうなるかと思ったけど。まぁ俺としてもゆりさんにりみりんの事頼まれてたから何となく気にかけてはいたが杞憂に終わったな。
「今日はお兄ちゃんずっといるの?」
「今日は一日休みだからずっと遊べるな」
「やったー!」
紗南のこの純粋無垢な喜び様ときたら可愛らしい事この上ない。ああ......守りたい、この笑顔。純は少し恥ずかしいのか紗南の様にあからさまには喜ばない。しかし、男の子というのはそういう生き物だ。純よ、嬉しいのであればこの俺と遊び尽くしてもらおう。
「お姉ちゃんも一緒に遊ぼ!」
「せっかく会えたんだしお兄ちゃんと遊びなよ」
「お姉ちゃんも一緒が良い!」
「沙綾も遊ぼうぜ。こうやって遊ぶのも案外楽しいぞ」
「まぁ、ちょっとだけなら良いかな」
純と紗南に加えて俺と沙綾。一年前くらいまではこの四人で良く遊んだものだ。2年に進級してからは何かと忙しかったからなぁ。やれ友希那に色々付き合わされるわ日菜やひまり達に振り回されるわで改めて俺って凄いなって思う。別に変な意味じゃ無くて。極め付けは弦巻家のお嬢様の権力行使でプライベートビーチに行ったりミッシェルランドなる遊園地にご招待されたり。
「あのなぁ......」
「ん?」
「私の事忘れんなー!!」
やっべ、完全に有咲の事忘れてた。忘れられてご立腹な様子の有咲。なんだよ、そんなに俺と手を繋いでおままごとするのが楽しみだったのか。それならそうとはっきり言ってくれれば良かったのに。有咲も意外と子供らしいところあるんだな。一部は凶暴的なまでに男の子キラーなのに。
「はいはい、じゃあおままごとでもするか」
「じゃあさなはお兄ちゃんのおよめさん!」
「あー残念だ紗南、俺には有咲というお嫁さんが.....」
「ば、ばか!おま、何言ってんだよ!」ドゴォ
「ちょ、有咲さん?そこ鳩尾......」バタッ
ここで俺の記憶は途切れていた。残念なのは俺のほうだったらしい。
***
「むーくん大丈夫かな?」
「有咲の力加減にもよるね」
夢とはなんだろう。世間一般的に言う夢とは何か深く考えた事はあるだろうか。古代から夢というのは神のお告げなのだという考え方が広く知られていたらしい。しかし、一方心理学的分野で考えてみると夢というものは無意識的にみる自身の願望だという説もある。
「別に私は悪くないだろ」
「でも有咲ちゃんが鳩尾を......」
「多分有咲はむっくんにお嫁さんって言われて恥ずかしかったんだね」
前に気になってWekipedia(通称:ウェキペディア)で調べたところ夢とははかないこと、と出てきて咄嗟に薫先輩の顔が出てきたときには焦った。どんどん俺の脳内をハロパピ勢が占拠していくのが分かる。その内脳内真っ黒になりそうで怖い。
「じゃあ有咲が起こしてあげないと!」
「起こすっつってもどうやれば良いんだよ」
「キスでもしてみる?」
先程からうっすらと聞こえているこの会話。果たして俺はこの状況で"ごめん、実は俺起きてたんだわ"と言うべきなのだろうか。キスとかいう単語が聞こえてきたのは間違いだろうか。昔からお姫様を眠りから覚ますのは王子様の口づけと相場は決まっているが、これは逆の立場になっても言えるのだろうか。もしそうだとしたら俺は頑固寝たふりを続けるぞ。
「キ、キス!?」
「じゃあ私がしよっか?むーくんには最近してないし!」
「
このままでは香澄にキスされかねん。前にも聞いたがコイツ俺を起こす前にちょこっとキスすることがあったらしいからな。前科持ちのコイツにこの場は任せられん。
「じゃ、じゃあ......」
「......んぁ、イテテ、まだ痛むなこれ」
「ばっかおま......ッ!!」
ほっぺたに何やら柔らかい感触アリ。
「有咲大胆だね」
「あはは、まさか本当にするとは思ってなかったよ」
Q.童貞の王子様がナイスバディの超絶可愛いお姫様にほっぺにキスされたら一体どうなるでしょうか?
「ぶはぁ!!」ブシュ-
「むーくん大丈夫?」
「大丈夫だ、問題ない......」
「むっくん鼻血出てるよ」
A.残りHPが1まで削られて鼻血が止まらなくなる
攻めには弱い宗輝であった。
~5分後~
「やっと止まったか」
「いきなり鼻血出して倒れるから驚いたよ」
「あれは有咲が悪い」
「何でまた私なんだよ!」
沙綾の手伝いもありなんとか治ってきた。丁度純や紗南がいない時で助かる。あんなのまだ刺激が強過ぎるからな。紗南が真似でもしたら大変な事になる。千紘さんからお叱りを受けるのは待った無しだろう。なんなら亘史さんにオーバーキルをくらう可能性もアリだ。
「香澄とおたえは?」
「あっちで純君と紗南ちゃんと遊んでるよ」
「りみりーん!有咲ー!一緒に遊ぼー!」
「ほら、お呼びだぞ有咲姫」
その後、少し強引にだが香澄とおたえに連れられてりみりんと有咲は渋々といった表情のまま二階へ。残ったのは俺と沙綾のみ。
「......夢を見てたんだ」
「どんな夢だったの?」
「俺がステージで歌ってたよ。朧げだけど覚えてる」
「宗輝が?なんか意外だね」
そう言ってふふっと笑う沙綾は夢で見た沙綾と同じだった。確かに意外かもしれない。だって俺なんて歌は人並みレベルだしギターだってベースだって俺より上手い奴なんてそこら辺にいる。それなのに俺がステージで歌ってるんだ。そりゃ誰だって意外だと思うだろう。
「それにりみりんがベース弾いてて有咲がキーボード弾いてた」
「え?」
「勿論沙綾もドラム叩いてたぞ」
俺はまだ一度もライブステージに立って演奏したことがない。でも、さっき見た夢では確かに立って歌ってた。今までは観客席やステージ横からしか見えなかったのに、さっきの夢はまた違った景色に見えた。楽しそうに演奏するりみりんや沙綾に案外ノリノリな有咲。
「そんでおたえと香澄のツインギター」
「まぁいつものことだね」
「......そして俺と香澄のツインボーカル」
楽しそうに笑顔で笑い合って演奏してる香澄とおたえを横目に俺が歌ってた。いつも側に居て時々うるさく感じながらも、既に俺の生活の一部となりつつある幼馴染の香澄と一緒に歌ってたんだ。
「夢みたいだなって思ったんだ」
「その夢見たんでしょ?」
「いや、そういう夢っていうかさ、そうなれたら良いなって事かな」
「なるほどね」
本当に夢が自分の無意識下での願望を具現化した物なのであれば。もしそうだったのなら、俺は......
「宗輝はどうしたいの?」
「......今は分からないな」
沙綾のこの質問にどう答えれば正解だったのだろうか。
「ふぅ〜食った食った〜」
「お粗末様でした」
「美味しかったね」
店番を代わる代わる行ったり純や紗南の相手をしたりと、なんやかんやしてたら閉店時間。店の片付けを手伝ってたら夕飯のお誘いもあり全員で食卓を囲んだ。こんなに大人数での夕飯も久し振りだった。
「手伝うよ沙綾」
「うん、お願いね」
「香澄はお皿、おたえはコップとお箸」
『らじゃー!』
「有咲とりみりんは洗い物頼めるか?」
『分かった(うん)』
仮ではあるがマネージャー業やポピパのスケジュール管理、そして今日までのチュチュのプロデューサー修行のお陰かこういう事だけは上手になった気がする。俺の指示に従いせっせこ働くみんな。でもこれって俺がやる事なくね?
「手が余ってる宗輝にはお風呂掃除頼もうかな」
「了解、終わったらお湯も張っとくわ」
「ありがとね」
「さなも手伝う!」
「じゃあ紗南にもお願いするね」
俺はどうにも紗南に気に入られているらしい。まぁあれだけ遊べばこの歳の子だったらそうなる事もあるか。因みに純は食事中に香澄やおたえにちょっかい出されて部屋に篭ってしまった。思春期というやつだろうか、中々どうして可愛らしい悩みではないか。
兎にも角にも風呂場へ移動。頼まれたからにはしっかりと仕事をこなすのが斎藤流。"やるべき事は徹底的に"がウチのモットーだ。というかこの風呂場を毎日沙綾が使ってるんだな。......いかんいかん、紗南がいる前でなんて想像してるんだ俺は。
「んじゃ掃除するか」
「どうやってするの?」
「ん?それはだな......」
プルルルルル
「お兄ちゃんでんわ!」
「こんな時間に誰からだ?」
まだ手が濡れてなくて助かった。ポケットに入れていた携帯を取り出して相手を確認する。明日香の名前が見えたので咄嗟に通話ボタンを押す。
「もしもし明日香?こんな時間にどうしたんだ」
『宗輝?今何処にいるの?』
「沙綾んちだけど」
『家に居ないと思ったらそんなところに......』
あ、既に俺が家に居ないことは確認済みだったのね。てっきり香澄あたりがそこら辺は伝えてると思ったんだけどな。
「そういう明日香は家なのか?」
『は?そんなわけないでしょ』
「あのー、明日香さん?もしかして怒ってらっしゃる?」
『違うよ......ちょっとお願いがあるんだけど』
違うとは言うが明らかにお怒りな明日香さん。明日香が怒ってるのも久し振り......ではないか。ちょくちょく香澄に対して毒吐いてるところ見るし。まぁそれは照れ隠しみたいな部分もあると思うけどな。これ明日香に言ったら多分俺に対して毒が回ってくるから注意。
「何だよ改まって」
『旭湯に来て欲しいの』
「旭湯って六花んちの?」
『そう、六花のおたんちんがバカだから番台立つの忘れてて』
「それで白羽の矢が明日香に立った訳だな」
でも何故に明日香?他に頼む人いるでしょうに。六花は明日香ちゃん大好きっ子だから仕方ないのか。またもや百合コンビが誕生してしまった。名前は......明日ロック?六花が特殊な名前だから中々良いのが思いつかん。名前もじって明日花とか?
「今から行くから待ってろ」
『お願い』
また面倒ごとから飛び込んできたな。やっぱ俺って巻き込まれ体質なのな。これで改めて実感したぞ。
「お兄ちゃんどこかいくの?」
「ごめんな紗南、ちょっとお仕事してくるな」
「おしごとがんばって!」
紗南のこの一言で俺は頑張れる気がする。
~旭湯ー
「よし、無事旭湯到着」
そう、無事旭湯に到着したまでは良い。
「銭湯なんか久し振り」
「有咲早く入ろうよー!」
「香澄引っ張んなー!」
何故コイツらまで来たんだ。別に俺が呼ばれただけなのに。純と紗南にはお留守番とか言ってたのに沙綾も何気に楽しそうな感じだし。
「取り敢えず用を済ませるか」
「宗輝君番台頑張ってね」
「おお、りみりんだけだ俺の味方は」
「むっくん頑張れ〜」
おたえは気持ちがこもってないからやり直しな。第一に何で俺が頑張って番台してるのにコイツらだけ銭湯入れるんだよ。おかしい、男女平等を俺は宣言する。元を辿れば六花が悪いらしいがそれはそれで別問題。明日香ちゃんが番台してくれたって良いのよ?
「嫌だよ、私もお風呂入りたいし」
「さいですか......」
という返しを頂きました。俺ばっかこんな目に合うのはおかしい!しかし、人生は何処かで釣り合いが取れるとも聞く。今はこの状況を甘んじて受け入れるとしよう。
「六花がもうすぐ来るからよろしくね」
「ほいほい」
「じゃあお風呂行ってくるむーくん!」
無邪気に手を振る香澄達を若干引きつった笑顔で送り出す。こんな時どう笑えば良いのかしら。......まぁ別に良いんだけどね!アイツらがこれで楽しければ俺は俺でグッジョブ!これ側から見ればとことん損する性格してるな俺。
「お待たせしました!」
「六花のおたんちん」
「えぇ!いきなり!?」
「嘘だよ、お疲れさん」
そうこうしてる内に六花が到着。六花の真似する明日香の真似をしてみる。案外六花は反応が良いのでイジリがいがあるな。......って別に変な意味じゃないからな。
「何すれば良いんだ?」
「番台と言っても立ってるだけで大丈夫です!」
「なら俺じゃなくても良くない?」
「すみません、他に頼める人が居なくて......」
どうやら六花は他にやらないといけない事があるらしく、丁度親戚の人も外に出払っていて頼める人が居なかったらしい。そこで明日香に頼んだわけだな。それが巡り巡って俺にきたと。なにこの運命的な感じ。
「一人お客さん来るまで一応見てますね」
「練習ってことか」
ここで俺の真の力が発揮される。やまぶきベーカリーを始め色々なところでこの1.2年は接してきたつもりだ。その中で様々なスキルも獲得している。NFOみたいにチート気味では無いが充分通用するレベルには到達してるはず。頑張れ宗輝、ここが正念場だ。
とか脳内で考えてる間にお客さんが来てしまった。とは言ったものの常連客のおじさんらしく、六花と少しお話しして足早に中に入ってしまった。
「名前書いとくか」
「はい、お願いします」
「ってあれ?丁度インク切れたか?」
「それなら裏の部屋にペンが......」
「俺が行くから良いよ、六花はやる事あるんだろ?」
この際だ、ペンの補充くらい任せてもらおう。その旨を伝えると六花は律儀にお辞儀を済ませて自分の部屋へと向かう。
「......何処にあるか聞き忘れたな」
裏の部屋って言ってたし......そう言えば裏の方にシャッターか何かあった気がするな。そこいけばあるかもしれん。そうと決まれば即行動だ。番台には少し札を立てておいて一旦外へ出る。横の道を通りシャッターがある場所へ到着。確認の為シャッターを開けてみたが鍵は掛かってなさそう。
「よいしょっと......裏の部屋だからこっちか?」
ドアが二つ。六花の言う裏の部屋というのが正しければ場所的にこっちのドアだろう。あまり番台に立ってないのも状況的にまずいのでささっと済ませよう。
ガチャ
「ペンは何処に......ん?」
「むーくん?」
「は?アイツがここにいる訳ないだろ」
「香澄ちゃん大丈夫?」
ペンを探しにきたら幼馴染を発見しました。それもバスタオルを一枚だけ羽織った姿の。しかも、奥の方から聞こえるのはもしかすると有咲やりみりんの声だったりするのだろうか。だとすれば相当ヤバイ状況かもしれん。
「本当だ、むっくんがいる」
「おたえまで何言ってんだよ」
香澄に引き続きおたえも発見。香澄と同じくバスタオル一枚だけ装備中。というかこの二人は何故恥ずかしがらないのか。もっとこう、テンプレ的な反応をするんじゃないの?俺は俺でこうやって冷静に考えてる暇は無いと思うけど。
「......宗輝何やってんの?」
「む、宗輝君?」
「もう疲れたから早く風呂入って......」
沙綾、りみりんと来て最後に有咲。もう有咲レベルになると逆にバスタオル一枚装備がえちえちな事になってるから。普段はツインテールの有咲も結んでる髪を下ろせば雰囲気が変わるってもんだ。
「ほら、むーくんいるでしょ?」
「......ッ!!」///
この状況下で俺が出来る事はただ一つ。
「ご馳走様でした」
「何見てんだよ変態ッ!!」
「あべしっ!」
みなさん知っていますか?シャンプーの容器の角、あれって案外痛いんですよ。有咲が投げたシャンプーの容器が高校球児並みの豪速球で俺の頭にクリーンヒット。意識を手放すのはこれで本日二度目。勘弁してくれ。
~旭湯広間~
「んぁ......痛ってぇ」
「......大丈夫か?」
今度は目を覚ますと有咲に膝枕されてました。ちょっとお山が大きくて有咲の可愛らしいお顔が見えてない。というか膝枕なんてご褒美貰っちゃっても良いの?
「何で膝枕してるんだ?」
「まぁ理由はどうあれ流石にやり過ぎたからな」
「いや、あれは確認しなかった俺にも非はある」
大体俺が確認せずにドアを開けたのが原因だ。香澄やおたえと違って有咲の反応が当たり前なのだ。ちょっと頭にたんこぶ出来てるけど仕方ないだろう。
「気を失ってる時に夢を見てたんだ」
「夢?」
「俺がステージで歌ってる夢だ」
心配すんな、俺は80歳も過ぎてアルツハイマー発症させてるお爺さんみたいな事はしない。人は違えど同じ内容を話すわけが無かろう。実際1回目の夢とは内容も違うし。
「お前が?想像できねーな」
「ギターは擬人化したオッちゃんが弾いてた」
「......は?擬人化?オッちゃん?」
「ベースは擬人化したチョココロネでキーボードは擬人化した利根川」
「利根川!?」
そう、有咲が丹精込めて育ててる盆栽の一つである利根川である。案外クール系なキャラで爽やかにキーボード弾いてたぞ。チョココロネはなんかねっとりと弾いてた。
「じゃ、じゃあドラムは?」
「ん?ドラムは擬人化したヘアアクセ達かな」
「ヘアアクセ!?しかも達って事は複数人!?」
一人一人がスティックを持って叩いてた。あれの方が難しいと思うんだけど。というか今の有咲はツッコミのキレが半端ないな。
「そんで最後に擬人化した星とツインボーカル」
「擬人化した星?......いや待てよ、それって正直香澄とそこまで変わらない気が......」
擬人化した星が香澄なのか、擬人化した香澄が星なのか。俺と有咲は少しの間香澄ゲシュタルト崩壊を引き起こしていた。
「今度のライブでやってみるか」
「絶対やんねーかんな!」
「あれ?もう元気になったんだ宗輝」
「むーくん大丈夫だった?」
沙綾や香澄達の帰還により何とかゲシュタルト崩壊から抜け出した俺と有咲。しばらく星の事については考えたくない。有咲も同じような顔してる。
「有咲に膝枕してもらったから元気100倍だ」
「なら私もしてもらう〜!」
「あー!暑苦しいから離れろ香澄ぃ!」
「はいはい、みんな帰るよ」
その後、コーヒー牛乳と共にチョココロネを食べてるりみりんやおたえと合流して帰宅。りみりんが何処からチョココロネを持ってきたのかは不思議だがもう触れないでおこう。
「今日も楽しかったね!」
「まぁ偶には良いかもな」
こうして俺とポピパの一日は幕を閉じた。
~To Be Continued~
宗輝「今回のおまけのコーナー」
宗輝「ゲストはりみりん&沙綾だ」
りみりん「これってどうすればいいの?」
沙綾「んー、私も分かんないかな」
宗輝「まぁ適当に寛いでくれ」
沙綾「はい、チョココロネだよりみりん」
りみりん「わぁ!ありがとう沙綾ちゃん!」ハムハム
宗輝「何処に隠し持ってたんだよ」
沙綾「パン屋の娘だからね〜」
宗輝「若干、というか答えになってないけどな」
りみりん「沙綾ちゃんちのチョココロネおいひい」
沙綾「今度チョココロネで新作作る予定なんだよね」
宗輝「ほーん、因みにどんなの?」
沙綾「それはお楽しみって事で」
りみりん「楽しみに待ってるね!」モグモグ
宗輝「どうあってもチョココロネは食べ続けるんだな」
-End-
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