トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
新年明けましておめでとうございます。
年末年始バタバタしてて更新遅れてしまい申し訳ない。
これからは平常運転で行くので宜しくです。
それでは、51話ご覧下さい。
「むーくん起きろー!」
「あと5分......」
「寝たら死ぬぞー!」
「物騒だなそれは......」
かれこれこんな感じのやり取りを体感5分程度。俺のおはようからおやすみまでは香澄が管理しているらしい。某メーカーでもこんなに密着してくれないのに困ったものだ。
「むーくんむーくん」
「今度は何だよ......ふわぁ、くそねみぃ」
「学校どうするの?」
「行くに決まってるだろ」
「はい!携帯!」
布団を勢い良く剥がして充電器に接続したままの携帯を渡される。ここまで持ってきたら充電器の届く範囲ギリギリだからやめろって前にも言ったのに。俺この充電器しか持ってないからね?
「というか今何時?」
「んー、7時30分?」
「何で疑問形なんだよ」
パッと見てみると大体合ってた。入学した当初なら焦っていた時間だろう。しかし、既に登校にかかるおおよその時間は把握済み。
「これギリギリだな」
「むーくん早く準備!」
登校時間ギリギリ過ぎて紗夜さんに叱られました。
***
朝は紗夜さんにこってり叱られた後、全校集会があるとか何とかで体育館に集合。ウチの担任また連絡するの忘れてやがったな。これで何度目か分からないのだから厄介。
「おはよ」
「ん、美咲おはよ」
俺と同じ様に眠そうな顔をした美咲。俺の中で美咲はダウナー系美少女に分類されている。なんか美咲ってジャージが似合うと思いません?
「ちゃんと寝てんのか?」
「私はいつもこんな感じでしょ?」
「確かに......じゃあいつも通りだ」
「それはそれでどうなのって感じだけどね」
ふむふむ、やはり美咲と話してると落ち着く。まぁ香澄達もそうなんだけど変な気を使わなくて済むから楽なんだよな。俺基本的にあんまり人と接するの自体好きじゃないから、クラスのモブ子ちゃん達と話す時ちょっと気を使わないといけないから面倒なのよね。そういった点では美咲最強説出てるぞ。
「そういえばこころがまた宗輝と一緒にお茶会したいって言ってた」
「んー、ちょっと今は厳しいな」
「だろうね」
「美咲知ってんのか?」
「いや、最近見てたら忙しそうだなって思っただけ」
こういう人間観察というか何というか、そういう点に関しても美咲は鋭い。頭も回るしミッシェルだし可愛いし。なに、美咲ちゃんもしかして主人公説?
「失礼な事考えてない?」
「とんでもございません」
「でも出来るだけこころとは会ってあげなよ」
「そのつもりなんだけどな」
なんていったって最近は忙し過ぎる!!ポピパの練習にRASの練習。チュチュに連れられてのライブ関連のお仕事にプロデューサーについての勉強。やっとこさ休みかと思いきや香澄達と一日遊んで潰れるしで時間が取れない!楽しくないって訳では無い。今なら神様にお願い事をするなら時間を下さいってお願いするかも。いや待てよ、その判断は早計ではないか斎藤宗輝よ。他にももっと有咲や燐子先輩、更にはひまりに......ぐへへへ。
「宗輝気持ち悪い顔してるよ」
「すまんちょっと悪魔と戦ってた」
「まぁ頑張んなよ」
驚くことなかれ、ここまでが全校集会始まるまでの流れだ。校長先生の話が始まるまでが長過ぎる。これで校長先生の話まで長かったら倒れるぞ。俺じゃなくて美咲が。
『おはようございます』
やっとこさ校長先生が登壇して話を進める。しかし、案外話は早く終わってしまい、今度は生徒会長からのお話となった。勿論、ここ花咲川の生徒会長は燐子先輩。
「お、おはようございます」
(女神さまぁ〜)
そんな声が聞こえてくる様な気がする。主に数少ない男子共から。燐子先輩は内気で人前に出るのが恥ずかしい性格を何とかしようと生徒会長になったらしい。前生徒会長に押し付けられたとの話もあるが今は置いておこう。そんな燐子先輩が頑張って登壇して話してるんだ。真剣に話を聞くのが筋ってもんだ。
「今日は皆さんに、一つお知らせがあります......」
燐子先輩頑張れ。俺は心の中で思いっきり叫びながら応援してますよ。
「異例ではありますが、今年の体育祭と文化祭は......」
体育祭と文化祭は?
「羽丘学園と......合同で行います」
体育館のステージ横で頭を抱えている紗夜さんを発見。そこから紐解かれる答え。真実はいつも一つ。俺は死神なんかじゃないから安心してね。
「日菜の奴やりやがったな......」
「羽丘と合同で体育祭と文化祭かぁ」
「誰の仕業か予想つくけどな」
「これであっちゃんと一緒だね!」
若干話が噛み合ってない奴が一名いるが無視。時計の針は12を過ぎた頃。中庭でいつも通り昼食をとっている。前々から日菜が何かしてるのは聞いてたけど、まさか体育祭と文化祭を合同でやるとはな。というか体育祭を合同でってどういうことよ。文化祭とかならまだ理解できるけども。
「時期的にライブと重ならなくて良かったね」
「とは言ってもギリギリだからな」
おたえがサポートギターとして出演するRASのライブが数週間後。燐子先輩から聞いた体育祭と文化祭の合同イベントが約1ヶ月半後。日程的にはギリギリでダブルブッキングにならなくて助かった。
「おたえ練習の方はどう?」
「良い感じだよ」
「俺も見てるけどあのレベルについていけるのは凄いな」
兎にも角にも目先の目標はRASのライブを成功させることだ。今回のライブはいつもより多くの注目が集まるらしい。というのもチュチュが色んなところへ声がけしてるっていうのが理由だけどな。
「でも......まだまだ足りない」
「なら練習あるのみだな」
「その為にも有咲のお弁当の玉子は貰う」
「はぁ!?意味わかんねーよ!」
ここからは例の如くお弁当の取り合い。我先にと言わんばかりに有咲のお弁当へ手を伸ばすおたえ、と俺と香澄。それに隠れて沙綾も狙っているのを俺は知っている。だからここは裏をかいて沙綾のお弁当から頂くとするか。
「有咲の玉子もーらい」
「あぁ!香澄は2倍返しで寄越せ!」
「しょうがないなぁ、じゃあ私の好きな白ご飯を2倍返しであげる!」
「いらねぇ!」
こっそり、こっそりと近付いて沙綾のお弁当の中にある唐揚げを狙う。獅子はウサギを一匹狩るのでも全力を尽くすと言われている。俺は獅子だ、そのイメージを強く持て斎藤。沙綾のお弁当をウサギに見立てて......そこだぁぁ!!
「はい、バレバレ」
「あれ?」スカッ
俺の繰り出した箸技が虚しく空を切る。箸技って何だよ。自分で言っててわけわからんわ。
「宗輝は罰として玉子を渡すこと」
「くっ!!これが世に聞く絶対山吹王政だと言うのか!?」
「そんなものはありませーん」パクッ
令香特製の愛情たっぷり玉子が食べられてしまった。前に俺が弁当作ってきた時も俺の作った玉子よりも令香の方が美味しいと言われてしまった。
「やっぱり美味しいねこれ、りみりんも貰ったら?」
「私はこれあるから良いよ」
「んー、ならチョココロネと交換は?」
「......一口だけなら」
どんどん弁当箱の中から玉子のみが蹂躙されていく。取り残された可哀想なご飯と他のおかず達。俺にはコイツらが訴えかけてきている様にも見える。任せておけ、お前達は俺が責任を持って食してやる。安心していけ。
「ならサービスだ。はい、あーん」
「あ、あーん」パクッ
「どうだ?」
「すっごく美味しいよ」
良かったな玉子、お前はこのりみりんの笑顔の糧となれたのだ。間接的に令香のお陰とも言える。やはり俺の可愛い妹が最強だということが判明。勝てる奴ウェルカムカモーン!
「じゃあ......あーん」
「あーん」
「どう?」
「美味しいに決まってるだろ、ありがとなりみりん」
何だこの甘い空間。食べさせ合いっことかリア充かよ。こんなことリア充はしょっちゅうしてるんだろ?リア充のパイセン達マジパネェっすわ。
「あ......か、間接キス」///
「ぶはぁ!」ブシュ-
「むーくん大丈夫?」
りみりん の ひっさつわざ!
これで いちコロネ!
むねき には こうかばつぐんだ!
~放課後~
キ-ンコ-ン
様々なバトルが繰り広げられたお昼休みを潜り抜け、なんとか5.6時間目の午後の授業を終えた。マジで移動教室だけは許さん。5時間目の物理の授業と6時間目の音楽の授業の教室が真反対とか悪意しかねぇだろ。おまけに物理の先生はクセが強いときてる。移動中もずっと香澄に話しかけられてるし休む暇は勿論無い。こういうところも流石は花咲川といったところなのだろうか。
「むーくん帰ろ!」
「ん、取り敢えず有咲とか呼んでこいよ」
「らじゃー!」
周りを見てみると既に帰る準備をしている子がいたり部活の準備をしている子もいたりして少し騒がしい。部活の準備は部室に行ってしてほしいものだ。時々女の子達が教室で着替えることがあるらしいので俺はさっさと出てしまおう。冤罪かけられたくないしな。
ラ-ラ-ラ-ラ-♪
「ん、この時間に誰だ」
最近変えた着信音が鳴り響く。この時間って言ってもまだ放課後になったばかりだからな。もう少し聞いていたかったが留守電になるのも嫌なので着信相手を見て通話ボタンを押す。
「さんしゃいーん」
『牛乳は温めますか〜?』
「常温でお願いします」
『かしこ〜』
いきなり何が始まったのか分からないだろうが俺もいまいち良く分からない。通話相手は言わずもがな青葉モカちゃんである。まさか俺のフリを返してくるとは思わなかった。というか電話の一言目さんしゃいんで返しが牛乳温めますかってカオス過ぎるだろ。
「今日は何の用事だ」
『つぐったつぐからつぐりましたぞ〜』
「何言ってるか分からんから代われ」
『らじゃ〜』
会話進まんからモカちゃんは退場頂こう。
『......もしもし宗輝?』
「その声は蘭?珍しいなお前が出るなんて」
『それはほっといてよ』
てっきり俺はひまりが出るとばかり思ってたぞ。それか状況判断できる巴とか。電話の奥の方で声は小さいけどつぐみとモカが話してるから三人に予想は絞れたんだけど外れたな。
「それで何の用事だ?」
『隠れて何やってんの?』
「別に隠れてるつもりは無かったんだけどな」
『小さい子と遊んでたってつぐみから聞いたよ』
つぐみさん誤解を生むような伝え方わざとしてません?
「遊んでた訳でも無いぞ」
『小さい子の部分は否定しないんだね』
「まぁな」
『今から羽丘に来て』
「え、今から?」
『来て』
「はい」
蘭もちょっと怒り気味だったな。巴とひまりは話してないから分からんが大丈夫だろ。モカは案の定いつも通りだったし。心配してくれてるのはありがたいんだけどな。
「むーくん呼んできたよ!」
「悪い今日は先に帰っててくれ」
「何かあるの?」
「羽丘に用事、気を付けてな」
そのまま香澄達の返事を待つこと無く鞄を持って羽丘へと向かった。
***
「案外近くはないんだよなぁ」
のろのろと歩いて向かう訳にもいかず、駅からも少し急いで羽丘へ。校門が見えた時には既に息が少し上がっていた。俺ジムとか通って体力つけた方が良いかも。最近食事の量も増えてきたし色々と動いてるとはいえ基本家ではゴロゴロしてるし。
「太りたくねぇなぁ......」
「誰が太ったって?」
「うおっ!!......ってリサかよ」ハァ
「ごめんごめん、驚いた?」
時折リサはこうやって俺に悪戯してくるのだ。その時のリサがこれまた可愛らしいので俺としちゃ全然気にしてない。むしろそんなリサを見たいが為にわざと悪戯に引っかかった事もあるくらいだ。今回のはマジでビックリしたけど。
「そりゃ後ろからいきなりはな」
「宗輝が見えたからつい声かけちゃった」
「ちょっと用事があって羽丘までな」
「ひょっとして友希那?」
「残念、今日は蘭達に呼ばれてるんだよ」
こうやって何気なく話しながら羽丘の中へと進んでいく。世間話やらRoseliaの話やらをしながらも目的地へ。どうやらRoseliaも最近頑張っているらしい。
「コーヒー飲めるよな?」
「うん。でもどうして?」
「ちょっとした差し入れ、ほれ」
校内に設置されてある自販機でブラックコーヒーとデタラメに甘いコーヒーを1本ずつ購入。最近自販機で飲み物買う事多くない?その全てのお金が俺の財布から出てるのも驚くべき点である。
「ありがと......これもしかして友希那の?」
「俺からってのは秘密な」
「ん、分かった」
「なら俺は蘭達のところ行ってくるな」
そのまま自販機でリサとはお別れ。短い時間だったがリサと話せて凄く気が楽になった。何かと俺も俺の気がつかないところで疲れてたのかもしれない。聞けばリサはNFOではヒーラーをやったとかなんとか。リアルでもその役割を果たすとは流石はリサだな。
「......お詫びで蘭達にも買ったら良かったかもなぁ」
今更ながら場所を聞いてない事を思い出したわ。
~屋上~
ガチャ
「スゴイ!蘭の予想が当たった!!」
「蘭に賭けたモカちゃんの勝ちですな〜」
正直に言うと俺は屋上に辿り着くまでまぁまぁ外した。俺の方が予想する力は低かったらしい。普通教室とかじゃない君達?
「今度から場所くらい言ってくれ」
「それは悪かったよ」
「蘭も電話切ってから気付いたみたいでさ」
なんだそれ、可愛いから許す。
「詳しく聞かせて」
「つぐみはどこまで話したんだ?」
「どこまでって......あの時の事しか話してないよ」
「りょーかい」
取り敢えず誤解を解くことから始めましょうか。小さい子と遊んでたとか高校生でもちょっとアブないからな。まだ親戚の子とかなら分かるけど。というか小さい小さい言ってたらアイツ怒るからやめとこう。
それからはRASの事、ポピパの事、おたえの事を全て包み隠さず蘭達5人には話した。別に隠す理由も無いし、何よりあの時にもう間違えないって誓ったからな。
「まぁこんな状況だ」
「アンタはどう思ってんの?」
「んー、今は出来る事をやるって感じ」
「......」モグモグ
俺がここで焦って何かやろうとしても失敗するだけだと思うしな。それにまだ誰にも言ってないが策は考えてある。それでもおたえが自分自身の意思でRASにいきたいと思ったのなら、それはそれで受け入れるべき答えなのだと思う。
「......でも本気で抜けたいって思ったらどうするの?」
「ちょ!!蘭何言ってるの!?」
「いや、良いんだよひまり。蘭の言ってる事だって可能性としてはまだ充分過ぎるほどありえる話だからな」
ひまりの様子を見るに俺に遠慮していたのだろうか、それとも現実から目を背けたかったのか。どっちにせよ気にかけてくれていることだけは分かった。それでも蘭は話を切り出してくれた。多分前みたいにならないように蘭なりに考えたんだろう。
「正直、俺はおたえがそう言ったのなら受け入れるべきだと思ってる」
「本気なのか?」
「俺らがそこで駄々こねてどうするんだよ。最悪雰囲気悪くなってポピパ自体無くなるぞ」
「それはそうだけど......」
「......」モグモグ
最悪の場合、なんて言ってしまったがそんなことにさせる気は毛頭ない。さっき言ったように作戦は練ってある。しかし、俺の作戦の一番の肝はおたえなんだ。おたえ次第でどうにでも転がるんだからな。
「でもな、これだけはハッキリ言える」
「......」モグモグ
「ポピパはあの5人じゃないとダメだってことだ」
アフグロが蘭達5人じゃないといつも通りじゃない様に、ポピパだってあの5人じゃないとダメなんだと思う。香澄の言葉を借りるとすればキラキラドキドキ出来ないって感じかね。勿論、それはパスパレやハロパピ、Roseliaなんかにも当てはまる。
「それ聞いてちょっと安心したよ」
「だな」
「うん」
「エモ〜い」
「えぇ!?私だけ分かってない感じ!?」
こういうのもこの5人じゃないと多分無理。だからこそ、俺は安心して自分の事をやってられる。
「モカは分かったの!?」
「ばっちぐ〜」グッ
「そんなぁ!!」
「ひーちゃんひまってるね〜」
「モカぁ!」
ということで一件落着。
「じゃあこの話は終わり。次にキスの話だけど」
「.......キス?魚の方?」
「つぐとキスしてたのもバレてるから」
全然一件落着してなかった。むしろ炎上気味だよねコレ。しかもまた曲解して伝わってるし。
「待てい、それはどこ情報だ」
「彩先輩だよ」
「リサ先輩〜」
「あこ」
「もう勘弁しなよ」
おかしい、完全に俺の情報が何処からか漏れてやがる。プライバシーどこいったよ。ひまりは彩って事はバイト先、つまりはパスパレにバレてる。モカがリサって事は同じくバイト先でRoseliaにもバレてる。ついでに巴があこときてるし。
......待てよ、あの日あそこに居たのは何もつぐみだけじゃ無かったはず。最初の接客から姿が見えなかったイヴ。イヴ→パスパレ→日菜から紗夜さん→Roseliaへ。完全にこのルートだな。というか前にイヴから聞いたって日菜も言ってたっけ。おのれ、許すまじブシドー。
「正座」
「はい」
「つぐも正座だよ」
蘭に言われて俺とつぐみは屋上で二人正座。その前に蘭達4人。これから俺とつぐみは裁かれるのだろうか。俺悪くないと思うんだけど。
「まず事実確認。本当にしたの?」
「......ほっぺにしました」
つぐみが何故に敬語なのかは分からないが、きっと反省の意味も込めてだろう。というか蘭が怒ると幼馴染のコイツらでも怖いからな。俺なんか特に怖い。
「ほっぺって事はつぐから?」
「......はい」
「待て、つぐみは悪くない。あれは俺が転んだから」
『アンタ(宗輝)は黙ってて』
「あ、はい、すんません」
ふえぇ......女の子怖いよぉ。
「そもそもの話何でやったんだ?」
「それは......その......」
「つぐ」
「......私がしたかったから?」
ふえぇ......つぐみが可愛いよぉ。
「そんなの理由になってない」
「そーだよつぐ!」
「そんなこと言われたって......」
「そこまでよ!」バン!
「湊さん?何でこんな時間に屋上に来たんですか」
ふえぇ......友希那が来てくれたよぉ。.......って友希那!?確かアイツら今日も練習ってさっきリサから聞いたはずなんだけど?しかしナイスタイミングな事に間違いはない。
「事情は把握してるわ。勘違いをしてるのよ美竹さん」
「そんなことないです。というかこれは私達の話なので湊さんは入ってこないでください」
「却下するわ。それに、これは貴女達だけの話ではないもの」
「......どういう意味ですか?」
俺やその他4人を置いて二人だけで話を進める蘭と友希那。相変わらずモカは俺の方見て笑ってるし。さっきからつぐやひまりもソワソワしてるし。巴だけ何食わぬ顔で見てる。かくいう俺はそろそろ足が痺れてきました。そろそろ正座やめても良いかしら。
「これは私達全員の闘いということよ」
「意味が分かりませんね」
「あら、じゃあ別に美竹さんは闘わなくても良いわ」
「んなっ!!」
「なんかヒートアップしてきたね」
「止めなくて良いのか?」
「これもいつも通りだよねぇ〜」
蘭と友希那がヒートアップしていくに連れて、周りの俺たちは逆に冷静になっていくという不思議な現象。確かにモカの言う通りいつものことだとは思うけど。けど俺も友希那の言ってる事はさっぱり分からん。
「......文化祭」
「何かしら」
「だったら合同文化祭で対決してもらいます」
「ら、蘭本気なの!?」
「私は本気だよ」
とうとう引き戻すことが出来なくなってしまいました。蘭とか友希那は熱くなり過ぎるとこうなるからなぁ。こういうのってポイント・オブ・ノーリターンって言うらしいよ。何かカッコいいよね。
「対バンライブということなら乗るわ」
「採点はどれだけ盛り上がったかで1点」
「各バンドで1点ずつ」
「そして最後に......」
『宗輝の1点』
「......俺?」
まためんどくさい事から転がり込んできた。紗夜さん、貴女のバンドのリーダーが無茶言ってますよ。今回は俺悪くないですからね。
「これで対決ね」
「後から後悔しないで下さいよ」
「俺の独断と偏見になるけど良いのか?」
『むしろ望むところ(よ)』
本当にこういうところだけは息ピッタリ。なんだかんだ言ってこの二人は仲良い説が出てたくらいだからな。
「じゃあ私達は練習するので」
「ちょ、蘭待ってよ!」
「むっくんまたね〜」
話が終わり次第蘭達は練習をすると言って帰ってしまった。ほんのり夕焼けが出始めた羽丘の屋上に俺と友希那が二人。
「......何であんなに挑発する様な言い方したんだよ」
「何のことかしら」
「というか練習はどうしたんだ」
「コーヒーありがとう、美味しかったわ」
「何のことか分からんな」
「いつも買ってるやつと少し違うしリサの反応見てすぐ分かったわよ」
思い出したぞ、リサは友希那の前では少しポンコツになる時があるんだった。これだからガチ姉とか言われるんだよ。少しはそういうところも鍛えないと友希那にその内バレると思うぞ。
「でも紗夜さんとか大丈夫なのか?」
「既に許可は貰ってるわ」
「準備がよろしいことで」
「貴方こそ大丈夫なの?」
別に俺がする事と言ったらライブの採点くらいだから大丈夫じゃないの?その他にやる事ある?
「採点だけだよな?」
「対バンライブの話ではないわ。RASの話よ」
「俺友希那に話したっけ?」
「さっき聞いたわ」
てことは最初から居たのね。
「聞いてたんなら分かるだろ」
「貴方の事だから何か考えがあるのでしょうけど......」
「心配してくれてんのか?」
「......少し」
友希那辞典で検索。この時の友希那の場合の少しは凄い心配してくれてるって書いてる。著.今井リサのこの辞典のことだ、絶対に間違いないだろう。まぁ普通に考えても友希那が心配してるなんて面と向かって言ってくれることないもんな。
「ありがとな。でもこっちは何とか出来そうだから友希那は対バンライブ頑張れ」
「分かったわ、絶対に美竹さんには勝ってみせる」
「おう、応援してるからな」
それから友希那も練習と言ってCiRCLEに向かい、俺は俺で今日はポピパの練習に付き合う事になっていたので有咲んちの蔵へ向かった。
~蔵~
「すまん遅くなった」
有咲の家に着き有咲のお婆ちゃんと少しお話ししてから蔵へ。もう既に周りは暗くなっており照明がつき始めた時間だった。
「しーっ」
「ん......あぁ、そういうことね」
香澄が慌てて人差し指を立てて"静かに"の合図を送る。何事かと思い部屋の中を見渡すと、沙綾に膝枕をしてもらいながら気持ちよさそうに眠るおたえを発見。おたえって良く蔵で寝てるイメージあるわ。
「宗輝君お疲れ様」
「ありがとりみりん」
「こんな遅くまで何やってたんだよ」
「気になる?」
「別に」
有咲から聞いてきたのに酷い仕打ちだ。友希那辞典同様、今度は有咲辞典でも香澄に作ってもらうとするか。
「対バンライブするんだとよ」
「RASが?」
「いんや、蘭達と友希那達が今度の合同文化祭使ってな」
「まーた宗輝がいらないことしてるんじゃないの?」
「失礼な、今回に限っては何もしてないぞ」
そう、今回に限って言えば俺は何も悪くないからな。
「私達もライブやりたい!」
「バカ、おたえが起きちまうだろ」
「ごめんごめん」エヘヘ
「......ぽぴぱぁ」
俺としてもそろそろライブしたいとは思ってたところだ。しかしだな、ただでさえRASのライブがあって更には対バンライブだ。そこでポピパもするとなると負担がデカ過ぎる。未だ顔を出してきてないこころ達や彩達も気になるしな。日菜のお陰で退屈しそうにない体育祭と文化祭になりそうな予感だ。
「......ライブしてみるか?」
「本当に良いのむーくん!?」
「まぁ今年は例年と違って開催時期も内容も全然違うからな」
「でも宗輝の負担大きすぎない?」
「RASに対バン、それに私達となったらキツイぞ」
沙綾や有咲の言う通り、対バンライブ関係でもやる事あるんなら身体一つじゃ持たない可能性アリだ。
「俺はどうせならそこにハロパピとパスパレも入れてみたいけどな」
「正気かお前?」
「考えてもみろ有咲」
「何をだよ」
「俺らはまだ二年生で来年もチャンスはある。だけど彩や花音先輩達は高校最後の文化祭なんだぞ?」
もし俺が三年生で仲の良い奴らとか幼馴染とかでバンド組んでたとしたら是が非でも出ると思うし。小、中学校とそんな楽しい思い出を作ることが出来なかった俺の分まで楽しんでほしいというのが心の底での想いだったりもする。
「それなら私達は見るだけでも良いんじゃない?」
「それはダメだ」
「何で?」
「みんなで思い出を作りたいんだ。ポピパ......というか俺は一人でも抜けて欲しくはない」
「むーくん......」
この際だ、もう思いっきり派手な事したり楽しい事をやり尽くしたい。もしかしたらそういう意味で日菜は合同にしたのかもしれない。だとしたら日菜には感謝だな。
「何か辛気臭い話になっちゃったな」
「いや、宗輝の想いはちゃんと伝わったよ」
「うん、私も出来るだけお手伝いするよ」
「まぁ......そういう事なら」
これで万事解決だな。というかここにきてから滅茶苦茶眠い。おたえを見ているからなのだろうか。未だ気持ちよさそうに眠っている。
「香澄、ちょっとここ座れ」
「どしたの?」ヒョイ
「そのまま動くなよ」
おたえが沙綾の膝枕なら俺は香澄で我慢してやろう。小さい時は......というか今でも普通に俺が膝枕してやってるし。こんな時くらい俺がしてもらう側になっても良いだろう。
「......何やってんのお前」
「見ての通り膝枕」
「いやそういう意味で言ってねぇ」
「有咲もやったげようか?」
「そういう意味でもねぇよ!」
有咲と香澄のやり取りを微笑ましく見ている沙綾とりみりん。そしてぐっすり眠るおたえ。あぁ......俺もそろそろお迎えが来たみたいだ。......有咲が一人、有咲が二人。
「......」zzz
「おい、聞いてんのかー?」
「宗輝君もう寝てる?」
「有咲起こしちゃダメだよ」
「寝るの早くね?」
「多分疲れてたんだよ」
「おやすみ、むーくん」
~To Be Continuedー
宗輝「新年一発目のおまけコーナー」
宗輝「ゲストは友希那&リサだ」
友希那「明けましておめでとう」
リサ「みんな今年もヨロシクねー☆」
宗輝「友希那っていつもあのコーヒーじゃないのか?」
友希那「良く似ているけど違うわ」
リサ「バレちった☆」テヘペロ
宗輝「大体リサもリサで下手なんだよ」
リサ「流石に違うの買ってきたらバレると思うけど」
宗輝「気付いてたんなら教えてくれよ」
友希那「宗輝もまだまだということね」フフン
宗輝「じゃあもう買ってやらん」
友希那「リサがいるから良いわ」
リサ「友希那ぁ......」
宗輝「リサがガチ姉化するからここではやめてくれ」
友希那「ガチ?何のこと?」
宗輝「いやなんでもない」
リサ「リサが良いって......ふふふ」
宗輝「おーい、途中"いるから"の部分抜けてるぞ」
-End-
新年一発目のドリフェスは取り敢えずピックアップ全員当てときました。課金額は想像にお任せします。
p.s
よろしければアンケートにご協力下さい。
今後に役立てたいので( ̄^ ̄)ゞ
お好きなキャラをお選び下さい(ポピパ)
-
香澄
-
有咲
-
沙綾
-
りみりん
-
おたえ