トリプルP!~Produce"Poppin'Party"~ 作:Lycka
亀更新かと思いきや連日投稿。
どんどんお気に入りが増えてきて嬉しみの極みです。
昨日は、お気に入り登録者の皆さんのページに飛んで、お気に入り小説一覧に自分のものがあるのをみてニヤニヤしてました。
お気に入り登録どんどんお待ちしております。感想もね。
今回から他のバンドメンバー出していきます。
それでは、8話ご覧下さい。
「むーくん、おっはよ〜!」
「ん、おはよ。朝っぱらから元気だな」
いつもと相変わらず、俺の朝はコイツから始まる。一緒に学校に行くために迎えに来たのである。ほとんど一緒に登校している為、周りからは付き合ってるとか噂されているらしい。まぁ、俺も香澄もあんまり気にせず生活してる。
「あれ、明日香は?」
「一年生は遅めなんだって」
「そっか、ならしゃーない」
文化祭から時は過ぎて、今は4月。その間色々あったが、俺たちも2年生になり今日から先輩だ。花咲川の近くにある羽丘も今日入学式である。その為、羽丘に入学する明日香の制服姿を見ようと思ったのだが、どうやら一年生は登校時間が遅いらしい。入学式までNG食らってて我慢してたのにな。
そうこう言ってても仕方ない為、いつものように香澄と一緒に登校した。
~花咲川学園~
「入学おめでとう!」
「入学おめでとう」
俺と香澄は、入学式に来た一年生に胸につける花を渡している。何故こんなめんどくさい役をしているのかって?香澄が最初に手を上げて立候補したまではいい。そこからトントン拍子で相方が俺に決まった。なんでなのん?
「二人共、お疲れ様」
「おお、美咲と....花音先輩。どうかしました?」
そこへ現れたのは、ハロー、ハッピーワールド!というガールズバンドで活躍している俺たちより一つ年上のドラム担当の松原花音先輩と、DJミッシェルの中の人である同い年の奥沢美咲。他にもいるが、後は問題児だらけなので後々紹介するとしよう。
「えっとね、遠くから見えたから様子を見に来たんだ」
「そーだったんですね。わざわざ来てくれてありがとうございます」ペコリ
「明らかに私の時と反応が違うんですけど」
「なんだよ、妬いてんのか美咲」
「はぁ、相変わらずそこらへんは鈍いんだね.....」
俺にはどこらへんが鈍いのか分からないが、苦労人の美咲がそう言うのだからそうなのだろう。ちょっと自分を見つめ直してみるかな。
そんなこんなで、途中から美咲や花音先輩も手伝ってくれたおかげで効率は上がり楽に終わった。その場で花音先輩とはお別れして、美咲とは同じクラスなので三人で教室へ戻った。
「あれ、意外と早かったじゃん。って、奥沢さんがなんで?」
「手伝ってくれたんだよ、有咲!」
「まぁ、気まぐれってやつですよ」
教室に入って、いの一番に話しかけてきたのは有咲だった。残念ながら、他のポピパメンバーとは違うクラスになってしまった。
「もうすぐ入学式始まるから体育館行こうぜ。みんな先に行ってるからな」
「有咲待っててくれたのか?」
「べ、別にウチのクラスがどこら辺並ぶか分からなかったらいけないとか、時間に間に合いそうになかったら私も手伝おうかなとか全然思ってないからな!」///
いつにも増して早口で本音の部分を曝け出す有咲。二年生になってもツンデレ有咲は健在である。もう国の宝ってことでよくね?
「はいはい、デレてる有咲は可愛いがそれは後にしてくれ。とりあえず体育館行って入学式だな」
「デレてねー!ちっともデレてねーかんな!」///
顔を真っ赤にしてポカポカと叩いてくる有咲。もはや狙っているとしか思えないこの行為も有咲ぐらいの美少女なら許せる。むしろやってほしいくらいだ。
「———————良い、高校生活に、なりますように」
体育館のステージの上に立ち在校生代表の挨拶をしているのは、美咲達と同じくガールズバンドの一つ"Roselia"でキーボードを担当している白金燐子先輩である。
人とコミュニケーションを取るのが苦手だが、そんな自分を変えようと生徒会長になったらしい。新入生は燐子先輩の代表挨拶に耳を傾けている。決して燐子先輩のスタイルのいい身体目的で見ているのではない。仮にそうだとしたら、そんな奴は俺が制裁を与えてやる。
「とうとう始まるね、むーくん」
「ああ、今年も同じクラスで変わらないけどよろしくな」
「うん、よろしくね!」
こうして、新学期が幕を開けたのである。
***
入学式の日は早く終わるもので、お昼から帰れることになっている。一年生は期待に胸を膨らませ、二、三年生は今までと変わらない日々を送る。当然、俺の生活も変わらない。
「むーくん、今日は予定ないの?」
「いや、まりなさんから救援要請が入った」
「きゅーえんようせい?」
なんだよ、意味わかんないのか。香澄の頭の中も相変わらずである。
「つまり、今日もCiRCLEでバイトだ」
「私達、今日練習するつもりだったから会えるね!」
いや、お前らは練習かもしれんが俺はバイトだからな。
俺がCiRCLEというライブハウスでバイトを始めたのは今年に入ってからだ。千紘さんの体調も回復してきて、今は二人に少し任せている。もちろん、俺が手伝いに行くこともあるけどな。あまり行き過ぎると逆に沙綾に怒られるんだよなぁ。
主に千紘さんが沙綾をいじり過ぎてだけどな。
「終わったらすぐきてって言われてるから、もう行くぞ」
「じゃあまた後でね〜」
そうして俺は、重い足取りでCiRCLEへと向かった。
~CiRCLE ~
歩いて数十分、やっとCiRCLEへ到着した。気温はそこまで高くないお陰で汗はかかなかったが、日差しが強いので結局は暑いのだ。まりなさんを待たせるわけにも行かないので中に入る。
「まりなさん、急にシフト入れるのは勘弁.....」
しかし、ドアを開けて最初に出会った人物は俺の想像とは違ったものだった。
「あれ、宗輝じゃん!今日もバイト?」
「なんでリサがいるんだよ....」
「それは、練習に来たからに決まってるでしょう」
「紗夜さん、風紀委員の仕事無かったんですか?」
「既に終わらせてますから、何も問題ありません」
「さいですか....」
この二人は、燐子先輩と同じくRoseliaのギター担当である氷川紗夜さんと、ベース担当の今井リサ。紗夜さんは花咲川の風紀委員長、リサは羽丘の三年生。
「ばばーん!我は大魔神あこ.....って、宗輝じゃん、どーしたの?」
「あこちゃん、待ってよ....」ハァハァ
俺の後ろから入ってきたのは、ドラム担当の宇田川あこ。今年羽丘に入学した一つ年下の女の子だ。所謂中二病患者だな。そして、あこを追ってきたのであろう燐子先輩。
「おお、あこの制服姿初めて見たぞ。似合ってて可愛いな」ナデナデ
「んふふ〜、そうかな?」///
『......』ジ-ッ
い、いかん。つい癖で頭を撫でてしまった。お陰で周りから凄い見られてる。主に先輩三人だが。
「あこ、燐子遅いわよ。全員揃ったなら始めるわ」
そんな雰囲気をもろともせず、奥から出てきたのは"孤高の歌姫"で一時期有名になり、今はRoseliaのボーカルである湊友希那。コイツの歌声に関してはマジでプロレベルだと俺は思う。そうして、全員揃った所で中に入っていった。
「あの〜、いきなりごめんね宗輝君」
「まぁ、まりなさん一人じゃ厳しそうですからね」
「本当に助かるよ。今日はRoseliaの他にハロパピとパスパレもくるから」
確かにこの量はまりなさんだけじゃ無理だな。香澄達も来るって言ってた気がするぞ。しかも、パスパレってことは....嫌な予感するな。
「ポピパも来るって言ってましたよ」
「嘘⁉︎私何も聞いてないよ!」
俺が香澄に確認したら"うん、何も言ってないよ!"との返事が返ってきた。まりなさん、マジですんません。今日はまりなさんに極力負担かけない様にしよう。
~一時間後~
「じゃあまたね、宗輝!」フリフリ
「おう、またこいよ」フリフリ
Roseliaの練習が終わり、みんなが帰っていくのを手を振りながら見送る。さて、次はどこが来るんだ?
「おじゃましま〜す」
「お、美咲じゃん。ていうことは....」
「あら、宗輝じゃない。どうしてここにいるの?」
「あ、本当だ。むーくんだ!」
「あぁ、儚い.....」
とうとう来ちまったか、ハロハピの三馬鹿。金髪のロングヘアーの女の子がボーカルの弦巻こころ。天真爛漫な彼女であるが、花咲川では"花咲川の異空間"と呼ばれている。
その隣の橙色のショートヘアの子がベース担当の北沢はぐみ。こころと同じくよく分からん子だ。そして、隣で儚い....とか言ってる人がギター担当の瀬田薫先輩。この三人が三馬鹿とか言われてる人達ね。
「あれ、花音先輩は?」
「それがですね、道に迷ったみたいで....」
方向音痴なの知ってるんだから、一緒に来いよお前ら。
「でも大丈夫だと思うよ。ほら、これ見て」
美咲が携帯をこちらに向けてきた。その画面には花音先輩とポピパメンバーが映っている。下の方に"花音先輩を拾ったので連れて行きます"とのこと。多分有咲だろうな。
「花音先輩来るまでそこに座って待っててくれ」
花音先輩が来たのは、それから十数分経った頃であった。
~さらにニ時間~
花音先輩と合流して、ハロハピとポピパにはスタジオ入りしてもらった。あまり場所も広くないので合同練習ということで一緒に入ってもらった。それから、まりなさんと俺で他のやるべき事を済ましているうちに練習が終わったみたいだ。
「この後、みんなでどっか行かない⁉︎」
「かーくん、それいいね!」
「なら、みんなで遊びに行きましょう!」
という風な流れで、みんなでこの後遊ぶらしいです。バイト無かったら俺も行きたいんだけど。バイトさえ入ってなければ。
「大丈夫宗輝?しんどくない?」
「ありがと沙綾。ほら、みんなと遊びに行くんだろ」
「うん、無理はしないでね」
そんなこと言ってくれるのは沙綾ぐらいである。本当に良い子だ。お嫁さんに貰いたいくらい。そんな趣旨の事を千紘さんの前で言ったら本気にしてしまうので絶対言えないけどね。
ハロハピとポピパが帰ってから数分。
「こんにちわ〜!」
「あら、麻弥ちゃんじゃない」
「先に入って機材チェックしても良いですか?」
「おう、大丈夫だ」
そう言って、スタジオの中にそそくさと入っていったのはPastel*Palettesことパスパレのドラム担当大和麻弥。普段は眼鏡を掛けているが、ライブの時は外して演奏するので違った雰囲気が出る。因みに、フヘッと笑うところがチャームポイント。
「むーねーきー!!」バタバタ
「んな!ひ、日菜⁉︎」ドスッ
突然、飛びついてきた彼女に耐えきれず俺は床に倒れこんでしまう。
「へへ〜、宗輝だ〜」スリスリ
「日菜、毎回抱きついてくるのやめてくれって何度も言ってるだろ....」
「えー、このほうがるんっ!とくるじゃんか」
俺の嫌な予感は見事的中、毎回会う度にこうなっているのである。彼女はパスパレのギター担当氷川日菜。紗夜さんの妹だが、性格は真反対である。るんっとくることが大好きである。日菜曰く、俺はるんっ!の塊だそうだ。
「日菜ちゃん、そろそろやめてあげて」
「ちぇ、もうちょっとしたかったな」
文句を垂れながらも離れてくれる日菜。新たにドアから入ってくる人影が三つ。
「ムネキさん、大丈夫ですか?」
若干片言が混じって話している子の名前は若宮イヴ。パスパレのキーボード担当だ。フィンランドと日本のハーフで綺麗な銀髪を肩辺りで三つ編みにしている。どういう影響か
「日菜ちゃんの仕業だね....」
続けて入ってきたピンク色の髪をセミロングくらいの長さまで伸ばしている女の子。パスパレのボーカル担当の丸山彩と言ったら有名だ。良くライブやテレビ番組で噛んでるけどな。けど、そこが可愛らしいポイントでもある。
「宗輝君、大丈夫だった?怪我はない?」ナデナデ
「千聖さん、大丈夫ですから....」
そして、最後に入ってきて俺の頭を撫でながら無事を確認してきたのは、天才子役として名を馳せ現在では女優として活躍もしている白鷺千聖。パスパレではベースを担当している。千聖さんは何かと俺を甘やかしてくる節がある。燐子先輩や紗夜さん辺りは敬語で話しているが、他の先輩方は大体タメ語で話している。そうしてくれと頼まれることが多いのだ。しかし、千聖さんは何故かお姉ちゃん呼びを強要してくる。この歳になって、一つ上の先輩をお姉ちゃん呼びはかなり辛い。
「麻弥が先に入ってますんで、みなさんもどうぞ」
そうやって、スタジオへパスパレメンバー四人を案内する。これで、今日の大体の仕事は終わりだ。後は、終わるの待つだけ。そう思い、椅子に座ったのが運の尽き。俺は、5分と経たない内に眠ってしまったのである。
~一時間後~
「.....ん、あれ?」
椅子に座ってからの記憶がねぇな。疲れて眠ってしまったのだろう。しかし、なんだか自分の態勢がおかしい。椅子に座って寝てたはずなのに、今は横になっている。
「あれ、宗輝起きた?」
「なんで日菜がいるんだ?」
「そりゃ、私が膝枕してるからだよ〜」
どうやら、俺は日菜に膝枕されて寝てたらしい。やだ、恥ずかしい。
「どのくらい寝てた?」
「私達もさっき終わったところだから小一時間ってとこかな」
「なんかごめんな日菜」
「良いよ、私も満足したし。まりなさんが今日はもう帰って良いって」
俺が態勢を起こそうとするが、それを日菜に妨げられる。
「日菜、なんで邪魔するんだよ」
「もうちょっとこのままでいようよ。学校も違うからそんなに会えないし」
「それはそうだけどな。まぁ、日菜と一緒に学校通えたら楽しいだろうな」
「ふっふーん、良いこと思いついたよ宗輝♪」
あ、これはやっちまったな。絶対めんどくさくなるやつだわ。もう、知らない。
「とりあえず、今日は解散な」
俺は若干強めに日菜を振り払い帰る支度を始める。日菜は鼻歌を歌いながら出て行ってしまった。明日からめんどくさいことに巻き込まれそうな予感がプンプンしてくるなぁ。
宗輝のその予感も、見事に的中してしまうのであった。
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誤字脱字注意報発令中です
今後、RASやCHiSPAのオリジナルストーリーも入れていこうと思ってます。みなさんとしては、どんな感じですかね?
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とりあえずメイン5バンド優先
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そういうのもっと頂戴!
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両方見たいので死ぬ気で頑張れ