皆の理想のICHIKA君 作:いえーい
・鈴の気持ちに気づかないのか
・ヒーロー気取りで出しゃばるんじゃない
クラス代表対抗戦!
それは学食スイーツ無料券と訓練機レンタル権を賭けた仁義なき戦い!
イレギュラーさえなければ、学年唯一の専用機持ち代表候補生のセシリア・オルコットが無双して全てを奪い去っていくはずだった
他クラスに配属された生徒からすれば、ふざけんなボケと言いたくなるような理不尽なイベントである!
だがしかし、今は違う!他のクラスの面々にも一筋の希望が差していた!
織斑一夏は零落白夜の危険性を訴え、武装の変更を要求するも
雪片には特殊なロックがかけられ、武装を追加・変更することが出来ないという。
ならば、機体そのものの変更を。
出来なければ、倉持と学園の安全管理に関する怠慢をマスコミに漏らすと訴えた結果
専用機が最新式の白式から、前世代機の打鉄へと変更されたのだ!
そして、強大な力に溺れない一夏の姿にメロメロになったオルコット代表候補生は
強い心と冷静な判断力を持つ一夏こそが代表に相応しいと、素人の彼を代表に推薦したのだ!チョロい!
「せっかくの最新型が、企業の思慮不足のせいでパァか・・・まぁ、あの仕様じゃ、どうせ勝ち抜ける気はしなかったけどさ」
「ですが、他のクラスの代表も、代表候補生や専用機持ちは居ません。有利な要素はなくなりましたが、不利な要素は増えていませんわ」
「うむ、代表戦ではこれからの努力や意気込みが勝負の決め手になるはずだ。男の見せ所だぞ、一夏」
機体や経験の差が無い分、純粋に己の力量だけが試されるのだ!
これから毎日放課後にアリーナを借りて、特訓特訓!また特訓!
そう決意を新たにする一組一同の前に、突如現れる謎の影!
「その情報!古いよ!」
彼女の名は鳳 鈴音!一夏の幼馴染である!小五からって幼馴染か?まぁとにかく付き合いは長い奴だ!
「鈴!お前鈴か!?なんでIS学園に!?」
「本当は学園に来る気は無かったんだけど、一夏がIS学園に入学するってニュースを見て、無理矢理転校させて貰ったの!一夏、私、中国の代表候補生になったのよ!専用機だって貰ったんだから!」
そういいながら、一夏に飛びつく鈴!一夏は鈴を抱きとめると、そのままの勢いでグルグルと回り始めた!
「そうか、俺のニュースを見て・・・別にもし俺が入学してなくても、IS学園に来てくれれば、しょっちゅう会えたんじゃ?俺の実家ここから近いし」
「え?あ、言われてみれば・・・」
鈴ちゃんはちょっと頭が残念だった!
「い、一夏、その娘は一体・・・?」
「お二人はどのような関係なのでしょうか?ずいぶんと親しいご様子ですが・・・」
一夏は割と平然とスキンシップを行う方だが、それにしても、これはちょっと積極的すぎた。
「俺と鈴の関係は、恋人・・・いや婚約者かな・・・」
「もうやだ一夏ったら!本当の事だからってそんな平然と!」
顔を真っ赤にしてキャーキャー叫ぶ鈴、それとは対照に、箒とセシリアの顔は真っ青だった!
そんな二人を無視して二人の惚気は続く!婚約に至った概要はこうだ!
『一夏・・・私の料理が上達したら、毎日酢豚を食べてくれる?』
『それはちょっと栄養バランスが偏るから勘弁して欲しいかな』
『そんな・・・』
『麻婆だったら毎日食べるよ、四川の人は毎日の活力を朝の麻婆で得ている(って中華一番で言ってた)し』
『じゃあ麻婆が上達したら・・・!』
『あぁ、結婚しよう!』
てな具合である。
惚気により完全に魂が抜けた箒とセシリア、彼女らが正気に戻った時には、既に放課後だった!
「ハッ!一夏はどこに行った!?」
「おりむーなら、リンリンと一緒にアリーナに行っちゃたよ~。『あんな敗北者より、私がISを教えてあげるから!』だって~」
「はぁ・・・はぁ・・・敗北者ですって?」
「貴様・・・取り消せよ!取り消せ!」
「えぇ~私に言われても~」
しかしながら、鈴ちゃんは敗北者宣言を取り消す事は無かった!
二人のイチャラブ・訓練フィールドは箒とセシリアを弾き飛ばし
クラス代表戦のその日まで、二人きりの猛特訓を続けたのである!
そして試合当日!それはそれ、これはこれ!鈴の猛攻に一切の加減無し!
恋人相手でも・・・いや、恋人だからこそ!試合の遺恨は残らないと信じて
全力で攻撃を繰り出していた!
一方の一夏!原作よりも機体の機動性が低い事に加え、銃がある事で下手に反撃の機会がある分
回避に集中しきれず、少しづつだが確実にエネルギーを減らされて行っていた!
このままでは、ジリ貧で確実に負ける!その瞬間、アリーナのバリアを突き破り
空から降り注ぐ謎のビーム!
無人機ゴーレムのエントリーだ!
鳴り響くアラーム!叫び惑う観客たち!試合は中止!生徒たちは即座に避難せよ!
「鈴!俺達も逃げるぞ!」
撤退を促す一夏!だが鈴はそれを拒否!何故なら彼女は国家代表候補生!
彼女は無責任で自分勝手な大人が嫌いだった。
ロクに義務も果たさない癖に、偉ぶるような人間にはなりたくなかった。
今、自分には国家代表候補生としての義務がある、専用機という力もある。
ならば、少しでも生徒たちが安全に避難できるよう、ここに留まり謎のISと戦わねば、自分はいったい何のためにISに乗っているのか!
一夏は鈴の決意に感動した、何を以てしても、彼女が退くことは無いと理解した。
「鈴・・・
わかった!じゃあ俺は先に避難するから、あとは頼んだぞ!
」
なんという冷静で的確な判断力!自分が居ても足手纏いになる事を悟った一夏は、戦いを鈴に任せて
自らはスタコラサッサとピットへと逃げて行ったのだ!
身の程を弁えず救援に向かおうとして、千冬から突っ込みを受けたブリカス代表候補生とはエラい違いだ!流石主人公!さすしゅじ!
やっぱり一夏って素敵だわ!彼の聡明さにメロメロになった鈴ちゃんは、ラブラブパワー(ソロ)でゴーレムを粉砕した、やったぜ。