厄祭の英雄 -The Legend of the Calamity War-《完結》   作:アグニ会幹部

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今回から、章タイトル通り「十国編」。
現在、世界に十個存在する国々を一ヶ国ずつ見て行こう、という気の長い章です。
アグニカチーム以外のヘイムダル各チームについても描写をしつつ、各国の様子やら状況やらを描いていく予定(その為、アグニカに出番が無い章も有ります)

まずは「アメリア合衆国」に於ける、アグニカチームの戦いです。
この十国編からMS、MAの数が飽和していきますが――出る度に解説は入れるので、ご安心下さい(読者様方のみならず、私自身の為にも解説は必須)

ちなみに今回はライト回。
次回以降に繋がる回ではありますが、ノリは軽めでお届けします。


第四章 十国 -Secret Maneuvers-
#16 ミーティング


 M.U.0049年。

 ヘイムダルの持てる全てを結集して開発された新型モビルスーツ用インナー・フレーム「ガンダム・フレーム」の一番機「ガンダム・バエル」と、二番機「ガンダム・アガレス」が、ヘイムダル本拠地「ヴィーンゴールヴ」を襲撃した「天使長」ハシュマルを敗走させた――このニュースは、モビルアーマー「シャティエル」による世界的な電波妨害の中でも、たちまち全世界へと伝播した。

 十国の一つである「サハラ連邦共和国」の大統領護衛部隊を全滅させ、それ以後も猛威を振るい続けて無敵の存在として君臨していた「天使長」たるMAに、一矢を報いた。この事実によって、ガンダム・フレームの有用性と将来性は、一挙に証明されたと言えるだろう。

 また、ヘイムダルは十国にガンダム・フレームを始めとするヘイムダル製のMSを販売すると共に、独自にガンダム・フレームを中心とする部隊(チーム)を幾つか結成。火星などの圏外圏も含めて世界各地にこれを派遣し、MAに対する本格的な攻勢を開始したのである。

 

 そして現在。

 ガンダム・バエルのパイロットであるアグニカ・カイエルがリーダーを務めるガンダム・チームは、世界一の大国「アメリア合衆国」の西岸「キャリフォルニア」に向かっていた。

 

「アグニカ。キャリフォルニアにはいつ着くんだ? かなり長く移動してる気がするんだが…」

 

 アグニカチームの一員であり、四十一番機「ガンダム・フォカロル」のパイロットたる金髪の青年…アマディス・クアークは、艦橋(ブリッジ)の艦長席の左側に設置された司令席にふんぞり返るアグニカにそう問う。

 

「長く、ってもまだ四日だぞ? MAの襲撃が多過ぎて、そう感じてるだけだろ。アメリアのキャリフォルニア・ベースには、後半日で着く」

「成る程、だからか…ったく、なんでこんなに襲撃が多いんだか」

「今や、MAは世界中に溢れかえってるからな。特に海は地表の七割を占めてて、押さえれば人類の移動をかなり制限出来る。そんな中をガンダム頼みで突っ切ってんだから、そりゃ接触(エンカウント)も増える」

 

 アグニカ達が乗っているのは、宙陸両用のラファイエット級汎用戦艦の一番艦、通称「ゲーティア」――ガンダム・フレームの機体に組み込まれている「ソロモン七十二柱」の悪魔群について記された魔導書の名が採用された、ヘイムダル製最新鋭戦艦である。コストを度外視して性能を追い求めた結果、二隻しか建造されなかった(出来なかった)「ラファイエット級」の貴重な片割れだ。

 

「もう七度だ、整備が間に合わん」

「ほぼ壊れてねぇんだし、良いじゃないか。それに、遅かれ早かれMAは殲滅しなきゃならない訳だし」

「…まあ、そりゃそうか」

「アグニカ君――友人との歓談も良いが、キャリフォルニアに着いてからのコトについて、説明してくれないか? MAに襲撃されない内に」

 

 艦長席に座している「ゲーティア」の艦長ディリゲント・バンクスが、アグニカに催促する。これを受けて、アグニカは咳払いし。

 

「襲撃ばかりで完全に忘れてました…さっさと説明してしまいましょう。

 ジュリーさん。MSデッキに連絡して、スヴァハとソロモンを呼んでくれ」

「了解です」

 

 アグニカがブリッジにいるオペレーター、ジュリー・バイアットに言うと、ジュリーはすぐに連絡した。ちなみに彼女、美人の上に几帳面で気が利くので男性陣からの人気が極めて高い。

 そして数分後。

 

「私を! 呼んだな!! アグニカ!!!」

 

 ブリッジ後方の自動ドアが開き、金髪の男――ソロモン・カルネシエルが入場して来た。それに対し、司令席から立ち上がりながら、アグニカは呆れ顔で適当に返す。

 

「ええ、出来れば呼びたくはなかった」

「そんな寂しいコトを言うな、年上に向かって!」

「何故俺がこんな塩対応をせざるを得ないのか、一度自らの言動を見直してくれ頼むから」

 

 このソロモン・カルネシエルという男、以前のヴィーンゴールヴにおけるMAハシュマルとの戦闘でアグニカに助けられてからと言うもの、言動がおかしくなった。

 あの後、彼は「アグニカと共に戦いたい!!」と何の脈絡も無く叫び、これまでの人生で完全に専門外だったパイロットに転職しようと猛特訓した挙げ句、ものの見事にガンダム・フレームのパイロットになった。なってしまった。当然、阿頼耶識もキッチリ三基分施術済み。

 アグニカとしては、自分の率いるチームに彼を加えるコトは甚だ不本意だったが、ソロモンはエイハブ・リアクターの製造まで出来る高い技術を持つ上に、戦力として申し分ないと言う有能ぶり。ついでに共に戦いたい、などと言ってくれたのに拒否するのもアレだろう…と、渋々チーム入りさせたのだった。それ以来、彼はこんなテンションである。

 

「どうしてこうなった…?」

 

 アグニカは毎回のようにこう呟いているが、これはソロモンの古くからの友人であるディヤウス・カイエル、マヴァット・リンレスと同じ感想だ。

 特にマヴァットは、「コーイツ、頭おーかしーいんじゃーねーぇの」とまで言った。なお、その直後に全員から「お前が言うな」と叫ばれたのは言うまでもない。ちなみにディヤウスは「月で頭打ってたのか…?」と、困惑ぎみに言っていた。

 

「あはは…アグニカ、とりあえず始めよ?」

「ああ――じゃあさっそk」

「ファンクラブが必要だ」

 

 アグニカがシリアス顔に戻れたのは、二秒にも満たない時だけだった。

 

「―――は?」

「ファンクラブが要る! アグニカを愛し、アグニカを称え、アグニカを拝する者達の集うべきファンクラブを世界が必要としている! アグニカのアグニカによるアグニカの為のアグニカファンクラブだッ!! これよりその設立に当たっての緊急臨時会議を執り行うm」

 

 ソロモンの言葉は、銃声によってかき消された。

 

「おおっとこれはアグニカガチギレ案件」

「真面目に! やれッ!!」

 

 ソロモンに対し拳銃を向け、アグニカは躊躇い無く発砲する。銃声は実に十回近く、弾切れになる勢いだ。

 しかし、発射された弾は全てがソロモンから十センチ以上離れた場所を飛び、彼方へと跳ねていく。

 

「―――ダメだスヴァハ、当たらん」

「相変わらず射撃が下手過ぎるよ、アグニカ…」

 

 アグニカが肩をすくめ、スヴァハが呆れ果てる。最早何かの呪いなのでは、と思うほどにアグニカは射撃がド下手だ。ゼロ距離でもないと相手に当てられない。標的が動かないとしても。

 

「殺す気で発砲するな! 死ぬだろ!」

「オッサン、今回ばかりはアンタが悪い。人の話はちゃんと聞かねぇとな。…発砲はやりすぎだが」

「ゴム弾だ、問題無い」

 

 それなりに冷や汗をかいたソロモンを、アマディスが(たしな)める。アグニカとソロモンが揃った時、彼はこんな役回りばかりである。スヴァハは割と天然なので、彼しかツッコミ役がいないのだ。

 

「うーん、何でこんなに当たらないんだろう…? アグニカ、確か投擲なら当てられるんだよね?」

「ああ」

 

 ナイフやら剣やらを投げた方が、銃を撃つより敵に当たるのはどう考えてもおかしい。目が狂っている訳ではないハズなのだが。

 スヴァハが背伸びしてアグニカの右肩に自分の顎を乗せ、アグニカはその状態でもう一度構える。

 

「間違えてる訳じゃなさそうなのになぁ…」

「――アグニカ君、スヴァハ君。イチャつくのは後にして、予定の説明に入ってほしいのだが」

 

 静観していたディリゲント艦長が痺れを切らし、そう提言した。一方、アグニカとスヴァハは「イチャつく?」と目を合わせた状態で呟き、小首を傾げている。スヴァハは顔をアグニカの肩に乗せたままなので、その距離は結構近い。

 

「艦長、そいつらまだ自覚してないっすよ」

「何だと――それは重症だな。解決策は無いのか」

「今のままでは無理でしょう。何かしら、イベントの一つも起きれば良いのですが」

「「??」」

 

 アマディスの呆れながらの台詞にディリゲントがマジ顔で反応し、ソロモンが目を瞑って唐突なシリアスで返す。なお、当のアグニカとスヴァハは首を傾げるだけである。

 

「とにかく、説明しますよ――よっと」

 

 アグニカは艦長席と司令席の後ろに有るホログラム映写機の操作パネルを叩き、ゲーティアの予定進路図を表示させた。

 

「知っての通り、現在ゲーティアはアメリア合衆国キャリフォルニア州の都市『ロサンゼルス』に隣接する、アメリア合衆国軍基地『キャリフォルニア・ベース』に向かっています。

 キャリフォルニア・ベースは、アメリアでは最大の規模を誇る巨大軍事基地。アメリア軍にとっては重要な軍事拠点であり、陸軍を中心として、空軍、海軍、果てには宇宙軍に至るまで――アメリア全ての軍が、この基地を利用しているようです」

 

 世界的に見ても、このキャリフォルニア・ベースはイングランド統合連合国の『アーティ・ジブラルタル』、アフリカン共和国の『キリマンジャロ・ベース』と並び、三大軍事基地の一つとして数えられている。この三つの中では、アーティ・ジブラルタルに続く二番目の規模となる。

 

「このまま行けば、およそ十一時間三十六分後に到着予定です。到着後はアメリアのガンダム部隊と合流し、MAとの戦闘を行う手筈になっています」

「今回は、アメリアから救援依頼が来たんだろ? どんな内容だったんだ?」

「どうにも、未確認のMAが出たらしくてな。しかも、そいつがなかなか厄介とのコトだ」

 

 「天使長」などと言った化け物ではないようではあるが、新型だと言うのは間違いないらしい。

 

「それも複数。出来るならば鹵獲し、データを解析したい所ではある」

「…飛行型からの妨害が無いコトを祈りたいな」

「アメリアは作戦時、宇宙軍のMS部隊を衛星軌道上に展開するとか。キャリフォルニア・ベースの設備を駆使すれば、対空防御も出来るでしょう」

「成る程…世界三大軍事基地の使い所と言う訳か」

 

 そういうコトです、とアグニカは頷く。そして、右手で人差し指を立てて続ける。

 

「ちなみに、作戦指揮権はアメリア軍の指揮官に任せる予定です。

 指揮官は四三年に行われた人類史上初のMS戦で、MS部隊を指揮したパール・マコーマック少将。MS部隊の総指揮は、そのMS戦で唯一生き残ったMSパイロット、サイラス・セクストン大佐に委ねようかと」

「…それで良いの、アグニカ?」

「あくまで『予定』だ。実際に会ってから、その辺りの最終的な結論は下そうと思ってる。こっちとしても、命を預けるコトになる訳だしな」

 

 通信越しでは何度か声を耳にしているが、命を預ける以上、直接会って見極めたい――と言うのが、アグニカの考えであった。最も、二十年も生きてない自分に人を見定める眼が有るか、アグニカには自信が無いのだが。

 

「ついでに聞くが、ソロモン。()()()()は使えるのか?」

「ん? ああ、グラシャラボラスとアンドラスのコトか。いつでも動かせるよう整備はしてあるが、高い親和性を持つパイロットがいなければ、動かしたとしても話にならんぞ?」

 

 ガンダム・フレームには、名前の通り「ソロモン七十二柱」の悪魔が一機に一柱、宿っている。動かすだけなら「阿頼耶識」システムが有ればそれで良いが、奥の手である「覚醒」もとい「暴走」をさせるには、パイロットと悪魔にある程度の親和性がなければならない。

 親和性が高いと、機体に宿る悪魔との意志疎通――場合によっては会話すら出来るようになり、覚醒時の戦闘力も高くなる、とマヴァット・リンレスは論じている。とは言え、覚醒時の戦闘力は他ならぬ悪魔自身の持つ能力と、契約者(パイロット)が差し出す供物(代償)による所が大きいので、あくまでも一因に過ぎない。

 そもそも「覚醒」自体、現段階では理論上のモノでしかない。実際にやった奴がいないのである。

 

「万が一の場合、適当に誰か乗らせるしかないか…貴重なガンダム・フレームを、いつまでも格納庫で遊ばせておく訳にはいかないからな」

「そうだね…でも、あの二機はヘイムダル所属のパイロットに、適合者がいなかったんだよね?」

「まあ、悪魔が適合するかは悪魔の特性や好みにもよるし、そもそもヘイムダルが揃えたパイロットの数はそう多くなかったから一概に言えんが…」

 

 そう考えると、ヴィーンゴールヴに集められたパイロット候補者達の中で、成績トップだったアグニカと最も相性が良かったのが一番機のバエルだったは、完全に奇跡だったと言えるだろう。二位だったスヴァハが、二番機のアガレスと適合したのもそうだが。

 

「グラシャラボラスとアンドラス…専属パイロットは、どうやって見つけるんだ? そんな都合良く、相性の良い奴がいるとも思えねぇが」

「確かにな…まあ、それは追々考えるとするか。

 とりあえず、今回のミーティングはこんなモンで良いだろう。続きはキャリフォルニア・ベースに着いてから、アメリア軍の指揮官様方を交えてだな」

「うむ。いつMAの襲撃を受けるか分からない状況ではあるが、今のところ敵のエイハブ・ウェーブは観測されていない。

 今の内に休んでおいてくれ。到着後は、否が応でも忙しくなるだろうからな」

 

 そうして、簡易的なミーティングはお開きとなった。アマディス、ソロモンは自室に戻って行き、アグニカもディリゲント艦長の言葉に甘えて休むコトにして、スヴァハと共にブリッジを去る。

 

「…アグニカ。私ね、グラシャラボラスのパイロットは見つからない方が良いんじゃないか、って思ってる」

「――スヴァハ?」

「だって、あの機体――」

 

 廊下を歩きながらスヴァハが言ったコトは、確かにアグニカも考えているコトではあった。

 

「『殺戮』を司る、最凶のガンダム・フレーム…って、あのマッドサイエンティストが言ってたしな。そもそも武装からしてマトモじゃない」

 

 アレを設計した奴は、間違い無く頭がおかしい。暴走なんてしちまったらどうなるのか、想像するのも恐ろしい機体だ。

 

「まあ、今言っても仕方無い。きっちり休めよ、スヴァハ」

「うん、アグニカも――それじゃ、また後で」

 

 曲がり角で別れて、二人は自室に帰って行く。

 

 この後の半日弱、ゲーティアは幸いにもMAの襲撃を受けるコトは無く――無事、キャリフォルニア・ベースに入港した。

 

 

   ◇

 

 

「来たわね、ヘイムダル」

 

 キャリフォルニア・ベースの司令所、その壁の全面に設置された巨大な液晶パネル。そこに映る一隻の戦艦の姿を見て、柔らかな椅子にふんぞり返るグラマラスな女性――パール・マコーマック少将は、手に持つ乗馬用の鞭を鳴らしながら不敵に笑う。

 

「そのようだな」

 

 パールの傍らで、短い金髪と蒼い瞳の男――アメリア合衆国軍第一MS実働部隊隊長、サイラス・セクストン大佐が冷静に同意する。

 サイラスにとってパールは上官だが、五年以上も配属を同じとする同僚だ。彼女の見えるか見えないか、ギリギリのラインを攻めた改造軍服も、いい加減見飽きると言うモノだ。

 

「何よ、ノリが悪いわね。せっかく倒置(クール)な台詞を吐いたのに、これじゃ吐くだけ損よ」

「これは失敬、少将殿。ところで今日、また部下から『マコーマック少将の露出が多過ぎて、軍務に集中出来ません』との苦情を貰ったが」

「ハッ。指を切断(カット)して、口にでも詰めてやりなさい」

「古代の暴君かお前は。もしくはイタリアのギャングか」

「サイラス、貴方(ユー)はイタリアンギャングを何だと思っているのかしら」

 

 語尾に「?」が付いていないコトを看破し、サイラスは口を閉じた。そんなサイラスに対し、パールは軽く息を吐く。

 

「さて――噂のヘイムダル、どんなモノかしら」

「ああ…なかなか楽しみだ」

「あらら? 珍しいわねサイラス。貴方がそんなコトを言うなんて、どういう(ウィンド)の吹き回し?」

 

 珍獣でも見るかのような目を向けてくるパールに対し、サイラスはその視線への同意を含ませながら、笑みを浮かべて答える。

 

「初めての戦闘でかの『天使長』ハシュマルを撤退させた、アグニカ・カイエルとガンダム・バエル――ガンダム・フレームの機体に乗る身としては、是非とも参考にしたい所だ」

「気になるのはそんなコトなのね…まあ、貴方らしいと言えばらしいけど。もっとこう、可愛い女いないのかー、みたいなのは無いのかしら?

 貴方、女っ気が無さ過ぎて逆に心配よ」

「? モンターク少佐もコルケット大尉も、性別としては女だが?」

「…コイツ、さては気付いてないわね」

 

 気付いてない? 何をだ? とサイラスはパールに聞くが、対するパールは頭を振りながら「この朴念仁(スティック野郎)…」などと呟いている。

 

「まあ、少将殿を見慣れてしまったのでね。お前以上の良い女がいるとも思えんし」

「…それは褒めてくれてるのかしら? それとも、新しい皮肉(アイロニー)?」

「無論、褒めているさ。何故そんな服装をしときながら未だに処女(ヴァージン)なのか、六年前から密かに気にsうおっ!?」

 

 パールが椅子から立ち上がるや否や、振り向き様に鞭がサイラスの顔面に叩き込まれる。彼女が持つ鞭はファッションじゃないマジな乗馬用鞭なので、普通なら怪我不可避である。

 ちなみにサイラスは、ギリギリのタイミングでたたらを踏んで後退したので、顔面に傷が出来るコトは避けられた。

 

「貴様、私をナメているな!? 何なのだ貴様、そんなに処女(ヴァージン)が嫌いか!? 気に食わんのか!? だったらいっそ奪ってみろ!!」

「ハハハハハ。私には我らが少将殿(クィーン)に手を出す度胸(カリッジ)と、鞭で打たれて喜ぶ趣味(プリフェランス)が無いのでね」

クソ(シット)ッ! バカにしやがって! と言うか貴様、最近私の口調(トーン)をパクっているな!? 無駄にルビ振りやがって、腹立たしい(ファック)ッ!!」

 

 ――アメリア合衆国軍第一MS部隊の指揮官二名は、今日も仲がとても良いのだった。




第十六話「ミーティング」をご覧頂き、ありがとうございました。
さて――十国編、一国ずつストーリーやろうって言ってるくせに、まだ着いただけと言うスローぶり。
気長にお付き合い下さいませ、ハイ。
いやマジで、ホントお願いします。


《オリジナル設定》
ロサンゼルス
・アメリア合衆国西岸、キャリフォルニア州に存在する巨大地下都市。
・キャリフォルニア・ベースが隣接しており、地下道で直結していたりする。

キャリフォルニア・ベース
・アメリア合衆国軍最大の軍事基地。
・地球で二番目の規模。

アーティ・ジブラルタル
・イングランド統合連合国最大の軍事基地。
・ジブラルタル海峡に有り、マスドライバー施設を併設する。

キリマンジャロ・ベース
・アフリカン共和国最大の軍事基地。
・アフリカ大陸最高峰「キリマンジャロ」に建築されている。

ガンダム・フレームの覚醒
・原作で言う目が赤くなる奴。
・細かい条件とかは、ほぼオリジナルとなります。


《新規キャラクター》
ディリゲント・バンクス
・ラファイエット級戦艦「ゲーティア」の艦長。

ジュリー・バイアット
・「ゲーティア」のオペレーター。


《新規艦船》
ゲーティア
・ヘイムダルが建造した「ラファイエット級汎用戦艦」の一番艦。
・アグニカチームの母艦。攻撃力が高い。


《今回のまとめ》
・ソロモン・カルネシエル、壊れる
・ダメだドク、当たらん
・パイロットが決まっていない二機のガンダム・フレーム、どうなる
・グラシャラボラスはやべー機体
・アメリア合衆国軍MS部隊の指揮官二名は仲が良い




次回「アメリア合衆国」

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