絶望のどん底に突き落とされたかのような中、一誠はアーシアをどうやって助ければいいか考えていると。
[なんか雑魚ぽっい奴がいるが、あれが今代の赤龍帝か? なんか『パッ』としない奴だな。]
〔そうだな。あんな頼りなさそうな宿主で、よく今まで生きて来れましたね? ドライグよ。寧ろお前に同情するよを今まで、た・い・へ・ん・だ・っ・た・な。〕
「なんだと―――――――――――!!!」
邪龍2体の挑発に、馬鹿正直に乗ってしまった一誠だが、邪龍達が一誠に向かって言った。
[ほぉー、少しは威勢がいいようだな?]
〔ふむー、我々を相手にして無事ではいられませんよ!〕
『相棒、冷静になれ。さっきも言ったがアイツ等は俺達より遥かに強い。例え
「⋯⋯⋯⋯⋯、じゃ……じゃあぁ……ドライグ、〇✖△◇はどうだ。」
一誠はドライグに心で念話して、アーシアに聞かれないようにした。そして、次の瞬間ドライグが。
『しょっ……正気か相棒!?』
「あの~さっきから二人で何を話しているんですか?」
「あっ!ああ、アーシアに関係ないから俺を信じてくれればいいんだ!」
「……はい!」
「それでドライグどうなんだ?」
『まあ……たしかに時間稼ぎ位はできるがそれだとお前が……。』
一誠は空に浮かぶ邪龍を眺め、アーシアの方を向いて口から出た答えは。
「……フン、十分だよ。」
「一誠さん、どうしたんですか?」
「アーシア、よく聞くんだ!」
一誠はズボンのポケットから紙を出して、地面に置きその紙から魔法陣が現れた。
「一誠さん、これは?」
「下級悪魔の俺がコツコツ魔力を溜めて、やっと完成させた転移式魔法陣だ。これで、オカ研の部室まで飛んでいけるはずだ。」
「すごいです。一誠さん!」
「すごくなんかないよ。魔力を溜まるのにどんなに時間が掛かったか。」
「じゃあ、早く行きましょう。あのドラゴンさん達が襲って来ない内に。」
「いや、これはお前用だ。」
一誠から出た言葉に、アーシアは意味が分からず『えっ?』と答えてしまった。
「何言ってるんですか? 怖そうなドラゴンさんがいるんですよ! 早くにげn『これは……』⋯、い…一誠さん?」
「これは、一人用なんだ……。 俺の魔力じゃ一人飛ばすので……やっとなんだ。」
「そ…そんな、じゃあ私はどうしたら。」
アーシアは口に手を当てて涙を流し、両手で顔を隠し膝を付いて泣きじゃくる。それを励まそうと一誠は、アーシアの肩に手を置き明るい笑顔で笑った。
「だから、アーシア!おまえは助けを呼んで来てくれ!」
「たすぅ…けぇ⋯、ですか。」
「ああ、俺が時間を稼ぐから大丈夫だ。俺は赤龍帝だぞー! オッパイドラゴンだぞー! リアス・グレモリーの眷属で駒7つ消費の最強のポーンだぞ! それに隙を見て逃げ出せばいいわけだ。五大龍王のタンニ―ンとの修行で執念深さは保証付きだぞ!!」
「分かりました! 必ず、応援を呼んで戻って来ます。」
アーシアは涙を振り払って、一誠と向き合って宣言した。そして、一誠は右手に一通の封筒をアーシアに渡した。
「アーシア、これをアザゼル先生に渡してくれ。」
「何ですか。これ?」
「先生に頼まれていたドライグの診察表だ。オッパイドラゴンと言われるようになってから調子悪くて、定期的に出すように言われていてな。」
一誠は笑いながら、アーシアに話すと『クスッ』と彼女も笑った顔で言った。
「やっぱり♪一誠さんは笑っている顔がおもしろいですよ。」
「そうか、じゃあアーシア頼んだぞ! 封筒途中で開けたりするなよ。」
「はい、行ってきます!」
そして、アーシアは魔法陣に乗って消えていった。それが、一誠が最後に見たアーシアの笑顔だった。
(アーシア……今までありがとう。そして、さよなら……! グスッン)
一誠は涙を流し左腕で振り払い。そして、空に浮かぶ2体の邪龍と向かい合った。