最下位から全てを積み重ねた一誠   作:ハラパンダ像

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 とりあえず、出来ているのは出します。


一筋の光明

 一誠が地獄の八大地獄の獄卒を受け、切られ煮られ焼かれ痛め付けられるが彼の目は死んでいなかった。

 

 

 

 

 

〈鬼灯side〉

 

 

 

正直、ここまでとは思いませんでした。彼は人間から悪魔に転生したようですが、それだけでここまでとは!

 

 

 

「正直言って、ここまでとは一体何故、そこまで追い詰められて()を上げないのですか?」

 

「別に自慢する訳じゃないんですが、修行でドラゴンに追いかけられて炎のブレスから(のが)れて、死ぬ直前も邪龍とドンパチしていたんでこの位じゃ狼狽(うろた)えたりはしませんよ!」

 

 

 

この少年なら、もしかしたら!

 

 

 

「どうやら、貴方には少し(ぬる)かったのかもしれませんね!」

 

「え?そっ それてどういう意味ですか?」

 

「貴方には八大地獄だけでなく、八寒地獄にも落ちてもらいます。」

 

「えぇー! 何で?八大地獄だけじゃなかったんですか?」

 

「地獄を納める者として十六地獄(・・・・)全てを知って頂かなくてはなりません!」

 

 

 

フフフ♪久々に骨のある奴が来ましたね! こうなったらトコトンやるとしますか。

 

 

 

〈鬼灯sideout〉

 

 

 

 

 

そして、一誠は八大地獄だけでなく八寒地獄にも落とされ背筋がゾッとなるどころか、絶対零度の寒さに体を手で(さす)りながら肌や足は凍傷で青白くなり、冷気で髪もパリパリに成り果て、周りからは猛烈な吹雪や強風、上からは巨大な氷柱が降り注いで来る始末。それでも一誠は立ち上り諦めなかった!

 

 

 

 

 

〈一誠side〉

 

 

 

氷の山の上で氷ついた魚を噛っていた。俺に後から声がした。

 

 

 

「やあー! お久し振りですかね?」

 

 

 

そこにはニット帽を被り防寒着を着用していた鬼灯がいた。

 

 

 

「久しぶり……かぁ……。まあ、いいか……シャリシャリ。」

 

「随分、テンション下がってますがまあいいでしょう。」

 

 

 

人の気も知らないで、全くこの人はああぁー殴りてぇ!

 

 

 

「それでは、本題に入らせて頂きます! 結果は合格です。」

 

 

 

マジか! 本当に俺が二段目閻魔大王に慣れんのか? だけどそうなったら。

 

 

 

「なぁー、鬼灯さん! 質問があるんだが?」

 

「何でしょうか?」

 

「閻魔大王になるって事は、ずーと地獄で暮らすって事なんだよな!」

 

「ええーその通りですが、当然亡者と同じ扱いではなくちゃんとした部屋や食事も用意しますが何か?」

 

 

 

この際だ!ダメモトで言うぞー!

 

 

 

「あっ あのー、もし願いとか叶うなら生き返らせくれない!」

 

「どういう事ですか…… それは?」

 

 

 

俺が言った一言で、鬼灯は眉間(みけん)にシワを寄せて凄まじい顔してこっちを睨んだが。

 

 

 

「審判の門でも聞いたと思うんだけど、俺は堕天使に殺されて悪魔に転生させられただろ。 別に好きで悪魔になった訳じゃないし!」

 

「確かにそれはそうですね。」

 

 

 

俺の説明で眉間のシワはなくなり、顎に手を付きひじを持つ鬼灯。

 

 

 

「本音で言えば、三大勢力が居なければ、俺は普通の人生を送っていたのかもしれないだろ。 閻魔大王になる代わりにもう一度だけいい、人間として『生』を(まっと)うしたいんです!」

 

「まあー、大体は分かりましたが。でも、貴方悪魔になる前から覗きや18禁未満の本などの観賞ているとありましたが生き返って、又同じことをするつもりですか?」

 

 

 

もっともな答えに何も言い返せない自分が情けなくなった。

 

 

 

「じゃあ……やっぱり、だめですか?」

 

「いいえ、あなたの言う事にも一理ある気がしますから。確かに悪魔と堕天使の所為というのは認めましょう! ただし。」

 

「ただし?」

 

「あなたから『色欲』を取り払わせて頂きます!」

 

 

 

『色欲』って『性欲』や『煩悩(ぼんのう)』の事だよなぁ。

 

 

 

「それ………取り上げないとダメですか?」

 

「はい! こちらとしても特例という意味でリスクを背負う訳ですから。 それとも、やはり止めておきますか?」

 

 

 

どうする……俺から性欲を取ったら、一体何が残るんだ。 いや、しかし、元はと言えばそれで周りの人から軽蔑(けいべつ)され阻害されていたのかもしれない。 むしろ、これは良いチャンスかもしれない。

 

 

 

「分かりました。 色欲でも何でも取り上げてください。」

 

「よろしい!」

 

 

 

そうして、俺の中から色欲や煩悩が無くなり、何故か思っていたより落ち着いていて清々しい気分だった。

 

どうやら俺の選択は間違っていなかったようだ。

 

 

 

「では、あなたを生き返らせるんですが本当によろしいのですか?」

 

「え?また何か問題があるんですか?」

 

「あなたは一度死んでいますから、神滅具はもうありませんよ?」

 

「あっ・・・・!」

 

 

 

そうだったそうだったすっかり忘れていた。 確かに邪龍に殺され肉体から魂が離れた時に、ドライグの声が『あばよ……相棒。』と聞こえて来た。

 

 

 

「今生き返ったとしても、又、悪魔や堕天使に命を狙われないとは言い切れないでしょう。」

 

「結局、人間は天使や悪魔からすれば玩具なんだな…… クッソォー!」

 

 

 

俺はその時程、(はらわた)が煮え繰り返った事はなかった。 

 

 

 

「あの……もし、よろしければ、修行してみますか? ……その力を身に付けてから生き返えってはどうかということですが?」

 

「どういう事だ?」

 

「いや、こちらとしても見す見す貴方のような、逸材を手放すほど馬鹿ではないのですよ! 望みが叶わないまま二代目になるのを断られては悔くですから。」

 

 

 

どういう風の吹き回しかは突っ込まなったが、この際だ藁《わら》にでも()がる思いでなるようになれだ!

 

 

 

「先ず、一番手っ取り早いのは『融合』ですね。」

 

「融合それって『合体』のことですか?」

 

「はい!まあ、融合と言っても『魂同士の融合(ソウル・フュージョン)』ですが。」

 

 

 

魂同士の融合? それって力とどういう関係があるんだ?

 

 

 

「魂との融合は他の人との『同化』という意味で、その者が持っている力を身に付けることが出来るんです。」

 

「す、すげぇー!」

 

「ただし、一つ問題があります。」

 

 

 

なんだよ! ここまで勿体付けておいて、今さら!

 

 

 

「魂との融合なので融合した時に、あなたの意志が負けてしまうと意識を乗っ取られてしまうのです!」

 

 

 

成る程、当然他の魂の意志もあるから易々(やすやす)とは行かないよな。 でも。

 

 

 

「どうします。やっぱり、やめますか? それとも時間を掛けて武術等を学びますか?」

 

「武術も学ぶけど、受けるよ! 魂でも何でも力が手に入るなら何でもやるさ!」

 

「フン!分かりました。 しかし、私は手加減はしませんよ!」

 

 

 

こうして、俺は生き返えるために力を付けるべく修行を始めた。それともう一つ、野心が芽生えていた。

 

 

 

 

 

 

 

〈一誠sideout〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく

 

 

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