地下時間   作:あくる

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いつか書き直す ぱーとつー






遺跡 そのにのに

次の部屋に行くとそこにはダクトと不自然な地面。二つ前の部屋で見た光景だ。不自然な地面に一歩踏み出せば当然のごとく底に穴が開いて落ちた。

下の落ち葉に着地して辺りを見渡すと、今度は上にあがれそうな入り口が一つしかない。その代わりに看板が一つ。その看板によると上の部屋を進むには落ち葉を踏まないように歩けばいいらしい。よくよくみれば落ち葉が無い場所が道のようになっている。

上に戻ろうとするとFroggitのペアが飛び出してきたが、お世辞を言ってMERCYすると二匹ともどこかへ行ってしまった。

上にあがり下の部屋の落ち葉がない道を思い出しながら歩いていけば下の部屋と同じ位置に看板があるのを見つけた。だがその看板の下には落ち葉が敷き詰められている。少し迷ったが下の部屋のあそこには落ち葉はなかった。好奇心のままに看板の下の落ち葉を踏みしめて看板の文字を追う。

*下の看板をよまなかったの?

………。してやられたような気持ちになった。

 

落とし穴パズルを渡り切ると地面から何かがポコッと現れた。よく見ようと近付けば効果音とともにソウルが飛び出した。

 

*Moldsmalが道をふさいだ!

 

地面から現れたのはモンスターだったようだ。Moldsmalはカップゼリーのような形状の体を上下に伸び縮みさせてこちらを通さないようにガードしている。

しかしACTを選んでみるとMoldsmalの名前は最初から黄色だ。

このままMERCYしてもよさそうだが、初めて会ったモンスターなのでACTをしてみることにした。

頑張って身振り手振りで*ナンパしていることを伝えてみる。

 

*あなたはお尻をフリフリした。

*Moldsmalもフリフリし返した。

*なんと意味深な会話だろうか!

 

「*ヌメヌメ*」

 

ACTが終わり相手のターンになると上から丸い塊がゆらゆらと落ちてきた。そして中心辺りに近づくと途中で10個の小さな塊になって花火のようにはじける。Froggitよりも避けづらい攻撃だ。

避けきれず小さな塊がソウルをかすめるとまたチリッとした痛みが体を襲った。HPが16になったが、またもや外傷は見当たらない。

 

*Moldsmalは思案に暮れている。

 

ターンが回ってきたが初めから名前が黄色のせいでこれで合っているのかどうかの判断がつかない。今度はMoldsmalの*真似をしてみる。

 

*Moldsmalの横に寝転んだ。

*世界について少しだけ深く理解した気がする。

 

「*セクシーなプルプル*」

 

今度はMoldsmalの体のプルプルに合わせて塊が落ちてくる。しかし落ち来る場所が左に固まっていたおかげで今回はノーダメージでターンが回ってきた。

 

*Moldsmalは物思いにふけっている。

 

相変わらずMoldsmalの名前は黄色いままだ。これ以上変化しないのだろう。MERCYをした。

 

*あなたは勝利した!

*0 XP と 1 gold を得た。

 

Moldsmalがふさいでいた場所が若干モサモサしている。…これはカビ?ひょっとして丸い塊はカビだったのだろうか。

道を通り抜けて次の部屋へ行くとそこにはトゲが行く手を阻んでいて岩と感圧式タイルが3つずつ置いてあった。デジャブを感じる。

左2つの岩を押すとこれらの岩もやはり簡単に動いた。岩が自分から動いてくれているような気までしてくる。そして最後に一番右の岩を動かそうとすると触れた途端声が飛んできた。

 

「おおっと!俺を押そうってのはどこのどいつだ?

ん?動いてくださいだって?しょうがないな、おちびちゃん。今回だけだぜ?」

 

動くように言えば彼は半歩分動いた。だがタイルまで距離がある。

 

「あん?タイルにのってくださいだって?あいよ、まかせろ。」

 

彼がタイルの上に乗ればトゲが引っ込む。そこを通ろうと近付けば乗る直前でトゲが勢いよく突き出した。

岩を見ればタイルの上から外れている。

 

「じっとしていてください?やれやれ、初めからそう言ってくれよ。岩づかいの荒い奴だな。」

 

頬を少し膨らませながら文句をいうと彼はどっこいしょと再びタイルの上にのってくれた。もう一度引っ込んだトゲに近付いても今度は飛び出したりしなかった。それでも早く通り抜けたくて駆け足気味に進んだ。

 

トゲの部屋を抜ければそこにあったのはネズミの巣穴と丸い机、あとはセーブポイント。机の上にはチーズが直に置かれている。チーズをのせるための皿は見当たらなかった。

じっとチーズを見つめればいつものメッセージが出てきた。

 

*このチーズは随分と長い間ここにあったようだ。

*机にへばりついている…。

*あなたはこのチーズを食べない方がいい。

 

このメッセージは親切にもこちらを心配してくれているらしい。さすがに食べようとはしていなかったが、チーズは放っておくことにした。

ネズミの巣穴からは時々チュウ、チュと鳴き声が聞こえる。御在宅のようだ。

光っているセーブポイントに手を伸ばす。

 

*いつかネズミが穴から出てチーズを食べる日が来るのだろう…

*あなたは決意でみたされた。

 CHARA LV1 Ruins-ネズミの穴 セーブ完了

 




これからセーブポイントはセーブポイントで統一する、と思う。

戦闘描写が長いのはRPGだし、それ以外移動しかしてないし、アンテで書けるのってイベントと戦闘がメインだから許してヒヤシンス。

補足
Moldsmal は 公式日本語だと チビカビ です。

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