〝キーンコーンカーンコーン〟
いつも通り、聖子がミリカに声をかける。
「ミリカ、今日も、一緒に帰ろ!!」
「うん!!」
「ねぇ、ミリカ、あんた、この前、
〝夏休みに大阪のおばあちゃん家に行く〟って言ってたわよね?」
「うん。そうだけど?」
「良いわよね~!!私、大阪には、一度も行った事ないのよね!!」
「そうなの?」
「うん。大阪って〝たこ焼き〟が美味しいところよね!!」
「そうだよ!!でも、他にも色々、名物あるよ!!
〝焼きそば〟とか〝お好み焼き〟とか〝粉もん〟だけでも色々!!」
「〝粉もん〟?何それ?」
「名前の通り、〝たこ焼き〟や〝お好み焼き〟含めて、
〝粉〟を使って作る料理の事よ!!」
「へ~!そうなんだ~!!でも、食べる事自体は、
東京でもいつでも出来るけど、いつか本場のも食べてみたいな~!」
「そっか!でも、本場の、凄く美味しいよ!!」
「へ~!そう言われると、ますます食べたくなる!!」
「ぜひ、今度、食べてみて!!」
「うん!!」
「じゃあ、ミリカ、楽しんで来てね!!」
「うん!!じゃあ、バイバイ!!」
「バイバイ!!」
そして、いつも通り、ミリカは、途中で聖子と別れ、
帰っていった。
ここで、1日飛ばして、7月20日(水)。
この日、夏休み前の最後の登校日だった。だが、聖子は、
体調不良で欠席だった。
ミリカは、休憩時間、また、
「不思議な国と夢見る少女」を読んでいた。
読んでいると、また、順子が馬鹿にしてきた。
「あんた、またそんな本、読んでるの!?バッカみたい!!」
すると、順子は、ミリカから本を取り上げた。
〝バッ〟
「ちょっと!!何するの!?」
「こんなの、こうしてやるんだから~!!」
順子は、本の表紙にマジックで落書きをした。
〝キュキュキュキュ〟
「アッハッハッハ~!!
これで少しは、子供騙しなモノから離れなさい!!」
「子供騙し!?」
「そうよ!!あんた、こんな、いつまでもガキの空想に
浸ってないで、現実を見なさい!!」
すると、順子は、本を床に叩きつけた。
〝バン!!!〟
「あぁ~っ!!!」
「アッハッハッハッ!!」
「ヒド~い!!!」
そのまま、順子は、教室を出て行った。
「良い年して、いつまでもくだらない夢ばっかり見てるのが
悪いのよ!!」
そうして、時間が流れ、ホームルーム。
「え~、明日から夏休みです。楽しく遊ぶのも良いですが、
しっかり勉強して、宿題もしっかりやってきてください。
あと、クーラーのかかった部屋にこもりきりではいけません。
ちゃんと外に出て、運動もしっかりしましょう。そして、
熱中症にならないよう、水分補給、それから、塩分補給も
忘れないように。難しい事ですが」
夏休み前の最後の登校日が終わった。