理子と一緒に   作:しろとんぼ

3 / 3
書き忘れましたが時系列は1年の終わり頃です


奇妙な依頼

「………ん」

目を開けると………見慣れた天井だった

「……あ……うぅ」

起き上がってみると腰が痛い

「………すぅすぅ」

理子が隣で寝息をたてている

寝顔も可愛いなぁ。だが見とれるわけにはいかない

「理子、起きろ」

揺さぶってみるが起きる気配がない

……少し遊んでやろう

ぷにぷにとほっぺたをつつく

柔らかい、それに触り心地がいい

 

ぷにぷにぷにぷにぷに

 

「……………ん」

「(ささっ)」

起きて………ないみたいだ

もう一度今度は両手で

 

ぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷにぷに

 

「ホント、無防備な顔しやがって」

「……………ん、ん」

あ、こいつ起きてやがる

俺がほっぺたをつついていたのをネタに弄るつもりだな

逆手にとって遊んでやるか

「いやー理子はホントに可愛いなぁ!」

ワザと大きめの声で言う

「理子、大好きだ。愛してる」

今度は理子の耳元で囁くように

「……………///」

顔が真っ赤だ、抱きしめてみる

「理子、ずっと一緒にいたい。君を守りたい」

腕の中にいる理子が少し震えている

「………………うぅ///」

隠す気があるのだろうか

……そろそろ終わりにしないと遅刻するな

「理子。一生隣にいて欲しい。理子がいないと俺、なにもできないんだ」

俺の服を持った理子の手に力が入る

「俺、理子と一緒に居れるならなんだって…………理子、顔を洗いに行こう」

視界の端に入った時計が恐ろしいことになっていた

寝過ごしたのも原因だが……

「……………すぅすぅ///」

「理子?起きてるんでしょ?」

チラッと俺の顔を見るが

「………う、うぅ///」

俺の顔を見るなり布団に顔を埋めてしまった

「理子、早くしないと遅刻だ!」

掛け布団を引き剥がすと………

俺の枕を抱きしめている理子がいた

い、いつの間に………

「だ、だって〜///」

大変可愛いが今は余裕がない

「理子、時計!」

「…………へ?」

理子がドタドタと部屋を出て行く

また、慌ただしい朝が来たな

 

 

 

「全く、酷い朝だった」

「ぷっぷ〜!ゆーくんが悪いんだもんね!」

現在登校中、武偵校行きのバスの中

「理子が悪いんだろ、寝たふりなんかするから!」

「ゆーくんがほっぺつんつんするからだよ!」

「いや、理子が悪い!」

「ゆーくんの所為だよ!」

「「ぐぬぬ」」

理子と睨み合うが

「「「………………」」」

…………周りの目が痛い

「り、理子?」

「…………ふんっ!」

目を逸らされた

うぐっ!これは辛い………

「理子さ〜ん?こっち見て〜」

「……………ゆーくんなんて嫌い」

足場が崩壊したかと思った、こうなったら

「理子、大好き」

耳元で囁く、理子はこれに弱い

「俺のところに戻ってきて」

「……………はなしちゃヤダよ?」

「うん、もう絶対放さない」

「祐介〜///」

「理子?そろそろ、その……」

「…………ん?」

「いや、その…バスだからさ」

「…………///」

急に背筋を伸ばして縮こまる

「(なでなで)」

「………えへへっ///」

 

『次は武偵校、武偵校です』

 

さて、今日も頑張るか!

 

 

 

 

 

 

「うーす、真田。ちょっとこい」

教室へ向かう途中で呼び止められる

「おはようございます。綴せんせー」

理子が挨拶している

しかし、綴か……

綴は尋問科(ダギュラ)の教職員である

こいつに捕まると大抵ロクなことがない

「おはようございます。俺一人ですか?」

「んー……まぁ峰ならいいぞ」

理子も一緒でいいって事は

名指しの依頼って訳ではなさそうだ

「…………えへへ」

「どうしたんだ、理子?」

「なんでもなーい」

「しっかりついて来いよー」

綴は俺たちを待たず歩き出す

行き先は………校長室だ

先生に聞こえないようにヒソヒソ話をする

「なぁ理子、何か心当たりはあるか?」

「なーんにも。でもゆーくんは目を付けられちゃってるから」

「だよなぁ。」

理子との密談はここでおしまい

「私はここまでだ。じゃあなー」

「あ、はい!ありがとうございました」

意外と校長室って近いんだな

……………はぁ

悩んでても仕方ない。腹を括るか

「理子、いくぞ」

「(コクッ)」

 

コンッコンッコンッ

 

三回のノックの後校長室のドアを開ける

「「失礼します」」

そこには………普通のおっさんがいた

それも、普通過ぎて見落としてしまいそうなおっさんが

「よく来ましたね。と言っても私が呼んだのですが」

ね、眠い!この声は絶妙に眠い!

「実は依頼が届きましてね」

「依頼ですか。それなら担任の先生を通して頂ければ」

「この依頼、少し特殊でしてね」

特殊な依頼………か

どうせ拒否権なんてないんだろうなぁ

なんたって校長直々だもんなぁ

「因みに、拒否権は……?」

理子が質問する

「峰さんにはちゃんとありますよ?」

拒否権がないのは俺だけらしい

依頼の存在を知ったからには行けってことだと思ったのだが

理子が俯いて考え事を始めた

「依頼の内容を教えて頂けますか?」

「まず、峰さんの答えを聞かせて下さい」

「あ、はい。受けます」

即答だった

「いいのか?結構ヤバそうだぞ?」

「いいよ、一緒に連れてって?」

今回の依頼、確実に危ないと思うんだが

「くすっ。命がけの状況も、二人で乗り越えてきたでしょ?」

「…………………そうだったな」

「うん、それにね?」

まだ何か理由があるのだろうか

「ゆーくんは理子のパートナーだから、理子を置いて何処かへ行っちゃうなんて……イヤだよ?」

理子を抱きしめたくなったが

校長室なので我慢する

「…………理子」

「…………祐介」

嗚呼、理子と出会えてよかった

ここまで胸を張って好きだと言える人も珍しいだろう

「そろそろよろしいですか?」

「「すみません」」

校長室だと言う事を忘れていた

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。