Shuffle more race plus 作:magnumheat
プリムラ「これ見て、桜とエーデルと一緒に作ったぬいぐるみ!!」
稟「おお、これはなかなかの出来栄えだな!!」
楓「リムちゃん、可愛く作れましたね。」
芙蓉邸でのある日のこと、プリムラは先日桜とエーデルの3人で遊びに行った先で作った、オリジナルのぬいぐるみをみんなに見せていた。
ぬいぐるみは稟を始め、土見ラバーズ全員にそっくりな出来栄えである。
シア「わー!これ私達にそっくり!!」
キキョウ「リムちゃん、大事にするわ!」
ネリネ「リムちゃん、ありがとうございます!」
麻弓「うんうん、よくできてるわ!」
樹「そうだね、胸のぶぶうんっ!!」
バキッと音が樹を襲った。麻弓の拳からは煙が出ている。樹は鼻血を垂らして横たわっている。
麻弓「・・・・胸の部分が、何ですって?よく聞こえなかったんだけど。」ギロリ
エーデル「ま、麻弓さん・・・・。」オロオロ
ロサ「ホント、コイツが稟の友人ってのが不思議だわ。」ハァ
麻弓に対してつくづくチャレンジャーな樹である。
そんな中、稟は首を傾げていた。
亜沙「どしたの稟ちゃん?」
稟「いや、何というか、ここ最近プリムラ変わったなと思って。」
カレハ「そうですわね、前より皆さんとお話できるようになってますし。」
桜「この間一緒に出かけたのが関係しているのかな?」
ハルス「十分あり得ますね。それでリム先輩が心に自由を感じられたからと考えるのが一番妥当だと思います。」
ツボミ「リムちゃん、長いこと魔界の研究施設で過ごしてたんですよね。」
ネリネ「ええ。」
プリムラの変化の大きさに、皆気づきつつあるようだ。
樹「いてててて。」
稟「お、生きてたか。」
樹「何だよその反応!そこは大丈夫かって言うだろ普通!!」
稟「自業自得だろうが。なあ麻弓。」
麻弓「土見君の言うとおりなのですよ。」ベー
すると、不意にプリムラが樹に近づき、
プリムラ「しょうがない、治す。」
プリムラの手から白い小さな光の玉が。
シア「リムちゃん!?」
ネリネ「そんな、魔族なのに治癒魔法が!?」
しばらくすると、樹の顔はいつもの通りになる。
樹「プリムラちゃん、凄い!ありがとう!!」
プリムラ「次から気をつけて。」
どうやらプリムラは魔力を制御できるようになってきたらしい。
数分後、これを感じ取ったからか、4王が家を訪ねてきた。
魔王「プリムラが治癒魔法を使えたのは本当かい!?」
稟「ええ、先程この目で見ました。」
神王「そうか・・・・。」
4王は皆複雑な表情を見せる。
楓「あの、皆さん?」
魔王「みんな、急な話で申し訳ないが、プリムラを魔界の研究施設に連れて帰るとするよ。人とのかかわりによって感情を知り、その上で魔力制御が可能となったのなら、もうここにいる必要はない。」
ネリネ「えっ、そんな!?」
神王「落ち着けネリっ子。これは、全世界にとって重大な事だからな。」
獣王「ワシもシンから聞いていたが、プリムラの魔力はどの世界のものよりも強い。」
水王「これを扱えるようになれば、世界の行方が大きく変わることになるのだよ。」
魔王「もっとも、しばらくは様子を見なければならないだろうから、当分の間、プリムラは軟禁生活を送ることになる。」
稟「はあっ!?」
ロサ「軟禁って、リムちゃんにまた寂しい思いさせる気!?」
エーデル「それこそ暴走の引き金になりかないのでは!?」
神王「過去の事故を教訓に施設は強化されている。それに、この魔法研究は、多くのものが望むであろう事の為になるんだぜ。」
ツボミ「何ですか、それ?」
ハルス「・・・・まさか。」
水王「・・・そう、『蘇生魔法』の完成だよ。」
一同「!!!!」
魔王「この世にはいくつか治癒魔法があるが、それはあくまで修復のレベル。根絶したものを再び生み出すものとは違う。」
楓・ネリネ「・・・・。」
家族を失った経験を持つこの3人は複雑な表情を見せる。だが、それでも稟だけは違った。
稟「蘇生・・・・、ですか。それは確かにいいかもしれません。ですが、今一番大事なのは、死んだ者を生き返らせる事よりも、今生きている者の為に何ができるか、じゃないですか?」
麻弓「あたしも、そう思う。」
樹「プリムラちゃんがここに戻れないのなら、俺たちも行かせてもらいます。」
神王「無茶言うな、お前らの生活はどうするんだ?」
亜沙「おじさんたちも、リムちゃんの生活を変えようとしてるんじゃない?」
プリムラ「・・・・みんな、大丈夫。」
カレハ「リムちゃん、ですが。」
水王「これは危険を伴う者だよ。君達まで巻き込むわけにはいかない。」
稟「・・・・なら。おいシア、キキョウ、ネリネ、エーデル、ロサ。」
稟はなにかを促す素振りを見せる。
シア・キキョウ「まだ何か言いたいのですか?し・ん・お・う・さ・ま。」
ネリネ「ここは引きませんわ、ま・お・う・さ・ま。」
エーデル「寂しさを侮らないで下さい、じゅ・う・お・う・さ・ま。」
ロサ「大人の都合、子供が何でもわかると思う?す・い・お・う・さ・ま。」
4王「!?」ガーンッ!!
4王はあっという間に顔が真っ青に。
シア「連れてってくれないなら、リムちゃんが帰るまで加工食品だけで生活してもらうから。」
神王「シ、シア。それはねえだろぉぉぉぉ!!」
ネリネ「お願いを聞いてもらえないのでしたら、お母様と2人でしばらく家を出て行きます。」
魔王「そんな〜、ネリネちゃんとセージが居なかったら、パパ寂しくて死んじゃうよ〜!!」
エーデル「稟様やリムちゃんに寂しい思いさせるなら、当分の間お料理に使うお肉を全て納豆に変えますわ。」
獣王「うぐうおおお、そ、それはぁぁぁぁ!!」
ロサ「ごちゃごちゃ言うなら、軟禁アセロラ生活の刑にするわよ。」
水王「ひいいいいっ、酸味は、すっぱいのはあぁぁぁぁ。」
致命的な弱点を握られてしまう4王。
稟「さて、どうします?」
神王「叶わねえな。」
魔王「仕方ないだろうね。」
獣王「ううむ、選択の余地はないか。」
水王「そこまで言うなら、来てもらおう。」
一同「やったー!!!」
親バカは、時に大きな弱みになることもある。