Shuffle more race plus 作:magnumheat
プリムラの魔力制御のための実験を魔界で行うことが決まり、稟たち一行は魔界の研究施設へとやってきた。
プリムラ「・・・・・・。」
エーデル「リムちゃん、大丈夫ですか?」
稟「・・・懐かしんでるって顔じゃないな。」
ネリネ「無理もありません、ここは私やリムちゃん、リコリスにとっては、決していい場所ではありませんから。」
魔王「・・・・・。」
桜「同行しておいてなんだけど、緊張する感じが、病院なんかとは違うね。」
楓「なんだか重苦しいです。」
神王「今でこそ改善されてはいるが、前にも言った通り、一号体と二号体の実験事故が起きたからな。」
獣王「それは聞いたことがある、だが今回に限っては、魔力を有する者が数名おるからの。」
水王「万一の暴走に備えて、ぼくらの魔力とリムちゃんのを中和させる方向で行く。」
ロサ「どうなるかわからないけど、できるだけのことはするわ。」
亜沙「そのときは、ボクも手伝うよ。稟ちゃんのおかげで使えるようになった魔法でね。」
カレハ「まままあ、亜沙ちゃん頼もしいですわ。」
麻弓「こんな時でも、舞い上がれるカレハ先輩、ある意味強いわね。」
ミント「うう、魔法が使えたら。」
シア「私も頑張るッス!!」
キキョウ「稟に無茶させたくないしね!」
ハルス「及ばずながら僕も参戦します。」
ツボミ「リムちゃんのためにも頑張ります、稟おにーさんのためにも!!」
マグオート「ああ、家族が命張ってんだ。こっちも全力で行かねえとな!」
プリムラ「・・・・ありがとう、私、頑張る。」
紅女史「プリムラ、無理はしないでくれよ。」
プリムラは意を決して実験室へと入った。
プリムラはドーム状のものに閉じ込められ、万一の暴走のために、周囲に魔法が使用可能なメンツが構える。
その他、魔法知識がある程度ある紅女史が、コンピュータでプリムラの状態を研究者とともに見ることに。
研究者「では、始めます。」
紅女史「お願いします。」
プリムラに薄紫のオーラが出始める。魔力を放出し始めたところだ。
稟・楓・桜・樹・麻弓・ミント「頑張れ(頑張って。)」
魔法不使用者達はプリムラに祈りを届ける。
研究者「魔力放出、レベルが急激に上昇しています!!」
紅女史「思ったより早い、すぐに中和の準備を!!」
魔力所有者達「はい(ああ)(うむ)!!!」
魔力所有者達は同時に自らの魔力を放出し、プリムラの魔力と波長を合わせる。
研究者「レベル上昇率ダウン!!もう少しで安定するはずです!!」
紅女史「頼む、このままうまくいってくれ・・・・。」
このまま安定するかと思ったが・・・・・、
プリムラ「んんっ!!お、お兄、ちゃん、みん、な!」
プリムラの精神が同時に乱れ始め、安定しそうだったプリムラの魔力が急激に増大する。
神王「うおおおっ!!こ、これは!?」
魔王「やはり、まだ無理があったのか!?」
獣王「ぐぬううう!!抑えきれるのか!?」
水王「駄目、だ、これ以上は!!」
ドーム に亀裂が走り、そして、完全にガシャンと粉砕された。
紅女史「みんな危ない!!避難しろ!!!」
プリムラの魔力が巨大な球となって頭上に現れ、爆発しようとしていた。
皆思わず避難したが、ただ1人、とっさにプリムラを助けに出たものが。それは言わずもがな・・・・、
稟「プリムラァァァァっ!!」
稟はプリムラを抱き上げて走る。
マグオート「!?馬鹿野郎!!何やってんだ稟!?」
紅女史「つっちー!?」
4王「稟殿(稟ちゃん)(稟)(稟くん)!?」
生徒一同「稟(稟くん)(稟様)(稟ちゃん)(土見くん)!?」
プリムラ「お兄ちゃん!?」
稟「今助けるからな!!」
だが、稟のすぐそばに、魔力の砲丸が迫っていた。
プリムラ「お兄ちゃん、駄目!!」
稟「くっ!!」
稟はなんと、プリムラの魔力の砲丸に自ら立ち向かい、そのまま体当たりをした。
稟「ぐっ、ぐああああああ!!!」
稟の全身には何本もの稲妻が走る。数十秒の間苦しんだが・・・・、
研究者「な、なんて事を!・・・・・ん?」
研究者達は稟の身体に起きていることに異変を感じた。稟は声を荒らげるものの、意識を失うどころか、立ったままでいる。
研究者「・・・・これは一体!?」
紅女史「どうしたのですか!?つっちーは!?」
研究者「落ち着いて下さい!土見君の体の稲妻が、徐々に収まってきています!!」
一同「!?」
稟「ぐっ、くううう、少しマシになって、きた、か。」
プリムラ「・・・・お兄、ちゃん?」
稟「・・・・プリムラ、この魔力は、お前1人で、抱え込む必要なんてない・・・・。お前を苦しめるくらいなら、代わりに俺が・・・。」
稟は散々苦しめられたが、程なくして稲妻は収まり、稟はその場に片膝をついた。
稟「ハァ、ハァ、ハァ・・・・。」
一同「稟(稟ちゃん)(稟殿)(稟君)(稟さん)(稟様)(土見くん)ー!!!!」
終わったと同時に全員が稟のもとに駆け寄る。だが、
稟「ハァ、ハァ、あれ、どこも、怪我してないし、痛くもないぞ?」
カレハ「嘘・・・、あの魔力を体に受ければ、人間ならもう致命傷なのに!?」
神王「・・・・これは一体?」
魔王「これは前例を見ない事態だ。ただ1人の人間の体が、魔力を吸収するなど。」
獣王「稟には何か潜在的な能力があるのではないか!?」
水王「これは、今のところ、奇跡としか言いようがないね。」
稟「奇跡、ですか。」
紅女史「そ、それよりつっちー!この大馬鹿者!!」
マグオート「お前、自分が何やったか分かってんのか!?」
稟「・・・・・、面目ないです。」
ロサ「稟、アンタってやつは!!」
キキョウ「もう、また無茶して!!」
楓「稟君、本当に心配したんですよ!!」
シア「稟君、なんで危険なことするの!!」
ネリネ「稟様、もしものことがあったら。」
エーデル「どうするんですか!?」
桜「稟君の馬鹿ー!!」
亜沙「もう、僕の時みたいに上手くいくと思ったんでしょ!?」
カレハ「無茶をなさらないでください!!」
プリムラ「うっ、うっうっ、お兄ちゃん、バカ・・・・。」
ツボミ「稟おにーさん、リムちゃん泣かせてどうするんですか!」
ミント「誠実なのと無鉄砲なのは違います!」
ハルス「稟兄さん、ホント頼むよ!」
みんな想い想いに稟をポカポカしたり、小突いたりした。
稟「悪かった、けど、あのままプリムラを放っては置けなくてな。」
樹「・・・・稟、今回ばかりは度が過ぎたよ。」
樹は思わず襟首を掴むが、安心したのか、そっと手を離した。
麻弓「土見君が死んだりしたら、冗談やスクープなんかじゃ済まないのですよー!!!」
稟「悪い、でも本当に、今は大丈夫だから。」
稟はそう言って立ってみせる。いつもならここでフラつくお約束だが、今回は本当に大丈夫そうだ。
研究者「土見君、すみませんが、あとで検査を受けてもらえますか。」
稟「そうですね、念のためお願いします。」
検査をしたところ、身体的、精神的な以上は見られず、外傷も全くなかった。強いて異常があるとすれば、
稟の肉体に、プリムラ以上の魔力が備わったということである。
プリムラに関しては、先程の影響で、自身の魔力の大半を稟が吸収したことで、ネリネとほぼ同等のレベルに収まったという。
その帰り道、
プリムラ「すぅ、すぅ。」
疲れたプリムラを稟がおぶっていく事に。
樹「しかしまあ、プリムラちゃんがクタクタなのに、稟は周囲の心配そっちのけでピンピンしてるとはね。」
紅女史「最近逞しくなったとは思ったが、ここまでくると無茶苦茶なものだ。」
マグオート「ったく、心配させる義弟だぜ。気をつけろよこの野郎。」ポカっ
稟「いてっ、善処させていただきます。」
楓「でも、リムちゃんも無事でよかったです。」
ネリネ「ええ、ただ、蘇生の研究につなげるには、まだかかりそうですね。」
シア「そんな無茶な研究で、誰かが悲しんだら意味ないもん。」
生徒一同「同感です!」
5プリンセス「お父さん(お父様)(父上)(父さん)達!!」
4王「・・・・・すまない(済まねえ)(悪かった)(申し訳ない)」
稟「まあまあ、おじさん達も許してやってくれよ。本当に大丈夫だから。」
一同「ハァ。」
一同は稟の度量の大きさに感服する。
ただの人間の体に膨大な魔力、これが意味するものとは・・・・。