Shuffle more race plus 作:magnumheat
エーデルとロサがバーベナ学園に転入してから早一週間、暫くは楽しい日々が続いたものの、時には憂鬱な試練に見舞われるものである。
紅女史「よし、今日はここまでだ。二週間後には学年末試験があるから覚悟しておけ。わかっているとは思うが、赤点が3つ以上のものは春休みにも補修に出てもらうぞ!」
そう、春休み前の学年末試験だ。毎度のことながら約2名危ないものがいる。
麻弓「うううぅぅー、試験なのですよ〜。」
シア「はうう、今回も危ないッス〜。」
キキョウ「シア、アンタ毎回危ないもんね。」
ネリネ「大丈夫ですよ、また皆さんで勉強会をすれば。」
楓「そうですね、またうちを使っていただければ。」
麻弓「はいはーい!参加しまーす!!」
シア「お願いするっす!!」
稟「エーデルとロサもどうだ。」
エーデル「稟様のお家ですか?はい、喜んで!!」
エーデルはネリネに並んで成績優秀な方である。
ロサ「いいわね、一人だとつまんないし!」
ロサは成績としては中のやや上だが、基本的に勉強は好きではない。
樹「おーいみんな、1番頼るべき存在を忘れていないかい?」
キキョウ「はあ、同じ優秀者でもイヤミを感じるわね。」
稟「ま、面倒だが呼んでおいた方がいいかもな。」
樹「稟、君だって俺様が必要だろ?」
樹はニヤニヤとするが、
楓「でも稟君、最近調子がいいんですよ。このあいだの小テストも最高記録を出しましたから。」
麻弓「ええっ、嘘!?土見君も優秀側に行っちゃうの!?」
シア「ふええ、置いてかないでほしいっす〜。」
樹「何!?稟、いつの間にそんな力を!?」
稟「個人的に紅女史にお願いして、問題集貰って勉強してたんだよ。」
そう、シア達との結婚の決断を機に、稟は今後のことも考えて本気で勉強するようになり、紅女史もその心に惚れ込んでからか、稟専用に問題集を作成していたのだ。
麻弓「土見君ずる〜い、なっちゃん口説いて問題作ってもらうなんて〜。」
その途端、周囲の男子から嫉妬の目線が。
稟「ばっ、麻弓!誤解を招く言い方はやめろ!!」
キキョウ「あらあら、とうとうなっちゃんにまで手を出しちゃって。」ニヤニヤ
楓「ええっ、稟君そうなんですか!?」
ネリネ「り、稟様、私も問題をお作り致します!料理よりは簡単なので!!」
稟「ま、待て!変な方向に向かってないか!?」
ロサ「あはははっ、アンタやっぱすごい奴じゃん!!」
エーデル「稟様、立派です!!」
稟「と、とにかく、一生懸命勉強してるって事だ!!」アタフタ
トントン、
その時、樹が稟の肩を叩く。
樹「稟、殴っていいかい?生前の記憶が吹き飛ぶ勢いで!!」
稟「・・・コイツらを目の前にしておいてか?」
樹「?」
樹が振り向くと、そこにはいい笑顔で戦闘態勢に入ってるシア・ネリネ・エーデル・ロサが。
シア「緑葉君、椅子は素手より痛いっすよ・・・・。」ニコニコ
ネリネ「蒸発と消滅、どちらがお好みですか緑葉様?」ニコニコ
エーデル「稟様に手出しをしますのなら容赦致しませんわ。」ニコニコ
ロサ「樹、勉強会に行きたいなら今すぐその拳をしまいなさいよね。」ニコニコ
樹「うぐっ、す、すみません。」ヘナヘナ
樹は寒気を感じてその場にしゃがみこむ。
そして週末の夕方、芙蓉邸に皆集まり、楓、ネリネ、エーデルが中心となって、それぞれの苦手な所を教えあう。
その中には、偶然にもテストの時期が同じである桜や、獣界で講師も兼任していたマグオートも加わる。
夕食・夜食は、進路が決定している亜沙、カレハが作る事に。
稟「桜、自分の勉強もあるのに大丈夫か?」
桜「大丈夫だよ、みんなでやったらまた楽しいし。(まあ、稟君に教える所が減ったのは少し残念だけど。)」
樹「そうそう、桜ちゃんの言う通りだ!!」ヘラヘラ
麻弓「アンタやましい事考えてるでしょ。」
楓「マグさんも忙しいのにすみません。」
マグオート「気にすんなって、一応教えるの慣れてるしな。」
シア「マグさん、頼れるいいお兄さんッス!!」
キキョウ「それで彼女いないの不思議よね。」
マグオート「ほっとけ。」
ネリネ「キキョウちゃん、失礼ですよ。」
キキョウ「ゴメンゴメン。」
和気あいあいと勉強会は進み、その日は夜遅くまで泊まり込みに。
勉強会が終わった後は、みんなで持ち寄ったゲームをしたり、雑談したりして過ごした。
そして、いざ本番を迎えて、テスト期間が終わり、答案の返答が全て終わった。
紅女史「・・・・、素晴らしいな、今回はこのクラスから補修者は出ていない!!つっちー、赤点科目ゼロとはよくやったな!!」
稟「いえ、先生のおかげです。」
紅女史「シアと麻弓も赤点1科目で済むとは、頑張った方だな。」
シア「はい、頑張ったっす!!」
麻弓「エルちゃんのお兄ちゃんにも教えてもらってたしね!」
紅女史「ほう、エーデルの兄上はそんなに優秀なのか?」
エーデル「はい、兄上は父上の政治代行も務めるくらいですから。」
紅女史「・・・・そうか。」
紅女史は何やら意味ありげな表情をするも、すぐに元に戻る。
紅女史「まあ、何はともあれご苦労だった。この調子で今後も勉学に励むように!!」
こうして、乗り越えるべき峠を越えた。
Side紅女史
紅女史「ふう、補修者が出ない分仕事が減ったな。エーデルの兄上には礼を言わんとな。」
紅女史が廊下を歩いていると、そこにはマグオートの姿が。
紅女史「・・・、また貴方ですか、用のない時に学校には来ないようにと。」
マグオート「・・・・、あの、すみません。一応この学園の警備隊長なのですが。」
紅女史「ん?・・・、し、失礼しました!!すみません、獣王様に似ていたものですから!」
マグオート「いえいえ、申し遅れました。獣王の息子で、エーデルの兄、マグオート・マトリカリアです。妹がお世話になっています。」
紅女史「あなたがエーデルのお兄さんですか。紅薔薇撫子です、妹さんのクラスの担任をしています。」
マグオート「ああ、あなたが稟の言っていた紅薔薇先生ですね!初めまして。(こりゃあ綺麗な人だな!!)」」
紅女史「こちらこそ。(エーデルの兄上で、つっちーの義兄か。中々の男のようだ。)」
マグオートと紅女史は、挨拶するも、お互いほんのり顔が赤らむ。
マグオート「そ、そう言えば、父がいつもすみません!!」ペコペコ
紅女史「い、いえ、そんな。」
マグオート「それでは、任務がありますので失礼します!」
マグオートは恥ずかしそうにその場を去っていった。
紅女史「・・・・・。」
紅女史はこの時心に感じたものが何なのか、わからないままであった。
Side稟
一方、無事に学年末試験を乗り切った一行は、喫茶フローラで祝勝会を上げる事に。
カレハ「皆さん、お疲れ様でしたー!当店から皆さんにサービスです。」
一同「頂きます!!」
新王と魔王のおごりでパフェを好きなだけいただけることに。
麻弓「いや〜、勝利の味は格別なのですよ〜!!」
シア「春休み確保っす!!」
シアと麻弓は至福に浸りながら早くもパフェをお代わりする。
桜「すみません、私までご馳走に。」
神王「いやいや、桜嬢ちゃんのおかげでシアの成績が上がったしな!」
楓「シアちゃん、麻弓ちゃん、おめでとうございます。」
ネリネ「お二人とも、頑張った甲斐がありましたね。」
稟「にしても、おじさん達も太っ腹だよな。」
キキョウ「王様はいいわよね。」
シア「今日の夕飯はお父さんおかわり大サービスするっす!!」
神王「おう、シア!ありがとうな!!」
ネリネ「お父様にもお礼をしなくてはなりませんね。」
魔王「嬉しいよネリネちゃん!!」
樹「俺様も、シアちゃんから何かお礼をいただけたら。」
ロサ「ちゃっかりしてるわね。」
こうして、無事に学年末試験が終了した。