帰還した姉と、城でのこと。あと、弟からの贈り物。
お題箱作ってみました、何かあれば
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「・・・・・この世の全てに死んで欲しい。」
「そんなこと言っている場合ではないですよ。」
無慈悲に告げられたそれの後、リリーの前にはまた書類が差し出された。
「これで終わりなので、頑張ってください。」
「はい・・・・」
リリーは死んだ目のまま書類に目を通し始めた。
ナザリック地下大墳墓から帰還した後、すぐにジルクニフは会議を開いた。もちろん、それにはリリーも出席することになった。
「・・・・以上が、今回の顛末だ。」
ナザリック地下大墳墓で起こったこと、そうして、ジルクニフが理解したモモンガの強さについて語れば、会議に参加していた側近達は困惑という感情を顔に浮かべていた。
それに、さもありなんとリリーも頷いた。
彼ら自身、ドラゴンに乗ってやってきた双子のエルフのことは実際に理解していても、それはそれとして語られることがあまりにも突拍子がありすぎれば困惑もするだろう。
「・・・・殿下。」
珍しくこういった場にいるリリーに側近の一人が話しかけてくる。
元々、ジルクニフがナザリック地下大墳墓に向かうきっかけはリリーなのだ。彼女が何か情報を知っていると理解して問いかけたのだろう。
リリーはちらりとジルクニフを見た。それに、リリーはうなずき、そうして手をひらひらを振った。
「簡潔に言えば、私でも勝てないほど強いのが両手の指でも足りないほどいる。おまけに、そろいもそろって、全員人を見下げてる人外たちがね。」
それに皆がざわつく。
リリーは帝国の最終兵器だ。それも勝てないほどの存在が大勢いる。そうして、その実力者が人ではないと言われたのだ。
絶望もひとしおだろう。
「・・・・どうされるのですか?」
それは、そんな怪物に権力を渡してどうするのだと、そういった意味だろう。
モモンガ、アインズ・ウール・ゴウンが国を作るために、帝国がバックアップをするという話はすでにしてある。
それにジルクニフはちらりとリリーを見た。
それにリリーは好きにしろと、全てを諦めたような顔をしていた。
「・・・・ゴウンは、同盟に際して一つ条件を出してきた。」
「条件?」
皆は、生きた人間の生け贄だとか、そういった禍々しいものを思い浮かべる。が、ジルクニフは予想に反したものを返した。
「愚妹を妻に欲しいとのことだ。」
「つ、ま、ですか?」
「そうだ、妻だ。」
「・・・・アンデッドが?」
「アンデッドだな。」
アンデッドが何故、わざわざ妻を娶るのか?
人一倍優秀な魔法詠唱者だから?帝国の後ろ盾があるという証明?帝国からの人質?
多くの可能性が側近達の脳内を駆け巡る。
「この件はまだ正式には発表せん。この部屋の中だけのことだ。」
「陛下。」
「それほどまでに、あちらは皇女殿下を?」
その言葉にジルクニフは苦みの走った笑みを浮かべて吐き捨てる。
「ああ、これ以上ないほどに熱烈にな。」
それが数日前のこと、リリーは愚弟に監禁されたせいで散々に溜まった仕事を片付けていた。彼女の執務室は、いつも通り、紙と本で埋まっている。
別段、リリー自身にそこまで仕事が振られているわけではないが。それはそれとして机仕事がそこまで得意ではないのだ。
「それが終わったら、秘密裏ですが結婚式でのマナーのおさらいをせよと陛下から。」
「・・・・まじでするの?」
「皇女の婚姻なので。」
アルシェがつんとしたような態度でそう言った。
リリーはそれに、なんとも言えない顔をしてはあと息を吐いた。
愚弟とリリーの結婚は、ある意味で決定事項だ。帝国として、自分たちの安全の担保として婚姻自体は外せない。
(・・・兄上としては、あの話を聞いてもう決めたんだろうなあ。)
・・・・部下達で裏切りそうなのは?
いない。
何故だ?何かしら、それ相応のものがあるはずだろう?
兄上、あのな。ナザリックにいる奴らは、なんだろうなあ。産まれる方法はホムンクルスみたいなもんなんだ。愚弟と、そうして仲間達が創った生き物なのさ。
・・・・あれ、を、か?
自分の創造神に逆らうものはいないっしょ。まあ、そういう話よね。
その時の頭を抱えたジルクニフのことを眺めて、気持ちは分かる分複雑な気分になった。
ジルクニフとしては、もう、リリーを嫁にやる時点で、モモンガと友好関係を築いていくのは大前提だったのだが。
それはそれとして、何かあったときのための保険としてありとあらゆる面での可能性は考えておきたかったのだろう。
(諦めろと言いはしたが。まあ、今のとこ、私がいるから下手なことはしないだろうけど。)
リリーとしても婚姻自体はもうどうにでもなれ精神だ。元々血は繋がらないとはいえ、姉弟なのだ。
子どもを作る必要も無いのなら、まあ、同居人というか、人目があるときだけ取り繕えばいいだろう。
(・・・・もう、遠く離れて久しき同郷の、同胞よ。)
恋もなにもありはしないが、これからの短い人生を共にするのが弟であることがリリーはひどく嬉しい。彼女の自意識の中で、心から愛を語れるのは、死人に成り果てた義弟、彼一人だったのだから。
が、結婚します、おめでとうだけでいかないのが皇族の辛いところだ。
衣装に、身に纏う宝石、マナーに格式ある儀式めいた結婚式。
(・・・・つーか、悟のやつ、結婚式の形どうする気なんだ?帝国式でするのか?)
モモンガからの正式な便りがないうちは分からないが、それはそれとして準備は始めておけというのが兄の方針だ。
「・・・・やべえ、社交なんて放り出して久しいせいで忘れてるとこは本当に覚えてないぞ。」
「だから、復習をという話なのでしょう。私もおりますので。」
「あー、分かってる。」
(・・・・悟からの連絡はないしな。)
リリー自身も、少々の気まずさを引きずって話が出来ていない。《伝言》などもうんともすんとも言わない。
そうは言っても、まだ数日のことだ。あちらはあちらで帝国にどういった同盟の条件を出すかなど話し合いを行っているのだろう。リリーは少なくとも今のところは帝国側の人間だ。
故に、話せることも少なく、連絡が絶たれているのだろう。
(その時の連絡で、今後のことの話し合いを・・・・)
そんなことを考えていた時だ、リリーの肩がとんとんと叩かれた。それが、姿を消しているルプスレギナであることがわかった。
「おかえり。散歩はどうだ?」
「・・・・本当に、このままっすか?」
「あの子に飼い主としての権利は私に譲渡されてるからな。」
ルプスレギナの不満そうなそれにリリーはぺしりと額を叩いた。それに彼女は不満そうな顔をしてむすくれる。
「不満か?」
「いえ、そのような・・・・」
「ならいい子にしていなさい。」
その言葉にルプスレギナは顔をしかめ、そうして狼の姿に戻る。そうして不満そうにその場に転がった。
可愛げがある仕草であるが、リリーはそれのことを信じていない。どうも極端な二面性のあるらしい狼はその、愛らしい仕草もそう信用できないことはきちんと理解している。
故に、だ。
(どれだけ、これに主人としてのありかたを叩き込む、かだな。)
そんなことを考えつつ、リリーはぺらりと礼儀作法について書かれた本のページをめくった。
「・・・それを読んだら実地ですからね。」
「アルシェ、なんか当たりが強くないか?」
リリーはずっと気になっていた疑問を口にした。何か、妙に、リリーに対してアルシェとレイナースがやたらと当たりがキツいような気がしていたのだ。
その言葉に、少女はツンとした顔をして言い放った。
「大師匠って。」
「ああ?」
「本当に女ったらしですね!」
つんとそう言い放ったアルシェのそれにリリーはぽかんと口を大きく開ける。それにアルシェは不機嫌そうな顔をした。
「・・・・黒髪の美女と、銀髪の美少女まで。後宮でも建てる気なのかと思いまして。」
そう言い放ち、部屋を出て行く少女のことを見送った後、リリーはようやく動き出した思考の中で叫んだ。
「だ、誰がだ!?」
女難極まれりなんて言葉で片付くのだろうか?
「・・・・殿下、はい、そこでキープしてください。」
現在、リリーは珍しく華美なドレスを着て女官の前にいる。散々に、最低限しかしてこなかったマナーのおさらいはある意味で思考を固めるのに丁度良いのかも知れないと考える。
「・・・・最低限なことはできております。」
「ああ、ご苦労。」
リリーはそう礼を言って女官を下がらせる。
(・・・動きにくい。まあ、魔法の服じゃないから仕方がないか。)
食事量と運動量に大分乖離のあるリリーはお世辞にも肉感的とは言えず、一般的に流行っているドレスではまるで着られているように滑稽に映る。
そのために彼女が着るのは体のラインに沿ったものになるのだが。
(下手に私の服が流行って、痩せ信仰にはしって欲しくねえしなあ。)
パーティーが苦手なのもあるが、帝国唯一の皇女として立場的にその方向性も避けたかったのもある。
「・・・もっと良い奴ないんですか?」
「ナザリックの一般がこちらの一般に通じると思うな。これでも最高級だ。」
「・・・・この程度が?」
リリーがぼんやりと考え事をしている中、話しかけてきたそれに顔をしかめる。そこにはいつも通り、楽しそうな笑みを浮かべたルプスレギナが立っていた。
それは不服そうにリリーの着ている服を眺めている。
「やっぱナザリックから持ってきた方がよかったすねえ。というか、それを言い出したらシャンプーとかもなあ。」
「いらん、どうせ着ない。」
その言葉にルプスレギナは珍しく分かりやすく不機嫌そうな顔をした。
「あのっすね!そーいう言い方はどうかと思いますけどね!仕える主人の格って言うのは、仕えてる方にも響くんす!なら、それ相応の者を身につけて、日々のメンテをおろそかにしたら私がやってないってことになるんすよ!?」
大体、あの程度の人間にあんたの世話をさせるのだってやなんですから、などとルプスレギナは不服そうにブツブツと言っている。
それを聞いて、リリーは適当なカウチに腰を下ろし、行儀悪く背もたれに片手を引っかけて宙を見つめる。そうして、ニヒルに笑った。
「ほう、私の犬としての自覚が出てきたのか、結構だな。」
その言葉にルプスレギナは何かに気づいたように目を見開き、そうして、何か失敗をしたかのように歯をギリギリと食いしばる。
何かを言いたそうに口元をわななかせているのを見て、リリーはまだまだしつけが足らないかとこめかみを指先で軽く叩く。
現在、ルプスレギナのことは表立って伏せられている。ただ、公然の秘密として、アインズ・ウール・ゴウンがリリーに与えたメイドとして扱われている。
が、公然の秘密であるためにルプスレギナに命じられているのはあくまで護衛であって、基本的なリリーの世話は元々の使用人たちに任せられている。
ルプスレギナは不満だった。
一応は飲み込んだことなのだ、だというのに、メイドである自分が一応は、嫌だが、不服だが、女主人の身の回りの世話、肌の手入れだとかそういったことをさせて貰えないとはどういう了見だ!?と苛立ちはひどい。
そんな不満をリリーに言えば、彼女ははんと失笑して見せた。
「・・・・己の肌をひっかく可能性のある獣に、そんな用向きを頼むか?」
その言葉にルプスレギナは納得と、それと同時に苛立ちと、これ以上ないほどの渇望が腹で暴れる。
戦闘メイド、と言いはしても、それはメイドで根本的に仕え、奉仕することが基本なのに。それをさせて貰えないことにフラストレーションが溜まる。
ぐるぐると唸るルプスレギナにリリーは呆れた顔をした。
「・・・・でも、使うものに関しては、せめて、化粧水だとかはナザリックのものを使ってくれませんか?」
「今度、ナザリックから連絡が来たら頼んでみよう。」
絶対ですからね!?
そう叫ぶルプスレギナを横目に、リリーは更に残った仕事のことを考えてまた宙を見つめた。
「・・・・・なあ、兄上。」
「なんだ妹?」
「・・・・・・・・ナザリックから連絡来た?」
「来てないな。」
「根回し的なものも?」
「来てないな。」
「なら、なんでうちの城の中庭にエルフの双子とドラゴンがいるんだ?」
その言葉にジルニクフは死んだ目で城の中庭を見つめる。そこには、自分たちに宣戦布告のようにやってきたドラゴンとエルフの双子の姿があった。そこに駆け寄る城の人間の姿も。
「・・・・・知らんな。」
ジルニクフは死んだ目でそう言った。
「・・・・アインズ様から、言伝があって、来ました。」
ジルニクフとリリーはナザリックからのそれに下手な礼儀作法だとかすべきでないだろうと、そのまま中庭に降りて双子を出迎える。
双子の、アウラとマーレが不服そうな顔をしていた。
「・・・・言伝?」
リリーはわざわざ前触れを出さずに、人を寄越してきた意味が分からずに何のことだろうと首を傾げる。
「そうか、それは、ふむ。なら、中に招こう。」
「いいえ、その、できるだけ、大勢の前で言うようにと。」
マーレはそう言うと、アウラが口を開く。
「帝国皇女を長い間引き留めたこと、真に申し訳なく思う。故に、改めて、詫びとして。そうして、今後の親交の証として。」
贈り物を差し上げたく。
そう言って、マーレが背負っていたリュックからずるりと何かが取り出される。
それに中庭に感嘆の声が響く。
中庭に集まっていた騎士や、そうして待機していたメイドたちは、その取り出されたものに目を見開く。
それは金を掘り出して作られた、宝箱だった。おそらく、マーレたち程度ならばやすやすと収められるだろう大きさのそれは見事な彫り込みと、そうして色とりどりの宝石がはめ込まれている。
中に何が入っていようと、その宝箱自体に価値がある。そう、確信が出来るものだった。
そうして、双子はゆっくりとその宝箱を開いた。
『あ、姉さん、その、贈り物・・・・』
(こんの馬鹿たれ!!!!)
リリーは思わず、〈伝言〉によってようやく繋がった弟にそう怒鳴った。さすがに声に出すわけにはいかないので無言詠唱にて行ったそれに魔法の向こうで弟が肩をふるわせていることが察せられる。
(お前、あんなものをいきなりぽんと贈る奴があるか!?大体、使者を寄越すなら先触れを出すのが当然だろう!?)
『で、でもお、それすると、色々先になるし。それに、今回は、その、俺が悪いから。だから、早めに、お詫び出した方がいいと思って。ペロロンチーノさんも、姉への詫びはどれだけ迅速に行うかだって。』
一般的な姉弟喧嘩と、国家間の贈り物を比べるんじゃねえ!
リリーは頭を抱え、そうして、ちらりと中庭に広がった宝物をせっせと運び込む従者たちを見た。
中庭には、ドラゴン退治でもしてきたのか?
そう問いたくなるほどの金銀財宝やら、何に使うのか分からないようなマジックアイテムが広がっていた。
まずは宝石だとかがはめ込まれた王冠だとか、金で出来た水差しやら。分かりやすいネックレスなどの宝飾品。そうして、ある程度似通ったデザインのドレスなどの衣服。
そうして、この中にあることに違和感があるだろう、無粋なデザインの鍋などだ。最後のものがマジックアイテムであることはリリーにも理解できた。
(大体、お前。ナザリックのものを勝手に私に贈って良いのか?)
『あ、あの、それはさ。ちゃんと俺の個人的な財産というか、それだから。あの、ドレスとか、女物の装飾品の奴はさ、姉さんの、ユグドラシルの時の、その、似合うかなって買っててあげられなかった奴でね。』
懐かしい、自分に甘えてくるときの弱々しい声に怒りのメーターがどんどん下がっていくのがわかる。
弟の、いじらしさを感じると姉としてはどうしてもその意を組んでやりたいと思ってしまうのだ。
ただ、それはそれとして先触れもなく、こんな勝手なことを国同士が絡んだことでするなと言いたい。
つーか、アルベドたちはこれを止めなかったのか?
そんな疑問が頭を擡げる。
が、ふと、周りを見る。
皆が皆、茫然と、あふれるような宝物たちを見つめている。
もちろん、兄やらその腹心たちはそれに明らかな警戒を向けている。
が、宝物の目録を見て、大抵の人間達はぎらぎらと感嘆と、そうして欲望の視線を向けている。当たり前だ、そこに転がっている適当な何かを拾って持ち帰ればそれ相応の財産になるだろう。
・・・・あー。
リリーは一つの可能性に行き着く。
アルベドたちは賢しい。それは少し話しただけでも理解できる。彼らが何故、こんなにも唐突に、それこそ根回しなどを好みそうなのに直情的なことをしたのか。
これはリリーへの牽制なのだろう。
パンドラズ・アクターから聞く限り、リリーと弟分の婚姻の話は元々、アルベドやデミウルゴスから出たそうだ。彼らがそんなことをしたのか、理由はハッキリしない。
人間国家に溶け込むための足がかり?主人の弱点を囲っておきたいか?それとも、主人の幸福のために?
はっきりしない、はっきりしないけれど、この婚姻が結ばれるかどうかはリリーの意思が一番に重要なのだ。
リリーが嫌がれば、少なくとも、今の弟分ならば無理強いはしないために。
けれど、こんな贈り物を見てみろ。
こんな贈り物を易々と贈れる。ドラゴンさえも好きに出来る存在だと周りにアピールしているのだ。ナザリックに直接的に来ていない、城の人間達に。
いくら箝口令を敷いても、人の口に戸は立てられない。
いつかに、民にさえも、噂は広がるだろう。
皇女にとんでもない良縁がやってきたと。
それを断れば?
リリー自身、それ相応の名声はあれども、そんな良縁を断るならばそれ相応の理由が必要になる。
外堀でも埋めるつもりか?
リリーは舌打ちをしたくなるが、それと同時に、弟のいじらしい姉への謝罪の意を考えれば怒りがどんどん薄くなっていくのが分かる。
そんな中、リリーは自分に視線を感じる。そこには不安そうな顔をした双子の姿を見つけた。
そうだ、元々、この通話は彼らからの頼みからだった。
なんでも双子はリリーがこの贈り物を喜んだかどうかを確認するように言われていたようで。
それにアウラが言った。
「アインズ様が、ほっんとうに!考えられた贈り物なんですからね!」
喜ばなかったら殺す、と目で言っているために直接お礼を言おうと作り笑いを浮かべてリリーは鬼電を開始したわけだが。
(ともかく!こんなこと二度とするな!それで、そっちの方針についても決めるように。)
『あの、姉さん、それで、一つ、頼みたいことがあって。』
(なんだ?帝国の法だとかの解釈は私に聞かれても・・・)
『その、一度、帝国の城に遊びに行ってもいい?』
姉さんが過ごした場所を見てみたいんだ。
その言葉に、リリーの頬は盛大に引きつった。
最悪ルートいくらか考えたんですが、他に、なんか色々あってどっかしらに嫁いでても最悪かなあ。
魔法のレベルが足りなくて王国の第一王子と結婚→美人でもないけど義務で子どもを作った後は冷遇→王国の諸諸で弟に発見されるだと、まだ、王国にも生き残るチャンスが、チャンスが、あるのか?