ヒエヒエの実の能力者が巨人が蔓延る世界に転生した 作:マスターM
「(元帥達の話通りならこの任務が終われば俺も大将か・・・)だがしかし・・・それが俺の正義に合うのだろうか?」
銀髪の少年ギルは現在
ギルの今回の任務は数人の直属の部下と共に訓練兵の実地演習だ。
「ギル中将間もなくオーレ島に着きます」
「分かった。異常はないか?」
「現在異常はありません」
「新兵達に通達、迅速に動く様に言っておけ」
「はっ!」
目的地の無人島に近づき部下の一人がギルに報告し、ギルは異常がないかの確認し新兵達に迅速に動く様部下に言った。部下は敬礼をして新兵達の元に向かった。
ヒュルルルル・・・・・・ズドォォン!
オーレ島の港に軍艦を停泊しギルが軍艦から降りようとしたら砲弾が飛んできて港に着弾した。
「何処のどいつだ?海軍に砲撃してくるアホは!?」
「ぎ、ギル中将!た、大変です!!」
「どうした!?相手が分かったのか?」
「あ、相手は『蒼鳥海賊団』です!!」
「何だと!?何故『五皇』である奴等が
そうギルに攻撃を仕掛けたのは五皇の一人蒼鳥海賊団の本船だった。
「グフフフ。今日の獲物はお前らだ!!覚悟しろ
船首に立ちそう言ったのは蒼鳥海賊団船長蒼鳥フリーゲンだ。
「チッ、面倒な奴に目を付けられたな。演習は中止お前達は本部に帰還しろ!!」
「ギル中将は!?」
「奴の目的は俺だ。俺が殿を務める」
「・・・健闘を祈ります」ばっ
そう言い部下は敬礼しその後ろにいる新兵達も敬礼した。
「さて取り敢えず船を足止めするか」
そう言いギルは自らの能力で海を凍らせ、ギルは氷の上を滑りながら敵船に近づいた。
ギルの靴は軍が作った物でスケート靴にもなる。なお鉄の部分は海楼石で出来ており能力者を無効化出来る。
「船長どうしましょう!?」
「慌てんなお前ら!大砲で回りの氷を撃ち抜け」
「奴を狙わないのですか?」
「アイツに大砲なんか効果はない。なら早く動ける様に氷を割れ」
「へい!」
ズドォォン!ドゴォォォ!と砲撃が響きわたりギルは軍艦が完全に撤退する時間を稼ぐために甲盤に乗り込んだ。
「全くタイミングは悪いな。何故今前半の海にいるフリーゲン?」
「だから言ったろ?今日の獲物はお前だと」
「今日は厄日だな」
そう言いお互いに戦闘態勢に入った。ギルは冷気を出し右半分が氷、フリーゲンは蒼い炎を纏う不死長の姿になった。
「行くぞフリーゲン!!」
「おう!迎え撃ってやるぜ!やるぞ野郎ども!!」
「「「おおおおお!!!」」」
次期海軍大将と現五皇の一角と戦いは世界中に報じられた。蒼鳥海賊団は戦闘隊第2部隊隊長『砂のパズ』と同じく戦闘部隊第8部隊隊長『バラバラのゲン』その他の高額賞金首が討ち取られるが、蒼鳥のフリーゲンが銀氷ギルを討ち取ったと新聞に報じられた。海軍本部はこの事を受け蒼鳥海賊団を要監視対象に認定した。
ギルは死に際にこう言った。
「お、俺の・・せ、い・・・ぎは、死ん、でも・・・消えない・・・」
そう言いギルの人生は幕を閉じた。
筈だった。
「は・・・」
目が覚めるとギルは草原に立っていた。
「夢?いや確かに心臓を突き刺されたし、夢にしてはリアルだしな・・・そもそも草原に立ってるって、俺は夢の中で夢を見ていたのか?」
状況が分からず困惑していると、見聞色で声が聞こえて来た。
『お前達なんか死んでしまえ!!』
「・・・随分な罵倒だな」
ギルは集中して声が聞こえて来た方に見聞色を使った。
「人と・・・少し大きめな人?巨人族の子供?の気配だ。罵倒って事は喧嘩か?何にせよ止めないとな」
そう言い声のする方に、剃と月歩を融合した剃刀で向かった。
そこで見たのは女性が罵倒しながら7m級の人間?から逃げている光景だった。
「あの7m級消化臓器がないな・・・そもそも人か?巨人族の͡子?かわからんし・・・」
見聞色で確認した事を呟いていると、女性が7m級に捕まり、握られた力で腕の骨が折られた。
「不味いな、助けないのは俺の正義に反する。あいつはこの先隻腕になっても仕方ないだろ」
そう言い剃刀で7m級に近づき・・・
「嵐脚」
嵐脚で7m級の腕を根元から切断した。
「え?・・・きゃあああ!!」
女性は一瞬何が起きたか分からず、浮遊感から落下感を感じ悲鳴を上げた。しかし直ぐに落下感は無くなり、誰かに抱きしめられている感じがした。そして人の声が聞こえた。
「大丈夫か?」
声を掛けて来たのは15歳程の銀髪の少年だった。
「折れた腕は安静にしていれば治るな」
少年は私の腕の事を心配しているが、私はそれどころでは無かった。
壁の外に人がいて、その人が少年でしかもブレードも無しで巨人の腕を切断したのだ。驚かない訳がない。混乱していると、巨人の腕が再生されて私達を捕まえようとした。
「再生する?不死鳥の実か?」
少年は巨人を見ることなくその手を避けた。しかも気が付くと巨人と距離が出ていた。
「取り敢えずアレを止めてくる」
少年は私を降ろし巨人に向かって行った。私は只々見ている事しか出来なかった。そしてこの後の出来事は決して忘れる事はないだろう。何故ならーーー
「
瞬間巨人は氷漬けにされた。
「これで大丈夫だろう」
これが私イルゼ・ラングナーと少年ギルとの出会いだった。