後半のオルガマリーの話が結構難産で...
喋り方とかブレッブレな気がします。
マリスビリー・アニムスフィアの死
その事実はカルデアに少なくない影響を与えた
1つはカルデアの所長が死んだということ
1つはアニムスフィア家当主が死んだということ
この2つは娘のオルガマリーが急遽引き継ぐという形で事なきを得た
そしてもう1つ────サラーガがマリスビリーを殺害したという噂が流れていること
本来ならそんなことは有り得ないのだが、何分サラーガの素性を知っているのは現状ロマニ・アーキマンただ1人なので1番の有力候補に上がったのがサラーガだった
「ちょっと待ってくれ!サラーガはマリスビリーの遺体が発見された時はマシュと一緒にいたんだぞ!それに、サラーガとマリスビリーは友人だった!殺すはずがない!!」
カルデア管制室の中央でカルデアAチームとロマニが睨み合っていた
ロマニの後方にはサラーガもいる
「マリスビリー所長の死亡推定時刻は昨夜だ。その時間マシュ・キリエライトへの面会は出来ないはずだが?」
ロマニに反論したのはキリシュタリア・ヴォーダイム
時計塔天体科の主席でマリスビリーの弟子であったAチームのリーダー
「それに調べたが過去の神話、英雄譚、どの文献にもサラーガという英雄は載っていなかった。素性も分からない奴を疑うのは当たり前のことだろう」
キリシュタリアに続いて反論を述べたのはデイビッド・ゼム・ヴォイド
時計塔の伝承科を追放された男だ
「それは...」
キリシュタリアとデイビッドの反論にロマニは口篭る
「いいよ、ロマニ。こうなるのはわかってた事だ。あんまりこういうのはしたくなかったんだけど」
「その口ぶり、やはり貴様が...!」
デイビッドがサラーガを睨むがサラーガは気にしてない様な雰囲気でAチームの前に立った
「いい加減にしなよ」
サラーガがそう呟くや否やAチームはその場に膝を着いた
「これは...!?」
「手荒な真似してごめんよ。けどね、マリスビリーは
Aチームが突然膝を着いた理由、それはサラーガの魔力と威圧感に耐えられなかったからだ
それほどまでに今の彼は怒気を纏っていた
「君たちが僕をどう思うかは自由だ。けど僕は友人を殺すほど落ちぶれちゃいない」
サラーガはそう言うと踵を返し管制室から立ち去った
「...」
そしてそれを追い掛ける影が1つ────
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「つい感情的になっちゃったな」
この世界でもAチームの人達は何も変わっちゃいなかった
それに俺ではあの爆発から全員は助け出せない
「はぁ...はぁ...まちな、さい!」
!まさか付いて来てるとは
「芥ヒナコ...」
芥ヒナコ...その名は偽名であり本当の名は虞美人
真祖に近い性質を持つ仙女
「お前までその名で呼ぶのね...」
「それはどういう...」
「最初に違和感を感じたのはお前を初めて見た時。私の中の何かが驚いてるような悲しんでるような感覚に襲われた。けど、さっきの魔力で思い出したわ」
そんな...まさか...
「随分と禍々しい魔力になったわね、リツカ」
「ぐっちゃん...センパイ...」
「だからぐっちゃんって呼ぶなっての。...けどまあ、お前が元気そうでよかったわ」
そんなはずはない
真祖に近い性質と言っても今の彼女は英霊でもなければ神霊でもない
俺の事を覚えてるはずはないんだ
「なんで...俺の事を覚えて...」
「それは私にもわからないわよ。真祖モドキっていうのと、英霊の私にとってお前は英霊じゃない私の中に刻まれるほど大切だったんじゃないの」
そう言って虞美人、ぐっちゃんセンパイは呆れた目で俺を見てくる
「それより、なんなのよお前のその魔力。まるで...」
「あの時みたいだって?」
「...ええ。お前はそんな魔力の質じゃなかったしそもそも私たちに膝をつかせるほどの魔力量なんかなかったでしょ」
「さすがはぐっちゃんセンパイ。俺はね、人理を救ったから英霊になった訳じゃないんだ。人理を救った『俺』と人類悪の『俺』、このふたつが混ざりあったから『俺』は英霊として格上げされたんだ」
「じゃあ...」
「うん。ぐっちゃんセンパイが感じた魔力もAチームに膝をつかせた魔力も人類悪としての『俺』の魔力」
そう
この霊基の魔力はほぼ人類悪としての『僕』の力
人理を救った『僕』の魔力なんて微々たるもの
魔術が苦手なのだって今も変わらない
いくつかの魔術が使えるようになっただけ
それでも────────
「でも、またお前に会えてよかったわ。リツカ」
────────ぐっちゃんセンパイだけは、守ろうと思った
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ぐっちゃんセンパイと別れた俺は現在オルガマリーの部屋の前にいた
「オルガマリー、いるかい?」
「誰...?」
「俺はマリスビリーの友人だ。開けてくれないか?」
俺がそう言うと部屋の扉が開いた
ドアの隙間から顔をのぞかせてるオルガマリーは少しやつれていた
「あなたが...お父様の友達...?」
「ああ。サラーガっていうんだ。初めましてだな、オルガマリー」
「初めまして...」
オルガマリーはそう言って俺を部屋に入れてくれた
「...」
「...」
うーん気まずい...
オルガマリーはずっとベッドの上で三角座りしてるし
「...ねぇ」
「!なんだい」
「...皆が噂してた。お父様を殺したのはあなたなの?」
オルガマリーにまでその噂は流れてたのか
「俺は殺してないよ。君は自分の友人を殺せるかい?」
「ううん...」
「マリスビリーは俺の数少ない友人だった。友人を殺されてその疑いをかけられて今は憤りを感じてるよ」
「...あなた、友達が少ないのね」
「...そうだね。俺の友人は今はロマニだけだよ。他の友人にはもう会えない」
だって皆英霊だからね
「なら...その...私が友達になってあげてもいいわよ...?あっ...でも...お父様の友達だったあなたに私なんかじゃ...」
「その『私なんかじゃ』って自分を卑下するのはやめてくれ」
「でも...私は誰にも認めてもらえてないし...」
『いや―――いや、いや、助けて、誰か助けて! わた、わたし、こんなところで死にたくない!
だってまだ褒められてない……! 誰も、わたしを認めてくれていないじゃない……!
どうして!? どうしてこんなコトばっかりなの!?
誰もわたしを評価してくれなかった! みんなわたしを嫌っていた!
やだ、やめて、いやいやいやいやいやいやいや……! だってまだ何もしていない!
生まれてからずっと、ただの一度も、誰にも認めてもらえなかったのに―――!』
ッ!
そうだ
そうだった
オルガマリーは...所長は...
誰かに認めてもらいたかったんだ
なら
「誰も君を認めていないかもしれない。けど、俺は君を認めてる」
────認めてあげるんだ
「え...」
「君は強い人だ。誰も認めてくれない。なら見返してやればいい。オルガマリー・アニムスフィアはすごいんだぞって」
「皆を...見返す...」
「そう。マリスビリーが死んだ今、次の所長は君だ。ならマリスビリーよりも大きい組織にして見返してやればいい」
「私に...できるのかな...」
「できるさ。君にはその力がある。なんたって君は俺の友人だからね!」
「...ふふっ。なんだかあなたに言われるとほんとに出来そうな気がするわ。手伝ってくれる?」
「もちろんだとも」
オルガマリーの笑顔は少ない時間でしか見れなかった中でも特別に澄んで見えた
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これも読んでくださっている皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます!!
次回はレフ爆破事件まで行ければと思います。
サラーガの真名秘話
犠牲に関係ある獣の名前を調べていてどこかの神話か何か(覚えてない)にサラーガというのがあった。
作者は即決だった。