仔熊のミーシャに愛をこめて 作:つきや
コナンたち少年探偵団は、ある日知り合った青年に誘われてサバゲーのイベントの見学に行った。
そして起こる殺人事件。
実は子供たちはアリバイ工作に利用されていたわけだが、真犯人の代わりに疑われたのは、サバゲーのアドバイザーをしているというマリモ頭の青年。
白いシャツに色落ちしたデニムのスキニーパンツ。
緑色の短髪にサバンナ迷彩のバンダナを巻いた顔でにっかりと笑う。
「モンゴメリー=スコットっていうんだ。スコッティって呼んでくれ」
機関長でもいいぞと、彼のチームメイトのアメリカ人が流暢な日本語で茶々を入れる。
気になって検索してみれば、すぐに偽名と分かった。
「どこの国の人なの?」
「はは、俺は日本人だよ。コードネームって言ってね、サバゲーに使うもう一つの名前があるんだ」
無邪気な顔して質問しても、するりとかわされる。
コナンには既に真犯人が分かっていたが、それにしても彼と、彼のチームメイトはわざとらしいほどに挙動が怪しすぎる。
その後、事件自体は眠りの小五郎の登場により解決したのだが、しかし、今回の殺人事件と関係のない多くの謎が残った。
疑問は疑問のままにしておけない探偵という生き物も残念なことに今はただの小学一年生で、気安く遠出はできない。
一週間後の日曜日になって、改めてサバゲーフィールドのあるビルを再訪することができたのだが、そこで待ち構えていたのはすっからかんのフロアだけだった。
「殺人なんてあったビルはイヤだってオーナーが言ったとかなんとかで、ついでに新しいフィールド作りたいって話してたな」
他のフロアで、スコッティと話したという男を捕まえるも、具体的なことは何一つ分からなかった。
くすぶる疑問、東都に忍び寄る不穏な気配。
ちらほらと、意味ありげに出没するカラフルな髪の色の不審者たちと、そして―――。
連休に入り皆に遊びに出かけたレジャー施設で、見つけたマリモ頭。
服装は黒のカーゴパンツと、ミリタリージャケットのM-65。
ギターのケースを担いでいるようにみえるが、きっとサバゲー用のエアガンが入っているのだろう。
一緒にいるのはサバゲーのチームメイトだろうかと、その隣を歩く人物を見て、コナンは殴られたかのような衝撃を受けた。
やはりミリタリージャケットを着ている。N-3B。ゆったりとしたクリーム色のジャケットも、その下に穿いている薄いブルーのユーズドデニムもユニセックスで、ただでさえ童顔なのに更に年齢不詳性別不詳に装っているその男性は。
――安室さんは、敵かもしれない。
「今度テロリストが東都タワー占領するから、テロリストに混ざって日本の特殊部隊と実践形式でサバゲーしようぜ」
「却下です」
「だったら警察側に混ざって、テロリスト壊滅するか」
「しません」
「じゃあ、まとめてタワー爆破……」
「却下ですよ!」