Stand in place!   作:KAMITHUNI

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お久しぶりのハーメルン様での投稿です!
他の二作品も書きたいのですが、なにせ此方を主に書いてるわけではないので、時間がなかなか取れず仕舞いですね! ほんと、申し訳ない(T . T)

しかも、バンドリの事は全くやったことないし、見たこともないのでめちゃくちゃかもしれません! そこは御了承下さい^_^

え? じゃあ、なんで書くのかって?
完全に他作品がネタ切れで息抜き代わりにしようかと思って友達に相談したら、これにしろって言われたんだよなぁ!
ま、いいけど。

それじゃあ、本編へどうぞ!


序章編
prologue


ズバァァァァァーーンッッ!!

 

「…………え?」

 

「…………ぁ、す、ストライークッ!! バッターアウトッ!! ゲームセットッッ!!」

 

キャッチャーが構えたアウトローいっぱいにドンピシャに放り込まれたスピンの良くかかったキレのあるストレートに審判ですら反応することが出来なかった。

打者はガックリと肩を落とし、涙を堪える事すら出来ずにその場で泣き崩れた。

 

若干の戸惑いは合ったが、直ぐに気を戻した審判の裂けそうなぐらい大きなジャッジがグラウンド全体に響き渡り勝敗を宣告し、無情にもシーソーゲームの終わりを告げる。

秋坂|0 0 0 0 0 0 0 0 0 1|1

真中|0 0 0 0 0 0 0 0 0 0|0

備考:秋坂中学 背番号1 成田 空→失点0 四死球0 被安打0 奪三振25 完全試合達成。延長10回に決勝点となる先制ヒット。

 

両校死力を振り絞った結果だ。

未練も後悔もないーーーなんてのは虚言。

延長に持ち越しただけで、相手投手からは一点は愚か、ヒットもフォアボールすらも出ずに✴︎タイブレークに入るまで一塁さえも踏めていない現状に嘆く事しか、彼らには出来なかった。

 

✴︎時間短縮を行う為に率いられる制度のこと。延長時に攻撃側には有利になるように、ノーアウトでランナーを一、二塁に存在させる。

 

勿論、見応えのある投手戦に会場は盛り上がりを見せていた。

けれど、その反応は却って彼等……真中中学の選手や監督等の精神負担の重みに変わる。

片や強力打線を完膚無きまでに捩じ伏せた最強投手率いるダークホース。

片や最優勝候補と謳われておきながら、たった一人の投手によって完璧に封じ込まれた強豪校。

 

これは一種の責務だった。

優勝する事が当然の帰結であり、それこそが彼等が目指した最優先事項。

当たり前のように勝ち進み、今日も今日とて相手を圧倒するつもりだった。

だが、終わってみれば完全試合での敗北。

延長に入り、タイブレーク制度でノーアウトランナー一、二塁に存在しても御構い無しに放り込まれる球威ある速球がバットに掠らせもしない圧巻のピッチングに呑まれた。

 

好投していた真中中のエースも最後の最後で本日当たりに当たっていた4番エースの成田に対してミットを構えていたコースとは逆になり、高さの甘いアウトコースに投じてしまった。

 

それを逃さないのが、成田 空という男の本質である。

すべてを無に帰す圧倒的なポテンシャルを持つ男に甘いコースとは絶好の餌場でしかない。

 

相手の投じた甘いストレートを逆らわずにライト方向へと流す。見事にヘッドを下げずに振り抜かれたバットが地面を伝って転がっていくのが視界に入ったのと、キャッチャーマスクを手から零れ落ちたのがほぼ同時だった。

 

青く澄みやかに拡がる広大な蒼天に一つ、白球が高々と舞い上がる。

角度はホームラン性のものではないけれど、確実にヒット性の当たりであることはボールとバットの接触音と、ライトの守備位置から予測できる。

 

その予測通りにライト前に落ちた打球。

直ぐにライトが拾うものの、送球するときには既に二塁ランナーは本塁を踏んでいた。

 

結局、それが決勝点となり、為す術なく成田空に完全敗北した。

これが、真中中学の正捕手『咲山 大地』の中学最後の夏となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────

 

「……ったく、いつまで引きずってんだよ。 初恋忘れられない小学生みたいに、悪夢じみた演出まで加えやがって」

 

覚醒した瞬間に眼に入ったのは、見覚えしかない天井。

味気もクソもない至って平凡なオレの部屋だ。

胸糞の悪い感覚に陥ったせいか、心なし部屋も粛然としていて暗がりに感じられる。

 

無意識に零れ落ちていた涙は、頬を伝い枕を濡らす。腕で目を覆いぶす形で涙を拭い、当時の『成田 空』の快速球を思い浮かべる。

 

「クソが……ッ!」

 

歯を食いしばり、奴の……努力を、熱意を、矜持を踏みにじる怪物ストレートに見惚れていた自分に呆れを為す。

 

敵チームとしては残酷な死刑宣告にも近いボールは、俺にとっては捕ってみたいと思うのに充分な魅力のあるストレートだった。

それが敗けの起因だとしても、俺には『成田 空』の球を受けてみたいと捕手としての本能が抑えきれなかった。

 

「はは……」

 

乾いた笑みが無意識に溢れ出す。

結局、そういう感情を胸に抱いていた時点で、俺は負けていたって事だ。

 

侮蔑されても仕方がない。

結果を出せなかった事実は何時迄も俺を蝕み続ける。

あの時の投手が掴み取った栄光とは別に、依然として俺の中の元チームメイトへの懺悔の念が消えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────

 

ズパァンッ!!

 

「……ぜぇ、ぜぇ……あと、百、きゅ、う……」

 

「おいボウズ。それ以上は止めろ。オーバーワークだ」

 

後ろから渋い声でキャッチング練習をやめるように促してくるのは、無整髪と無精髭が特徴的なオッサン……『河鳥 純平』さんだ。

この人は幼い頃から何かと昔から俺の野球指導を行ってくれた言わば師匠であり、かつて一度だけ私立の名門で甲子園に出場した経緯を持つお方である。

 

その後、生計を立てて地元で野球小僧を育てる為にバッテイングセンターを作り、今でもその経営は続いている。

 

そして、俺も常連客として顔を出しては、両親は野球のことなど分からないので、彼に質問や練習方法を聞きに行くのが当然のようになっていた。

 

いつも通り早朝5時半に起床した俺は日課であるバッセンでのキャッチング練習に来ていた。

だけど、いつもと違い胸糞の悪い朝を迎えていた俺は、自身を苛め抜くようにオーバーワーク気味の練習量をこなしていた。

当然、息も絶え絶えで身体中に痣が浮かび上がる。

オッサンが心配になるのはよく分かる。

ただ、今日だけはやってなきゃやっていけねぇんだよ!

 

ズパァンッ!!

 

「はぁ、ぜぇ、ぜぇ……」

 

それでも、俺は続けた。

無茶だと分かっている。時間も迫ってきているし、もう終わった方がいいに決まってる。

けれど、止まらない。止まってはならないと俺の中の本能が告げていた。

だから止まらない。

 

「────わかった、もういい。好きにしろ」

 

最後に、オッサンが諦めたような声音で呟き、事務室の方へ戻っていった。

 

その後、気を失うまで捕球し続けた俺は、オッサンに水をかけられて目を覚まして、遅刻ギリギリの時間だと悟り急く形で家へ帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────あ! 友希那! 猫だよ! 猫!」

 

「っ! リサ! どこに、どこに猫ちゃんがいるの!」

 

 

「蘭〜。まだ〜パンかってな〜いよ〜」

 

「……うるさい、早く行くよ」

 

 

「有沙〜!! 遅刻とかキラキラドキドキしないよぅ〜!」

 

「だぁあ!! ぐちぐち五月蝿え! 第一お前がもっと早く起きてれば─────」

 

 

「今日も世界を笑顔に変えましょう!! 美咲!」

 

「はいはい……元気があってお後がよろしい」

 

 

「彩ちゃんも遅刻? なんだか『るん♪』ってくるね?」

 

「全然、『るん♪』ってこないよぉ〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り際、そんな声達が聞こえた気がしたが、気にせずに突っ走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────prologue END.




咲川 大地 右投げ左打ち
弾道 3
ミート A
パワー C
走力 C
肩力 A
守備力 A
捕球 S
特殊能力:チャンスA、ささやき戦術、走塁B、盗塁B、ストライク送球、芸術的流し打ち、広角砲 、球界の頭脳、司令塔、ホーム死守、バズーカ、インコース○

成田 空 オーバースロー 左投げ右打ち
球速 148km/h
コントロール A
スタミナ S
変化球:スライダー 4、カットボール 5、カーブ 3、チェンジアップ 6、SFF 4、ムービングファストボール、ストレート
特殊能力:怪童、驚異の切れ味、変幻自在、強心臓、怪物球威、ギアチェンジ、暴れ球、速球プライド、原点投球、内無双、ディレイドアーム、打球反応、フィールディング○ 、牽制、クイックB


二人とも、ただのチート笑笑

ヒロインは何処から選ぶべき2

  • アフグロ
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