Stand in place!   作:KAMITHUNI

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第7話 Bazooka!

─────4月6日(火) 午前11時 神宮第2球場

 

花咲川学園 VS 羽丘高校

一回表 羽丘 先攻

 

 

─────ワァァァァァァ……ッ!!

 

カキィィィィーーンンッッ!!!!!!

 

ボサッ……!

 

実況『入ったぁぁぁぁぁあ!!! 前の試合に引き続き、またこの男が打ちましたぁああ!! 羽丘高校 3番 咲山大地ぃいいい!! 本日一本目のアーチは、好投手の虎金 龍虎から完璧な一撃ッッ!! バッテリーとしては、ツーストライクワンボールと追い込んでいただけに、痛恨の極みぃいい!!』

 

解説『いやぁ〜……追い込み方も完璧でしたからね。最後はインコース高めで勝負すべきでは無かったですね。ボール球で釣ろうとしたのでしょうけど、恐らく咲山君の読み通りだったのでしょうね。最後はフォロースルーが大きく長打を狙うスイングでした』

 

実況『1ー0!! 羽丘高校が咲山の一発で先制しました!! 花咲川の捕手で主将澤野がタイムを取り一度マウンドへ向かいます』

 

虎金「アイツ、ヤバくないっすか?! なんで、今の追い込み方して彼処に反応してんすか!? 頭わいてるんじゃないっすかッ!! あぁ!! 腹立つぅう!!」

 

澤野「一旦落ち着け。アイツと4番は別格だ。切り替えろ。……それよりも、まさか咲山がマスク被ってくるとは思わなかったな……打撃中心に切り替えたってことか」

 

 

羽丘スターティングメンバー

1.中 秋野咲耶 (左打ち)

2.二 舘本正志 (右打ち)

3.捕 咲山大地 (左打ち)

4.一 結城哲人 (右打ち)

5.三 村井豪士 (右打ち)

6.左 帯刀悠馬 (右打ち)

7.右 田中次郎 (左打ち)

8.遊 笠元剛 (左打ち)

9.投 雪村新太 (右打ち)

 

花咲川スターティング

1.二 坂山雄介 (左打ち)

2.遊 木ノ下優 (左打ち)

3.左 伊達雅紀 (左打ち)

4.捕 澤野弘大 (右打ち)

5.中 幽ノ沢武雄 (左打ち)

6.三 高山勇気 (左打ち)

7.一 笹野一成 (左打ち)

8.投 虎金龍虎 (左打ち)

9.右 司永十郎 (右打ち)

 

澤野(……予想外だった。まさか、スタメンマスクを再度一年ルーキーに任せるとはな。随分信頼されているのか? いや、まだ入学して一週間も経っていない小僧に信頼もクソもない。なら、どうして、そこまで奴に拘った?)

 

澤野は知らず識らずの内に視線を羽丘ベンチへ向けていた。

和気藹々と盛り上がるベンチ内。この雰囲気を作り出したのは間違いなく咲山大地に他ならない。

悪手とも取れる采配だが、その起用は結果的に見れば成功だった。

 

何の対策もしてなかったわけではないが、やはり別格だ。

 

澤野(さっきのリードは、配給通りに行くなら外に逃げるスライダーの場面だが、奴なら読んでくると判断してインコース高めに釣り球を要求した。だが、奴は俺の心理を読み当てたが如く、迷いなくインコースを振り抜いた。それがライト方向への強いホームランとなった……もはや、断言できる。読み合いではアイツに勝てない)

 

澤野「兎に角、次の打者にも気を付けろ。間違いなく、あのチームの主砲の結城だ、初回だが、厳しいコースをガンガン要求する。カウントが悪くなったら歩かせる。いいな?」

 

虎金「わかりました! 今度は打たせませんッ!!」

 

逞しい後輩エースの言葉を受けて、キャッチャーボックスへ戻る澤野。

言わずもがな、次の打者は強敵。既に一点失った身なのだから、ガンガン強気に攻めることを胸に決めた。

 

結果は、結城にはレフト前ヒットを浴びるものの後続を打ち取り、この回は最少失点で凌ぎ切ったのだった。

 

 

─────

 

大地「……見事に左をズラリと並べられましたね。普段、ドンだけ対左弱いんですか。雪村先輩」

 

帯刀「まぁ、シュートとシンカー持ってるから未だマシな方だ。コイツの投げ方が本来左向きじゃないんだよなぁ。去年はシンカーの制球も荒れてたし、シュートなんか殆ど曲がらなかったから予想外にポンポン打たれてたけどな……特に秋」

 

雪村「ウグッ!? そ、それを、言われると弱い……」

 

空「先輩! ベンチにオレいますからね!! 疲れたら直ぐ変わりますよ!!」

 

雪村「うっせぇ! 小僧!! 未だ未だお前にマウンド託してたまるかよバーカッ!!」

 

大地「子供ですね」

 

 

─────

 

 

カキィーーンッ!!

 

実況『打った! 1番、坂山! 甘い球を逃さずにレフト前に落としました!』

 

解説『咲山君がインコースを構えていただけに、今の失投は痛いですね〜』

 

大地「……先輩。空と変わりますか?」

 

雪村「……マジ面目無い。ホントすんませんでした……」

 

大地「まぁ、いいですよ……ここは開き直ってゲッツー取りましょう。ただスティールは警戒しておいてください。データによると、坂山さんはガンガン盗塁してきますし、2番の木ノ下さんもボールを当てるのは非常に上手いです。ゲッツーは狙いますが、無理と判断したら、確実に一つずつ行きましょう」

 

 

野手陣「「「「オウ!!」」」」

 

実況『さぁ、それぞれが守備位置に戻ります。おっと、これは……』

 

解説『ゲッツーシフトですね。ショートが若干サードよりに位置して、セカンドが二塁よりで段取っていますね。恐らく、外の球で打ち取らせる算段でしょう』

 

実況『外野はややライトより。引っ張り警戒ですかね?』

 

解説『そうですね。セカンドが二塁側を守っているので、その穴を埋める形をとったフォーメーションです。ただ、ヒットコースは多少広がっている事は否めませんがね』

 

坂山(さて、盗塁チャンスが巡ってきたぜ。まぁ、初球はタイミングだけ見計らっておくとしよう。リードは深めにしてっと)

 

雪村「ッラァ!!」

 

ビュゴォォ!!

 

ズバァンッッ!!

 

審判「ットライーク!! ワンストライクノーボール!」

 

《132km/h》

 

実況『アウトコース一杯にストレートを投げ込みます。マウンドの雪村』

 

木ノ下(案外速くね?)

 

坂山(クイックは及第点、首振りのタイミングは取りやすい─────ッ!?)

 

ズドォォォォォォォオオオンッッッ!!

 

坂山「……へ?」

 

結城「どうやら、ウチの捕手は簡単に走らせてはくれないみたいだぞ」

 

大地「……ほれ、ワンナウト」

 

塁審「……っ!? あ、アウッ!!」

 

実況『─────っ!!』

 

ワァアァァァァアアア!!!

 

実況『電光石火の送球が突き刺さったぁぁぁぁぁあッッ!! まるでバズーカ!! とんでもない牽制球がファーストの結城のミットに収まり、反応できずにランナー坂山はタッチアウトォオオオオッッ!!』

 

実況『これが羽丘高校の一年捕手! 『咲山 大地』ぃィィ!!』

 

実況『成田 空だけでは無い!! 自分も此処にいるぞという宣言を高々とする怪物ルーキーが今目を覚ましたぁぁぁぁぁあ!!!』

ヒロインは何処から選ぶべき2

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