Stand in place!   作:KAMITHUNI

9 / 100
アフグロをアンケに入れるの忘れてました汗
とりあえず、アフグロを望む方は感想にしてくれるとありがたいです。
新しくアンケ作っても良かったんですが、思いのほか集計がいいのでこのままで行きたいです(結局、自己満足……すんません!)

という事です!

よろしくお願いします!!


第8話 不動の【大樹】

─────6回表

 

実況『先頭の秋野が持ち前の選球眼を生かして、四球を選択。その後、2番の舘本が初球を送りバントを成功させ、現在はワンナウト二塁で、本日2打数2安打1HRの怪物スラッガー、3番 咲山が打席に立ちます!』

 

咲山「お願いします」ペコリ。

 

澤野「あぁ(正直、宜しくしたくは無い。だが、コイツを歩かして、結城という状況を作り出すわけには行かない。もし、結城も歩かした場合、5番のパワーヒッターに一撃もらうだけで、点差は一気に広がる……それを避ける為に、この打者は打ち取る必要がある)」

 

澤野(一か八かもいいところだが、リードする側の心を読んでくるタイプだからこそ、リードは殆ど無意味。ここで必要なのは、投手が打者を騙せる程に腕を振り抜けるかどうか……むしろ、コントロールミスした方がミスショットしやすいはずだ。だからこそ、腕は強く触れ)

 

澤野(初球、真ん中高めにストレート。ボール球で構わない)

 

虎金「ウラァッ!!」

 

ビュゴォォォォォォオッッ!!

 

ズバァァーーンッッ!!

 

《142km/h》

 

審判「ットライークッ!! ワンストライクノーボール!」

 

大地(今のが入ってんのか……今日の審判、低めは厳しいのに高めは甘いなぁ)

 

澤野(よし、今のはデカイぞ! これでカウント一つ儲けた)

 

澤野(次はクロスファイヤーのアウトコースでスライダー。ストライクからボールになる球だ─────これが定石だが、ここは敢えてインコースにストレート。今日打たれてるコースだ。ボールになっても良い。腕を振り切ることこそ重要)

 

大地(多分、スライダーだけど、さっきのストレートを見る限りリードというより、投手の最大限の力を引き出せる球を投げさせてる感じがする)

 

大地(……こういう場合、捕手視点はダメだ。相手の思う壺に入る。コントロールは多少荒れても問題ないと考えてるなら、読みは通じない。特に、レベルの高い捕手ほど投手を盛り上げるのに秀でてるけど、この人はその中でも指折に投手の力を引き出してる)

 

大地(さっき、秋野先輩から聞いた感じ、変化球は基本スライダーとチェンジアップ……ストレートも手元で伸びてくるし、そこそこ速い。コントロールも内外投げ分けができて、基本大荒れしない本格派投手)

 

ビュゴォォォォォオッッ!!

 

ブォォンッッッ!!!

 

ズバァァァァーーンンッッ!!!

 

「ットライークッ!! ツーストライクノーボール」

 

ザワザワ……

 

《148km/h》

 

実況『虎金 龍虎!! なんと、この場面で自己最速を大きく更新ッッ!! 球場が響めきます!!』

 

解説『さっき打たれたコースと同じ所ですね〜。花咲川バッテリーはとても強気ですねぇ』

 

大地(……予測より速かったな。これが腕振り効果か)

 

澤野(どうだ? 咲山。これがウチのエースだ。確かに、成田 空は脅威だ。あれだけの才覚を有する投手はそうはいない。だが、ウチの虎金だって負けてない……!)

 

ビュゴォォォォォォオッ!!!!

 

ガギィン!!

 

大地「グッ!?」

 

審判「ファールッ!!」

 

《149km/h》

 

ガヤガヤ……!

 

実況『またまた自己最速更新ッッッ!!! 虎金 龍虎!! 先程まで手も足も出なかった咲山相手に圧倒していますッッ!!』

 

大地(コイツ、典型的なクラッチピッチャーか!! ち! ヤバイ奴じゃねえか)

 

虎金(確かに、俺は成田 空よりも弱いのかもしれねぇ。才能だって、持ってる。俺には無い物、全部全部持ってる。だけど、それが負けていい理由になって言い訳じゃないッ!! 野球が好きだって気持ちがあるんなら、負けてもいいなんて、考えちゃダメなんだよッッ!!)

 

虎金「ラァッ!!」

 

ズバァァァァァァーーンンゥゥッッ!!

 

大地「クソ……ッ。────やられた!」

 

審判「ットライーーーークッッ!! バッタアウッ!!」

 

《153km/h》

 

ワァァアァァアアッッッ!!!!

 

実況『見逃し三振ッッッ!!! 最後は今日三度目の自己最速更新を計測した渾身のストレートをアウトコース一杯に決めたぁぁぁぁぁあッッッ!!!』

 

実況『形成を一気に変えかねない、アドバンテージストレートが一年黄金ルーキーを抑え切ったァァァァァ!! 虎金 龍虎!! 新たな【怪物】候補が目を覚ましたのかァァァァアッ!!!』

 

澤野(……この場面で来たか)

 

空「……大地」

 

大地「ヤバイな、あの人。入っちまったみたいだな……」

 

空「え?」

 

大地「三日前のテメェと一緒だ─────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────『ゾーン』に入りやがった」

 

 

 

 

 

─────その後の打者、4番の結城も力で捩じ伏せた虎金。

これで流れが変わり始めて、6回裏は9番司永、1番坂山でチャンスメイクをして、ここで打順は上位打線。

 

 

紗夜「……チャンスをねじ伏せた後のこの回、この回がターニングポイントですね」

 

日菜「え! そうなの!? へぇ、そうなんだ! だから、お姉ちゃんの学校のバッターが『るん☆』ってしてるんだ! 『るんるん☆』するね!」

 

紗夜「……どうして、私はここにいるのかしら」

 

リサ「は、はは……ま、まぁいいじゃん! 皆で見た方がきっと面白いしね☆ ね? 友希那☆」

 

紗夜「湊さんなら、ピンチになった瞬間に最前列に行きましたけど……」

 

リサ「い、いつの間に……もう、どんだけ彼のこと好きなのさー!!」

 

紗夜「彼?」

 

リサ「うん、実はね─────」

 

結城「─────スティールッッ!!!」

 

日菜「あ! 一塁ランナーがスタート切ったよ!! しかも、三塁ランナーも動こうとしてる!!」

 

紗夜(それと、恐らくフォークでしょう。キャッチャーの前でワンバウンドします。流石にこれは刺せな─────)

 

─────

 

大地(さっきから、好き勝手にやってくれやがって……)

 

空「大地って、普段は落ち着いた物腰なんすけど、時折激情に駆られる時があるんすよね。たとえば、あんな風に」

 

大地(コッチは、さっきの三振が頭にきてんだ……。自分の情けなさに腹が立つ……)

 

大地「だからこれは、只の憂さ晴らしだ……喰らっとけ!! 好き勝手してんじゃねぇぞぉ!! テメェらのエ○本燃やすぞッッッ!!」

 

ズドォォォォォォォォオオオオオオオオオオオンゥゥゥゥッッッッ!!!

 

笠元「……アイツ、頭おかしいんとちゃうん? なんで、2塁投げんねん……しかも、ドンピシャスローで三塁ランナー釘付け……ホンマ、アイツらと野球やっとったら調子狂うわー。まぁ、言える事は一つだけやな。あんさんはアウトっちゅう事や」

 

坂山「はぁ!?」

 

帯刀(てか、今ワンバンしたろ! 立ってから捕って投げたのかよ!! 博打にも程が─────もしかして、出来るって確信でもあったのか!? つくづくクレイジーすぎんぞ……)

 

塁審「アウッ!!」

 

司永(スタートする暇が無かった─────アイツの肩、本当に同じ人間かよ?)

 

ワァァァアァアアアァッッッ!!!!

 

実況『刺したぁぁぁぁぁあ!!! あの状況で三塁ランナーを釘付けにしておきながら、俊足の一塁ランナーの坂山を突き刺したぁぁあ!! 彼は本当に日本人なのか!? 』

 

解説『……とんでもないですね。あれで一年生と言うのですから末恐ろしいものですね』

 

実況『今実況席に入ってきた情報によりますと、中学時代の咲山選手の盗塁阻止率は.925と驚異的な阻止率を誇り、一部の界隈ではあまりの強肩に『咲山ランチャー』と呼ばれる畏怖されていたようです!!』

 

実況『あまりのビッグプレーに花咲川学園の監督も首を横に振っています!!

[俺がいる限り、進塁させない]と言わんばかりの好プレーを披露します! 羽丘高校一年、咲山 大地!! この男は幾つの伝説を作ろうとしているのでしょうかぁああ!!』

 

─────

 

紗夜「……そんな、ありえません!! なんですか! 今のプレーは……!!」

 

リサ「ち、ちょっ!? 紗夜! 落ち着こ!! ね?」

 

リサ(とか、アタシも言ってるけど、あのプレーには頭がついていってないよ〜!! お父さんが野球好きで昔からよく説明してくれたりするけど、あんなプレーは全く見たことがなかった─────あんな事が出来る人がウチの学校に居たんだ)

 

日菜「すごーい!! すごーい!! 何今のプレーッ!! あれ、私にも出来るかな!? ね!? リサちー!!」

 

リサ「え? あ、うん!! 頑張ればきっとできるよ!!! (日菜だけ論点が違うよ!!)」

 

友希那「……大地様……きゃっ///」ポッ……

 

リサ「いつものクールなユキナ戻ってきてぇえええええ!!!!」

 

乙女に満ち溢れたユキナを又々献身的に支えるのはいつだってリサ姉なのだ。

 

 

 

 

─────

 

『咲山 大地』……【大樹】の様にどんな場面が来ようと動じず、どんな危険の中でも生き延びる存在。

どれだけのピンチが彼等に纏おうが、揺るがない意志で立ち向かう。

 

大地「─────相手エースの覚醒がなんだ? 相手チームの走塁意思がどうした? 相手の流れがどうした?」

 

故に、彼は『強い』。

彼の動じなさこそが、空の感じた彼の『強さ』の正体その物。

 

大地「─────エースが覚醒しようがまた点を取ればいい! どんだけ走ってきても、俺が全部刺せばいい! 流れなんてそんだけで変えれるんだ!」

 

大地「花咲川……たしかに強いけど、俺達の敵じゃねぇ!! 走れるもんなら走ってみやがれ! この三下がぁあッ!!!」

 

ズドォォオオオオオオオオンッッッッ!!!

 

司永「ウッソだろ!?」

 

塁審「アウッ!!」

 

実況『あぁと!! 少し飛び出していた三塁ランナーを見逃さずに直ぐ様牽制を入れた咲山!! 鬼肩が火を吹き、この回、一人でツーアウトを奪いましたぁぁぁぁあ!!』

 

実況『ピンチにも全く動じず、悉くを以って凌駕する咲山選手ッ!!! 強すぎる黄金ルーキーィイイ!!!』

 

実況『もう誰も彼を止めるものは居ない!!』

 

そして、この瞬間─────

 

空「入ったのかよ、アイツも─────」

 

大地「……勝つ! 絶対に!!」

 

咲山大地も『壁』を打ち破り、『ゾーン』へと突入した!

 

ヒロインは何処から選ぶべき2

  • アフグロ
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