Stand in place!   作:KAMITHUNI

98 / 100
エースの仕事

ズッッッバァアァアァアァァァアァァアァァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアーーーンンンゥゥゥゥッッ!!!!

 

 

審判「ットライークスリィィィィ!!」

 

 

 

実況『6番道木、アウトローストレートに手が出ず見逃し三振ッ!! これで4者連続三振ッ!! 成田空、ストレートが冴え渡ります!』

 

 

 

ひまり「空く〜ん!! ナイスボールっ!!」

 

 

 

空(すっげぇな。こんな離れてんのに上原の声、ここまで聞こえてんじゃん。どんだけ声張り上げてんだよ)

大地(……何、ニマニマしてんだよ)

 

 

 

アナウンス『7番ライト、柿乃くん』

 

 

 

柿乃(ストレートがゴリ速い上に変化球も一級品。そしてコントロールにも大きな支障はないときた。疲労が見えていない序盤に打つのは難しい)

 

 

(ただ……)

 

 

村井「うがっ!」

 

 

柿乃(左打者を相手にする時、サードはセーフティー警戒で前に来ている。そのおかげで見谷美みたいに三遊間は抜きやすい。その分、バントは簡単にアウトを献上する可能性が高い)

 

 

グッォォオォォォォオォォオォォオォォオォォオ!!!!

 

 

ズッッッバァアァアァアァァァアァァアァァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアーーーンンンゥゥゥゥッッ!!!!

 

 

審判「ットライーク!!」

 

 

柿乃(速すぎんだよ……っ!)

大地(打たれる気がしないな)

空(オマエも笑ってんじゃん)

大地(テメェのボールに見惚れてんだよ)

 

 

(今日はどんな気分なのかなってな)

 

 

ズッッッバァアァアァアァァァアァァアァァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアーーーンンンゥゥゥゥッッ!!!!

 

 

審判「ットライーク! ツゥー!!」

 

 

 

実況『2球目、これも見逃しで一気に追い込んだ! 相変わらずの快速球は随時150前半代をマークしています!!』

解説『球速もそうですが、球質とテンポがいいですね。ピッチングから流れを作るような爽快無双で豪快なストレートです』

 

 

 

柿乃(クソが、どうすりゃいい。ただただ見送るだけの無駄な時間は過ごすな!)

大地(攻略の糸口を掴もうと考えるのもいいが……)

 

 

(勇猛果敢に攻めてこなきゃ、バケモノ(空)に全部呑まれるぞ)

 

 

グッォォオォォオォォオォォオ!!

 

 

ククッ!!

 

 

ズッッッバァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアーーーンンンゥゥゥゥッッ!!

 

 

審判「スウィングアウトォォオ!!」

 

 

 

実況『7番柿乃もアウトコース低めのスライダーで空振り三振ッ!!』

 

 

 

 

 

空(浦山恭介がどうだろうが、オレは負けねぇよッ!!!!)

 

 

グッォォオォォオォォオォォオォォオォォオォォオ!!!!

 

 

ズッッッバァアァアァアァァァアァァアァァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアァァアーーーンンンゥゥゥゥッッ!!!!

 

 

「エースの矜持を持って、ボールをミットに穿つ」

 

 

「それが、オレの仕事だ─────」

 

 

審判「ストラックアウトォォオォォオ!!」

 

 

《 155Km/h 》

 

 

 

実況『最後は8番神奈元の胸元を豪快に抉ぐるインコースへ155キロのクロスファイヤーストレートッッッッ!!!! 成田空、なんといきなり6者連続三振の会心のピッチングゥゥ!!!!』

 

 

 

空「…………よし」

 

 

(上原の応援、しっかり届いてるからな)

 

 

 

ひまり「っ!」

蘭「? ひまり、どうしたの?」

ひまり「う、ううん! なんでもないよっ! さぁ、次はウチの攻撃だよっ!! 咲山君、打ってぇ!」

巴「今、成田のやつこっちに向けて拳向けてなかったか?」

モカ「それを見たひーちゃんが狼狽てるね〜」

つぐみ「は、はは。わかりやすいね」

巴「つぐは人のこといえないな」

モカ「だねぇ〜」

つぐみ「うぐっ!?」

 

 

 

 

大地「ナイスピッチ」

空「お、おう……! オマエもナイスリード!」

大地「ボールも上機嫌だが、表情も随分と晴れやかだな。なんかあったのか?」

空「何か考えてられるほど余裕持って投げてないぞ……?」

大地「……ま、いいや。次の回からもきっちり投げてこいよ。9番からだし、1番松伊さんの前にランナーは溜めたくない」

空「わかってるよ」

 

 

大地「……」

 

 

(今日の空はいつもと違う。これがなんの違和感なのかわからないし、良いものなのか悪いものなのかも判別できないけど、明らかに違う)

 

 

(マウンドでの存在感、強い闘志やサインの頷き方……ロジンバックの取り方なんかもそうだ。どの行為にも確かな違和感がある)

 

 

(本人に自覚があるかどうかはわからないが……)

 

 

(……オマエの心の躍りは、全部ボールに乗り移ってるぜ。気負いすぎてるだけかもしれないし、昂り過ぎているだけなのかもしれない)

 

 

(それでも、エースとしてもう一歩先に進めるかもしれない、と。そんな期待があるのも事実だ)

 

 

 

空「打順、大地からだぞっ! 早く行けよっ!」

 

 

大地(そうだな。俺はテメェがどこに向かおうと、キャッチャーとして支えてやることだけにしよう)

 

 

空「え? 何?」

大地「……別に、なんでもねぇよ。ただ、」

 

 

「────オマエのために先制点ぐらいオレのバットで取ってきてやろうかなってな」

 

 

「だから、この調子で頼むぜ、相棒」

 

 

空「っ、ハハ! 当然だな!」

 

 

 

ヒロインは何処から選ぶべき2

  • アフグロ
  • それ以外は以前の集計結果から選択します
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。