帝国召喚物語 作:abc
西暦2030年4月22日
東京 首相官邸
「新型兵器の破壊力はすさまじいな」
「はい、しかし降伏してきた敵艦の数があまりにも多いことに、対応に少し戸惑っていますがね」
「まあ、そこは戦後に行うとして・・・。今現在、ロウリア王国に対して展開している艦隊は?」
「練習艦2隻はデータが取れたため1度内地で点検などを行っており、代わりに4隻ほどの小規模な艦隊を送っております。」
「空母の運用は?」
「敵の工場や基地の破壊を空軍とともに行わせております」
「分かった。陸軍の方は?」
「数日以内に要塞都市エジェイに敵軍が進行してくるため、その周辺に展開しようとしていますが、どうもその町の将軍が我々を嫌っているらしく、後方で待機していろと、言っているようです。
さすがに我が陸軍としてもそれは許しがたいため、急遽、陸上用大型電磁加速砲や自走砲榴弾砲などを追加配備し、後方支援を完璧に行えるようにしました。」
「分かった。全軍、早期決着を目指してくれ。」
4月24日
要塞都市エジェイ 早朝
「将軍、ロウリア王国軍による奇襲攻撃です!」
寝起きで意識はもうろうとしていたが、部屋の外から聞こえる指示の声や足音でその眠気も吹き飛ぶ。
「何⁉すぐに全軍に向かい撃つように命令を・・・」
「それが、日本軍から『わが軍が敵軍に対し、砲撃を行う。クワトイネ公国軍は砲撃に巻き込まれたくなければ軍を要塞内に入れておけ』とのことです。」
「ふん。やはり手柄が欲しいのか。まあ、わざわざ遠く離れた地まで来たのだからな。全軍に要塞内に入るよう伝えろ!」
日が昇り始めた赤い空、将軍パンドールは丘から、補充を受けてさらに肥大化した10万を超える自軍を眺めていた。
なぜか、ワイバーンはかなりの数が後方に戻されてしまったが、敵軍の数を見るあたり、問題はないだろう。
そう思った瞬間だった。パンドールの耳にかすかに小さな爆発音が聞こえた。はじめは空耳だと思ったが、次の瞬間それが、空耳でないことを知る。
「な・・・何だ!!!???」
味方の中で大爆発が立て続けに起こり、味方が消滅する。そして、小さな爆発が味方をなぎ倒す。
何かが弾け、土煙が晴れると兵士が原型を残さず倒れていた。
「ど、どうなっている!?」
パンドールははじめは何が起こっているのか理解できなかったが、上から何かが飛んできていると察し上空を見上げると、光の矢のような何かが空一面にエジェイの方向から飛んできている。
あるものはそのまま、地面に突っこみ、あるものは空中で爆発し、大量の爆発する何かが味方の兵士たちに投下される。 パンドールはただ、唖然とするしかなかった。
「どうして・・、どうしてこうなったぁぁ!」
MLRS アメリカ合衆国から輸入した旧式の自走多連装ロケット砲。当時の大日本帝国はこれよりも高性能な自走多連装ロケット砲を持っていたが、いつかアメリカが我が帝国の兵器を超えてしまう兵器を開発するかわからないため、調査のため輸入した兵器。
相当な努力の外交の結果、配備という名目で何とか100両を入手出来たが、実際に紛争に使用されることもなく倉庫の中で眠り続けるはずだったが、今回の戦争で帝国としては、はじめて実戦で使用することとなった。
「敵軍の動きは?」
「初めての出来事に驚き、軍隊としての規律が無くなっています。」
「よし、榴弾砲による攻撃を続行、敵が確認できなくなり次第、ヘリを向かわせ降伏勧告を行え。拒否した場合は、機銃掃射を行え。」
数人の新人兵の顔が青くなったが、続けていった
「戦争は、殺すか殺されるかだ。悲しいかもしれないが、敵に戦意がまだあったら、不意を突かれて殺されるぞ。」
言い終わるころには、新人兵たちも再び、元の顔つきになっていた。
4月26日 クワトイネ公国 政治部会
「以上が、今回起こった、ロデニウス沖海戦とエジェイ攻防戦の結果です。」
参加者たちは押し黙る。全員の目の前には見たことのないようなことが書かれている報告書があるからだ。
ロデニウス沖海戦 大日本帝国海軍14隻 そのうち戦闘に参加した艦 2隻
ロウリア王国海軍4000隻
結果 損害 大日本帝国海軍 0
ロウリア王国海軍 約3900隻撃沈 残りはすべて鹵獲
エジェイ攻防戦 大日本帝国陸軍 約2万人 クワトイネ公国軍 4万人
ロウリア王国陸軍 約13万人
損害 大日本帝国陸軍 クワトイネ公国軍 0
ロウリア王国軍 死者約11万人 捕虜2万人
「尚、捕虜に関しては大日本帝国が管理を要求してきております。」
「?日本は奴隷制度がないのに捕虜が欲しいのか?まあ、我が国もそれだけの人数を収容できる施設もなかなかない。ここは日本に任せよう。」
カナタの言葉に全員がうなずく
「それにしても、この報告書が本当なのか怪しくて仕方ありませんな。」
「だが、実際にロウリア軍は上陸作戦も仕掛けてきませんし、新たに占領された報告もない。」
話が行き詰りだしたところで、カナタが話題を変える。
「そんなことよりも、今度は日本軍がロウリア王国首都ジンハーク占領作戦の許可を要求してきた。私はこれを許可してもいいと思う。」
一瞬の沈黙の後、怒号が飛び交う。
最終的にこの作戦はカナタの説得の元、許可され、後日実行されることとなった。
グレートアトラスターをどうするか
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沈める
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沈めない