帝国召喚物語   作:abc

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講和

首相官邸

 

「以上が敵首都占領作戦の結果の詳細です。」

 

「ようやく終戦か。かなり長く感じたな」

 

総理の言葉に陸軍大臣が返す。

 

「ええ。それで、領土の割譲などについてはどうするのですか?」

 

「いきなり併合だとロウリア王国民の不満がたまり、反乱が起きる可能性もある。なので一度、総督府を置き傀儡国としておいておこうと思う。」

 

「分かりました。」

 

5月1日

 

ロウリア王国首都 ジンハーク

 

この日、大日本帝国 クワトイネ公国 クイラ王国とロウリア王国との間で遂に講和条約が結ばれた。

 

内容

 

○ロウリア王国はクワトイネ公国に対し1000000円の賠償金を払い、北東部の1部を割譲する。

 

○ロウリア王国はクイラ王国に対し1000000円の賠償金を払い、南東部の1部を割譲する。

 

○ロウリア王国は大日本帝国に対し5000000000円の賠償金を支払い、逮捕された国王の代わりに、日本の天皇をおく。

 

○大日本帝国はロウリア総督府をロウリア王国におく。

 

○大日本帝国はロウリア王国に復興支援を行う。

 

などの内容が決められた。

 

 

 

グラバルカス帝国 軍情報部

 

「どうやら、こないだの極東で起きた戦争、ロウリア王国が負けたらしい。」

 

「何⁉︎我々情報部の調査だとロウリア王国が余裕で勝つのではなかったのか?」

 

「それが、どうやら我々と同じ転移国家を名乗っている大日本帝国という国が参戦してから形勢が逆転したらしい。」

 

「大日本帝国か。どちらにせよ、我が国の敵ではないだろう」

 

「だろうな」

 

 

 

半年後

 

 

「ここジンハークも昔と随分変わったなあ。まだあの戦争から半年しか経ってないというのに…」

 

1人の老人が、そう呟く。

 

ここ、ロウリア帝国はこの半年間の間にクワトイネ公国以上の変化があった。

 

まず、ロウリア帝国は戦後、総督府によりすぐに大東亜共栄圏に加盟をした。すると、大日本帝国の呼びかけで全ての加盟国から大量の支援金が送られてきたのだ。

 

これにより、資金難だったロウリア帝国の状況は変わり、首都での高層ビル街の建造、企業への多額の融資、高速道路、鉄道の整備などにより経済は一気に向上。GDPも急成長し、賠償金の支払いもクワトイネ公国とクイラ王国に対しては終わり、日本へも、毎月、返済している。

 

そして先月、ロウリア帝国で初めての上院、下院での選挙が行われた。

今は総督府はロウリア帝国政府に政治を任せている状態で形式上存在しているようになっている。

 

軍に関しては憲法改正により、30万人以下に制限され、更にロデニウス3カ国でロデニウス同盟を結び、有事の際は連携できるようになっている。

 

老人はかすかな寂しさを抱きながら中央の高層ビル街を見ていた。

 

 

 

西暦2030年11月1日

 

「只今より閣僚会議を始める。まずは海軍大臣、報告を。」

 

「はい。現在海軍は、ロデニウス、そして転移してきたユーラシア大陸の海域を八つに分け、第2〜第9艦隊が展開しています。海上保安庁のほうも、ロデニウス、ユーラシア大陸を囲むように、常時展開しています。」

 

「次に、陸軍大臣」

 

「陸軍は現在、総督府の権限を使い常時、ロウリア帝国の監視を行っております。現在、パーパルディア皇国に内通していると思われる者を数十人ほど捕らえております。」

 

「分かった。捕まえた者の処遇に関しては陸軍に一任する。さて、我が帝国は現在、ロウリア王国に勝利した事で国際的にも少しだが、認知させることが出来た。しかし、我が国を弱小国と思い込み喧嘩を売ってくる国家もこれから現れてくるだろう。

軍の情報部によれば、この近くにパーパルディア皇国という列強国が存在していることが確認された。もしこの国家が我々に対し敵対的であれば、それを利用し戦争を仕掛ける。勝利すれば我が帝国の国際的な地位の向上も図ることが可能だ。」

 

ここで農林水産大臣が発言する。

 

「待ってください総理。それはすなわち、再び我が帝国は脅威に立ち向かなければならないのですか?先の戦争は文明がかなり劣っていたから圧勝出来たものの、次の相手は列強国ですよ。最悪、死者が出る可能性もあります。そうなれば、野党からの批判は避けられませんよ。」

 

「我々だってそれくらいの対処法くらいは考えてある。仮に戦争になれば、我が帝国は現在量産中の無人兵器を投入する予定だ。」

 

無人兵器という言葉に、一同が騒つく。

 

「総理、無人兵器は公式にはまだ発表されておりませんので我々はあまり詳しくありません。出来れば説明をして欲しいのですが。」

 

「そこは、我々がしよう。」

 

陸軍大臣が発言する。

 

「現在、秘密裏に生産中の『零式無人戦闘兵』を量産中です。この兵器は名前の通り無人で遠隔操作、又は搭載している人工知能により制御されます。大きさとしては高さ約2m重さ70キログラムほどです。最新型のパワーユニットの搭載により、速度は最大で15km近く出ます。装備している銃は、機関銃を改造した『30式小銃』です。そして、『零式無人戦闘ヘリ』です。こちらも名前の通り遠隔操作、又は人工知能により制御されます。対艦、対地、対空ミサイルを装備可能で、機銃も4基装備可能で、制圧戦にはもってこいの優れものです。」

 

「ですが、戦争をこんな短期間に何度もするというのは…」

 

「これを見てくれ」

 

総理がそういうと、設置されていたプロジェクターが起動し、いくつかの画像が表示された。

 

「この世界の列強国などの国々は古の魔法帝国という古代文明の残した遺跡から兵器などを開発しているのは知っているな。そしてその魔法帝国は何千年も前に神に喧嘩を売ってしまい、逃げるために別世界に転移したという。

その魔法帝国が我々の調査によると、間も無くこの世界に戻ってくるというのだ。」

 

部屋が再び騒つく。神にケンカを売るような国が再びこの世界に現れる。何が起こるか分からないのだ。

 

「この事態は我が帝国や大東亜共栄圏の国々だけでなくこの世界が一体となって対処していかなければならない。その為には、我が帝国が他国を先導していかねばならない。だが、今のような状態では我が帝国は相手にされないだろう。一刻も早く我が帝国は国際的に優位な立場につかねばならない。その為には、他国の犠牲はつきものだ。だがどうせなら、同情しにくい国がいいだろう。それに当てはまるのがパーパルディア皇国だ。あの国は自分よりも弱い国に奴隷を差し出すよう要求したり、属国になれと命令をしているようだ。そういった国は後々の魔法帝国と戦う時に障壁となったりする可能性がある。我々にはあまり時間が残されていない。ここは一刻も早く、帝国、いや世界の為に動こうではないか。」

 

グレートアトラスターをどうするか

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