この素晴らしいキャラ達に祝福を!   作:めむみん

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アイリス様お誕生日おめでとうございます!!
アニメで登場する日を心待ちにしています!



書き直しをした為間に合わずいつも以上に下手なモノになり、すみませんでした!

前略部分を更新しました。


変わらぬ想い

-KAWARANUOMOI-

 

この一ヶ月俺はクレアと文通を続けていた。

理由は妹の誕生日パーティーをどうするかについて決める為だ。

みんなの意見を合わせて順調に計画は進んでいる。

一週間後が楽しみだ。

何故俺が参加できるかって?

それは俺が誰でもない魔王を倒した勇者だからだ。

最近はモテて辛いんだよな。

イグニスさんが禁止令を王様に出して貰ったにも関わらず、毎日王都や他国から貴族や王族が少なからず来るし、街を歩いていると声かけられるし、この前なんてレインの所がうちの娘をお願いしますってやって来たしな。

レインは全力で諦めるよう両親を説得してたけど。

そしてそれを全部めぐみんに寝る前に報告しなければならない。

これが辛い。

好きな子にナンパされた数を教えて縁談をどのように断ったか話すってどう考えてもおかしいと思う。

しかも未だに仲間以上恋人未満なんて言う曖昧な関係のままだ。

まあ、俺がヘタレるのが悪いんだけども。

話を聞いているめぐみんはいつも暗い感じで、反応もへえーとかそれで?とか冷たい感じだ。

引き籠もったら楽なんだろうけど、それだと普段から機嫌悪くなるから出来ない。

めぐみんと一緒に居ればいいってか?

あいつとデートするのはそりゃ楽しい。

でも、毎日やったら俺が持たない。

もう心臓がそれこそ爆裂しそうになるし、いい感じになったと思ったらお預け食らったりするから週一が限界。

全く進展のない俺達はどうすればいいのだろうか。

という事で俺は最も尊敬する友人を訪ねた。

 

「・・・あの、カズマさん?それで今日は惚気話と自慢話をなさりに来たのですか?」

「違うって、俺が今後どうすれば良いのか共通の友達であるゆんゆんに聴きに来たんだ。話の流れで分かるだろ?」

 

俺らの事詳しく知ってて応援してくれているのはゆんゆんだけだ。

他に相談出来る人が居ない。

バニルとかは論外だしな。

ウィズは根掘り葉掘り聴かれて恥ずかしい。

 

「すみません、分かりませんでした。でも相談には乗ります。だって友達ですから!」

 

・・・何だか悪い事してる気がしてきた。

何もしてないのに。

 

「ありがとう。それで具体的には何をすべきだと思う?」

「告白しましょう。二人が付き合っている話が公になれば縁談の話は今より減るでしょうから」

 

確かにゆんゆんの言う通りだが、出来れば苦労しない。

 

「・・・告白はしようとはしてる。でもいざって時に出来ないんだ」

「カズマさん、そこは甲斐性の見せ所ですから頑張ってください」

 

俺がヘタレだってめぐみんから聞かされてるんだろうな。

俺ってそこまで甲斐性なしに見えるか?

 

「ゆんゆん。違うんだ。さっきも言ったろ?そう言う雰囲気になるとな決まって何かしらの邪魔が入る呪いにかかってんだよ。だからしないんじゃなくて出来ないんだ」

「・・・めぐみんの実家で二人で閉じ込められたら確実では?」

 

ゆんゆんってこうなんだろう?

言う時はズバッと言ってくるからびっくりする。

というかゆいゆいさんが俺たちを閉じ込めてるの知ってるのか。

 

「それは勘弁してくれ。確かに一番確実なんだけども」

「いっその事押し倒してみるとかはどうでしょう?」

 

この子は何を言っているのだろうか?

 

「ごめん今なんて?」

「えっとですから押し倒してみるのはどうかと」

 

少し照れながら話すゆんゆん。

当事者じゃないからって言いたい放題だなおい。

 

「出来る訳ないだろ。それで嫌われたら立ち直れねえよ」

「めぐみんなら喜んで受け入れると思いますよ」

 

実際そうなんだろうと思ったりもするが、だからと言ってやる訳にはいかない。

もしもの可能性がある。

めぐみんはムードがどうとかいつも言ってるしタイミングを誤ることが一番の課題だ。

 

「取り敢えずそっち方向はなしで頼む」

「では、誰にも言わずに二人で何処か遠い街でデートというのはどうです?」

 

確かに、ありなのだが。

前回それでミツルギに会って面倒だったしな。

 

「いいと思う。他にも何かないか?」

「そうですね。あっ、なんの脈絡もなくプロポーズすればいいのでは!」

「それ試したら、あいつ寝てたんだよな。でもその二つまたやってみるわ」

 

そう簡単にはいかないか。

今日は意見交換で終わりそうだな。

 

「後は」

 

ここで区切りを付け黙り込むゆんゆん。

そこまで悩むならもう諦めてくれてもいいのに。

いい子だなと思って顔を見ると、ゆんゆんは恐怖に支配されていた。

そして後ろには当然あいつがいる訳で。

 

「・・・」

 

振り向くと無言でやばいオーラを放ってるめぐみんがいた。

俺と目が合うと少し微笑んだのだが、それがまた怖い。

 

「カズマ、クレアから手紙が届いてましたよ。では私はこれで。カズマとのお茶楽しんでくださいね。ゆんゆん」

 

めぐみんはそれだけを告げて去っていった。

最後のが一番怖かった。

何処からどう見ても笑顔なのに、殺気を放ち続けていた。

これが浮気だったら何されてるか分からない。

 

「・・・ゆんゆん。今日はここまでにしよう。後は俺が何とかしとくから。今日はありがとう」

 

未だに怯えていたゆんゆんは何か言おうとしていたが聞かずにお代だけ置いて俺はめぐみんを追った。

 

 

 

「待ってくれ!めぐみん!」

「何ですか?デート続ければいいじゃないですか」

 

早く誤解解かないとまずい。

あの日帰ってきた時の感じと同じだ。

 

「いや、あれは」

「別に私はカズマが誰と何してようが構いませんよ。ほら続きを楽しんで来てください。私は帰るので」

 

だめだ。

話を聞く気がない。

だからといって諦めはしない。

 

「待てって!」

「しつこいですよ!離してください!」

 

うっ、ここまで拒絶されるといくら冷めた目に慣れてると言ってもきついな。

 

「しつこくて結構だ。でも離さないからな。話聞いてくれるまでは」

「・・・分かりました」

 

諦めたのか、暴れるのを辞めた。

静寂が訪れ、また恐怖が支配し始めた。

 

「ゆんゆんと、一緒に居たのは、・・・」

「デートでしょう?分かってますよ。でそれがどうかしましたか?」

「違う!俺はお前にプロっ、」

「ぷろ?何ですか?何が言いたいのかさっぱり分からないですよ」

 

危ない言ってしまう所だった。

でもこれってどう言い訳すれば・・・

 

『なんの脈絡もなくプロポーズすればいいのでは?』

 

よし、ここはゆんゆんの言っていた案で行こう。

それにこれ位しないとめぐみんの怒りが収まりそうにない。

 

「めぐみん!俺はお前の事が、」

「カズマさん!お釣り忘れてますよ!」

 

こんな事だろうと思ってたよ。

ちくしょおおおおお!!

 

「・・・カズマ。帰りましょう。続きはその後に」

 

めぐみんは言い終えると帰って行った。

さっきまでの暗いオーラは消えていた。

取り敢えず助かったのか?

 

「あの、大丈夫でしたか?」

「おかげさまで、何とか」

 

邪魔されたようで助けられた。

そんな複雑な気分で、ゆんゆんからお釣りを貰った俺はめぐみんの後を追って帰った。

 

 

 

屋敷に着くと玄関でめぐみんが待っていた。

相変わらず表情は冷たいままだった。

 

「ただいま」

「おかえりなさい」

「・・・」

「・・・」

 

気まずい。

何か話題は・・・

 

「そ、そう言えばクレアから手紙って言ってなかったか?」

「これですね。どうぞ」

 

多分俺を見つけたらそのまま話をするつもりだったのだろう。

ローブの中から手紙が出てきた。

 

「なあ、一人で見て欲しいってあるんだが」

「そうですか、では話はまた後で」

 

クレアには感謝だな。

そう思って手紙を開けた瞬間。

眩い光とともに俺の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

それは突然起こった。

私が先に部屋に戻ってから数分後。

カズマの叫び声が聞こえた。

何事かと見に行くとそこには一枚の紙だけが残されていた。

サトウカズマは王家が預かった。

ただそれだけが書かれている。

私が呆然としていると玄関が勢い良く開かれた。

そちらを見るとダクネスとクレアが息を荒くして立っていた。

クレア曰くこれは偽造された物だと言う。

ダスティネス家との会食中に今回は直接渡す予定で送っていない手紙が届いたと知ったらしい。

すぐにでも王都に向かおうとテレポート屋に向かうも臨時休業で行けず、ゆんゆんもあの後里に戻ってしまったので何も出来なかった。

クレアの魔法使いは何でも臨時の人でこの作戦の関係者だったのか消え去っていた。

ここまで偶然が重なるとすべて仕組まれていた必然だと気付く。

後は城に残っているレインに託すしかない。

それでも私達は何か手段はないかと模索するのであった。

 

 

 

 

 

目が覚めると何だか見た事のある天井だった。

そう、確かこれは……

 

「・・・おにい……きて!」

 

我が妹アイリスの部屋だ!

見た事ある訳だ。

・・・何で俺ここで寝てんの?

確かゆんゆんに相談に乗って貰って、めぐみんに見つかってそれで・・・あっ、手紙か!?

あれを開けた途端に意識飛んだからな!

 

「アイリス様、朝食で・・・さ、サトウ殿!?如何してここに?」

「信じて貰えないだろうけど、目が覚めたらここで寝てた」

 

クレアに見つかったら何されるか分かったもんじゃない。

レインで助かった。

 

「・・・嘘はついてないようですね。取り敢えずここを出て話しましょう」

 

アイリスと話したい所ではあったが、状況確認の必要もあるし、レインの指示に従って部屋を出た。

その後はレインの部屋に通された。

 

「何があったのか教えて頂けませんか?」

「いや、うーん。多分あれ偽物なんだろうけど、俺宛にクレアから手紙が届いて、中身を確認しようとしたら閃光と共に気を失ったんだ」

「なるほど」

 

レインは何かを知っているようだった。

とは言っても困惑の方が大きいようだけど。

 

「このままだとカズマ殿が危険です。取り敢えず私の家に移りましょう」

「危険と言うと?」

「実は、王族派貴族の中に勇者の血をどんな手を使ってでも取り込まないといけないと言う、強行派閥がありまして」

 

そう言えば魔王を倒した勇者は王女と結婚出来るんだっけか。

それを強制的にさせる為の工作活動が行われたってことだな。

 

「今回の件もその派閥が動いたと?」

「恐らくです。派閥と言ってもごく少数なので、放置していたのですがこんなことになり申し訳ないです」

 

なるほど、タカ派が多い訳じゃないのか。

 

「分かった。レインが謝ることじゃねえよ。でもどうやって出るんだ?」

「それなら大丈夫です。テレポートを使います」

 

こうしてレインの家に退避した訳だが、俺たちはある事を忘れていた。

それは……

 

「お嬢様がカズマ様を連れて帰られました!」

「旦那様に早くお取次ぎを!」

「カズマ様、お嬢様をよろしくお願いいたします!」

 

そう、家の者達が俺らを引っ付けようとしていた事だ。

慌ただしく使用人達が荷物を受け取ると屋敷の中へと戻って行った。

 

「サトウ殿、すみません」

「・・・いや、仕方ないって俺も忘れてたし、それに前にもこんな事あったしな」

 

めぐみん家に着いて、扉が開いてめぐみんに似た可愛い子が出てきたと思ったらびっくりだった。

あの時のひょいざぶろーさん怖かったな。

お金の話したら手のひら返しが凄かったけど。

 

「そうなのですか?」

「めぐみんの実家でも色々あってこんな感じだった」

 

こんなのばっかりだよな。

まともに迎えられた試しがない。

 

「カズマ殿も大変ですね」

 

うっ、苦労を分かって貰えると嬉しい。

心が洗われるみたいだ。

めぐみんがいなかったら、このまま結婚してる自信がある。

 

 

 

屋敷に通されてから何とか誤解を解き、泊めてもらう事になったのだが、またしても問題が起こった。

凄いデジャブなのだが、俺はこの程度ではもう驚かない。

 

「か、カズマ殿!?どどど如何して私の部屋に!?」

「執事さんにここですって言われたんだが」

 

嫌な予感がする。

多分この後扉の向こうから声がするんだよな。

 

「『ロック』」

 

やっぱり。

さてと、俺の寝る場所は・・・

結構あるな。

ベッドが四つもある。

 

「あ、あのう?カズマ殿?如何して落ち着いていられるのですか?」

「だって何回もめぐみんと閉じ込められたし、その時は布団一つしかなかったし、ダクネスとも色々あって手錠つけたまま寝てたこともあるし、これだけベッドがあれば焦る事ないかなって」

 

自分で言っといてなんだけど俺何言ってんだろ?

急に恥ずかしくなって来た。

ダクネスとの話は余計なこと言った気がする。

 

「・・・ララティーナ様とはどのようなご関係で?」

 

そりゃあ気になるよな。

だって手錠つけて一緒に寝るって明らかに変だ。

 

「あいつにファーストキス奪われた関係だけど、付き合ってはないし、手錠は俺に納税させるために逃げないようにつけて、鍵が見つからなくて仕方なくだからな」

「えっと、キスをされたのですか?」

「俺が目を閉じて殴られるの待ってたら、不意打ちでやられたんだ」

 

あの時の感触は凄く良かった。

 

「なるほど、ではめぐみん様との関係は?」

「仲間以上恋人未満って言う中途半端な関係だな」

「めぐみん殿の事はどう思っておられるのでしょう?」

 

嫌だなあ。

ウィズにもよく聴かれるけど、この感じにはまだなれない。

さっきダクネスの話の時に聞かなかったのにここで聞いてくるあたり、気付いてるのかもしれない。

レインはあまり会わないし、言ってもバラシはしないだろうからいいか。

 

「・・・好きだよ。勿論。異性として。でも中々告白出来なくて困ってるんだよな」

「そうですか。告白頑張ってくださいね」

 

また応援者が増えた。

喜ばしい事だ。

 

「所でこの部屋って如何してベッドが四つもあるんだ?」

「それはアイリス様が我が家に避難した際、護衛を含め寝られるようにと緊急時の備えです。カズマ殿はこちらを使ってください。訓練でもこのベッドはまだ使ってないですから」

「ありがとう」

 

王族の避難経路や隠れ家としての機能。

常に護衛をしている者の家だからこそ出来る計画。

流石だな。

そんな事を考えていると気付けば眠りに落ちていた。

 

 

「・・・カズマ殿にはもう相手がいたのですね」

 

言ってレインはある一点を見つめ、深くため息をついた。

 

 

 

翌日目を覚ますと目の前にレインが居た。

 

「おはようございます。もうお昼ですが」

「おはよう。で何してたんだ?」

 

まさか俺が起きるのを待っていたとかじゃないだろうし。

 

「この部屋から出られないので暇つぶしにカズマ殿の寝顔を観察していました」

 

・・・朝もロックされてるってゆいゆいさんよりやばいなレインの親御さん。

てか寝顔観察されてたの恥ずかしい。

 

「この後はどうする?」

「私はそろそろアイリス様の護衛がありますので王城に向かいます」

 

レインがここに居てクレアがアクセルなら誰が見ているのだろう?

 

「じゃあ俺も行っていいか?ちゃんとアイリスに会いたいからさ」

「ではこの鎧を着てついて来てください。これならカズマ殿とは分からないでしょうから」

 

こうして俺は妹と再開する事となる。

 

 

 

「お兄様!昨日は何があったのですか?」

「いや、まあ色々あってレインに助けて貰ってな」

 

王族派貴族に拉致られて、アイリスの部屋にいたなんて言える訳ないしな。

 

「・・・レインがお兄様と一夜を過ごしたと言う噂は本当だったのですね」

「あ、アイリス様!?何処からその情報を!?」

「新聞です。やっぱり事実だったのですね」

 

マスコミとか盲点だった。

レインが否定しなかったのも不味い。

 

「ご、誤解ですよ!カズマ殿を我が家で一時的に保護しただけでして」

「そうそう、レインと閉じ込められて、一緒に寝させられた以外は何も無かったから安心しろ」

「か、カズマ殿!?」

 

あっ、しまった。

余計な事を言ってしまった。

俺こっちに来てから不要なこと言い過ぎな気がする。

 

「た、確かに同じ部屋で寝たけど、何も無かったからな!エリス様に誓って!」

「はあ、何も無かったようですね」

 

信じて貰えて良かった。

・・・そう言えば俺ってこの後どうなるのだろうか?

 

「お兄様、また遊んでくれませんか?」

「おう、任せとけ!」

「レインも一緒に遊びましょう」

 

アイリスも何があったのかは察しているのかもしれない。

流石は王女様であり、俺の妹だ。

 

 

 

「次はレインの番ですよ」

「はい」

 

レインは言われるままカードをとった。

そして、何となく分かるババの持ち手。

恐らくアイリスだろう。

レインは俺がジョーカーを引かないと分かっているから、自身がジョーカーを持った時点で負けだと確信し、アイリスが負けることはないと安堵している。

レインは揃わなかったのか俺にカードを差し出した。

 

「・・・カズマ殿、どうぞ」

「おう」

 

この感じはまだアイリスかな。

よし、揃った!

これであと一枚だ。

 

「アイリス、ほれ」

「これです!」

 

ペアを見つけたのか喜びながらレインに手札を向けた。

これ誰が持ってるか分からなくなってきたぞ。

そろそろ警戒した方が……

 

バンッ!

 

「アイリス様ご無事です、か?」

「カズマ大丈夫です、か?」

「カズマ大丈夫、か?」

「カズマあんただけ贅沢三昧なんてずるいわ!私も交ぜなさいな!」

 

一人変なのがいたが、みんな俺らを心配して来てくれたようだ。

見ての通り全く問題はないわけだけど。

 

「俺もアイリスも無事だぞ」

「何やってるんですか?私達が必死になってここまで来たと言うのに」

「貴様!アイリスさまと遊んでいるとは何事だ!」

 

散々な言われようだが、俺は悪くない。

だって来たくてここに来たわけじゃないし、時間つぶしに遊んでただけだし。

 

「・・・一つ言っておくけど俺が一番の被害者だからな?」

「それはそうだが、何が起こったのだ?状況の説明をだな」

「簡潔に言うと気付いたらこの部屋にいて、その後レインの家で保護してもらってた」

 

一晩泊めて貰っただけだけど、王城で泊まるよりは安全だったはず。

 

「この新聞記事にある通りで、あっ、レイン何するんですか!」

「アイリスそれは不味い!レイン燃やせ!」

 

言われてレインはライターで新聞を焼却した。

ライターは王都でも普及してるらしい。

ここまで売れてるなら印税方式にすればよかったかもな。

 

「何を燃やしたんですか?」

「何でもないから、それよりも早く帰ろうぜ。ちょむすけとゼル帝にエサやりたい」

「怪しいがまあいい。レイン、カズマが世話になったな」

「いえ、成すべきを成しただけです」

 

と挨拶にみんなが気を取られている間に、俺はクレアに近付いた。

 

「アレの準備は出来てるのか?」

「もちろん。つかお前ちゃんとしろよ。気付いたらアイリスと結婚してる所だったぞ」

「それについては私のミスだ。レインがいるからと安心してしまってな」

「実際レインに助けられたからそれもそうか。で、俺は会に参加しても問題ないのか?」

 

派閥争いに巻き込まれてる状態だし、俺が居たらまた何かしらのアクションを王族派貴族の過激派が何か仕掛けてくるかもしれない。

 

「ああ、腐っても王族派の貴族たちだ、式典中に問題を起こすとは考えられない」

「そうか。物はダスティネス家名義で届くことになってるからな」

「分かった。アイリスのこと頼むぞ」

「言われるまでもない」

 

クレアは妹を託すにあたって一番信用がおける。

レインの方が安心はできるけど、熱意が違うからな。

 

「皆さんお帰りですよね。テレポートでお送りしますので、外へ」

 

と俺たちは家に帰り、王女生誕式典までの間の準備を進めるのであった。

 

 

 

時は流れアイリスの誕生祭前日。

アクセルの街は活気に溢れていた。

ダスティネス家主催のこの催しは、ベルゼルグ全土に知れ渡り、各地から人が押し寄せている。

そんな中、俺はアクアと共に拘束されていた。

 

「おい!誰か開けてくれ!明日は俺の妹の誕生日なんだって!」

「そうよ!妹の誕生日を祝わせないなんて酷いわ!カズマさんが可哀想よ!」

 

俺達が捕えられているのは、式を成功させる為だとかダクネスが言ってた。

ここまで計画したの誰だと思ってんだって話だよちくしょう!

めぐみんもダクネスに肯定的だし、俺らの味方って言ったら、コイツしか居ない。

 

「そうだ!そうだ!俺みたい何かした訳でもねえのにカズマ達が捕まってんのは変だ!ダチを解放しやがれポンコツ警察!」

「ダスト!お前は黙ってろ!黙っていれば直ぐに出られるぞ!」

「・・・」

 

これで味方は居なくなったな。

くそっ!

もっと早く陰謀に気付いていれば。

皆より先にアイリスに合わせようなんて言うから、付いてったのに直ぐに捕縛ってなんだよ。

こんな事ならもう明日にならなくていいわ。

 

 

 

誕生祭当日、早朝。

めぐみんが迎えに来てくれた。

曰く、アイリスが寂しがるだろうから仕方なくだと言っていた。

でもこれダクネスは知らないだろうな。

と思いつつも俺とアクアは屋敷に戻り、プレゼントの用意をした。

そして始まる妹の誕生祭!

 

『皆様お集まり頂き、ありがとうございます。只今よりアイリス王女の誕生祭を執り行います。司会は・・・』

 

アナウンスと共に街全体が湧いた。

某遊園地のパレードみたいな行列が入ってきた。

それを三人で眺めていると、レインがやって来た。

レインが迎えに来てるってことは俺とアクアの不当逮捕はダクネスの独断だな間違いない。

 

「みなさん。今日はありがとうございます。これからダスティネス家に向かいますので、ご乗車ください」

 

こうして俺達は会場入りした。

 

 

 

「カズマ!?それにアクアも!?めぐみんこれは一体どういうことなんだ」

「・・・アイリスが可哀想だと思いまして」

「はあ、分かった。来てしまったものは仕方ない、二人ともお願いだから変な事はするなよ?」

 

俺らが応えようとした時。

アイリスと白スーツが入ってきた。

一番の黒幕と思ってたクレアが驚いてないし、完全に独断だな。

帰ったらダクネスが泣いていやがることしよう。

 

「お兄様!!来てくださったのですね!!」

「当然だろ!お誕生日おめでとう!これお兄ちゃんからのプレゼントだぞ」

「ありがとうございます!!お兄様!!」

 

俺があげたのは手作りミサンガだ。

アクアとエリスの髪も使ってるからほぼ間違いなく願いが叶うだろう。

これでアイリスが自由に行動したいって言うのが、実現出来ればいいのだが。

兎も角、喜んでもらえて良かった。

 

「アイリス、おめでとうございます。私からは眼帯です。あと、お兄様お兄様うるさいですよ!」

「ありがとうございます。お揃いの物を付けるの夢だったから凄く嬉しいです!あと、お兄様はお兄様です!」

 

また二人の妹枠争いが始まった。

めぐみんは最近、ロリ枠兼嫁枠になりつつあるから妹枠である必要ない気がするけど、譲れない物があるらしい。

 

「二人を見てるとほっこりするわ。私からはこれよ。私が見つけた中で一番綺麗な石よ!」

 

こいつ、金ないからってそれはないだろ。

と思ったのだが、実物を見るとそうでもなかった。

本当に綺麗で宝石みたいな石だった。

アイリスも気に入ったのか大事に蔵っていた。

 

「アイリス様、私からは首飾りを。私が採ってきた宝石で作らせた物です」

「ララティーナもありがとう!」

 

本名呼びにダクネスは照れていたが、アイリスは特に気にしていなかった。

と言うか気付いてない。

 

 

 

プレゼント渡しが終わると話せる機会は無くなり、晩餐会でやっとゆっくり話せる時が来た。

 

「お兄様、少しよろしいでしょうか?」

「嗚呼、俺も話がしたかった所だ」

 

クレアとレインが見ていて止められないかと思っていたが、そんな事もなかった。

あの二人、特にクレアはどうしたのだろう?

いつもなら止めにくる展開だろうに。

さて、魔王戦の話とか何処から話そうか。

 

「お兄様、好きです。私と結婚して頂けませんか?」

「実はアクアが・・・・・・今なんて?」

「私と結婚して頂けませんか?」

 

聞き間違いではなかったようだ。

 

「結婚って藪から棒に如何した?」

「如何したではありません。魔王を討伐した勇者は、王女と結婚出来るのですからお兄様いえ、勇者カズマ様にお願いしているのです」

 

思いもよらない告白。

凄く嬉しい。

でも苦しい。

あの時と同じだ。

いや、それよりも酷いかもしれない。

相手は王女様。

しかも全く知らない相手ではなく、妹みたいに可愛がってきた子だ。

断る理由なんて普通はない。

でもやっぱり俺には無理だ。

如何してもあいつが脳裏に浮かぶ。

ここで断られ悲しむであろう少女の姿よりも、見たくないあいつの泣き顔が。

 

「・・・ごめん。それは無理だ。俺は」

「謝ることはありませんよ。カズマ様は、やはりめぐみんさんが好きなのですね」

「・・・嗚呼。昔の俺だったら手を取ってただろうけど、もう俺の中であいつはかけがえの無い存在なんだ」

「カズマ様、私とめぐみんさんの二人と結婚しても良いとなっても私とはダメですか」

 

この国は一夫多妻制ではないが、アイリスの本気度が伺える。

でもこれを受け入れる訳にはいかない。

 

「ごめん。それも出来ない。好きって言ってくれたのも今のも凄く嬉しい、嬉しいけど。それじゃあダメなんだ。何がって言われるとあれだけど、そのほら」

 

ああもう、語彙力の低さが恨めしい。

 

「大丈夫です。お兄様の気持ちは分かりました。さっきの事は忘れてくださいね。では私は戻ります」

 

涙を必死に堪えて、取り繕った笑顔で別れを告げると、アイリスは席へと戻って行った。

引き留めたい気持ちに押されかけたが、後ろに居たクレアとレインを見て何とか制止出来た。

二人は分かっていて見ていたのだろう。

・・・後でクレアに殺られないか心配になってきた。

どうしよう。




前略部分も今の分も後でちゃんと書き直すので許してください!
あと誕生日なのに悲しい思いさせてごめんなさい。
-追伸-
無事に更新できました。
前略部分の更新忘れてたわけじゃないですからね?

カズマさんの誕生日話は誰視点が良いかについて

  • カズマ視点(天界)
  • カズマ視点(討伐後)
  • ヒロインズの誰か視点(天界)
  • ヒロインズの誰か視点(討伐後)
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