幻想入り物語   作:MUGENNNO

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21話

次に目が覚めると、ミーンミーンとセミの鳴き声が聞えてくる畳の上、

 

まだ半分眠っている意識の中、会話が聞こえてきた

 

「ねえ霊夢、このスイカ食べていい?」

 

「ダメよ、それはちゃんと川で冷やしてから」

 

「えーー、じゃあさっさと持っていったら良いのに」

 

「今は掃除中でしょ、それに明後日には夏祭りで屋台の申請書も受け取らなきゃならないし、もう勝手に出せばいいもの、」

 

「なんでそうしないの?」

 

「魔理沙がそうした方が良いって聞かないからよ、何企んでるか知らないけど」

 

「へえーそうなのか、じゃあさこれ私が冷やして来ていい?」

 

「いいけど、ちゃんと流されないようにしなさいよね」

 

「わかったぞ霊夢、ちょっといてくるね」

 

タッタッタッと駆け出して行く足音がとおのいていった

 

「この暑い中元気ねえ萃香(すいか)は、さって私は少し休憩でもしようかな、」

 

もう一人の足音が近づいてくる、あとは水の音、コップに水を入れている音か?

 

ゴク、ゴク、ゴク、勢い良く飲み物を飲み込む音が聞こえてくる。

 

意識が戻って来たのか、さっきまで感じなかったが、

 

暑い、

 

8月中旬ぐらいの暑さが徐々に体に感じてくる、

 

「ふうー、全く夏ももう終わりなのに何でこんなに暑いのかしらね、はぁー、全く嫌になちゃうわ、そして、なんでそこでぶっ倒れている子供まで見なきゃいけないのよ、まあ、野垂れ死にされる方が年度臭いかいいけど。」

 

すんません、

 

まだ起きる気力がないので心の中で謝る

 

「さてと、もちょっと頑張るか」

 

ある程度の愚痴を吐き、その霊夢と呼ばれていた女性をどこかに行ってしまった

 

 

 

 

 

 

しばらくして

 

 

 

 

「ごきげんよう、霊夢」

 

聞き覚えのある声が微かに聞こえてきた、

 

この声は、

 

「あら、咲夜じゃないどうしたのこんな昼間に、さぼり?」

 

ヤバイ、咲夜さんだ、

 

紅魔館関係の人には絶対に見つかるな、そう紫さんに言われたことを思い出す、

 

逃げなきゃ

 

衝動的にそう思った

 

さっきまでのリラックスした体を無理やり起こす

 

バレないように、何処かに隠れないと

 

 

 

「なわけないでしょ、貴女じゃあるまいし」

 

「だったら何の用よ?」

 

「人を探してるわ、こう背がこれくらいの外の世界から来た少年なんだけど」

 

「ん?、その子なら居間で伸びてるわよ、熱中症かわからないけど階段下で倒れてたから運んどいたの」

 

「よくやったわ霊夢、それじゃその子を回収していきますね」

 

「ちょっと待ちなさいよ、貴女その子とどういう関係なわけ?」

 

「いえ、特には、しいて言うなら不法侵入者ですかねぇ」

 

「は?」

 

「いえ、まあ、彼は勝手に紅魔館に侵入し、そして勝手に脱走した不届きものですからね」

 

「あー、とんだ命知らずねあの少年は、いいわ事情は分かったから持っていきなさい」

 

「では上がらせてもらいますよ」

 

 

足音が再び近づいて来る、今度は二人、

 

 

そのころ俺は押し入れの中に身を忍ばせていた

 

扉の隙間から外の様子を覗き見る、

 

「あれ?」

 

「どうしました?霊夢。」

 

「いや、さっきまでそこで伸びてたんだけど」

 

「いなくなったと」

 

「ええ」

 

「.........」

 

「.........」

 

二人の間に気まずい空気が流れる

 

「えっと、一緒に探しましょか?」

 

 

「いいえ、大丈夫ですわ」

 

襖越しからでも感じることができるこのピリピリした空気、

 

顔色は変わっていないが、咲夜さん、ちょっと怒ってるみたいだ

 

「私の声に反応して森へ逃げたのか、それともこの部屋のどこかに隠れたか、、見つけた」

 

「へえっ」

 

さっきまで襖の中から咲夜さんを見ていたのだが、いつの間にか面と向かっている

 

「探しましたよ」

 

「ど、どうも咲夜さん、こんな所で会うとは奇遇ですね......」

 

「ええ全く奇遇ね」

 

氷のように冷たい雰囲気に俺の全感覚は刺激され、鼓動も自分でも聞こえるくらいに大きくなる

 

「色々言いたい事もありますが、まあまずは先にお嬢様に詫びてもらいましょうか」

 

「俺だって、レミリア様には謝りたいですよ、でも出来ないんです、」

 

「それを許さない人がいるって事?」

 

「....」

 

「例えば、紅魔館関係の人に関わるな、と言われたとか」

 

「.....」

 

 

「だんまりですか、分かりました、では」

 

次の瞬間、首筋に衝撃が走る

 

「ッッッ!!」

 

「あら、あなた今何かしましたか?」

 

「ああ、種は明かしませんが」

確かに首筋に衝撃は走ったが無意識のうちに防いでいたおかげで意識までは持っていけなかったようだ

 

「厄介ですね、どうしましょうか」

 

ヤバイな、どうしようか防いだとは言え結構痛かったし、よしここは逃げるしかないよな、

 

「咲夜さん、ごめんなさい!!」

 

俺はとっさに机の上にあったやかんを咲夜さんに投げつける、

 

それと同時に俺の体と重なるようにバリアを展開する、

 

すると俺は勢い良くバリアからはじき出され、一瞬で天高く舞い上がった。

 

さながらゲームのバグ技みたいだ

 

「うおおおお!」

 

あの場から逃げ出すことは成功したが弾き出された時の空気圧はすさまじく、前と同様満足に目が開けられない

 

やっとの思いで薄目を開け、森の上を飛行する、初めての試みだが案外うまくいった、

 

「はっ、はっ、やってやたぞ!!」

 

取り合えず、今はここからもっと遠くへ、

 

「貴方、飛べたんですね」

 

えッ、

 

声と共に背中に鈍い痛みが走る

 

ウッ

 

そのまま俺の体は地面に叩きつけられる、

 

「ああっ、うぐ、、、、」

 

「まさか本当に私から逃げられるとお思いで?」

 

痛てえ、まさか咲夜さんが追い付いてくるとわ、しかもあの短時間で、クソ、こうなったもう戦うしかないじゃないか、

 

「酷い事、しますね、咲夜さん」

 

「お嬢様が受けた屈辱の方が酷いですよ!!」

 

そう、顔をこわばらせ、俺の腹に蹴りを入れる。

 

「ぐッ....」

 

「貴方が、何者で、どうして幻想郷に来て、誰に何を言われたかなんてどうでもいい!!、ただ貴方は、お嬢様にあんなことをしておいて、謝罪の一つも無い!!」

 

続けて何発も何発も蹴りを入れられる  

 

 

血の味がする、口の中切ったか、それとも内臓か、どちっも嫌だな

 

「はあ、はあ、はあ、私としたことが、取り乱しってしまったわ、」 

 

咲夜さんはハアハアと息を荒げている

 

「すびません」

しゃべるたびに口から血が出てくる

 

「そう思うなら、無駄な抵抗はせずにさっさと屋敷に戻ることです」

 

一瞬、妹、フランドールの顔が浮かんできた

 

嫌だ、戻りたくない

 

あんな化け物たちと一緒にいられるわけないだろ

 

「咲夜さん!!」

俺は大声で名前を呼ぶ

 

「!?」

私の大声に少し驚いたようだった

 

その隙に俺は咲夜さんをバリアの檻の中に閉じ込め、すかさずバリアの反動で空を飛ぶ

 

後ろから咲夜さんの叫び声が聞こえてくる

心が罪悪感に蝕まれる

 

そして私は遠目に見えた町へ向かうのであった。

 

 

 

 

 

 




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