リサさんのあのオシャレ講座から数日後、花咲川学園ではある一大イベントの準備の真っ只中だった。それは"体育祭"である。近年は猛暑や残暑での生徒の体調面を考慮して春先である5月にやる学校や私達のところと同様に例年通り9月開催とする学校だ。私はどちらかというと5月にやって欲しいって思っている1人である。理由は私が元々運動をしたくない、汗をかくのが嫌い、やるのならまだそんなに暑くない5月の方がいいといった理由だ。そんな中今は誰が何の種目に出るかがクラスの中では話されている。私は正直全員参加の競技以外出たくはないのだがそれが氷川先輩に知られたら次の日の朝には怒りの鉄槌が下されるであろうからそんな真似はされたくないため私は悩んでいた。
それから数日後私が出る種目は綱引きに決まった。何故綱引きにしたのかは短距離走や障害物競走、リレーといった1人でやる競技より大勢でやる競技の方が力を抜いてもバレにくいという点が私の意向に合っていた。さらにはこの綱引きは各クラス3人ずつという制限があるのでこれなら氷川先輩とも被らないと私はこの種目に選ばれたことにこの学校で一番喜んだ。
ところが私は運がいいのか悪いのか頭を悩ませることになった。なんと綱引きに出る選手の集まりでそこにいたのは氷川先輩とRinRinこと白金先輩だった。いや、ほんとになんで被るの!?白金先輩は喋れるからいいとして氷川先輩だけはほんとに被らないで欲しかったというのが彼女の本音である。被ってしまったのはほんとに偶然だが決まってしまったものは仕方がないため私はもうその点については諦めた。
「はぁ……それにしてもなんで体育祭なんてイベントがあるんだろ…」
「それに関しては…同感だな」
「ん?」
「あ、あたしはその……」
「あっ、えっと私は空島 紗菜。確か、市ヶ谷さん?だよね」
「あれ?あたしと同じクラスだっけか?」
「私はA組だけど…その……戸山さんとか山吹さんが喋ってるの聞いてたからその容姿だけは知ってたから」
「そうか……あの2人か……」
「市ヶ谷さんも体育祭嫌いなの?」
「有咲でいいよ。体育祭というかそんな体動かすのが好きじゃないな」
「私のことも紗菜でいいよ。私も同じ……でも出ないと紗夜先輩に怒られるから」
「あー……そっか結局は出ないといけないのか……」
「お互い、頑張ろう」
「おう」
私と市ヶ谷さんはその後同じような行動をしたため、それなりに仲良くなっていった。