「·····ハッ!いつの間に気を失っていたのかしら。確かコカビエルと戦っている最中に何かが割れるような音が·····」
「気が付いたようだなリアス・グレモリー?」
「·····ッ!」
「立ったまま急に気絶するとは情けなさすぎて笑わせてもらったぞ?その礼に魔法陣への力の供給は止めておいてやった、感謝するがいい。」
(ナナシは約束通りにしていたようだな。問題はこの後此奴らが違和感を覚えないように死ななければいけないのだが·····)
「せっかく待ってやったのだから精々足掻いて見せるがいい!」
そして茶番劇が始まった。
コカビエルは相性的に圧倒的有利でありながら、いや有利だからこそ攻撃を直撃させる事はせず、いかにも油断して遊んでいますよ、といった風に見せている。
少しの間戦いが膠着していたが、そこでゼノヴィアという聖剣使いが合流し手加減をしているコカビエルに意味のある攻撃出来始めた。
「そんなものか
「言ってくれるじゃない!貴方程度の者に負けるはずないでしょう!舐めないで欲しいわね!」
彼女達は誤認していることに気付かない。自分が負けるわけがないと思っているから。
彼女達は誤認していることに気付かない。今まで自分以下の雑魚としか戦ったことがないから。
彼女達は誤認していることに気付かない。この世界から加護を受けている事に無意識に気付いているから。
そしてコカビエルはこの世界に属している人外である。世界の意思に大きな影響を受けてしまう。だからこそ筋書きが違っても最終的な結果は変わらないのだ。
それを《意識的には》知らない両者はどちらにしろ結果の見えている
「そろそろ飽きてきたな。どうもお前たちは俺を魔法陣にエネルギーが溜まりきる前に殺さなければならないことを忘れているようだな。
まあいい、俺は貴様らが爆発で吹き飛んでもどうとも思わんが、それではしょうも無いからな。そろそろ遊びは終わりにしよう。」
そう言った後コカビエルは少しだけ手加減を緩め、攻撃し始めた。
(この中で俺を殺しうる可能性があるのは赤龍帝だけか·····。神器は想いに答える、ならば奴が一番心動かされるモノを刺激なければならんな)