どうも初めまして。
今回から艦隊これくしょんとトランスフォーマーのクロスオーバーを投稿します。
ある人間は死んだ。
いつか宇宙に平和が訪れるその日を見たかったと小さく呟いて。
彼の子供は気がついた時には立派な大人になっていた。
孫も出来た。しかし彼が最も愛していた人間はもういなかった。
彼は新たな機械満月を若き頃に友となった生命体が住んでいた星から見ていた。
一度だけ彼は大人になってから初めての言葉を言った。
「―――また会いたいな」
会いたい、だがそれは叶わない事でもあった。
生命体は一度死んだら生き返ることはない、たとえ機械であってもだ。
それから数日が経ち彼は息を引き取った。
彼の名はスパイク、死後は機械生命体の地球人最初の友としてセイバートロン星に語り継がれた。
だが、彼の物語は別の世界で続いていく――――。
「―――いとく?あの、提督?」
誰かが僕を呼んでいる、目を開くとそこには良く知る女性が立っていた。
「・・・・ああ大淀か、どうかしたの?」
大淀は僕の任務を終わらす手伝いをよくしてくれている、正直本当に助かっている。
「ああいえ、執務室に入ってみたら今日は珍しく睡眠をとっていたので・・・・つい起こしてしまいました。申し訳ございません」
「別に良いよ、今週の任務を終わらせておいたからさ、ここに書類を置いておいたよ」
僕は終わらせた書類のある机の方に指をさし大淀に場所を教えた。
「ありがとうございます。そういえば・・・・」
「うん?どうかした?」
「先ほど寝ている時に安らかな表情でしたけど何か良い夢でも見ましたか?」
「・・・・ああ、夢の中で友達に会ったんだ」
「友達ですか?」
「うん、久しぶりに会ったもんだから嬉しかったのかな」
そう言い僕は窓を見た。外では艦娘達が元気に訓練したり遊んだりしている。
・・・・司令官、僕は別の世界でも平和の為に頑張っているよ。
「・・・・よし!今週の任務も終わったからさ、ちょっと行きたい所に行ってくるよ。大淀、僕の緑のジープを用意して!」
「はい、了解しました」
――――僕は自分のジープを走らせて目的の場所へ向かっている。
目的の場所っていうのは僕がよく休憩時に行っている誰もいない海岸の事、ここだと綺麗に海が見れるからね。
それに一人だと落ち着く、深海棲艦もいないこの海岸は僕の安らぎの場所でもある。
「・・・・よし到着だ」
もうすぐお昼だしちょうど良いや、出発する前に間宮さんに貰ったおにぎりを食べよう。
「・・・・」
この世界にはトランスフォーマーなんて存在しない、サイバトロンとデストロンの戦いもない。
存在するとしたら突如海に現れた深海棲艦という化け物、あんな奴らよりデストロンの方が強かったよ。
・・・・そういえば僕がこの世界に来た時、手に持っていたこのサイバトロンエンブレムはなんなんだろう?
ガサッ
「うん?今草むらになにか・・・」
『グガァァァァァァァ!!』
「っ!?深海棲艦か、いよいよ此処にも来ちゃうのか・・・・!!」
まずいな、今此処に居るのは僕だけだ。
艦娘達を呼びたいけどこの海岸は僕の鎮守府から遠すぎる、呼ぶにしても僕はその後に死んじゃうし・・・・。
『グガァァァァァァ!!』
深海棲艦は僕に向かって攻撃するため飛びかかった。
ああやばい、こりゃもう死ぬかもな・・・・。
・・・・いや、諦めちゃ駄目だよね。諦めたらコンボイ司令官に怒られちゃうよ。
もしかしたら昔みたいに助けを呼んだら、司令官が来てくれないかな・・・?
呼んでも来ないとわかっている、叫んでも海岸に人がいないことはわかっている。
だけども僕はあの頃のように声を上げ叫んだ。
「誰か、たすけてーーーー!!」
その時、手に持っていたサイバトロンエンブレムが光りだした。
深海棲艦は眩しさで目がくらんで苦しみ始めた。
光が消えていくと、そこには数メートルもある巨大な超生命体が立っていた。
忘れるはずもない、僕の友達・・・。
「――――私を呼んだかい?スパイク」
コンボイ司令官だ。
戦うため生まれたトランスフォーマー。