没案などはあとがきで。
※グロ描写注意
…………
……
ディガルコーポレーション。それはガイアメモリの製造、販売を行っている会社だ。
その応接室に芸人風の三人組――マシュ達を襲った男たちだ――が招待されていた。
「――いや、お待たせしました。どうにも体調がすぐれなくて」
ドアが静かに開けられ、アタッシュケースを持参したリュウトが入室する。
にこやかに微笑み、三人の向かいに腰を下ろす。
「あなた方が、例のカルデアと遭遇し、戦ってくれた人たちですね?」
「は、はいっ!」
「オレ達っす」
「……」コクコク
三人とも緊張しているのか、なれない敬語を使っている。
「ああ、やはりそうでしたか。でしたら――特別報酬を支払わないと」
と、彼がケースから取り出したのは三本の同じメモリ――マスカレイドのメモリだった。
「え、これって……」
「新しいメモリ、欲しいんでしょ? それを使いなよ」
マスカレイドのメモリには破損すると自爆する機能が付いている。つまり敗北は死を意味することとなってしまう。
「でもこれじゃ」
「……今すぐ死にたいなら」
\DISASTER/
リュウトはメモリを左手の甲に挿入し異形の姿となる。
「そうしようか」
両手から高電圧の稲妻が放たれ、右端に座っていた小太りな男が感電死した。
「ひっ!?」
「な、なな何で!?」
「何でって、そりゃ――」
異形はせせら笑いながら生き残りの首を掴む。
「君ら、マシュを傷つけようとしたろ? ほら、あのデブと一緒にいた女の子だよ」
「や、あれは」
「お、お俺らっは犯罪組織の、人間を」
怯える二人の首をへし折ることなどせず、ゆっくりとその温度を上昇させる。
皮膚の焼ける嫌なにおいが漂ってくる。
「やっぱり、僕が行くべきだったかな。君らに任せない方が、君らの為になるもんね」
「「――ッ!」」
首が炭化し、体がそれぞれ崩れ落ちる。切り離された頭部が床に投げ捨てられる。
異変を感じた社員が部屋に入った瞬間、あまりのむごさに口を押さえた。
「ああ、すみません。ちょっと汚し過ぎちゃいました」
元の姿に戻ったリュウトは穏やかな笑みを浮かべながら部屋を後にし――喀血した。
ドライバーを使わなかったツケが回ってきているのだ。
「あれ、おかしいな……このメモリは、適合率高いはずなのに」
口元を拭いつつ、建物を後にする。
そんな彼の姿を、目つきの悪いブリティッシュショートヘアが観察していた。
…………
……
「――だめじゃ! その男は信用できん!」
ボーダーに戻ったマシュとゴルドルフ。
だが開口一番に老人化した藤丸が喚きだしたのだ。原因は左の存在だった。
「せ、先輩……落ち着いてください」
「騙されてはならん! わ、ワシはアガルタでひどい目に」
「失礼」
なれた手つきでホームズが藤丸に鎮静剤を打つ。
大人しく眠りについた藤丸をムニエルらスタッフが部屋に運んでいく。
「……あーなんだ、前にもこういうことがあったのか?」
「その、色々ありまして」
マシュは
最初は味方のようにふるまうライダー、トラウマを想起させても仕方のない組み合わせかもしれない。
「だったら仕方ねえか。だが、俺は君たちを裏切りはしない――おやっさんの名に懸けてな」
そこで彼は思い出したように尋ねる。
「そういえば、カルデアに“鳴海 壮吉”ってサーヴァントはいないか? クラスは――おそらくライダーかキャスターだと思うんだが」
マシュは首を振ってそれに応える。
「そうか……弟子の俺が英霊になった、ってのに」
「まーそういうこともあるよ。師匠よりも名を上げてしまっている英霊もいなくはないからね」
落ち込む左をダ・ヴィンチが慰める。
「どうなんだろうな、全ては思い出せたらいいが」
異聞帯に召喚された影響か、彼の記憶は完全に取り戻せているわけではなかった。
「それよりも、さっきの爺さんがマスターなのか?」
「はい……あの、本来は老人ではないのですが」
「Mr.左、あなたはこの異聞帯に精通しているようですが、老人化の呪いを解く方法はご存じで?」
左はホームズを見て違和感を覚えるも、気のせいだったことにして質問に答える。
「恐らくは“オールド”のメモリの力だ」
「オールド……つまりは老人」
「そうさ。オールドの精神干渉は対象を老人化させる。特異体質――いや、高ランクの対魔力が無ければ防げない。元に戻すにはメモリをブレイクするしかないが――」
彼は藤丸が運ばれていった方向に目をやる。
「正直、俺にも対魔力のスキルはあるがあれに耐えられる程じゃない。できれば増援が欲しい」
「それができていれば苦労しないんだよ」
完全に困り顔のダ・ヴィンチ。
「今の藤丸君じゃとてもじゃないけどサーヴァントを召喚・使役できない。生成できる魔力量は微々たるものだしパスもいつも以上に短い。第一、戦闘がないのを見込んでの突入だからね」
「我々は彼と契約していないサーヴァント、戦闘は行えるが――残念ながら武闘派ではない」
ホームズはバリツで戦えるが、あくまで真価を発揮するのは頭脳労働。ダ・ヴィンチは、以前の姿ならばまだ戦えたが、ロリ化して戦闘能力は大幅に弱体化している。
「――だったら、敵の敵は味方、じゃないのか?」
「「「!?」」」
この場にいる誰でもない声が上がる。
それはボーダーを撮影していたラーメン屋だった。
「井坂 深紅郎、という男が打倒ミュージアムの為に準備をしているそうだ」
「聞いても無駄だと思うけど、どうやって私のセキュリティを突破したのかな?」
答える気はないらしく、男はトイカメラでこの場にいた全員の写真を撮った。
「会ってみたらいいんじゃないか?」
そしてオーロラのようなものを生み出し、その向こうへ歩いて行こうとする。
「ま、待って下さい! あなた一体」
「通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」
マシュは追いかけようとするも、すぐにオーロラは消滅した。
「……井坂、か」
「知り合いなのかい?」
「奴はかなりイカれている……が、手を組むには最適な人材ともいえるな」
左は凡人類史での悪行を思い出したのか、本当に嫌そうな顔をしている。
「でしたら、会ってみる価値はあると思います」
…………
……
「キーワードは“聖杯戦争”“サーヴァント”“召喚”」
キーワードを入れるたびに本棚の数が減り、最終的に一冊の本が残る。
「うん、これで僕もサーヴァントを召喚できる」
『あら、“お兄様”もここへ入れたのね』
彼の妹、若菜が本棚のある空間に侵入する。無論、この世界での彼女とつながりがあるわけではない。
「ああ、できるさ。別に必要は無かったけど――僕の体調が悪くて、メモリを使わない戦闘をしないといけなくてね」
『まあ、それは大変ね』
若菜は上品に微笑むも、その裏にはどこか意地の悪さを感じさせるものがあった。
「じゃ、僕は戻るよ」
リュウトが空間から姿を消した後、彼女は悲しそうな表情を見せていた。
「……馬鹿な人。お父様に騙されているとも知らずに」
本棚には彼の事は記載されていなかった。この世界での“園崎 琉人”はこの世に生まれていない存在だから。すべてが記録されている地球の本棚でも、並行世界の記録は存在していない。
彼の言葉を信じるなら、家族のためにすべてを犠牲にできる人物。
「ほんと、馬鹿な人。私たちはあなたの家族じゃないのに」
若菜は一人静かに笑っていた。
…………
……
サーヴァントを召喚するのに必要な条件は三つ。召喚式、縁のある触媒、そして霊脈。
触媒は――メモリで代用できるはずだ。これにはすべての記憶が詰まっている。
霊脈は問題ない。屋敷の地下にはガイアゲート、地球との接触ポイントがあるから十分なはずだ。
最後の召喚式、この本が正しいなら、大丈夫だ。
「――告げる」
魔力の生成は大体教わったから、ある程度いけると思う。
後は呪文を噛まなければいい。
このサーヴァントが居れば、この異聞帯最大のウィークポイントを護ることができる。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
魔法陣が大きく輝く。
そこに居たのは――
ガイアメモリって最強の触媒だと思う。
翔ちゃんがホームズの秘密に気づいた感出してるけど本編で描写されない限り何もできない仕様。
・没案
探偵事務所に向かうも照井と遭遇、敵と勘違いされ戦闘に突入するも所長の便所スリッパで制裁。
没理由:キャラが多くなりすぎて収集がつかなくなりそうだったから。
オリ主はどうなって欲しい?
-
説教からのフルボッコエンド
-
和解し共闘するも死別エンド