Fate/Masquerade 「偽聖杯戦争」で仮面ライダーとプリキュアが無双する 魔獣戦線特別編   作:水無月冬弥

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第1章 偽聖杯戦争開幕
ルーラーは英雄王


 Fate/stay night

 

 それは大人気のビジュアルノベルゲームである。

 

 

 ジャンルは、現代異能バトル。

 現代日本を舞台に、プレイヤーは「衛宮士郎」となって、サーヴァント「セイバー」を支配するマスターのとなって「聖杯戦争」を潜りぬけることなる。

 

 

 聖杯戦争

 

 

 それは、望みをかなえると伝えられし聖杯を手に入れるため、7人のマスターがそれぞれ「セイバー」「アーチャー」「ランサー」「ライダー」「キャスター」「バーサーカー」「アサシン」と称されるクラスのサーヴァントを使役し殺し合うバトルロワイヤルである。

 サーヴァントの器となるのは、伝説や神話に登場する英雄の霊「英霊」であり、それぞれのクラスに応じた人外の力を振るうことになる。

 

 その戦いに似た戦い、「偽聖杯戦争」ともいえる戦いが、ここ布雪市で繰り広げられていた。

 聖杯を巡る戦いなのは、Fate/stay nightと同じであるが、最後の一人となったマスターは、この偽聖杯戦争を主催したルーラーである英霊ギルガメッシュと戦うこととなり、彼の英霊に勝利すれば、聖杯を手に入れ願いを叶えることができる……

 ……はずなのであるが、この偽聖杯戦争で願いをかなえたものはいない。

 なぜなら……

 

 誰もギルガメッシュと対峙して勝利したものがおらず、新たな偽聖杯戦争が何度も開催されているからである。

 

 そして、今宵……

 

 新たな偽聖杯戦争が幕を開けようとしていた。

 

 

**********

 

 偽聖杯戦争を裏で操っているのは魔獣であった。

 

 この世に存在すら許されていない魔獣の持つ世界の理を歪め狂わす異能「邪力」 

 その力によって、数多の英霊が布雪市に召喚されていた。

 

 だが、狂った力による数多の召喚は、布雪市周囲の時空を歪ませることなる。

 

 その結果……、この世界に隣接するあまたの並行世界(パラレルワールド)との時空が何度もつながり、この世界ならざる存在が、偶然迷い込むことがあった。

 

 総帥と対峙した男はその一人であるが、彼の他にも2人、この世界を来訪した異邦人がいた。

 

 

**********

 

「ごきげんよう」

 突然の並列世界に転移に驚いた様子であったが、それも一瞬のこと。

 少女は、目の前のスーツを来た女性に深々と一礼する。

 ただお辞儀をしただけなのに、その動きに可憐さと優雅さが同居していた。

 

「驚いた……」

 

 感嘆の声をあげたのは、スーツ姿の女性であった。

 

「いきなり別の世界に転移されたのに、ここまで落ちついているとは」

 

「いえいえ、驚いていますよ。ただ、別の世界に飛ばされたことは1回ではないので」

 

 少女は微笑んで答えた。

 その容姿はどこにでもいるごく普通の少女であったが、その見た目以上の修羅場を潜りぬけてきたようであった。

 

「でも、ここは何か違いますね」

 

 少女は周囲を見回す。

 

「悪意? 敵意? なにか邪なものを感じます」

 

「それは邪気という。この世界を滅ぼそうとする魔獣の気配だ」

 

 女性は少女に対して、魔獣に関する説明をした。

 

「では、この世界のプリキュアは魔獣と戦っているわけですね」

 

「プリキュア?」

 

 女性は首を傾げる。

 

「その名称は初耳だ。残念ながらこの世界にはそのような組織はいない」

 

「いないのですか。プリキュアがいない世界もあるなんて驚きです」

 

「だからこそ、貴女にお願いしたい事がある」

 

「お願い……ですか」

 

「どうか1回だけでいい。魔獣と戦っていただけないだろうか?」

 

「魔獣と戦う……」

 

 少女の容姿は普通だが、その佇まいは気品にあふれていた。

 悪と戦うというよりは、深窓の令嬢といった趣であるが、彼女が世界最強クラスの能力者であることを女性は疑っていなかった。

 なぜなら、その気配を探ってここまで辿りついたのだから。

 

「こちらの推測だが、今回の魔獣さえ倒せば元の世界に戻れるようだ。頼む、世界を救ってくれないか?」」

 

 

**********

 

 一方、同じように依頼をされている青年がいた。

 

「だいたいわかった」

 

 傲岸不遜を形にしたような笑みを浮かべ、ワンピース姿の女性を見る。

 

 青年の態度は絶対強者の自信の表れであり、そして、その力は彼が通りすがった世界で実証していた。

 

「それで俺に何をしてほしい。この世界の日本を守護するあんたには悪いが、俺は壊すことしかできないぜ。なにせ俺は……」

 

 首からかけていたマゼンタカラーのカメラで、女性を撮りながら、青年は言葉を続ける。

 

「世界の破壊者らしいからな」

 

 女性はニコニコと笑みを浮かべながら、口を開く。

 

「それならば好都合ですわ。世界の破壊者ならば、世界を滅ぼす存在である魔獣と互角でしょうし、それに……」

 

「それに?」

 

「あなたより先に世界を壊すことを許せないでしょ?」

 

 女性の問いかけに青年は苦笑する。

 

「なるほど、確かにそうだ。いいだろう」

 

 

**********

 

 まったく別の場所で、少女と青年は答える。

 

「わかりました。依頼をお受けしますわ」

 

「まずは、その魔獣って奴を破壊してやるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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