八雲紫と現代の方の博麗神社で出会い、契約をして無事に幻想郷に入れた。入った瞬間、オリジナルであるアリス・マーガトロイドの家に直接落とされるとは思わなかった。こっちは空も飛べない紛い物だというのに、それを彼女になじられたけれど、それを聞いて勘違いしたのか、アリス様の機嫌が悪くなった。
その後も険悪な雰囲気の中、私の話になって隠し通すことなんてできないし、八雲紫がばらしたので必死に恐怖に震えながら説明した。前面に八雲紫を押し出して盾にはした。アリス様のところには行きたいけれど、やっぱり殺されるのは嫌だからだ。それなら、何をされるかはわからない、ある程度は優しいブラック企業の八雲に就職するのも辞さない。
実際にアリス様に殺された。上海人形と蓬莱人形の持つ槍で串刺しにされて死に掛けたけれど、その時に人形操作に増えていたスキルポイントに全振りして、突き刺さしてきている上海人形と蓬莱人形のコントロールをアリス様から奇跡的に奪い、彼女達と自分にバリアを展開して奪い返されるのを防いだ。
そうしたら、当然のようにブチ切れられたアリス様は、
そんな一触即発の状態でゆかりんが頑張ってくれた。どうにかお話を聞いてくれるようになり、元凶の
外見が凄く若くて姉にしか見えない超絶可愛いお母さんが二人もできたよ、やったね! なお、一人のお母さんにはガチで嫌われております。でも、仕方ないよね。自分の幼い時の身体がいつの間にかクローニングされていて、その中に知らない見たこともない男性が入っているって、
現実に姿が変わり、その基となる人と出会わなければまだましなのだろうが、今回は出会ってしまっている。私が特にアリス様の気持ちを考えもせずにきたせいもあるので自業自得だ。でも、それでも私は死にたくないし、クトゥルフ神話の化け物に食べられたくない。
あんな世界に一週間も居たら絶対に食い殺されているし、東方世界に逃げ込んで幻想郷にこなくても何れ詰んだはずだ。少なくとも警察に追い回されることにはなるし、八雲紫に見付かるかもしれない。どちらにせよ、強くならなければ死ぬ。それなら、アリス様には悪いけれどこのような形になって良かったと思う。
話し合いが終わり、とりあえずはアリス様も妥協してくれたようで対外的には娘、対内的には弟子ということになった。ここぞとばかりにゆかりんに集って高価な素材を貰っていた。まあ、これはアリス様、お母さんが受け入れてくれるための条件なので問題ない。後でゆかりんに支払いを求められるだろうとは思うけど、頑張ろう。
続いて生活のことやアリスポイントことなどを話して、幻想郷に来たことで手に入れたアリスポイントを使って、支援もできるアリスを選んだ。幻獣契約クリプトラクトに出てくる聖夜の旅人アリス潜在能力解放状態で、能力は全ユニットクリティカル40%上昇と味方全体のHPを49%回復し、状態異常を回復する。光属性の182%全体攻撃。中確率で雪だるま化を付与。2回行動[強]、[滅殺]魔族キラー、[滅殺]ウォーリアキラー。滅殺は威力が2.5倍になる。わ~強い。つまり、戦士と魔族絶対ぶっ殺すウーマン。魔族の扱いがどうなるかによって火力がかわってくる。なので、魔族はモンスターやエネミー、妖怪と定義する。でも、
これを書き終えると、身体中に激痛が走って目の前が点滅し、身体から力が抜けて倒れる。
「おいっ、大丈夫かっ!」
「どっ、どどどうしようっ!」
二人の声が聞こえてくるけれど、だんだんと何も見えなくなって何も聞こえなくなってくる。いや、
目が覚めたら知らない天井。とっても良い匂いのするベッドに寝ていて、暖かい布団を被せられている。枕からも甘い良い匂いがしてくる。
ふと人の気配を感じてそちらを向くと金色の綺麗な髪の毛をしていて、一見すると人形のようにも見えてくる少女と女性の中間に見える綺麗な女性が居た。服装は青のワンピースのようなノースリーブに、同じ色のロングスカートを着用。肩にはケープのようなものを羽織っており、頭にはヘアバンドのように赤いリボンが巻かれている。
そんな彼女が窓際に椅子を置いて座り、膝の上で手を動かして人形を作っていた。近くにある机の上には人形を制作する為であろう道具と紅茶が置かれていて、近くで宙に浮かぶ人形達が見守っている。
「あら、目覚めたのね。良かったわ」
人形の様に美しい金髪に綺麗な金色の瞳を持つ女性、アリス・マーガトロイドが、ホッとした表情を浮かべてくれていた。それを見ただけで嬉しくなる。
「お、おはようございます……」
「大丈夫? 身体に変なところはない? 急に倒れたからびっくりしたのよ」
「だっ、大丈夫です。ありがとうございます。倒れたのは多分、アリスポイントを使って身体の中身を作り変えて適応させたからだと思います。ほら、今はもう大丈夫で――」
「駄目よ。まだ寝ていなさい」
起き上がろうとしたら、アリス様に肩を押さえられてそのまま寝かされてしまった。仕方ないので、そのまま枕に頭を乗せる。するとアリス様が起き上がる時に捲れた布団を直してくれた。
「林檎を用意したわ。食べなさい。あ~ん」
「あ、あ~ん」
蓬莱人形が持ってきた容器からスプーンですり潰した林檎を掬って口元に運んでくる。恥ずかしくなりながらも食べさせてもらう。必要はないけれど、アリス様は食べてるみたいだし。
「よしよし、後は……」
食べ終えて恥ずかしさに心の中で悶えていると、アリス様の顔が近付いてくる。
「え?」
「ほら、逃げない」
私の髪の毛が上げられ、おでこを露出させられる。アリス様も同じ様にして、おでことおでこをくっつけてくる。そんなキスできそうな距離に綺麗なアリス様の顔があって心臓がドクンドクンと早鐘を打つかのように動いていく。
「顔は赤いけど、発熱は治まったようね。やっぱり、肉体の改変が原因なのかしら……?」
顔が離れて少し残念な気もする。しかし、どう考えてもみても母親のような行動。こんな私に優しくしてくれるアリス様は、マジ天使。
そんなことを考えながら周りを見ると、ベッドの上に水色の上に他よりも大きな上海人形が居た。不思議に思っていると、てくてくとこっちによってきて頬っぺたをペチペチと叩いてくる。
「もしかして、マザー?」
「そうよ。蓬莱人形に変身したみたいね」
「物にまで変身できるなんてすごい」
「知らなかったのね」
「ポケモンにしかなれないと思ってました」
「そう。でも、変身できるなら私の人形は要らないかしら?」
「要ります! アリス様の人形は可愛くて大好きです! だから、ください!」
「ちゃんとあげるわよ。それと様なんてつけなくていいわ。お母さんでいいわ。そのほうが魔理沙との……」
何かを呟いていたけれど、聞こえないのでそのままにする。とりあえず、心配してくれていたマザーを撫でて可愛がっていく。
「そうだ。
「わかりました」
寝ながら確認してみる。色々と変化している。スキルポイントも使っちゃったし。
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ネーム:Grimoire of Alice
ベーシック:東方・旧アリス
アリスポイント:0
スキルポイント:3
アリス(東方旧作):《捨食》《捨虫》《魔力Lv.1》《人形を操る程度の能力Lv.10》《バリア(反射)Lv.4》《弾幕Lv.1》
久遠寺有珠(魔法使いの夜):《魔術刻印Lv.1》《プロイキャッシャーLv.1(左目)》《魅了の魔眼Lv.1(左目)》《運動音痴Lv.6》
聖夜の旅人アリス(幻獣契約クリプトラクト):《鏡の世界の紅き祭典》《マッドスウィートケイクLv.10》《真っ赤なお口のトナカイさんLv.10》《2回行動・強》《滅殺・魔族キラー》《滅殺・ウォーリアキラー》
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不思議な世界第〇世界・東方project(現代)
アリスポイントの入手方法:幻想郷への到達
指定方法:任意
スキルポイントの入手方法:幻想郷への到達時間、アリスらしい行動
連続滞在可能時間:一週間
スキル制限:なし
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アリス(東方旧アリス)らしい行動
アリスらしい可愛い服装をする:達成済み
アリスらしい言葉使いをする:達成済み
戦闘を行う:達成済み
魔法を使う:達成済み
弾幕ごっこをする:達成済み
プラスチックマインドをBGMとして弾幕ごっこ中に演奏する:未達成
the_Grimoire_of_AliceをBGMとして弾幕ごっこ中に演奏する:未達成
アリスの人形を作る:未達成
アリスの人形を操作する:達成済み
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アリスの人形を操作するは、支配権を取った時にできている。アリスポイントも手に入れたけど、もう使っているので0。スキルポイントが3になっているのは増えたからだろう。ただ、人形を操作する程度の能力が10レベルになっている。これはお母さんに襲われた時、人形をどうにかする為に最大まで上げたからだ。
幻想郷に入る前の時点で2点あったし、9ポイント使っているから、7点足りない。それでも3点余っているということは、そこから逆算すると9点の加算があって、人形を操作して1点。余り0で残り3点という感じかな。
それとおそらくだけれど人形を操作する程度の能力はお母さんと奪い合えるレベルになっていると思われるので、おそらく慣れたら同じように使えるだろう。ただ努力と研鑽は必要なので、どれだけ時間がかかるかはわからない。
聖夜の旅人アリスは潜在能力解放状態を選択したからか、最初から高レベルで習得していた。隠されたデメリットが無いか、凄く心配になるレベルだ。
「どんな感じかしら?」
「とりあえず、マッドスウィートケイクを使ってみますね」
「ええ、把握しないといけないものね」
「はい。マッドスウィートケイクっ!」
発動を意識すると、身体の中から急激に魔力が抜けていって眩暈がする。視界に火花が散って、これはやばいとわかる。
「すぐに止めなさい!」
「はっ、はいぃ……」
スキルの発動は止まった。何故こうなったのかわからない。
「おそらく、魔力不足ね。マリスの魔力は一般的な魔女にしては多いけれど、私にしてはかなり低いわ。もしかしたら、
「なるほど、確かにそう考えるとバリアの消費量もレベルが上がってから若干増えてるかも?」
「そもそも魔法の弾幕、何発出せるの?」
「色々とできるのは4発です」
「おそらく、捨虫や捨食など常に発動している物に使われているんでしょうが、話にならないわね。まずは魔力をあげないと駄目よ」
「確かにそうですね」
魔力に3ポイント全部つぎ込む。すると身体の中から凄い量の魔力が湧き上がってきた。
「だいたい私の魔力の4割ぐらいかしら」
「これでも十分に多いのに……」
「一流ですから。でも、どうせならもうちょっと上げたいわね。確か、人形を作ればいいのよね?」
「はい。アリスの人形を作れば貰えます」
「私の人形、この場合は……もしかしてこれでいけるかしら? 体調はもう大丈夫?」
「平気です」
「それなら、やりましょうか」
何かを考えたのか、お母さんは私を起き上がらせてベッドに座らさせる。それから布団の上に上海人形を置く。不思議に思ってお母さんを見ると、工具を渡してきた。
「まず、上海人形を覚えてもらうわ。その為に分解から始めるの」
「わっ、わかりました」
上海人形の服を脱がせて、作り込まれた身体のパーツをお母さんの指示に従って外していく。人形の身体一つとっても百に近い数十を超えるパーツで構成されていた。
分解された上海人形のパーツが綺麗に並べられる。それを今度は筆で掃除してから戻していく。順番をしっかりと把握しないとバラバラになっていく。涙目でみると、笑顔で言われた。
「それ、魔法をかけて正解の手順通りにやらないと最初からになるようにしているから頑張ってね」
「す、すぱるたっ!」
「人形の為だもの、当然でしょう」
「うぅ、反論できない……」
「それとマリスの人形につけて欲しい機能はあるかしら?」
つけて欲しい機能か。これから行く世界はポケモン世界だから、モンスターボール射出機能とか欲しいかも。それに上海人形達は事前に設定した魔術を組んでおけばほぼ自動で動ける。ということはひょっとしたら、1体にモンスターボールを6個装備させれば素晴らしいことになるんじゃないだろうか?
指示は4つの技だけを繰り返させるだけだけど、数は力なので整列させてラスターカノンやコメットパンチを放たせるだけでも十分に強いだろう。私が操れるのは感覚的に今は20体が限界だと思われる。精密操作は無理だろうけど、それでもモンスターボールを放つ程度はできる。その20体の上海人形と蓬莱人形から6体のポケモンを出すと、120体になる。私のを含めると合計で126体。ちょっとした軍隊にならないだろうか?
「モンスターボールを腰にセットして、こちらの指示で投げて、四つでいいので技の指示ができるようにできますか?」
「縮小呪文と拡大呪文を使ってならできるわ。指示も大丈夫よ。でも、そんなに遠くは投げられないわ。足元や1メートル先に落とすぐらい?」
「射出は無理ですか……」
「詳しくないけれど、河童に頼めば武器として作ってくれると思うから、注文しておきましょう。代金は八雲紫が出してくれるでしょうし」
「お願いします」
そういえば話は変わるけど、スピアーの針とか上海人形達の武器に使えるかも知れない。レベル上げも兼ねて狩りに行くのもいいかも。
「今戻ったぜ!」
考え事をしていると、扉がいきなり勢いよく開いて部屋の中に片側だけおさげにし、前に垂らしたウェービーな金髪をした少女が入ってくる。彼女は白いリボンのついたつばの広い三角帽子を被り、白のブラウスのような服の上に黒いサロペットスカートのような服を着用し、スカート部分に白のエプロンを着けた服装だ。
「お帰りなさい、お父さん」
「誰がお父さんだ。私は女だぜ」
「お帰りなさい、魔理沙。でも、私かお母さんだとお父さんは魔理沙ね」
「失礼な」
「それにお母さんが二人だと混乱するから、これでいいんじゃない?」
「あ~それなら名前でいいぞ。ややこしいのはアリスの二人だけだからな」
それもそうか。いや、だがこれはこれで面白くない。それならこれもありか。
「魔理沙ママ?」
「ママは止めてくれ。お母さんでいいじゃん。個別に呼ぶ時はお母さんの前に名前を付けたらいいだけだしな」
「それもそうね」
「アリスお母さんと魔理沙お母さん。うん、それでいいです」
「じゃあ、決まり。それで身体は大丈夫なのか?」
「身体に異世界のアリスが適応されただけですから、大丈夫です」
「だからそんなに魔力が増えているのか。倒れる前の四倍はありそうだな。羨ましい限りだ」
「あら、魔理沙だってミニ八卦炉で増幅してるじゃない」
「私は純粋な魔女じゃないからな」
「教えてあげましょうか?」
「ん~今はまだいいかな。もうちょっと成長したいし」
「今の魔理沙も可愛いのに」
……そういえば上海人形ってどことなく魔理沙に似ている。特に今、お母さんが作っている黒い服を着た人形は三角帽子を被せたら魔理沙みたい。
「私もミニ八卦炉、欲しいな」
「魔力を増幅したいのか」
「うん。それに人形にミニ八卦炉を搭載したら、凄いことになりそうじゃないですか?」
「……それはいいわね。今まで私が魔力を供給していたけれど、人形その物にミニ八卦炉で増幅させて維持させ続ければ……すくなくとも劣化以外は気にならなくなるわね」
「まあ、ミニ八卦炉の材料は注文しているが、量産となるときついぜ? にとり達もマジックアイテムを作るのは苦手にしているからな」
にとり、本名河城にとり。河童の妖怪。河童は玄武の沢に多く生息しており、一つの社会を形成している。手先が器用で道具の作成に長けているが、人間には理解不能なレベルの物が多いためにその技術は一部の妖怪にしか解放されていない。物理的な道具の作成は得意なのだが、呪術的な品やマジックアイテムの製作は若干苦手。
「香霖に頼むしかないだろうな」
「ミニ八卦炉の術式、教えてくれないかな……」
「あ~作ってくれるかもしれないが、流石に教えてはくれないだろうな」
「そうよ。貴女も魔法使いなら、自分で解析して手に入れなさい」
「そう、ですね。貰ってばかりじゃなくて、自分の物にしないと駄目ですよね」
でも、できる限り早く欲しい。なら、相手に代価を渡して現物と交換するか。
「……異世界の品物で物々交換とか、どうですか? 術式の解析はもっと魔法について勉強してから頑張ってみます。私も自分だけの力で人形を作りたいですし」
「それがいいわ。人形談義とか、見せあいっことかもしたいし……あっ、異世界で人形とか買ってきてね。その為に頑張って今できる最高傑作を作ってるから」
「お土産ですね。わかりました」
アリスお母さんは人形のことが大好きだから、その話になると早口で饒舌になる。お土産を忘れたら、凄く怒りそう。
「現物に関しては交渉してみるか。でも、私も何か欲しいな……」
「ポケモン世界だと、それこそポケモンなのですが、何が欲しいかですね。適当に捕まえてくるので、好きな子を連れていってくれてもいいですよ」
「どっちかっていうと、異世界に行ってみたいんだが……」
「それはできるかわかりませんね。私の実力が上がればいけるかも知れませんが……」
「まだまだ弱いし、そもそも飛べないでしょう」
「うっ……」
「それは致命的だな。よし、私と特訓だ」
「それは駄目よ。今日は安静にして、明日からにしなさい」
そういえば今は何時なのだろう? 外は明るくなっているので、二日目になっているのは間違いない。
「私、どれくらい寝ていましたか?」
「二日ね」
「二日……つまり、この世界で三日は経っていると……」
「残りが四日だな」
「最長で、ということはその前に戻れるのでしょうけれど、明日は増えた魔力の訓練よ。魔理沙と飛行魔法を覚えて、次に人形をどれだけ扱えるかの確認と、私の術式を教えてあげる」
「でも、同じアリスでもそう簡単に覚えられるのか?」
「普通は無理ね。でも、スペルカードとして術式を埋め込んだマジックアイテムを渡せば別よ。私とマリスの魔力は調べた限り、完全に同じ物のようだし、起動することは簡単よ。むしろ、そうじゃないと私の上海達が動くはずないもの。いくら人形を操れても、空を飛んだり、自分以上の武器を扱えるはずないでしょう?」
確かにそうかもしれない。あの時は夢中だったけれど、比較的すんなりと操作権を奪えた。いくらアリスお母さんが油断していても、あんなにすんなりと行くのは私が同じ存在だったからか。
「なにそれ、ずっこいな」
「まあ、あくまでも術式だけで、人形も無いと意味がないのだけれど……」
「人形も貸すんだろ?」
「貸しはしないわ。あげるの。それにこれは依頼の品だからね」
「そこに愛情は?」
「あるわよ?」
「本当?」
「まじか?」
「私の溢れんばかりの人形愛が詰まっているわ」
「「デスヨネー」」
こんな風に雑談しながら、私は上海人形を組み立てて間違って分解し、組み立てて間違って分解し、組み立ててを繰り返す。正解の工程をみつけて進んでいくと、だんだんど正解の道筋が見えてくる。
ふと気が付くと魔理沙お母さんは居なかった。アリスお母さんはそのまま椅子に座って人形を作っている。
「あれ?」
「魔理沙なら香霖堂にミニ八卦炉のことを頼みに行くついでに買い物にいったわよ。モンスターボールとメタモンを連れて」
「そうなんですね」
「帰る時に八雲紫に家をここに持って来てもらって繋げると言っていたわ」
「え?」
「もちろん、少し放すようにしたわ。あの子の家、臭うもの」
「キノコですか」
「そうよ」
魔理沙は大のキノコ好きで、色々とやばいキノコを持っていたり、育てていたりする。そんなわけで、あまり近い所にあると困るのだ。
「あっ」
「どうしたの?」
「魔理沙お母さんにプレゼントを思い付きました。キノコポケモンがいるんです。だから、その子を捕まえてきてくれたら喜ぶと思うんですが、どうでしょうか?」
「いいと思うわよ。ところで、人形のポケモンは……」
「いません。微かにありそうなのが機械仕掛けのマギアナか、ゴーレムですか。どちらも伝説や準伝説で捕まえるのは困難です」
「そう。残念ね。じゃあ、次は人形の世界をよろしくね」
「えっと、次かどうかはわかりませんが、頑張ります。それにポケモンの素材を使って人形に適応するのもいいかもしれませんよ。進化の石とか、不思議な物がありますし、スピアーというポケモンの針は武器にもできると思います」
「なるほどね。よろしい、待ってあげましょう。それで……って、その子は何をやっているの?」
「え?」
アリスお母さんの言葉にマザー方を見ると、蓬莱人形を飲み込んでいた。普通なら怒るところだが、マザーは離れてから蓬莱人形になり、またくっついてを繰り返している。回を重ねるごとに精密になっていき、次第に空すら飛び出した。
「面白いわね。マリス、上海人形は覚えたのかしら?」
「覚えました」
正確には思いだしてきたといえる。まるで事前に覚えていたかのように何がどうなっているのか、わかってきたのだ。
「そう。じゃあ、次はその子に上海を分解した状態で取り込ませて記憶させてあげなさい」
「はい。マザー、おいで」
「めたぁっ」
マザーが上海人形を飲み込んでしっかりと形を覚えていく。すぐに吐き出して同じ形に分かれた状態でなっていく。中心部の格だけは同じだ。
「次は組み立てた状態の上海人形で」
「メタァ!」
完全な上海人形となったメタモンが空を飛んでいる。ただ全て一色なので代わりはない。
「次は自分で分解して組み立ててみなさい。それができたら合格よ。マリスは上海人形から蓬莱人形に入りなさい。形状をミリ単位までしっかりと覚えるのよ。ちょっとした誤差が動く人形には致命的な狂いになります。妥協は一切なし。終わるまでご飯なしだからね」
「はい!」
ご飯なし。堪えるはずだけど、私には別に必要ない。なんだかんだ言って優しい。その日はひたすら上海人形と蓬莱人形を覚える作業を行った。
「ただいま。飯にしようぜ」
「そうね。マリスは出来た?」
「はい。組み立ててと分解は問題ありません」
「わかったわ。それじゃあ、ご飯にしましょう。魔理沙、作るから少し待っていてくれる?」
「もう作ったぜ。何時だと思っているんだ?」
「「あ……」」
二人して空を見ると、すっかりと日が落ちていてかなり暗くなっている。
「ほら、こっちに来い」
「立てるかしら?」
「大丈夫です」
立ち上がって、上海人形の姿になったマザーが空中を飛んでついてくる。リビングに行くと、テーブルの上にキノコ料理や焼き鳥が並んでいた。
「ちゃんと食べれる物よね?」
「もちろんだぜ」
「私は別に毒物でも問題ないですが……」
「いやいや、毒なんて入ってないからな。ちょっと色はアレだが……超レア物だぜ!」
「なるほど」
虹色のキノコなんて不気味な物、食べてみないとどうなるかはわからない。それでも、どうせ胃がやられてもすぐに再生するのでパクっと行ってみる。すると口の中に味が変化する意味不明な美味しさが広がる。それに魔力が上がった気がする。
「レインボーキノコ。食べると魔力が上昇する素晴らしい代物だ。普段は私が独占するんだが、今回は特別にふるまってやる」
「いつの間にそんな代物を……」
「ちょっと八意永琳と組んで作った魔法薬で育てた」
「キノコは薬にもなるのかしら?」
「ここのは変な生態をしているからな」
とりあえず、食べられるので私はリュックサックからポケモンフーズを取り出してマザーとメタモン達にあげる。
「それでどうだったの?」
「香霖も異世界の物には気になるようで、ミニ八卦炉の依頼を受けてくれた。ただ、しばらく時間はかかるみたいですぐには無理だ」
「まあ、それは仕方ないでしょう。そこまでの代物なんだから」
「ですよね。今ある装備でどうにかしてみます」
「まあ、多分なんとかなるとは思うが……あの黄色の外套もあるし」
「あれ、神器だと思うんですが……効果がわからないんですよね」
「……そう、わかってないのね……なら、そのままでいいわ。ただし、絶対に着て行動しなさい」
「は、はい、わかりました」
アリスお母さんがそこまで言うのなら、アレはかなり凄い物なのだろう。どんな効果があるかはわからないが、常に着ておこう。
「アリス」
「「何?」」
「マリスじゃなくて、大人のアリスの方だ。頼まれていた物を買ってきたぞ。ほら」
「ありがとう」
魔理沙お母さんが渡したのは、複数の金属の板とトランクケースだった。トランクケースも不思議な金属でできているみたいで、重そうだ。
「しかし、かなり高かったぞ」
「いいのよ。魔理沙も出してくれるのでしょう?」
「まあな」
「なんなのですか?」
「まだ秘密よ。それよりも食事は終わったから、あなたの部屋に案内するわ」
「さっきの部屋じゃないんですか?」
「あそこは私の部屋よ。あなたにはまた別の部屋を用意したわ」
あそこ、アリスお母さんの部屋だったんだ。つまり、あのベッドは……
「変な想像しない」
「あいたっ」
「やれやれ」
案内された部屋は結構広く、綺麗に掃除されている。それに真新しいベッドや作業台、タンスなど家具が運び込まれていた。作業台の上には人形を作るであろう道具が並べられていて、寝室と工房も兼ねているのだろう。それに人形を飾るためのスペースまでしっかりとある。
これらは素直に嬉しい。ただ問題はシーツ、カーテンなどがピンク色で、壁紙には上海人形や蓬莱人形、仏蘭西人形達が遊んでいる可愛らしい絵が書かれていることだ。
「あの荷物でいっぱいだった倉庫が随分と可愛らしい少女趣味の部屋になったな」
「なにか文句や不満はあるかしら?」
「いえ、ありません」
「アリスは徹底的に女の子として扱うつもりだな」
魔理沙お母さんが私の肩にポンと手を置いてくる。
しかし、最低でも後一回は使わないといけない。使う予定なのはハードゴアアリスの驚異的な再生能力。変身状態、魔法少女の状態だったら何があっても死なないという力だ。肉片だろうが翌日には問題なく行動できる。これがあれば伝説やクトゥルフ神話の化け物相手でも怖くない。そう、不死になれる。それにこの素晴らしい力は解除ができるので、死のうと思ったら死ねる。この力があればひょっとしたら、
「よし、マリスは先に風呂に入って寝ろ。私とアリスはこれから初夜だから」
「ちょっ!? 何を言っているのよ!」
「ほら、行くぞ」
ワクワクして聞き耳を立てると、部屋の中から何も聞こえない。それに扉の前に無数の上海人形と蓬莱人形が通せんぼをして、私の服を掴んで風呂場に案内していく。何をしているのかはわからないが、明日は、昨日はお楽しみでしたねって言わないといけないかも。
アリスと魔理沙はエッチなことなんてしません。いいですね?
実際にしないです。何をしているかは作中で後で書きます。
とりあえず、アリス様まじ天使。おそらく添い寝することになる魔理沙の寝顔に顔を真っ赤にしていることでしょう。魔理沙もおそらく。だといいなあ。
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ネーム:Grimoire of Alice
ベーシック:東方・旧アリス
アリスポイント:0
スキルポイント:0
アリス(東方旧作):《捨食》《捨虫》《魔力Lv.4》《人形を操る程度の能力Lv.10》《バリア(反射)Lv.4》《弾幕Lv.1》
久遠寺有珠(魔法使いの夜):《魔術刻印Lv.1》《プロイキャッシャーLv.1(左目)》《魅了の魔眼Lv.1(左目)》《運動音痴Lv.6》
聖夜の旅人アリス(幻獣契約クリプトラクト):《鏡の世界の紅き祭典》《マッドスウィートケイクLv.10》《真っ赤なお口のトナカイさんLv.10》《2回行動・強》《滅殺・魔族キラー》《滅殺・ウォーリアキラー》
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オルフェンズのアリス開始時期およびルート
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火星でMAの登場から開始
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ビスケットを助けるため、地球辺りから
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女神Aliceの名の下に人類管理ルート
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マクギリスと一緒。ギャラルホルンルート
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マクギリスの代わりにアリスになるルート