アリスと不思議な世界達   作:ヴィヴィオ

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アリス

 

 向かう世界はポケットモンスターに決めた。すぐにでも、行くことができる。でも、その前に準備することは色々とある。そう、それは服装だ。今の私の姿で外に出ると捕まってお持ち帰りされたり、変態の露出狂となってしまう。そんなのは一部で女の子の憧れと言われているアリスや好きなアリスとして間違っている。今、男性物のYシャツだけなので、ぶかぶかな上に丈もあまっていて一応は隠せているけれどスースーして身体が震えたりもした。ほとんど恐怖心で気にもならなかったけれど、やっぱり考えると羞恥心が湧き上がってくる。

 

「といっても、服はないんだけど……」

 

 ついつい声に出して呟いてしまう。やっぱり、一人だから寂しいのもあるし、不安を紛らわせるために声を出す。それにこのままずっと黙って一人で居たら……コミュ障になりそうだ。コミュ障の幼いアリス……それはそれでアリかもしれないけれど、どう考えても最初は人生ハードモードが確定しているのでコミュ障だと死ぬ可能性が高い。

 だって、よくよく考えたらアリスポイントで自分を強化していくと、それは男だった前の自分がどんどん上書きされ、アリスになっていくことに代わりはない。それは私、俺の死であることに代わりはない。つまり、どちらに転んでも死ぬことは確定している。ベストな方法としては、ある程度アリスポイントで強化し、他は自前で頑張って戦える力をつける。最低でも自我を残せないと、いけない。そう、どん詰まりである。

 

「うぅ……」

 

 考えれば考えるほど、涙がでてくる。でも、時間制限があるのは確実だ。今居る部屋の反対側にある扉。あそこが開いたら物理的に殺される可能性が高い。そんな訳で服をどうにかする為に寝室に戻るついで確認しようと思う。

 

 

 広い部屋から出て目の前の時計がある鋼鉄の扉へと移動する。時計は十二時五分を指していた。時間はさっきから変わっていない。これが一周したら絶望が襲い掛かってくる。それを解決できるだけの力をつけないといけない。

 まあ、長針や短針が何を示しているかはまだわからないので、油断なく調査した方がいいい。でも、まずはここに長く居ても調べることはもうほとんどないはずだ。それなら、ポケットモンスターの世界に行った方がいい。少なくともモンスターボールを手に入れて、星の精など戦える力をつける。そして、星の精を捕まえる。これが今私が考えている計画だ。それに一人は寂しいし、ポケモン達が居たら少しは大丈夫だと思う。

 考え事を止めてから、警戒しながら寝室に戻る。

 寝室には前の私が脱ぎ散らかした服が置かれていた。床に落ちているのはベルト付きのズボンとトランクス。どちらも大きいので履けない。ここはベルトを取ってYシャツを縛りつけてミニのワンピースみたいにする。正直、丈が短いので見える可能性が高いけれど、黄色の外套を身に纏えばこちらの方が丈が長いので前をしっかりと締めれば大丈夫。

 続いてズボンを包丁で切って布にして足に巻き付ける。今まで素足だったので靴の代わりだ。しかし、なんだか汗臭い。これは一度洗濯した方がいい。一応、電気は通っているみたいなので洗えるはず。下着はトランクスを履いてズボンの布で縛りつけてなんとか着用する。

 さて、一応服っぽいのができたのでポケットモンスターの世界に向かう。一度洗濯した方がいいのは事実なのだけれど、そんな時間はない。それと戻ってこれるかもわからないので、餌としてコンビニ弁当はもっていく。一つしか持っていけないけれど、リュックとかないし、片手はGrimoire of Alice(アリスの魔導書)に塞がっているしね。包丁はGrimoire of Alice(アリスの魔導書)に挟んで持っていく。

 

 無事にモンスターボールと神社が描かれている場所までやってきた。その瞬間、後ろから秒針が進むカチという音がする。

 

 

 「クスクス、クスクス」

 

 

 狂気的な笑い声が聞こえて、振り返ろうとした瞬間。足に激痛が走った。その次の瞬間には身体が扉から引き離されていく。何かを掴もうとして必死に手を伸ばす。その腕は何かを掴んだ。だけど、次の瞬間には腕が噛みつかれた。腕から真っ赤な物が透明な何かを取って空中に運ばれていく。

 私の血液で輪郭が真っ赤に浮かび上がると、たくさんの触手を持つ脈打つ巨大なクラゲのような存在が現れる。

 

 「クスクス、クスクス」

「やっ、いやぁああああああああああああぁぁぁっ!?」

 

 身体が恐怖と血が抜かれていく寒さにガタガタと震え、痛みで泣きわめいて必死に手足をばたつかせる。それでも身体が動かない。

 

 

 「クスクス」

 「クスクス、クスクス」

 

 

 二体の星の精が現れ、私の身体を貪っていく。嫌だ、嫌だ、いやだ、いやぁああああああああああああっぁぁぁっ!

 

「死にたくないっ、死にたくないっ!」

 

 必死に手を伸ばして扉に手をやろうとして、力が入らなくなって目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

 Bad Ending

 

 

 

 

 

 

 

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 →TITLE

 

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 オオ、アリスヨ。シンデシマウトハ、ナサケナイ

 

 

 死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ!

 

 

 

 

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  TITLE

  Continue

 

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  TITLE

 →Continue

 

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 死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ、死にたくないっ!

 

 

 「クスクス」

 「クスクス、クスクス」

 

 

 二体の星の精が現れ、私の身体を貪っていく。嫌だ、嫌だ、いやだっ!

 

「こんなところでっ、死にたくないっ、死にたくないっ!!」

 

 必死に手を伸ばそうとして、嫌な感じがした。そうだ。私には魔法が、魔術がある!

 

「だん、まくぅぅぅっ!?」

 「クス、クッ――ッ!?」

 

 火の魔弾による弾幕を掃射する。至近距離から自分が燃えるのも気にせず、私の足と腕に噛みついている触手を吹き飛ばす。星の精が距離を取った瞬間にバリアを展開し、弾幕をまた放つ。放った弾幕は触手を振るわれて吹き飛ばされる。力じゃ絶対に勝てない。

 駄目だ。こんなのじゃ死ぬ。逃げ切る前に殺される。だったら、やることは一つ。火の魔弾を近距離の床に着弾させて爆発させる。バリアがその爆発の威力を跳ね返し、砕けて一部の衝撃が伝わって転げながら吹き飛ばされた。これによって扉の近くに移動する。モンスターボールが描かれている扉に抱き着いて、必死にドアノブを回して開く。でも、すぐ背後に奴等が来ている。

 

 「クスクス、クスクス、クスクス」

 「クスクス、クスクス」

 

 二体が攻撃してくる。運動音痴な上に足を怪我していては避けることなどできない。

 

「まだっ、まだぁぁっ!」

 

 だから、魅了の魔眼で一体を操って互いに攻撃させる。すぐに正気に戻るけれど、その前に弾幕を自分の受けるダメージを気にせず、近距離で爆発させてなんとか扉を潜る。その瞬間、星の精は残念そうに溶けるように帰っていく姿が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ごろごろと転がるようにして出て来た私は木にぶつかって止まった。逆さのままで周りを見ると、そこは深い森のようで、木々の間から暖かな太陽の光が降り注いでくる。

 

「……た、助かった……? っ~痛っ、痛いっ、痛いっ、ふぎゃっ!」

 

 ほっとした瞬間、身体中に痛みが走った。痛みの余り、転がって頭を思いっきり地面に打ち付ける。軽く観察しただけでも、右足と左手の負傷。抉られているので再生は時間がかかると思われる。血液も結構抜けたし、魔力も余りない。それでも勝手に魔術刻印が発動して治療を始めている。ただ、このままだと死ぬ可能が高いのでバリアだけは張っておく。

 

「……はぁ、はぁ……はーっ、はーっ……」

 

 荒い呼吸を繰り返して酸素と一緒にマナを吸いこんで身体の再生を促す。同時に仰向けになりながら、木々の隙間から照らされる太陽の光を久しぶりに堪能していく。

 しばらくぼーとしながら空を見詰めていると、小さな鳥が飛んでいるところが見えた。その鳥はポケモンのポッポのように見える。

 本当にポケットモンスターの世界にこれたと思うと、少し涙が出てくる。いや、さっきから痛みとかのせいでいっぱい出してるけど。にしても――

 

「やったっ、やったっ、やってやったっ! これで私は生き残れるっ!」

 

 再生した両手を空に突き出して、盛大に喜ぶ。なんせ、あの怖い空間に戻る必要が無いのだ。無い……本当に?

 あの勝ち組になったアリス達は定期的に戻っていた。他の世界に移動するためだと思っていたけれど、アレがもし強制ならどうなのだろうか?

 思い出せば、最初は一週間毎に戻っていた気がしないでもない。後になるほど一月とか時間は開いていた。いや、後半だと旅をしている時は便利な宿屋扱いだったけど。

 そう思うと、不安になってきた。とりあえず、寝転びながらでもできることをしよう。まずはGrimoire of Alice(アリスの魔導書)を開いてみよう。世界を移動したんだから、大丈夫だろう。ただ、手元にはないので、呼ぶしかない。

 

「おいで、Grimoire of Alice(アリスの魔導書)

 

 予想通り、呼んだら目の前の空中に現れた。Grimoire of Alice(アリスの魔導書)は勝手に開いてページが捲られていき、一つのページを表示した。

 

 

 

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 不思議な世界第一世界・ポケットモンスターSPECIAL

 アリスポイントの入手方法:指定された伝説ポケモンの捕獲

 指定ポケモン:ゲンシグラードン、ゲンシカイオーガ、メガレックウザ、ディアルガ、パルキア、ギラティナ……

 スキルポイントの入手方法:ジムリーダーバッチの習得

 連続滞在可能時間:一週間

 スキル制限:なし

 

 

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 え? アニメじゃないの? ゲームですらないの? SPECIAL? ス・ペ・シャ・ル? グラードンとカイオーガの戦いで大災害受けたり、空間と時間を操るような奴が現れたり……これってぶっちゃけヨグ様とか、アザ様とか、同じレベルとはいわないけれど能力は同じなんだけど!

 

「待って、待って、待ってぇぇぇえっ!」

 

 死亡フラグ多すぎる! 世界滅亡フラグも多すぎる! だいたいアリスポイントの入手方法が軒並み世界滅亡クラスのポケモンな上に捕獲しろと! 撃破よりは難しいし、難易度設定が無茶苦茶すぎる! 本当に偉業だよ!

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ、なんでアニメじゃないのぉぉぉぉぉっ!」

 

 アニメならそこまで死亡フラグは無かった。って、アニメは映画が含まれなければだ。よく考えたら、現実世界になったポケモンって結構な死亡フラグがころころしてるじゃん。なんで10歳で旅に出てるの!? 危険すぎるでしょ! スピアとかに襲われたら終わりだよ!

 そう思いながら、手足をばたつかせて苛立ちを表現するけれど、もっと不味い物が目に入った。それは祠だった。セレビィが出てくるような奴。つまり、ここはウバメの森なのだろう。

 思わず、Grimoire of Alice(アリスの魔導書)を掴んで片手で顔を隠しながら泣いてしまう。

 セレビィは時渡りポケモン。つまり、ここに出たということは、世界移動には一緒にある程度の()()も移動している可能性が高い。そうなると、ティンダロスの猟犬に襲われる可能性はとっても高い。これは死んだ。あいつらは時間移動者を徹底的に追ってくるからだ。予想していたけれど……ハードモードすぎるよ。

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

 眼を腕で隠して泣いていたら、声をかけられた。腕を外してそちらに視線をやると、そこには麦わら帽子を被った綺麗な金色の髪の毛をポニーテールにした可愛らしい女の子、イエローがいた。

 落ち着け。落ち着くんだ。ここで彼女の名前をこちらから言ったらいけない。安全だとはわかっているけれど、ここは怯えるような演技をした方がいい。火傷は治ったし、腕と足の損傷は比較的ましになったけれど、まだ身体は動かないし大丈夫。

 

「……あ、あなたは……だっ、誰……ですか……?」

 

 不安そうにGrimoire of Alice(アリスの魔導書)で顔を隠しながら聞いてみる。実際、不安なのは間違いない。今は一週間の猶予が与えられただけでしかないのだから。

 

「ボクはイエロー。イエロー・デ・トキワグローブです。君は?」

「あ、アリスです……」

「アリスちゃんだね。その怪我と恰好は……」

「……お、襲われたの……あなたは襲わない……?」

「おっ、襲わないよ!」

「捕まえない……?」

「捕まえないよ。それより、治療しよう」

 

 きずぐすりを使ってもらった。嘘は言っていないんだか、騙しているようで罪悪感が半端ない。特に好きなSPECIALで一番好きな子だから。彼女には是非ともレッドとくっついて欲しい。

 

 

 

 




 一度バッドエンドにした理由は簡単です。
まず、星の精は時計の短針が5ずつ進むごとにダイスを振って出目で出現します。100面体がなく、10面体2個でやっているのでクトゥルフ神話TRPGとは少し違いますが、10以下クリティカル、90以上ファンブルと設定して、最初は84で出現し、声だけをだしました。続いて出現率がだんだんと短針の場所によって上がってくるので、二回目は80以上となります。
二回目。ファンブリヤガッタ。ダイス目10と10.そんなわけで、星の精は二体出現。コンテニューしなければ死亡しました。
ちなみに短針は居る間、一日ごとに動きます。戻ってきた場合、入る時か出る時には必ず振ってもらうので、一週間に一度、星の精に出会う可能性があります。
後、ファンブルの場合は星の精×短針が進んだ数がでてきます。
さあ、アリスちゃんはどれだけ死ぬかな?

※命の危険は拠点フェイズでクトゥルフ神話のエネミーに襲われた時と伝説相手にする時ぐらいしか基本的にありません。

予定予告「ロボットつくってやるぅぅぅぅ」

オルフェンズのアリス開始時期およびルート

  • 火星でMAの登場から開始
  • ビスケットを助けるため、地球辺りから
  • 女神Aliceの名の下に人類管理ルート
  • マクギリスと一緒。ギャラルホルンルート
  • マクギリスの代わりにアリスになるルート
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