「……あれ……?」
「おはよう」
目が覚めたらフィトリアのドアップの顔があった。どうやら、膝枕をされていて、頭を撫でられているみたい。身体を起こそうとすると、身体が動かない。
「まだ動くのは無理。大人しくしている」
視線だけを周りにやると、すぐに気付いたのが私の腕を枕にしているクオン。反対側には
腕で眠っている子は赤紫色の髪の毛で赤瞳をしていた。服装は黒色がメインで金色が装飾された三角の突起が三つあるフードをかぶり、全身を同色のローブに身を包んでいる。ところどころに金色のチャックがあり、中からは紫の服が見える。その紫の服は全身を覆っているのか、広い袖は袋のようになっていてチャックが設置されている。チャックが開けられて、でている両手は紫の布で包まれていた。ワンピースタイプなのか下の方まで同じ感じで、チャックが閉じられていないので赤紫色のワンピースタイプがでている。黒いタイツをはいているようで、足は見えない。靴も赤紫の靴だ。
身体の上で寝ている女の子は白い肌をした女の子で、髪の毛と瞳の色が紫になっていた。長い髪の毛を後ろで三つ編みをしている。最後の子は水色の長い髪の毛をツインテールにした赤い瞳をした裸の女の子。彼女は肩と足が鉄製の機械でできていて、頭に銀色の十字を土台にし、円形の宝玉が埋め込まれた髪飾りをしている。
「この子達に感謝する。あのままだと貴方は大変なことになってた」
「何を、したのですか……?」
「この子、シロに私の力を与えて貴女の武器を封印した」
「確かに封印されていますね」
「それは人の扱える物じゃない。必ず破滅を呼ぶ。気を付けて」
「はい」
なんだか頭の中もスッキリとしている。ただ、クトゥルフ神話の魔術知識が思いだせないので、おそらく魔術は使えなくなっている。
「それで、この子達は?」
「貴女が連れていた魔物の子達。貴女を止める為にフィトリアの力を上げたら、こうなった」
「つまり、変身能力を習得したということですか?」
「そう」
ログを確認していみると、系統樹の魔導書のスキルの一つ、進化の奇跡が発動していた。フィロリア・クイーンの系譜を手に入れて、そこから変身魔法を習得してそれぞれが覚えたみたい。シロが覚えたら、使い魔のラインを通して他の二人にも共有している。クオンはハブられたみたい。しかし、なんだか凄い勿体ない気がする。せっかくフィトリアの力を変身魔法の習得に使うなんて。ただ、どの子も美少女だ。得にメタグロスとシロなんて小説とゲームのキャラに似ている。
「その子達の姿は貴女がイメージした姿でもある。暴走した貴女の力を吸い取った影響で、貴女の記憶を読んで好きだと思える姿をに変化したのだと思う」
「シロの髪の毛の色が変わっていますけど……?」
「それは簡単。本当は全身が白かったけれど、今回の力を吸収したのと、強化アイテムをいっぱい食べさせたせいで、貴女の蛇としての理想となる女の子の姿になった。彼女達が使っているのはあくまでも変身魔法だから」
「なるほど」
確かにシロは思った。メドゥーサと。だから、私の好みからFGOと呼ばれるゲームから、メドゥーサ(ランサー)の姿を取ったのだろう。石化の魔眼とかも使えるし。ただ、髪の毛の先端と肌は白い。メタグロスは機械の中で最強だと思っているのがノーライフ・ノーゲームゼロのシュヴィ・ドーラだから、その姿を模したのだろう。髪の毛の色は身体の色かな。ジュカのはそのままジュペッタが擬人化したらどうなるかというネットで載っていたイメージイラストが印象に残っていたせいか、その姿をしている。身長はルクスが140センチ、シロが130センチ、ジュカが120センチと10センチ刻みで誤差はあるけど揃っている。ルクスとクオンが同じくらいだ。
それにしても変身魔法ということはある程度姿は変えられるのだろうか? でも、原作じゃフィーロは変えていないし、どうなんだろうか? というか、すでに原作なんてあってないような物だし、これからどう動くか考えないと。
「あの、どれくらい寝てました?」
「四時間よ」
「四時間も……」
「普通ならもっと気絶しているはず。貴女の身体が人間じゃないからこんなに早く気付いた」
「そうですか……」
それならもう少し堪能していてもいいかもしれない。フィトリアの膝枕とか、元康がいくらお金を積んで来るかわからないものだし。
「そういえば、よくシロに力を貸しましたね。ドラゴン嫌いなのに」
「目的が一致しただけ。本来、魔物に力を貸したりはしない」
「そうですか。ところで他の人は?」
「盾の勇者を除いて帰った」
どうやら、尚文おにーさんは残ってくれているみたい。確かに周りを見ると亜人の人達が復興支援をしている。これからどうするかをフィトリアの綺麗な顔を見上げながら考える。フィトリアたんと呼ばれるのも分かるくらい可愛くていい。あ、表情が死んだ。待って、待って私が悪かったからもう少し堪能させて。
「今回の勇者はおかしい。イレギュラーすぎる」
「否定はしません。それで、卵は用意できました?」
「ここにフィトリアの卵がある」
「え、フィトリアの?」
「? フィトリアの卵。指定されたからフィトリア自ら用意した」
「受精卵?」
「受精卵。どうせ勇者に育ててもらうのなら、フィトリアの力を受け継ぐ子が良い」
「なるほど、確かに」
フィトリアが産んだ卵だったら、すごく強力かもしれない。うん、これで元康を頑張って説得しよう。
「フィトリア、やっぱり一緒に説得を手伝ってくれない?」
「ん。人には関わりたくないけど、仕方がない。それで勇者同士が仲良くしてくれるならいい……」
「何かあったの?」
「盾の勇者以外と他の勇者が喧嘩して貴女の処遇を巡って争ってた」
「守ってくれたんですね」
「貴女のプランは世界を守るために有効だと判断したから」
「それは助かります」
「そう。それじゃあもう起きて。気持ち悪い」
「え? ちょっ」
口を手で押さえて吐きそうになっているみたいで、慌てて逃げる。生憎、元康と違って吐瀉物をかけられて喜ぶ性癖なんてしていない。慌てて起きようとしたけど、クオンとジュカは軽かった。でもシロとルクスは重たくて動かせない。
「わーまって、それは待ってくださいっ!」
「冗談。気持ち悪いのは本当だけど」
「ちょっ!?」
フィトリアに退かされ三人から取り出してくれた。無事に立つと、改めて残り四人を見る。シロ、クオン、ルクス、ジュカは起きたみたい。周りを見ても服みたいな物はない。仕方がない。
「フィトリア、服はない?」
「ない。それにもう用は済んだ」
「まだですよ。これから槍の勇者を襲撃するんですから」
「わかった……」
四人を起こしにかかる。しかし、ジュカだけ服はあるのは、これは人形の中に入っていたからなのだろうか? それ以外の二人が裸なのは装甲が肌だと判断されたから? まあ、考察は後でいい。今は黄衣の外套を三人に着せる。クオンは服を着ているからいい。
「フィトリア、少し四人を看ていてください。私は着る物を取ってきます」
「ん、わかった。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
さて、移動してリュート村の中を調べると、尚文おにーさん達が作業をしていた。大人版ラフタリアもフィーロいる。予定通り、フィロリアルクイーンになって変身していたのでよしとしよう。
「あ、アリスちゃん! 起きたんですね!」
「はい、起きました。心配をおかけしました」
「まったくだ。こっちは死にかけたぞ」
ラフタリアと尚文おにーさんがこっちに声をかけてくる。確かに黄衣の王を発動するのはやりすぎた。
「すいません。それよりも私のトランクケースってありますか?」
「ああ、ここだ」
「ありがとうございます」
トランクケースから服を取り出して拡大呪文を使って大きくする。上海人形の服を三人に着せればいい。後々ちゃんとした奴は買おう。今は急場しのぎでいい。
「これからのことを相談したい」
「そうですね。でも、後です」
「わかった。まずは防御を固めて斥候を放っておく」
「……え?」
「わからないのか?」
「はい。波は終わりましたよね?」
「ああ、そうだな。だが、あの糞姫、阿婆擦れ共勇者達と帰った。樹はどうなっているかわからない。詳しそうなアイツ、フィトリアだったか。そいつに聞いたら音楽などの才能が高かったみたいで、他の連中よりも深く理解してしまったようだな」
「廃人になりましたか?」
「わからない。どちらにしろ、阿婆擦れの顔があんなことになったら、襲ってくるだろ」
「今はそれどころじゃないと思いますが……そんなことをしたら戦争まったなしですよ?」
「いや、今回は大丈夫だろう。アリスが暴走して樹をあんな風にしたからな。それを大義名分にしたら、不可能じゃないだろう」
「なるほど。わかりました。後で相談しましょう……いえ、ラフタリアちゃん、これを三人に着せてきてください」
「ラフタリアちゃんは止めてください!」
ラフタリアに服を渡して、私は尚文おにーさんとこれからのことを相談する。本当はせっかく人の姿になった彼女達とお話ししたいけれど仕方がない。話していると、王城から使者がやってきた。
「今夜、勝利を祝って宴を開きますので、勇者の皆様のみで城までお越しくださいと、王よりのご命令です。また、来なければ援助金はなしとなります」
使者は復興の手伝いや労い、物資も渡さずにさっさと帰っていった。自分達が壊したというのに。
「どうします?」
「どうもうこうも、罠だろう。いく必要はないな」
「いえ、ここは行ってやりましょう。ただ、私はやることがあるので、後程、合流します。お城に入る前に武器屋のエルハルトさんのところで合流しましょう」
「エルハルト……武器屋の親父か。わかった。そこでいい。だが、それからどうするんだ?」
「私の人形達はまだまだいますから、戦いになれば解放します。その間に逃げて敵の戦力を引き寄せて城から離した後、城を強襲して制圧します」
「確かに兵力を釣るのは理にかなっているな。だが、俺達だけで戦力は足りるか?」
「私達は複数の強化方法を行っております。盾のレアリティはいくつですか?」
「SSRで+10、レベル100だ」
「同じぐらいですね……って、レベル100?」
「ああ、ダンジョンで強化した」
「いやいや、どうやったんですか! 教えて教えて!」
思わず抱き着いてきいてしまう。どう考えても今のレベルで勝てる物じゃない。相手は600とか900とかそんな相手がでてくるのだ。普通に勝てるはずがない。
「それなんだがな、強化して失敗すると最低までなるだろ? なにもかもリセットして強化すると結構弱くて、地形嵌めでいけた」
「その手があったか……」
「私もリセットすれば……」
「無理だろ」
レアリティアップを試してみる。SSRからLRへ……成功。LRからAF、アーティファクトへ……成功。なんで!?
「何やってるの! せっかく封印したのに!」
「え? まさか……」
「あ~クトゥルフ神話、伝説や神話の魔導書三冊にお前の魔導書。どれもレジェンドとかアーティファクトだろうな」
「つまり、解放されただけ?」
「うぅ、また封印し直し……吐き気を我慢して封印したのに……」
「ごめんなさい」
しっかりと封印をしてもらった。基本的に私がもっと成長していって、ゆっくりと力を引き出していく感じにする。封印の解除術式を教えてもらった。全部で10段階用意されているので、魔術師としての位階を上げていかないとね。
「あの、着替え終わりました」
ラフタリアの声に振り向くと、可愛らしい女の子達。クオンとシロ、ジュカが私に抱き着いてくる。ルクスは少し離れて、無機質な表情でこちらを観察している。
「皆、随分と可愛い姿になったね。私よりも大きくてちょっとジェラシーだよ?」
「これで、いい?」
「「ずるい!」」
「変身、できない」
ジュカだけゴーストだからか、身体を小さくして掌サイズまで小さくなってしまった。シロとルクスは普通に身体があるのでそのような事はできないみたい。
「それで、なんで変身能力なんか求めたの? もっといい能力があったはずなのに……」
「……マスター……クオンだけ、可愛がるから……」
確かにこのごろ、モフモフを優先していた気がする。それで嫉妬しちゃったのか。
「その通りです。人型になれば私達も可愛がってもらえると思いました」
「ご主人様、独り占め、させない」
ルクス、シロ、ジュカの順番で答えてくれる。ジュカは口元が隠れているけれど、ぽそぽそと伝えてくれた。あんまり素顔を見られるのが嫌みたいでフードを爪で掴んで深く被っている。とりあえず、彼女は私の人形だし、定位置は肩や頭でいいか。もしくは私の影。
「モテモテだな」
「ナオフミ様……」
「どうした?」
「フィーロも!」
「うおっ!?」
尚文おにーさんもラフタリアに抱き着かれた。それを見てフィーロも抱き着いている。それを見ながらクオンとシロの頭を撫でてから、ルクスも呼んで撫でる。正直、私よりも身長が高いから浮遊しながらになる。
「なんだか背伸びしているみたいで可愛らしいですね」
「うるさいですよ、そこ」
ルクスがこちらに近寄ってきて、私を抱き上げてしまった。その状態で撫でて欲しそうにおずおずと頭を差し出してくる。撫でてあげると嬉しそうに目を瞑る。可愛い。それに温かい場所と冷たい場所があって不思議な感じがする。
「そんな感じで他の勇者と仲良くすればいい」
「「無理」」
フィトリアの言葉に私と尚文おにーさんがハモって答える。だって、同じようにってことはあの人達に抱き着いたり、抱き着かれたりするということで、そんなのアリスとして認められない。女の子同士ならまだ認められるけどね。ましてや私は男だ。男に抱きつく趣味なんてない。
「お二人とも、完全否定ですね。アリスちゃんなら問題ないと思いますが……」
「そんなの気持ち悪い……です……」
「まあ、お前はとくにそうだろうな。俺も御免だ」
「……ルクスも……嫌……」
「いや」
「ご主人様に従う」
「わかりませんが、ご主人様が嫌ならいいかと」
「残念」
とりあえず、気持ち悪い提案をしてきたフィトリアは後で同じ目に遭わせるとしよう。元康に……って、そういえば原作だと元康は自分で育てたフィロリアルクイーンには手をだしていない。娘だとして。これだと困る。やっぱり、フィトリアにお願いするのは……駄目か。いや、フィトリアの娘を嫁に出すといえばいいか。まだフィーロは人になっていないから、むしろフィトリアのことを好きになっている可能性もある。いや、フロンが好きだからフィーロに靡いただけ。つまり、天使好きでフィーロ似の子で引き込める。なら、計画に変更はない。
「おい、あんまり時間はないんじゃないか?」
「そうでした。ジュカ、ルクス、シロ。魔導書に戻ってください。クオンは尚文おにーさんと一緒に行動していてください。フィトリアもそれでお願いします」
「「「「ん」」」」
頷いて魔導書の中に入っていくジュカ達。
「じゃあ、俺達は適当に向かうぞ」
「あ、尚文おにーさん。本当はもうちょっと後に渡すつもりだったんですけど……念の為に渡しておきます」
「なんだ?」
私はトランクケースから小瓶を取り出して尚文おにーさんに渡す。
「これはなんだ?」
「龍刻の砂時計に使われている砂です。手に入るスキルは三カ所を登録できるポータル系のスキルです」
「そんな便利な物ならさっさと渡せよ」
「実は尚文おにーさんには行商をして欲しかったので、それを持ってたらあんまりしてくれないかもしれないじゃないですか」
「あ~」
尚文おにーさんが変幻無双流の師範代であるお婆さんを助けてないといけない。私でもできるかもしれないけれど、できれば尚文おにーさんの方がいい。
「行商か。確かに金を稼ぐ手段にはいいな」
「同時に薬で人を回復させてあげたり、アクセサリーを作ったりとか色々とできますよ」
「わかった。考えてみる」
「では、お願いします。フィトリアも私の魔導書の中にくるのなら、一緒にきてもいいですよ。王都ですし」
「嫌。大人しく盾の勇者とお話しをして待ってる」
あの夜会話みたいなことが起こるのかも知れない。尚文おにーさんやフィーロはまだまだ弱いけれど、大丈夫なのだろうか? まあ、なるようになるか。
「では、行ってきます」
「いってらっしゃい」
挨拶を交わして、ここを登録してからポータルゲートで王都に移動する。三カ所しか登録できないので、これでリュート村と王都、海底神殿の三つになる。古い順番から消えるので、ゲートを開いてから消さないといけない。海底神殿を経由して王都に向かう。
王都の市場に出た私は奴隷商の人に何かあるかも知れないから警戒しておくように伝えて、姿を消して移動する。目的地は三勇教の総本山。ここにこれから侵入するというわけである。しかし、まともに侵入しても私じゃうまくいかないので、教徒の一人から順番に魅了していく。
「教皇様はどこにいらっしゃいますか?」
「教皇様はどこにいらっしゃるかわかりません」
「では知っている方を知りませんか?」
「知っております。こちらです」
「その前に子供用の服はありますか?」
「ありません」
「大人用でいいのでください」
「かしこまりました」
用意された大人用のシスター服を着て浮遊魔法を使うけど、身体が浮いているから裾がひらひらする。ジュカを呼び出して普通サイズで肩車してもらい、乗せてもらう。ジュカは視界がきかないけれど、私が操ればいいだけだ。シスター服は髪の毛もでないし、バリアで光の角度を上手いこと反射すれば気付かれない。複数のお偉いさんを魅了して、三勇教のため、盾の悪魔を滅ぼすために必要だと思考を誘導して引き出していた。
無事に潜入した私は教皇の位置を聞き出し、居場所を確認してから海底神殿で見つけた地図と聞き出した情報に従って移動する。隠し通路を通り、定められた手順で侵入。そこに安置されているレプリカの武器をまねた失敗作の物を錬金術で形だけ整える。それと入れ替えて本物はもらっていく。
持ち上げた瞬間、警報装置が鳴り響く。流石に昔の警備そのままではないか。建物自体は古い物で、改修を繰り返されているみたいだけど、すぐに偽物と置き換えてもらう。私は弾かれて触れることができないので、ルクスに頼んだ。
魔力の存在する物を片っ端から回収して偽物と入れ替える。それから、連れてきてもらったシスターに私の事を忘れるように言い、盾の悪魔を殺すために何かいい物がないか探していたらこの武器をみつけて触れたといった感じで伝えるように指示する。
「これは教皇猊下よりの極秘任務です。教皇猊下も知らないふりをしますが、それは仕方がないことです。ですので、何を言われても答えるのは盾の悪魔を倒すために必要な物を探していた、と」
「全ては盾の悪魔を倒すために……かしこまりました。アリス様」
洗脳みたいに魅了の魔眼は便利じゃない。あくまでも私の事を好きにさせて、私のためという理由で言うことを聞いてもらうだけに過ぎない。洗脳ほど便利ではないので、しっかりとある程度は誘導しないといけない。簡単に言えばイエスマンを作るだけなのだ。
欲しい物は手に入れたので、クールタイムが終わっているポータルゲートでここからさっさと逃げる。市場に戻ったら、早速手に入れた武器を解析する。材質や使われている素材と術式。全てを手に入れた資料の知識を確認しながら行っていく。しかし、解析にはまだ時間がかかるので、今は解析魔法を走らせながら、服屋に買い物に行くことにした。
「いらっしゃいませー! あ、あの服はどうだった?」
「可愛くて素敵でしたよ。それでこの子達の服をお願いします」
ルクス、ジュカ、シロを呼び出して洋裁屋に見せると、かなり喜んで三人の衣装を決めていく。
「どの子も素晴らしいです! どんな衣装にしましょうか……」
「いらない。このままがいい」
「ジュカはいらないんだね。じゃあ、今度何か別の物を用意しますね」
「褒めてくれたらいい」
「何か美味しいのをあげるね」
「楽しみ」
ジュカは小さくなって私の頭の上に乗る。
「ルクスとシロは絶対だからね」
「……わかってる……」
「服。ご主人様の好きな服がいい。傍に仕えたい」
「それなら、こんな感じにしましょう」
シロは上海人形が着ている奴と似たような白と黒のメイド服を選ぶ。半袖でスカートは膝くらいまである。手首にも白いフリル付きの黒いリストバンドを装着。ホワイトブリムにも左右に黒いリボンが付けれられていて、可愛らしい。そして、何故か赤い色の首輪をつけている。いや、確かにアナちゃんはつけているけども。
「あの、首輪はいらないですよ?」
「これがいい。だめ?」
「いえ、いいですよ」
ルクスもシュヴィのようにオレンジ色のもこもこなパーカーを選んだ。まあ、身体の一部を隠すために使えるし、可愛らしいのでいいと思う。
「変身したら破けますよね?」
「破けるわよ。破けないのは特殊な糸で縫わないといけないから」
「わかりました。用意してきます。さて、次は……」
「牙、欲しいです」
「牙?」
「手に持って戦う物です」
「武器か。確かに人型の時は使えるし、いいかも。じゃあ、ちょっと早いけれど、移動しようか」
「はい」
「……武器屋、楽しみ……」
「期待」
四人で移動して、武器屋のエルハルトの所に移動する。扉を開けると、こちらを見て一言。
「嬢ちゃん、良い奴隷が入ったからって見せびらかしに来たのか?」
「お、おお……」
まさか私が言われるとは思わなかった。しかし、この人……どう見てもSAOのエギルさんにしかみえない。
「どうした?」
「いえ、なんでもありません。この子が武器を欲しがったので、いい物はありませんか?」
「何が欲しいんだ?」
「鎌」
「そんなの取り扱ってないから、オーダーメイドだな」
「でしたら、これらでどうですか?」
トランクケースから色々とと取り出して渡していく。
「こいつは……アダマンタイトとオリハルコンか。それに蛇の抜け殻に牙か」
「この子の物ですから、使えませんか?」
「この牙を刃にするのはできるな」
「でしたら、鎌、大鎌の後ろには先端に刃がついた鎖……」
おじさんと相談し、武器を発注する。それにルクス達の靴も買っておく。ルクスはいらないかもしれないけど、一応スパイクつきのを買った。それも底に円形の穴が空いている奴。これは作ってもらった。
「アダマンタイトとかオリハルコンとか、余ってるのなら売ってくれ。高く買うからよ」
「いいですよ。そういう契約で安くしてもらいましたし。どうぞ」
「おう。って、多いな……」
「これらで尚文おにーさんやラフタリアちゃん達の武器もお願いします」
「そういうことならお安いごようだ」
「ああ、それとしばらく匿ってください。ここに尚文おにーさんもきますし」
「俺の店を待合場所にするなよな……」
「ごめんなさい。でも、いっぱい買いましたらから……」
「わかってるよ。ただし、奥にいてくれ。ここに居られたら邪魔だしな」
「はい。お世話になります」
納得してくれたようなので、奥で三人をひたすら可愛がろう。本当は騎士団の動向とか調べたいけど、それは無理だし仕方ない。
イメージ映像
シロ 白蛇 外見はFGOのアナちゃん、メイドバージョン。ただ、髪の毛の先端が白い。メイド服はツインテール。
ルクス メタグロス ノーゲーム・ノーライフゼロのシュヴィ。髪の毛の色は水色。
ジュカはジュペッタ 擬人化でぐぐれば碁盤目ぐらいにでてくる感じのイメージです。
なお、あくまでもイメージということでお願いします。参考資料として使わせていただいております。絵心ないもの!
感想ありがとうございます。やる気がでます。
弓の人ですが。音楽の才能があったので、余計にダメージを負いました。元康があんまりうけてないのはそういうのは得意じゃなさそうという勝手なイメージです。錬たちは普通だと思いますので、気持ち悪い程度ですみました。第二膜を聞くと、狂います。他の人よりはましなので、死にはしません。一般人と樹君は、まあ、がんばれ?
ウェブ版読み直していたら、レアリティがアーティファクト、AFまであるので、
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