第42話
さて、ポケットモンスタースペシャルの世界に戻ってきた。場所はどこだろうと思ったら、海の上だった。そうなると自然と重力に従ってアリスの身体は落ちていく。すぐに身体に魔力を通してバリアを使って浮遊する。護衛としてアリスの肩に乗せていた上海と蓬莱が手伝ってくれたし、持っているトランクケース横の部分に座っているジュカもいるし大丈夫。
「少し驚いたけど大丈夫だったね」
「ん、平気」
「シャンハーイ」
「ホラーイ」
海の上は見られたら困るので、周りを見渡してから、腰に手を回してすぐにルクスのモンスターボールを取って放つ。でてきたルクスは浮遊して、状況を見ていたようでメタグロスの姿のままででてきてくれた。ルクスに乗って、トランクケースから座る場所を作る鞍を取り出して設置する。こちらでいうライドギア用の奴だね。
前の席にトランクケースを置いて縛って固定し、次はさくらを出してあげる。さくらはそのまま海に飛び込んでこちらを見ている。
「少ししたら移動するから、遊ぶのはいいけど呼んだら戻ってきてね」
「きゅー」
一応、マザーをサポートにつける。マザーもルギアの姿になって一緒に遊んでくれる。さて、思えばすでに結構な月日が経っている。なので、ポケギアを起動してから知り合いに電話をしないといけない。といっても、イエローさんとアセロラだけだ。っと、その前に確認することがあったね。
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不思議な世界第一世界・ポケットモンスターSPECIAL
アリスポイントの入手方法:指定された伝説ポケモンの捕獲
指定ポケモン:ゲンシグラードン、ゲンシカイオーガ、メガレックウザ、ディアルガ、パルキア、ギラティナ……
スキルポイントの入手方法:ジムリーダーバッチの習得
連続滞在可能時間:二ヵ月
スキル制限:インスタントダンジョン、固有結界。
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滞在可能時間は二ヶ月。スキル制限はインスタントダンジョンと固有結界。これはあれかな。世界構築系や空間系は駄目ってことか。アルセウスやディアルガ、パルキアが防いだりしているのかもしれない。といっても、この世界そのものがダンジョンみたいな感じだからいいけどね。草むらに入った瞬間、襲われたりもするし、インスタントダンジョンは必要ないだろう。東方の世界でできたのは、もしかしたら幻想郷の管理者、紫さんの許可があったからかもしれない。
二ヶ月だから、それでジム巡りをしたらいいし、確認完了。
「あははは」
とりあえずイエローさんに連絡を入れてみる。数コールしてから、すぐにイエローさんはでてくれた。
『アリスちゃんっ、無事なの!』
「無事です。ご心配をおかけしました」
『そっか。無事なら良かったです。それで、なんで連絡がつかなかったの?』
「ちょっと電波が届かない所に行っていたんです。これからも定期的に届かないところに行くことになりますが、無事なのであまり心配しないでくださいね」
『うん。でも、心配はするよ。それで今はどこにいるの?』
「海の上ですね。これから知り合いの所によってから、カントー地方に行こうかと思っています。ジムリーダーを倒したいですし」
『そっか。それじゃあこっちに来たら案内してあげるね』
「ご迷惑でなければお願いします」
『うん。じゃあ、楽しみに待ってるからね』
「はい。また」
『また』
イエローさんはこれでよし。次はアセロラかな。でも、アセロラといより、エーテルハウスにかけた方がいいかも。そうしよう。
『はい、こちらエーテルハウス』
「アセロラ?」
『その声はアリスだね。久しぶり! 元気してた?』
「してましたよ。そちらはどうでしたか? こちらは予想以上に戻ってくるのが遅くなってしまいました」
『ん~子供達もポケモン達も元気だよ。皆、楽しそうに遊んでるしね。あ、アリスの家も問題ない……のかな?』
「どうしたんですか?」
『うん、なんかいっぱいいるの。だから早く来て欲しいな~って』
「わかりました。すぐに行きます。ちょっと待っていてください」
『皆と待ってるね』
「はい。マザー、さくら、行きますよ!」
電話を切ってからすぐにさくらとマザーを呼ぶ。すると海からでてきた。二匹は充分に遊んだみたいなのだから、モンスターボールに戻す。マザーは普通に戻ったが、さくらは嫌がった。
「仕方ない。おいで」
「きゅ!」
飛んできたさくらを抱きしめてタオルで身体を拭いてあげる。それから魔法で水分を飛ばしてから抱きしめてルクスに移動を指示する。
「ルクス、エーテルハウスに向かってください」
「了解」
きゃっきゃっと楽しそうにしているさくらを連れてアリスはバリアを展開し、時速500キロで高速移動を行う。うちのルクスはお尻の方にも突起があって、そこから物凄い力を出して加速している。この子もジュカと同じく通常の個体とは随分と違う進化をしている。勇者の力があってのものだねだろう。それにしても、さくらの肌はやみつきになる。
しばらく海の上を走行し、エーテルハウスに到着した。流石にさくらはルギアなので出していたらまずい。なので、モンスターボールが嫌いなこの子には万魔殿の方に入ってもらった。あっちなら広いし、海もあるので大丈夫らしい。
「きゅー」
「はいはい、また後でね。寝る時に出してあげるから我慢してね」
「きゅ!」
「ふう。ルクス、喋らないように」
「がぁ」
さて、ルクスに乗って下に降りると子供達がポケモンバトルをしている。使っているのはゲンガーとジュナイパー、マーシャドーとジュペッタなどゴースト系やエスパー系で戦っている。というか、普通に念力かなにかで
「あ、アリス! お帰りなさい!」
エーテルハウスの中から、こちらを見付けたようで駆け寄ってきて抱き着いてくる。アリスは彼女を受け止めて、しっかりと降ろす。
「ただいまです。これは……」
「みんな強くなった。アリスのせいだよ?」
「アリスの……?」
「一人称がかわってるね。どうしたの?」
「……呪い、だよ」
「呪い!? 大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。それ以外にとくに問題は……あるけど大丈夫」
「そう、なの? まあ、アリスは魔法を使えるし、大丈夫かな? それで、アリスの家なんだけど……」
「あ、その前に子供達にお土産を渡しますね」
いつの間にかアリスとアセロラの周りに皆が集まっていた。なので、マッドスィートケークを使ってお菓子をふるまい、同時にトランクケースから、作りまくった普通のボコのぬいぐるみを渡していく。
「そういえば、そんなに急がないといけませんか?」
「それは大丈夫。ちゃんと管理してたからね」
「そうなんですか?」
「子供達が交代しながらやってるからね。もう皆、本当に強いよ」
「そうですか……」
ステータス魔法で皆を確認すると、だいたい平均40以上で、中には60レベルのポケモンもいる。確かに本当に強かった。
「それじゃあ、人形劇をしようか」
「「「人形劇」」」
「見せるって約束だったしね」
トランクケースから舞台となる台を設置する。最初なので予定通りに赤ずきんの話にする。狼はルガルガンのぬいぐるみにして、赤ずきんは蓬莱を使う。
「音楽はこの子、出てきてメロエッタ!」
「ロメッタ!」
ボールを投げて出したのは、五線譜を思わせるような長い髪や、音符やト音記号などの音楽記号のような部分が随所に見られる。音符の部分がある通り、歌やダンスが得意だ。その歌声やダンスでポケモンの感情が変化するという不思議な力をもっている。この子がアリスが捕まえられた旋律ポケモンで、幻のポケモン。彼女を捕まえられたからアリスポイントがもらえた。
「では、はじめます。良い子にして聞いて見てね」
「「「は~い」」」
「昔々、あるところにとても可愛らしい女の子がいました」
「ホラーイ!」
蓬莱が手をあげて挨拶し、スカートを持って挨拶する。メロエッタも良い感じのメロディーを流してくれる。
「ある時、その女の子のおばあさんが赤いビロードの布で、女の子のかぶるずきんを作ってくれました。そのずきんが女の子にとても似合っていたので、みんなは女の子の事を、赤ずきんと呼ぶ様になりました」
お婆さん役の上海が蓬莱に渡す。それをアリスが操って着せていく。
「ある日の事、お母さんは赤ずきんを呼んで言いました。赤ずきんや、おばあさんがご病気になってしまったのよ。おばあさんはお前をとっても可愛がってくださったのだから、お見舞いに行ってあげなさい。きっと、喜んでくださるから」
「はい、お母さん」
「それじゃあ、このケーキと、上等なブドウ酒を一本持ってお行き」
上海が蓬莱に小道具の籠を渡していく。
「赤ずきんがおばあさんの所へ一人で行くのは初めての事だったので、お母さんは心配でたまりません。
でもお母さんには用事があって、一緒に行けないのです。いいですか、途中で道草をしてはいけませんよ。それから、熊に用心するのですよ。熊はどんな悪い事をするかわからないから、話しかけられても知らん顔しているのですよ。赤ずきんの少女は答えます。はい、お母さん。でも大丈夫! ちゃんと準備をしていくから! 赤ずきんは、お母さんを安心させるように元気良く、「いってきまーす!」と、言って、出かけて行きました」
そして、道草をしてボコ熊と出会い、ボコ熊は蓬莱に喧嘩を売ってきました。
「へっへへ、その美味しそうなブドウ酒とケーキだな。ここを通りたければ寄越せ! と、いってきます。赤ずきんの少女、蓬莱は──
「ホラーイ!」
蓬莱が魔法を使い、身体が光っていく。メロエッタの歌も激しめのものに変わっていく。
「赤ずきんの少女は剣の舞を使い、攻撃力を上げていきます。そう、彼女はどんな相手にも容赦はしません。何故なら、狩人だからです。ボコはそれを見て後退りますが、すぐにやる気を出して突撃してきます」
ボコを突撃させる。
「オイラは負けない! 気に食わないお前をボコボコにしてやる!」
「ホラーイ!」
「果敢に攻めるために突撃し、拳を振り上げるボコ。赤ずきんの少女は突撃してくるボコの横を避けながら、一閃します」
スパッと切断し、背後で爆発する。
「赤ずきんの少女、蓬莱は大剣を振ってから背中に戻してお婆さんの家に進みます。彼女は一直線に目的地へ向かいます。そして、切られたボコは立ち上がりました。おのれ、今度こそ勝ってやる! そう言って赤ずきんの少女の目的地に先に向かっていきます。そんなことを知らない赤ずきんの少女は熊について母親に言われた通り、警戒して剣の舞を積んで攻撃力を最大まであげた状態ですすんでいきます。そんな少女に対して熊のボコは仲間を呼ぶことにしました。そう、スピアの巣に突撃して巣を壊して持ってきたのです。スピアを引き連れてやってきたのですが、それも赤ずきんの少女にとってはあっさりと倒してしまいます。何故なら、攻撃力がすでに最大ランクだからです。それに対して相手は補助技を使っていない突撃ばかり。もはや敵ではありません」
出したスピアたちを片付ける。
「赤ずきんの少女はボコを捕まえて、スピアの巣まで案内させました。そして、スピアたちにボコを差し出して赤ずきんの少女は帰っていきました。ボコはスピアー達に刺されながらも、なんとか逃げ出して最後の手段にでます。それはお婆さんを倒し、入れ替わって油断した赤ずきんの少女を倒すことです」
場面を切り替えて、お婆さんの家にする。そこに侵入するボコ。
「ボコはこっそりと侵入し、寝込んでいるお婆さんのところまでやってきました。ですが、そこにはすでに赤ずきんの少女がいました。当然です。赤ずきんの少女がした寄り道はボコをスピアー達に渡しただけなので、先に到着していたのです。ですが、ボコは諦めません。やられても立ち上がり、決してあきらめずに突撃していきます。赤ずきんの少女は段々と面白くなってきて、ついにはボコを捕まえてしまいました。捕まったボコにボルトチェンジと腹太鼓を覚えさせました。それによってボコはとっても使える子になったのです。皆もしっかりと補助技をつみましょう。戦いが決まっていれば事前に準備をしてから挑んだ方がいいですからね」
「「「はーい」」」
ポケモンを合わせた人形劇をしてみたけれど、やっぱり声優役が欲しい。まあ、人形達が自由自在に動き回るのはうけた。特にボコがやられるシーンは爆発もありなので結構笑ってくれた。でも、語り部の能力はアリスにはない。やっぱり歌えるようになった方がいいかもしれない。
「ボコちゃん頑張ってたね!」
「うん!」
「そうか? でも弱いじゃん」
「確かにそうだな」
女の子達はボコを好きになり、男の子はそうでもない感じ。とりあえず、ボコを渡しているので抱きしめてくれている。なんというか、駄目な子を応援している感じかな。
「それじゃあ、行きましょうか」
「うん。いってみよう」
「皆で行くよ~」
移動してアリスの工房に移動すると、そこは禍々しい雰囲気が漂っていた。それに沢山のポケモン達がいて、子供達が世話をしている。みんな、ゴーストやエスパータイプの子達を連れているようで、レベルも高い。
「このポケモン達は?」
「ここを襲ってきた人達を捕まえたんだよね~その人達が持ってたポケモンだよ」
「襲撃者ですか。愚かですね」
「ここに珍しいポケモンがいるって聞いてきたみたい。でも、ここだとゴースト系やエスパータイプ、悪系がすごく強いから……相手にもなってないのがほとんどなの」
「一応、警備を強化しておきましょう」
結界に加えてここを管理している子供達やポケモン達に支援魔法がかかるように調整して、結界の力も強化しておく。他にも魔力を補充したり、陣地作成Aを使ってどちらかというと工房ではなく神殿を作成する。これで大丈夫だと思う。
「ポケモン達はどうする?」
「一度連れていきますが、今はいいです。フリーザー、サンダー。でてきて」
「「ギャオ!」」
「二人にはここの管理と防衛を任せます。子供達が危なくなったら出てきて倒してください。それ以外はこの敷地内でしたらある程度の自由は認めます。ですが、他のポケモン達に迷惑をかけないようにお願いします」
「「ギャ!」」
この二匹はしっかり鍛えられているので、ここの警備は任せておけばいい。
「この子達ってファイヤーとは違うんだね」
「ファイヤーと似たような子達です。護衛としてはいいです」
「わかった。お願いしておくね」
「あ、アセロラ。これからアリスはカントー地方とジョウト地方でバッジを集めに行きますが、一緒にきますか?」
「う~ん、でも……」
「行ってきていいよ! ここは私達だけで十分だし!」
「俺達にもポケモン達がいるからな。それにここの子達、少しもらってもいいだろ?」
「ええ、構いませんよ」
「なら、大丈夫だよ」
「うんうん」
「それじゃあ、旅も興味がないって言えば嘘になるし、行ってみようかな。でも、準備に時間がかかるよ?」
「アリスもちょっと用事があるからいいよ」
「それじゃあ、後で合流しよう。それに今日は泊ってくよね?」
「それでお願いします」
「あ、それじゃあ人形劇みせてー」
「いいですよ。他のにしましょう」
人形劇をみせて子供達の世話をしたりし、仲良く皆でご飯を食べる。彼女達を寝かしつけてからアリスはある場所に移動する。そこはここに来た時に入った場所で、野生のメタグロスがいる。アリスはハードゴア・アリスとなって突撃し、全員で倒していく。狙いは最奥にあるメタグロスナイト。
「ルクス、やっちゃってください」
「……任務、了解……攻撃を開始する……」
同じメタグロスでも、ルクスの方が速くて強い。それにアリス達も何もしないわけではない。全員で攻撃していく。するとあっさりと倒せた。前とは全然実力が違うし、こちらにはルギアのさくらがいる。アリス自身もメタグロスと殴り合いをして親交を深めて倒してからゲットし、メタグロスナイトも手に入れた、ダンバル発生の理由も調べてみたら、ここは磁力を帯びた鉱石がいっぱいでるみたいなので、色々と回収しておく。ひょっとしたら、キーストーンもあるかもしれない。まあ、アリスは使い魔契約を通してメタグロスナイトさえあればおそらくキーストーンなしでもメガ進化はできると思うけどね。
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