「嘘っ!」
協力しだしたグラードンとカイオーガ。その二匹を仕留めるために絶対的に優位な上空からの攻撃を行っていると、いきなり結界が空から割られて、降ってきた奴にメタルナイトが弾き飛ばされ、アリス達も纏めて落とされる。
「ちっ」
落下しながら振り向くと、そこには絶望があった。確かに相手をするつもりではあった。ただ、それはグラードンとカイオーガを手に入れた後での話だ。今、ここに乱入される予定なんてない。そもそもこの戦いすら予想外の開始だ。
「本当にままならないっ!」
下からはグラードンとカイオーガがこれ幸いと無数の水球と石礫を飛ばしてくる。上からは緑の東洋龍、レックウザ……それもメガ進化した奴が無数の槍を飛ばしてくる。ただ、そちらは反転したルクスがリフレクターを展開して防いでくれる。
下の方はどうしようもない。飛んでくる石礫を足場にして飛んで別の石礫に着地してまた移動する。浮遊しようにもバリアを展開する前に攻撃されるし、結界の再展開をしないといけない。どうにか、被害がでないように結界を再展開できたけれど、その時にはもう地面が近かった。上海と蓬莱がなんとか衝撃を殺してくれたので、即死は免れたけれど両手両足、それに肺などがやばい。
「こふっ」
心臓くらいしか無事じゃない。だから、愛里寿の服装から魔法少女としてハードゴア・アリスの衣装に変更する。愛里寿の魔法少女バージョンという意味のわからない状態。ゴスロリ愛里寿ちゃん。
こちらに変更することでどんな傷でも治療が開始されるし、魔術刻印と併せて瞬間再生されていく。手足は元に戻り、吐血した原因も綺麗に取り除かれた。
ふらふらになりながら立ち上がり、シロ達の方を見ればあちらもグラードンとカイオーガからの攻撃を受けて、対処しようとしている。無事に地上には降りられたみたい。
『ゆるさない~!』
さくらがグラードンとカイオーガに突撃しようとしているので、すぐに周りを見渡して戦術を組みなおす。前のプランは破棄して、メガ・レックウザと合わせてゲンシ・グラードン、ゲンシ・カイオーガの三匹を相手に勝つプランを模索する。愛里寿ちゃんの頭脳とARMSのアリスの頭脳、超級AIの処理能力を利用して戦術を構築する。
「無理っ!」
どうあがいてもまともな方法じゃ三匹に勝つことはできない。まず、レックウザ。奴は成層圏を住処にしており、宇宙空間でも活動できる。それは即ち、制空権を取られたことに他ならない。こちらがカイオーガとグラードンを相手に有利に事を運べているのはあくまでも制空権を取っていたからだ。だが、それがなくなり、空から一方的に攻撃されるとなると勝ち目がない。もっとも、結界で覆っているので破られるまでは少しの時間があるだとは思われる。ただ、空という関係で相手をさせるのは決まっている。
「さくら!」
『アリス!』
「ルギアとホウオウ、両名と共にレックウザを相手にして! 倒さなくてもいいから、こっちに乱入させないように!」
『カイオーガとグラードンは!』
「こっちで対処する!」
地面から生えてくる杭をバックステップで避け、殴って破壊する。その直後に地面から出てくるので、宙に浮いて上海と蓬莱から弾幕を展開して周りを破壊する。環境破壊なんて気にしない。ここはどうせグラードンが作ったフィールドだからだ。
破壊すると、今度は地面が割れて、溶岩が溢れ出てくる。海水を使って冷却しようにも、海水の支配権は
「行け」
『わかった!』
さくらとルギア、ホウオウがレックウザの対処に向かったので、次の指示を出す。ルクスはメタルナイトの状態を維持しているけれど、ところどころのパーツに火花が散っている。
「ルクスはシロと協力してグラードンを足止めして。シロ、元の姿になっていい」
「「了解」」
「ルクス、皆、限界を超えて。メガ進化」
「「ああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」」
メタルナイトが光輝き、メタグロス120体が全てメガ進化し、メガメタグロスへとなる。更に全長も大きくなり、重量も大幅に増大した。ルクスはその状態でグラードンの身長、5メートルを遥かに超える大きさを利用した踏みつけを行う。つまり、ヘビーボンバー。942.9kgのメガメタグロス、120体分の重量、113,148トン+パーツの重量によるそれはもはや、それだけで大量破壊兵器だ。
「■■■■■──ー!! ■■■■■■■■■■■──ー!!」
グラードンは四つん這いになるように大地を両手で殴りつけ、咆哮をあげる。すると大地から数十メートルを超える巨大な溶岩石でできた杭が出現し、メタルナイトの身体を防いでいく。完全に威力を殺され溶岩石の杭は粉々になるが、砕けた場所から溶岩が噴き出してメタルナイトの身体に付着して固まっていく。その状態でミシャクジ様形態になったシロがグラードンに絡みつき、首筋に噛みついて呪いを直接注入する。
「ジュカ、グラードンに影縫いと金縛り!」
「カイオーガ、フリー?」
「そっちはこちらで対処するからやって!」
「ん」
ジュカがグラードンの影に爪をたてて突き刺す。これで動きが封じられる。もちろん、少しの間しか拘束できない。この状態でも動けるから。だけど、ルクスがメタルナイトの溶岩をそのままに腕だけ動かして、暴れようとするグラードンを殴りつける。グラードンも逆に殴り返していく。
「さて、問題はこちら」
地面を歩きながら順調に水位を増している海へと移動する。現状、この空域は螺旋軌道、終わりの大地、始まりの海という混沌とした天候操作の力が働いているので、自然エネルギーがいっぱいだ。空は荒れて竜巻を発生させ、海は大津波。大地は燃え盛り、灼熱の地となっている。普通の人間がいたら即死間違いなしの現状。海と陸の境界線では大量の水蒸気が発生していて、閉じ込めている結界内に充満していっている。
“来ましたか。諦めましたか?”
「私は諦めない。ボコのように何度だって挑んで、絶対に勝つ」
そう、絶対に勝つ。普通の手段で勝てないのなら、冥府魔道の手段を使うだけだ。それに勝つためにはまだ手がある。例えばハスターの召喚や門を開いてしまうこと。愛里寿にも危険があるけれど、死ぬよりはいい。だけど、問題点はこの世界に
アリスはアリスが好きな、気に入った人を助けること。これが目的だ。だから、ダイゴさんは助けるし、ルビー君たちも助ける。無関係な人達だって助ける。この世界の人他達は基本的に気にいっているから。
“一人で何ができると……”
「勘違いしないで。貴女が相手をするのは
一人一人はか弱い女の子の力でも、集まれば神様だって倒せる。なにせ、神様の力も入っているのだから。
“愚かな。ならばその蛮勇、命を以て償いなさい”
目の前に迫る濁流に上海と蓬莱を離れさせ、そのまま飲まれる。すぐに口の中に海水が入ってきて、身体の中をいっぱいにする。至る所に入っているし、海底に引きずり込まれて手足が捥がれ、圧縮されて激痛を感じる。
“これで終わりです。いくら再生しようが、無駄です。母なる海の力を思い知りなさい”
身体の中から弾け飛び、肉片に変わって海の中を漂う。魔術刻印やハードゴア・アリスの力で身体は再生する。
“出番だよ、
“任せて、任せるの。であろうと
“何を言って……っ!? こ、これは……っ!”
自己改造A。自らの身体に藍色の宝珠の特性をつけ、
そして、ナノマシンは
“力を、母なる海を、始まりの海を、身体を引き渡せ”
“や、やめっ! ありえなっ、ありえないっ!”
カイオーガという個に対して、こちらはカイオーガの支配権と藍色の宝珠による命令。それを数の暴力でクラッキング、ハッキングしていく。いくら個が強くても並列処理した数十トン、数百トンを超える海水がナノマシンに変化すれば、演算領域で上回る。精神力の問題もあるが、ナノマシンは機械だ。だから、無限誕生ができる。無限に
“なんていうんだっけ? ああ、人をやめるぞ! だった?”
“とっくに人じゃないのよ、わたし”
“意義を申し立てる。私は人。貴女達は違うけど”
“何人の人がいるのでしょうか?”
““さあ?””
カイオーガの悲鳴を聞きながら、カイオーガの精神を隔離して変換を完了する。この方法は海と同化したカイオーガにしか使えない。あくまでも変化して同化しているだけでしかないから、同化しないグラードンやレックウザには有効じゃない。
海中で身体を形成し、浮上する。海面から顔と身体を出すと、メタルナイトが吹き飛んできて、空中でパーツが外れて分解されている。水を操ってメタグロス達を受け止めてあげる。ルクスは人型となって、海水をバウンドしながら止まった。
「ます、たー」
「大丈夫?」
「……なんとか……」
メタグロスの状態で身体はひしゃげ、表面は砕かれていた。だからか、服は消し飛んでいた。魔法の服を収納してある髪飾りも破損してしまったみたい。下着だけになったルクスを抱きしめ、頭を撫でてあげる。すると頬ずりしてくるので、されるがままにして痛々しい怪我を治療する。
「メルク達は……」
「……だめ、みたい……ごめん、なさい……」
泣きながら謝ってくるルクスを改めて抱きしめる。
「そもそもメタルナイトの計画がちょっと無茶だったから、仕方ないよ。だから、ルクス達は気にしなくていいよ。皆を休ませてあげて」
「ん、了解」
ルクスを離して、他の子達の治療を任せる。海の中に対してマッドスィートケークと回復魔法を使い、治療してもらう。ルクスがメタグロスやメタモン達の口にケーキを入れていく姿もまた可愛い。
っと、こんなことをしている場合じゃない。空を確認すると、ルギアとさくら、ホウオウが激しい戦いをしている。レックウザは上に逃げようとするけれど、結界に阻まれてそれができない。結界を破壊しようとしたら、即座に三匹から邪魔が入るので、互いに絡み合いながら戦っている。レックウザといえど、魔改造されたルギアとさくらの相手は大変のようだ。ホウオウは完全に妨害にしか手を出していない。それでも何度もやられては炎から復活している。
地上の方はシロがボロボロになりながらも頑張っている。シロの特性的に地面の攻撃は無効化されている。飛んでいるとかじゃなくて、ミシャクジとしての力で霊体になって避けたり、逆に吸収したりしている。問題は炎と物理攻撃だ。炎を纏った物理攻撃には霊体化していても意味がないし、力としてはグラードンの方が強い。シロはまだまだ子供なのだから仕方がない。一人ならすぐにやられただろうけれど、ジュカとルクスがいたので耐えられているみたい。ジュカが呪って毒にしたりして遊撃をし、ルクスが攻撃と防御。シロが妨害と防御。二人で耐えていたところが一人になったので、より大変になっている。
「助けないと」
海水のナノマシン化は終了した。次にやることは簡単。シロとジュカを助ける。そのための力は手に入れた。まずはグラードンに全力で終わりの大地を止めるように命じる。当然、拒否するだろうけれど、それはこちらの支配力がまだ低いせい。もっとも、一匹に集中できる上に力もかなり増えたので、前よりはましになっている。
「それじゃあ、人形劇を始めましょう」
上海を基にしてナノマシンの海水から生み出す。生み出された人形達は浮かび上がり、
“これだけじゃ足りない”
愛里寿が追加し、海水でできた上海達の下にA41センチュリオンを作り出す。センチュリオンは重巡航戦車と呼ばれ、前線での機動戦に付いていける程度には足が速く、ドイツの88mm砲に耐えられる程度には装甲が厚く、そして重装甲のドイツ戦車を打ち倒せる火力を備えた新時代の重騎兵である。ただし、第一次世界大戦には間に合わなかった。そんな戦車の蓋の部分に上海が立ち、それぞれが武器を構える。
「戦操・ドールズウォー」
海水でできたセンチュリオンに乗った上海達が進んでいくと、シロがグラードンの爪に攻撃されようとしていたので、援護に主砲を放つ。センチュリオンから放たれた弾丸はナノマシンによって作られた物で、それが腕に命中して微かに軌道を変えることができた。そのおかげで、シロは攻撃から逃げられたけれど威力が小さすぎる。
「■■■■■■■■■■■■■■──!」
こちらに気付いたグラードンが、無数の岩を浮かして放ってくる。回避行動をさせようと思った時にはすでに遅く、半数が壊されて水に戻った。
これでは駄目だ。使えない。回避が間に合わない。なら、それぞれに独自判断ができる分身を配置しよう。無限誕生を使って島田愛里寿を複製し、管理AIとしてセンチュリオンと上海に搭載する。また巨大化呪文を使って上海ごとセンチュリオンも大きくさせる。効果はゴリアテ人形と同じ魔法だが、盾世界の魔法と東方世界の魔法、クトゥルフ神話の魔術、Fateの魔術のハイブリッドで作成。そのため、色々と変化している。
「行け」
ビシッ! と敬礼した上海達がボコの歌を歌いながら突撃していく。四両三班に分かれた彼女達は先に左右の部隊を先行させ、三方向で包囲して砲火を放つ。実際のセンチュリオンと同じ大きさになったため、火力は非常に上がっている。
一撃でグラードンが周りに防御の為に展開しているステルスロックを破壊し、本体に砲弾の雨を降らせる。大元がカイオーガの力で、あくまでも水タイプの攻撃ではあるが、しっかりと物質化しているので少しはダメージになる。そこからナノマシン達が付着して熱さで液体化し、蒸発するまで紅色の宝珠の力で終わりの大地の停止と原始回帰の解除を命じる。
「■■■■■■■■■■■■──!」
当然、グラードンも黙っていない。口から火炎放射を放ってくるが、センチュリオンは瞬時にバックして回避する。今度は地震を放ってくる。しかし、揺れなんて水で構成されている彼女達に効きはしない。お返しとして砲弾をプレゼントする。そうなるとグラードンは転がって炎をまき散らし、追いかけてくる。それらをセンチュリオンはドリフトして回避し、至近距離から砲弾を放って距離を取る。
そのまま追ってくるグラードンは海に誘導され、追っていたセンチュリオンを潰した時には待ち構えていた他の車両に背後から攻撃され、前からはアリスの起こした母なる海によって作り出した巨大な津波に呑まれる。センチュリオン達は水中でも自由に動けるので、縦横無尽に動き続けて砲撃を繰り返す。それも目や口、指の付け根などを狙っている。
「シロ達は一時退却。回復に専念して」
「了解です。ジュカ、大丈夫ですか?」
「ん、きつい」
戻ってきた二人は人型に戻り、抱き着いてくるので口に指を入れて、そこからマッドスィートケークを作り出して食べさせてあげる。これで回復はできる。
「……マスター、メタグロス達……治療、完了……」
「ありがとう」
回復したのなら、戦線に加わってもらおう。メタグロス達を上海達の部下として配置する。これでそれぞれ10両と隊長1両の部隊になる。グラードンを翻弄しながら、しっかりと削っていく。徹底的に罠に嵌めて海の中に沈める。そのためにはまず体内にナノマシンを侵入させないといけない。
ルギア達が居れば楽だけれど、あちらはまだ戦えない。ヒードランはともかく、他の子達はきついだろうし、機動戦の邪魔になるからこのままがいいか。
「■■■■■■■■■■■■──!」
身体中からマグマを生み出し、襲ってくる。センチュリオンの砲撃でマグマは固まって地面へと変化する。グラードンの周りにだけ溶岩が現れ、それ以外はすぐに黒くなっていく。罠に嵌ったグラードンはセンチュリオン達の十字砲火で身動きができなくなってきている。
その間に魔法を使って水を増やし、空から雨を降らせる。カイオーガを仕留めたから、囲いを完全に閉じる必要はなく、海中に穴を開けてどんどん海水を呼び寄せる。ただ、汚染されているのもあるので、味方の回復と浄化を同時に行う。まあ、マッドスィートケークを混ぜたらいいだけの簡単なお仕事……うん、もっといい事を思い付いた。
指示を出してグラードンの爪を重点的に狙わせる。センチュリオンは地面から生えてくる断崖の剣をドリフトや速度を落としたり、早くしたり、主砲を撃ってその反動や背面走行などで回避し、爪を砲撃する。接近すると、上海が飛び出して槍や剣を爪に突き刺して落としにかかる。
弱い部分を攻撃されて苦痛で暴れ回るグラードンはソーラービームを放って周りを薙ぎ払いにかかる。その一撃によってミラーコートを展開したメタグロス達がその上から消し飛ばされそうになるも、センチュリオンと上海が盾となることで逃げる時間が稼げた。センチュリオンと上海は海水になり、上海だけに再構成されて攻撃を再開する。
センチュリオンと上海が何体もやられたら、こちらは津波を起こしてメタグロス達と海水を回収。その子達を再構築して戦線に復帰させる。休むことをさせず、ひたすら攻め続ける。
そして、それが何度も繰り返されていると爪が落ちて手に入った。この爪を解析し、グラードンにしか効かないウイルスなどの汚染物質を作成する。今度はそれを弾丸として放つと、命中した部分から浸食して肌がボロボロに崩れた。その部分に執拗に攻撃を繰り返すとだんだんと防御力が失われていく。
「今こそ
自らの身体を海水に変化させ数十メートルを超える巨大な大津波に変化させ、グラードンを呑み込み、紅色の宝珠の効果で口を開けさせる。そこから体内に侵入して内部から上海達を作り上げて内と外から攻撃する。
体内は熱く、肌がすぐに焼けるけれど周りは海水だらけ。ましてやこの中で母なる海を発動し、大量の海水を生み出す。同時にグラードンの血管にナノマシンを流し込み、内部から脳へと侵入。続いて大出力で血管内部を爆破。激痛にのたうち回るグラードンに
“
“わっ、わかった……俺の負けだ……”
“
外に出てから、原始回帰を解除して涙目になっているグラードンにモンスターボールを当て、大人しく入らせる。これでグラードンはゲットできたし、使い魔にもした。カイオーガはこのままにして後でいい。残りはレックウザだけど……
『アリス~みてみて~』
さくらの声が聞こえて振り向くと所々に怪我をしたさくらが元気に降りて抱き着いてきた。その速度は弾丸と言えるほどで、カイオーガと融合したり、ハードゴア・アリスの状態じゃないと死んでいた。そんな風に突撃してきたさくらを適当に撫でながら空を見上げると、翼が折れ、尻尾がとれかかっているルギアとホウオウがメガ進化が解除されたレックウザの頭と尻尾を咥えて降りてきていた。
「あは♪」
とっても嬉しい。だから、さくらを抱え上げてくるくると回って歌う。どうやら、さくら達はやってくれたようだ。レックウザを倒すという偉業をこなしてくれた。
「ふふ、みんなありがとう」
歌っている間に皆、集まってきた。シロやジュカ、ルクス達はもちろん、結界を維持するのに協力してくれたレジアイス達やサンダー達。もちろん、メタグロス達も。
「ルギア、ホウオウ。そのまま押さえていてね。ゲットしちゃうから」
『心得た』
『了解』
『離せっ、離せっ!』
「あ、捕まる気はない?」
『あるわけなかろう!』
レックウザにはグラードンとカイオーガにあった宝珠はない。だから、大人しく捕まってくれたらよかったんだけど、残念だよ、本当に。
「仕方ないね。ルギア、口あけて」
『なんだ?』
「マッドスィートケーク」
『美味いな』
「よしよし、じゃあ海の中に行こうか。大丈夫。愛里寿は寛大だから、襲われても殺しはしないよ?」
ルギアと一緒に海に行く前に結界を再展開して、魔法でトランクケースを探して持ってくる。その中から回復装置やポロックなどを取り出し、皆に与える。
「シロ、ジュカ、治療と警備をお願い。多分、大丈夫だと思うけどね」
「かしこまりました。こちらはお任せください」
「任せて」
マッドスィートケークのケーキセットを何個か呼び出して、食べさせたりしつつグラードン達にはここの守りをお願いしてから、海へと入る。
『さくらも行く~』
ルギア二体とカイオーガによるレックウザの海底ツアー。管理局の白い悪魔がやったお友達になる方法を実践した。レックウザは宇宙でも活動できるから空気とかはいらないっぽいけど、水圧とかマシマシにしたらいいよね。だいたい、さっきはレックウザのフィールドでやったんだから、今度はルギア達のフィールドでやっても問題ない。
80分ぐらいで快くモンスターボールに入ってくれたし、使い魔契約もしっかりとしてくれた。宇宙空間で活動できるレックウザは便利だしね。使い魔になったからには裏切り禁止。後はカイオーガを分離して、捕獲すれば成功。いや、もうこのままでもいい気がしているけれど……流石にまずい。
「解除!」
あれ?
解除されない。やばいやばいやばいやばい! どうしよう。海と同化したカイオーガの身体を変化A+と自己改造Aを利用してナノマシン化して取り込んだわけだけど……あっ!
つまり、もう戻らない? 分離もできない。カイオーガはアリスになった。違う。アリスがカイオーガを取り込んだ。
“うぅ……わ、私、どうなるの……?”
“新しい身体を用意してあげるから、我慢して”
“わ、わかった……”
泣き声でカイオーガにそう言われたら、仕方がない。人形を用意しよう。いや、それこそジラーチを狙うのもいいかもしれない。まあ、一応今でも使える身体を用意すればいい。
さて、とりあえず変化でアリスの身体になってから、魔法少女化で島田愛里寿の姿になる。どうせなので、海水でセンチュリオンを作って変化で金属化。水色から黒い色の金属の装甲へと変化。実物と同じ大きさにしたので乗れるし、水陸両用に加えて潜水もできる。つまり、船でもあるので操舵術も有効。データは愛里寿が知っているから問題なし。
「カイオーガ、この中に入ってる?」
“入ってますね。身体がないと不安だし、あなたの中にはいたくない”
「え、ひどい……」
“こんな混沌としているのは御免被ります”
まあ、沢山のアリスが混じっているわけだから仕方ない。
「わかった」
そんな訳でセンチュリオンにカイオーガを移植。ちゃんとした身体は別に作ってあげよう。海の中から戦車に乗って地上に戻る。うん、やっぱり落ち着くししっくりとくる。愛里寿は戦車に乗らないとね。
海から出たら服は濡れ濡れなので着替える。魔法少女になっていられる時間も残りすくないから。なので普通に変化で島田愛里寿の姿を取り、黒い軍服みたいなユニフォームに着替えたら外にでる。もちろん、戦車の中で着替えた。
「さて、どうしようかな」
周りを見渡すと凄まじい破壊の跡しか残っていない。まず、グラードンによって作られた大地は島となり、あった山は津波で抉り取られている。地面はグラードンの溶岩がそこかしこで固まり、どこぼこになっているし、草木なんて一本も生えていない。ただ、そこかしこに泉や沼ができているし、火山灰がヘドロのようにこびりついたりもしている。
とりあえず、皆がいるところに移動して戦車から降りる。治療が終わっている子達を確認していく。
「うん、みんな元気になったね」
「なった」
「疲れた~」
「よしよし、メタグロスの皆はパーツの回収。場所を伝えるから最後に頑張ろう」
「了解」
ルクスに回収を頼み、レックウザの回復を行う。その間に
───────────────────────────────────
ネーム:Grimoire of Alice
ベーシック:東方・旧アリス
アリスポイント:2
スキルポイント:0
アリス(東方旧作):《捨食》《捨虫》《魔力Lv.10》《人形を操る程度の能力Lv.10》《バリア(反射)Lv.10》《弾幕Lv.3》
久遠寺有珠(魔法使いの夜):《魔術刻印Lv.10》《プロイキャッシャーLv.10(左目)》《魅了の魔眼Lv.10(左目)》
聖夜の旅人アリス(幻獣契約クリプトラクト):《鏡の世界の紅き祭典》《マッドスウィートケイクLv.10》《真っ赤なお口のトナカイさんLv.10》《2回行動・強》《滅殺・魔族キラー》《滅殺・ウォーリアキラー》
ハードゴア・アリス(魔法少女育成計画):《変身・魔法少女Lv.10》《どんなケガをしてもすぐに治るよ》
アリス(ARMS):《世界最高の頭脳》《科学者Lv.10》《金属生命体》
アリスとありす(Fate/EXTRA):《魔力Lv.10》《陣地作成Lv.10》《変化Lv.10》《自己改造Lv.10》《誰かの為の物語Lv.10》
島田愛里寿(ガールズ&パンツァー):《戦術指揮官Lv.10》《騎乗Lv.10》《カリスマLv.1》
アリス(Infinite Dendrogram):《冒涜の化身》《管理AI》《無限誕生》
アリス・キャロル(ARIA):《黄昏の姫君》《天才》《操舵術Lv.1》《歌Lv.1》
カイオーガ(ポケットモンスターSPECIAL):《原始回帰》《始まりの海》《根源の波動》
魔導書:《人形師の魔導書Lv.1》《魔法使いの魔導書Lv.1》《セラエノ断章Lv.10》《ナコト写本Lv.1》《黄衣の王Lv.1》《ネクロノミコンLv.1》《万魔殿の魔導書Lv.10》《簡易迷宮作成の魔導書Lv.10》《資質向上の魔導書》《レアリティアップの魔導書》《ドロップ生成の魔導書》
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カイオーガ追加されている。スキルは原始回帰と始まりの海、根源の波動。根源の波動は氷を作るんだったか。うん、色々と便利。なにせ旅で水に困らないし、暑さ対策にもなる。
そんな事を考えていると、結界の外に大きな飛行船が現れた。まるでハンターハンターの奴みたい。
「……マスター、回収終わった……」
「ありがとう。それじゃあ、疲れた子達はモンスターボールか、魔導書に入って休んで。これから移動するから。ジュカ、お願い」
「ん、皆こっち」
ジュカに連れていってもらう。皆、モンスターボールよりも魔導書を選んだ。ただ、グラードンとレックウザだけは手元に残す。それ以外は全部休ませる。もちろん、カイオーガもこっち。センチュリオンになってるし。
「シロとルクスは愛里寿と一緒にきてね」
「……護、衛……?」
「そうだよ。いや、シロは中に入ってて。見られた可能性もあるから」
「かしこまりました。残念です」
シロも中に入ったので、二人だけになった。レックウザとグラードンの治療も終わってるし、敵対しても倒せる。そんな訳で結界を解除しても大丈夫。
結界を解除すると、結界の前で右往左往していたジムリーダーや四天王の人達がこちらにやってくるので、グラードンを出す。そのグラードンにセンチュリオンを持たせる。愛里寿はグラードンの頭の上に移動して座る。ライドポケモン・グラードン。なんて贅沢で無駄なくせに可愛らしい姿。
「本当にグラードンを捕まえたのか……」
「エッヘン」
グラードンに座りながら、メタグロスに乗ってきたダイゴさんに胸をはる。まあ、小さいのでほぼ動いてないけど。
「レックウザやカイオーガは……」
「どちらも捕まえた。もっとも、カイオーガは捕まえたとはいいがたいけど。それで、被害は?」
「船が損傷したぐらいだ」
「そう、それは良かった。じゃあ、アセロラを送ってから帰る」
『待ちたまえ。ポケモン協会として話がある。まずは船に乗ってくれないか?』
飛行船から声が聞こえてきた。
「嫌」
『なっ……」
「話があるなら、降りてこないと駄目。こちらは別にないし、行く理由もない」
「……マス、ター……排除す、る……?」
「まだいいよ」
「確かに彼女の言う通りだろう。理事、飛行船を降ろしましょう」
『だが……』
「それと、船に乗る理由はあるよ。アセロラ君は飛行船にいるからね」
「……人、質……?」
『違う!』
「まあ、どっちでもいいよ。そんなことをしたら、大変なことになるだけだし」
「……マス、ターがそ、ういうな、ら……」
とりあえず、グラードンは戻して上海と蓬莱を抱きながらセンチュリオンに乗って待つことにする。少しすると、飛行船が停泊して梯子が設置された。そこから小さな人とアセロラが降りてくる。
「アリス、大丈夫だった! 怪我はしてない!」
「大丈夫だった。怪我はいっぱいしたよ。というか、死にかけた」
「大丈夫じゃないよ!」
アセロラが駆け寄ってきて、愛里寿の身体を触って確認してくる。こちらはされるがままになる。
「こほん。そろそろいいかな?」
「あ、はい」
アセロラが落ち着いたところで、ポケモン協会の人と話をすることになった。面倒だからセンチュリオンに乗って逃げてもいいかもしれない。海底までは追ってこれないだろうし。
本当はね、グラードンを味方につけてカイオーガと戦う予定だった。でも、逆になっちゃいました。グラードンと戦うより、カイオーガを下す方が楽だったから。
レックウザとルギア達の戦いはカット。ダイス目は04だったのでクリティカル。ルギア達が勝ちました。こちらの損耗率は46%。ルギアが強かった。
ちなみに感想でありましたが、天撃は本来、水爆を平気で耐えるような奴が放つ攻撃で、火力は数十倍は軽くあります。
次回。カイオーガとグラードン編のエピローグ。交渉はカットするか考えてちゅうです。
オルフェンズのアリス開始時期およびルート
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火星でMAの登場から開始
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ビスケットを助けるため、地球辺りから
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女神Aliceの名の下に人類管理ルート
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マクギリスと一緒。ギャラルホルンルート
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マクギリスの代わりにアリスになるルート