二週目の私はモンスターボールを確保した。とりあえず、方法は早苗に教わった通りにやって開いてみる。ボタンを押して投げると、うん、ちゃんと出て来た。出て来たのは二匹の小さな狐っぽい子狐。焼け落ちた柱に倒され、身体を燃やされていった光景が思いだされ、思わず抱きしめてしまう。
「「こ~ん?」」
「なんでもないわ。貴女達が私のポケモン?」
「「コン!」」
どうやらあっているみたい。この子達は赤色と白色をした子達だけど、毛と瞳以外は凄く似ている。身体を擦りつけて甘えてきている二匹を撫でながら考える。まず、調べないといけないことは博麗大結界とこの博麗神社にあのでっかい恐竜みたいなのはいるかどうか。
「じゃあ、ちょっと行きましょうか」
「「こーん」」
傘を差して外に出る。嫌な感じがするけれど、仕方ない。土砂降りの雨の中、移動して博麗大結界を確認する。ちゃんと作動しているけれど、やはり別の結界も加えられている。解除は……無理ね。私の力を遥かに超えている。
「やれやれ、こいつは本当に……」
そう思った瞬間、身体が、世界が捻じれていく。
「霊夢。この雷は何かがおかしいぜ。多分異変だ。解決にいかないか?」
「っ!?」
飛び起きると、魔理沙が縁側から登って部屋の中に入ってくる。彼女の手には二つのモンスターボールが握られていた。
「それ、貸して」
「ああ、わかった。ほらよ」
中から出すと、二匹の狐が現れた。前の週で会った子と間違いない。つまり、この子達は間違いなく私のポケモン。そうなると、さっきのは巻き戻ったということだ。この分だと、私以外にも巻き戻る条件が存在する。私と誰? 可能性があるのは早苗。でも、彼女が死んでから少し時間があった。それを考えると……違う。これはあくまでも異変。つまり、黒幕が居て、こんなことをしているのだ。そう考えると可能性があるのは、手動ってことなのかもしれない。どちらにせよ、巻き戻る可能性がある人と合流すべきね。
「ねえ、魔理沙。アンタはこの異変がどうなってるか知ってる?」
「いや、知らねえよ」
「嘘ね。じゃあ、なんでモンスターボールを持ってきているの?」
「頼まれたからな」
「誰に?」
「諏訪子に」
「そう。まあ、いいわ。お望み通り解決に行きましょうか」
「おう! んじゃ、まずはポケモンについて説明するぞ」
「お願い」
それからポケモンの知識について教えてもらった。トレーナーという入門の知識も含めて教えてもらい、この子達がロコンだと知れた。それも二種類いて、アローラの姿というのと普通のロコンだ。ただ、進化には炎の石というのが必要らしいし、本当に大変。
「じゃあ、次はポケモンバトルだな」
「わかったわ」
魔理沙と庭でポケモンバトルを行う。
「よし、じゃあノーマルかルナティック。選んでいいぜ」
「ルナティック……いえ、ノーマルで」
「霊夢ならルナティックを選ぶと思ったんだがな……」
「嫌な予感がしたもの」
「ちぇ~勝てると思ったのに、残念。コイツで戦ったのにな」
そう言って大きな存在を呼び出した。ソイツは水色の身体を持つ大きな奴だった。
「こいつはボーマンダ。強いぞ」
二匹のロコン達は震えている。どう見ても勝てそうにない。
「……」
「じゃあ、ポケモンバトルを……」
魔理沙がそう言った瞬間、また巻き戻った。
慌てて目を覚ますと、
「で、なにが知らないって?」
「いや、なんのことだか……」
「明らかに関係者でしょうが! アンタは巻き戻る時にはここには居なかった! つまり、私達とも違う。なんせ、私は元居た場所に戻されるのにアンタは別の場所に移動している。それを考えると、関係者でしかないでしょ」
「さらば!」
「ちょっ!」
ボーマンダとか呼ばれる奴に乗って魔理沙が逃げていく。私もロコン達を戻して空を飛んで追っていく。魔理沙の奴も攻撃はできなくなっているみたいで、攻撃してこない。
「待ちなさい!」
「待てと言われて待つ奴がいるかよ!」
「それでも待ちなさい」
しかし、このままじゃ逃げられる。今はもの凄く晴れているし、焼けるように暑い。まるで一週目みたいだ。
「おっと、ここは通せんぼですよ」
「ちっ、なんでここにいるんだよ!」
「そうよ」
「霊夢さんの家に向かうところだったんですよ。だから、理由はわかりませんが、逃がしませんよ」
「いいわよ、早苗。捕まえなさい」
「抵抗させてもらうぜ。行くぜ、ボーマンダ! 私に勝てると思うなよ!」
「ふふふ、ボーマンダ相手ならこの子です! 我が神社を探索してみつけた諏訪子様の忘れ物! お願い、ルギア」
「ちょっとまてええええええええええええええええぇぇぇぇっ!」
「■■■■■■■■──!!」
私でもわかった。コイツはもっとやばい奴だ。ボーマンダとかいうのも相手にならない。
「なんでソイツが野放しになってんだよぉおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!」
「諏訪子様の部屋を探したらありましたよ? 他にもありましたし」
「まあ、なんにしてもやってしまえ、早苗!」
「はい! お願いしますね、ルギア!」
『……我はどうすればいいのだろうか』
「言う事をきかないと諏訪子様にいいつけます!」
『仕方あるまい』
「ちくしょぉおおおおおぉぉぉぉっ!」
ルギアと呼ばれるポケモンにボーマンダがあっさりとやられたので、魔理沙を捕獲する。縄でグルグル巻きにして魔理沙を連れて移動する。
博麗神社に入ると、すでに誰かがいた。
「早苗、気をつけて。誰かいるわ」
「わかりました。ほら、歩いてください」
「くそぅ……」
部屋の中に入ると、そこには知り合いがいた。
「アンタが来るなんて珍しいわね、フラン」
「この異変、お姉様がかかわってるの。だから、協力しようかなって」
「あ、もしかして二週目と三週目で死んだのってフランちゃん?」
「そ、そうだよ! あんなの勝てるか!」
「まあ、詳しく聞きましょうか。異変に関わってる奴も確保したし」
「魔理沙が? ふ~ん、いいね、聞き出そう」
「あははは」
三人を座らせた後、お茶を用意する。
「霊夢さんがお茶を用意してくれるなんて……」
「出涸らしじゃないわよ、新品よ」
「おいおい、これは夢か?」
「いや、多分だけど巻き戻るからじゃない?」
「正解よ」
「それなら納得ですね」
「仕方ないじゃない。うちは貧乏なんだから」
まったく、本当に困ったもんよ。これからは二匹の食費だってかかるのだし……
「まあ、とりあえず魔理沙を拷問して話を聞こうよ。だって、この世界じゃ死なないんだし」
「……おいおい、冗談だよな?」
「本気だよ?」
「流石は吸血鬼ですね。さて、霊夢さん。私達は……」
「ええ、何もみなかった」
「霊夢ぅうううううぅぅっ!」
「きりきりはきなさい」
諏訪子「ルギアいらないから家に置いて着た。反省も後悔もしていない」
二人「よくやった!」
アリス「ガッデムっ!」
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