星の精に噛みつかれ、身体から血液が抜かれてどんどん寒くなっていく。そんな絶望的な状況なのに、次第に身体が温かくなってくる。
「ぴかっ?」
ピカチュウの声で目を開けたら、何故か柔らかい物に顔が埋められていた。眠くて霞む視界の中でもぞもぞと動いて上を見ると、イエローさんが私の頭を抱えるようにして眠っている。どうやら、イエローさんの胸に抱きしめられて眠っていたみたい。
頭がそう認識すと、なんだか甘い香りがして彼女の体温が伝わってきて顔が勝手に熱を帯びて赤くなってくる。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「ぴかぁっ!?」
恥ずかしくなってピカチュウのチュチュを思いっきり強く抱きしめてしまった。当然、チュチュは怒って電撃を放ってくる。
「「あばばばばばっ」」
私と寝ていたいイエローさんは共にチュチュの電撃を受けて、身体中が痺れてしまう。流石に十万ボルトどころか電気ショックですらもなかったけれど、身体中に痛みが走った。
「こ、これがピカチュウの洗礼……」
「なっ、なにが起こったの……?」
「ちゅっ!」
チュチュは布団から出てご機嫌斜めのようで、尻尾でぺちぺちと叩いてくる。それでポケモンでお馴染みのピカチュウからの洗礼を受けた嬉しさとか、色々とごちゃ混ぜになった衝撃から正気に戻った。
「あっ、あの、離してっ!」
「ん……? ああ、ごめんね」
小さな両手でイエローさんを押して、どうにか退かそうとしていると離れてくれた。まったく、驚いた。起きたら年下の少女に抱きしめられて、その胸に顔を埋めてるとか社会的な死が免れない。
「なんで、こんなことに……?」
「イエローさんが私に抱き着いていたので、おっ、驚いたんです。わざわざ離していたのに……」
電流で無茶苦茶になった髪の毛を押さえながら、同じくぼさぼさになっているイエローさんに答える。
「それは……魘されてたからだよ」
「わっ、私が……?」
「うん。アリスちゃんが魘されてました」
確かに夢で星の精に吸い殺される場面を見ていた気がする。あの時は本当に死を意識した。一人だし、他の探索者の助けなんて期待できない。時間経過で殺されることは確実だったと思う。だから別の世界に逃げることを強行して、それで結果的に助かった。でも、最初にみつけた時にそのままポケモン世界に飛び込んだら、簡単に助かったのかもしれない。その場合はイエローさんと出会っていないと思うけど。
どちらにせよ、生き残ることはできたとは思う。でも、ここまで簡単にはいかなかったはず。私も流石に身の危機が迫った時以外は人間に魅了の魔眼を使うつもりはない。ポケモンの捕獲には便利だから使わせてもらうけどね。それに魅了の魔眼を使い続けると、後々酷いしっぺ返しが来ると思うし。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です。理由はわかりました。でも、恥ずかしいので止めてください。手を握るくらいなら、まだいいですけど……」
「子供なんだから恥ずかしがらなくていいのに……」
「私は大人です」
「そうだね。大人だね」
「ぜん、ぜん、信じてませんね」
イエローさんは私の頭を櫛で整えながら撫でてくる。完全に妹などの子供扱いだ。まあ、だいたい日本で110cmだと七歳ぐらいなので仕方がないかもしれない。けど、それを認めたらますますアリス化が進行していく。
それにもしかしたら、力を使えば使うほどアリスになるのかも知れない。でも、使わないわけにもいかない。そう考えるとポケモン世界というのは素晴らしい。ポケモンの力を私の、アリスの力の代わりに使うことで抑えられる。
そう考えると、本当は魔弾も弾幕もあまり使わない方がいいのだろうけれど、それだといざという時に死ぬし、自衛能力は必要。なにより、魔法を使いたい。だって、魔法だよ、魔法! ファンタジーの定番にして、最高の力! 旧作とはいえ、人形師のアリス・マーガトロイドになれたんだ。少しは楽しませてもらっても大丈夫なはず。
「はい、終わり。電撃を受けてもすぐサラサラのふわふわヘアーに戻った。ちょっと羨ましいです」
「イエローさんのも長くて綺麗ですけどね」
「なら、ボクのもお願いできますか?」
「……髪の毛は女の命なのではないですか? 私が触ってもいいんですか?」
「いいんですよ。お願いします。この水を使って、櫛で綺麗に梳いてください」
「はい」
布団の上で女の子座りをしたイエローさんの後ろに立ち、受け取った櫛で梳いていく。綺麗な金色に光り輝くかのような髪の毛を触っていると、どきどきしてくる。女の子の髪の毛を触るなんて機会、滅多になかったし。それに手に持って金色の髪の毛を梳かしていると、イエローさんの
「んんっ……すこし、くすぐったいです」
「ごめんなさい」
「髪の毛を梳かし終わったら、これで結んでください」
「はい。これで完成ですね」
「うん。それじゃあ、行こう」
二人で外に出て、おじいさんとおばあさんの下へと向かう。二人は縁側でお茶を飲みながら、庭のポケモンを見ていた。庭ではメタモンやドードリオ、バタフリー、ガーディ、キュウコンが遊んでいた。ガーディとキュウコンは預かっている奴だろう。池の中はわからない。
「おはよう。もう夕方だけど、どうするね?」
「お腹空いとるかね?」
「ボクはそんなに空いてません。アリスはどう?」
「私も空いてません」
「だったら、手伝ってもらおうかね」
「そうじゃな……ポケモンの世話か、内職。どっちがええかのぉ?」
内職かポケモンの世話か。そのどちらかだったら、ポケモンの世話かな。内職よりも今はポケモンと触れ合いたいし、覚えたいことも欲しい物もある。
「私はポケモンの世話でお願いします」
「そうかそうか」
「じゃあ、ボクは……」
「お主は内職じゃな」
「ええ~」
「頑張って」
「うう……」
「ほっほっほ。ほれ、アリスちゃん、こっちじゃ」
「はい。でも、玄関に靴があるので履いてきます」
「うむ」
おじいちゃんは縁側から外に出るので、私は玄関から靴を履いて庭に移動する。そこでおじいちゃんと一緒になってお仕事を教えてもらう。
「まずはポケモン達の食事の用意じゃ」
「はい。どこにあるんですか?」
「こっちじゃ」
庭に建てられた小屋に移動し、中に入る。そこは倉庫になっているようで様々物が置いてあった。おじいちゃんは蓋がしっかりと閉まる赤色の箱を開けて場所をずらしてもらう。私の身長でも中身は見える。中身は茶色のドックフードみたいな物だった。
「これがポケモンフーズじゃ。本当はポケモンそれぞれに合った奴を用意するんじゃが、ここでは預かるだけじゃから基本的にタイプ毎に用意しておる。こいつは炎タイプ用じゃ」
「炎タイプということは、キュウコンとガーディですね」
「そうじゃ。蓋の色や絵で判断しておくれ」
「わかりました。量はどれくらいですか?」
「体調によってかわるが、今日は元気じゃからこれくらいかの。餌入れはそこの棚じゃ。届かんじゃろうから、台を使うとええ」
「はい。ありがとうございます」
おじいちゃんに教えてもらった通り、台を用意して餌入れを取る。それから、餌入れを横に置いて台を両手で掴んで運ぶと、つまづいて餌箱に頭からダイブしてしまった。
「大丈夫かの?」
「は、はい……これぐらい大丈夫です」
頭を箱の縁にぶつけたせいで、きっとおでこが少し赤くなっていると思う。でも、気にするほどでもない。なので、台を置き直して今度は餌入れを持って乗り、中に入っているポケモンフーズを用意されていたスコップで取って餌入れにいれていく。
「うむ。そんなもんじゃ。人も一応食べられるから、食べてみるとええ」
「はい。はむ。うっ……」
無茶苦茶辛いし、ぱさぱさしている。すぐに身体から汗がでてきて、吐きそうになるのを両手で口を押えて我慢する。
「炎タイプは常に身体を温めておくと体調がよくなる。だから、食事もそんな風に辛い物などを好むのじゃよ」
「にゃ、にゃるほど……めっ、メタモンや鋼たゃいぷのポケモンフーズはどれがいい、れしゅか?」
「メタモンは基本的になんでも食べるからの。後はそれぞれの嗜好じゃな。鋼タイプは鉱石とか、石じゃな」
コストが凄くかかりそう。でも、仕方がない。伝説ポケモンを相手にするんだから、それぐらいのコストは必要経費と割り切ろう。
「ついでじゃから、色々と教えてやるかの」
「お願いします」
メモ帳が欲しい。そう思ったら
「そんな本、もっておったか?」
「は、はい。何時も持ち歩いているので……」
「そうか。それならええ。それでどうするんじゃ?」
「ここに教えてもらったことを書かせてもらいますね」
「かまわんよ」
「ありがとうございます」
嬉しそうに教えてくれるおじいちゃんの言葉を書いていく。メモ帳としても使えるみたいなので便利だ。
おじいちゃんに色々とポケモンの世話の仕方とか好みとかを教えてもらった。それを踏まえると、ある程度はゲームの知識が通用することが確認できた。例えばポケモンのタイプと相性とかね。
ポケモンにはそれぞれ、ノーマル、炎、水、電気、草、氷、格闘、毒、地面、飛行、エスパー、虫、岩、ゴースト、ドラゴン、悪、鋼、フェアリー、呪いがある。ただフェアリーと呪いはまだ確認されていない。それぞれ弱点や得意なタイプがあり、弱点をつくと効果が抜群で、大ダメージを与えられる。逆に得意タイプだとダメージを与えられない場合がある。これらはバトルではとても大事な要素となる。
これは基礎知識なので、ジュンサーさんのテストでも詳しくはないが、それなりに答えてはいたけど、確信は持てなかった。
知らない知識はやはり、ポケモンフーズの好みとか、どの栄養を与えればいいとか。ゲームではないので、現実的な問題もでてくるのだ。栄養だけでなく、体調や排泄の問題とかね。厄介なのは排泄物。これを考えると私はやっぱりメタグロスの運用があっている。ボーマンダも欲しいけれど、基本的にはメタグロスでいいと思う。
それとヒワダタウンに戻って、ガンテツさんが作るヘビーボールを手に入れないといけない。いや、いっそ作り方を教えてもらうといいかもしれない。これからポケモン世界は色んなところを回ることになる。一々ヒワダタウンに戻ってくるのは面倒だし、自分で作れるようになった方がいい。何せ、考えてみたらセレビィを捕まえるモンスターボール、私も欲しいからだ。アレがあればディアルガを捕まえられる可能性がある。しかし、ガンテツさんはセレビィのことであのボールを作ってくれないだろう。だったら、自分で作るしかないというわけだ。
「こんなもんじゃな」
「はい。ありがとうございます。大変勉強になりました」
「それはよかったわい。次は実際に餌をやろう。頼むぞ」
「頑張ります」
おじいちゃんと一緒に庭に出て、ポケモン達に餌をあげていく。その間にポケモン達が眠る場所の掃除や排泄物から健康状態を調べていく。やっていることって馬の世話とほぼ変わらない。ポケモンも生物なのだとしっかりと理解できた。
「めたぁっ!」
「あ、いらっしゃい、マザー」
私の色違いメタモンのマザーが寄ってきたので撫でてあげる。ピカチュウのチュチュと違って、スライムを触っているみたいで変な感じがする。そう思っていると、マザーがピカチュウに変身して抱き着いてきた。どうやら、昨日チュチュを抱いて寝たせいで嫉妬したのかもしれない。
「よしよし。良い子ですね」
ピカチュウに変身したマザーを撫でまわしていると、メタモン達がやってきた。そういえば、メタモンってゲームでは変身するのは目の前の、対戦相手のポケモンだけだったけれど、こっちではどうなのだろうか?
考えてみるとわざわざ対戦相手のポケモンに変身する必要なんてない。事前に別のポケモンに変身させて、そいつの特技を使った方が強い。
「マザー、少し実験を手伝ってください」
「めたぁ」
ピカチュウに変身したままのマザーをモンスターボールに戻してから、また取り出す。マザーはメタモンの姿に戻っていた。
「ふむ。モンスターボールに戻すと変身は解除されると……なら、変身する持続時間はどうなの? マザー、皆。キュウコンに変身。できる限り持続させて」
「「「めたもー!」」」
メタモン達の姿がキュウコンに変わった。私のメタモンは色違いが二匹、通常が六匹。合計八匹なので、ここには銀色が二体、金色が六体存在する。このキュウコン達を計測して、どれだけ変身していられるかを確かめようと思う。
「アリス、何をしているのですか?」
「実験です。イエローさん、時計を貸してくれませんか?」
「時計? ポケモン図鑑にあったかな」
「貸してもらってもいいですか? この子達の計測と使える技を調べたいですから」
「いいよ」
ポケモン図鑑を借りて、イエローさんの横で教わりながら操作していく。
―――――――――――――――――――――――――――――
キュウコン
図鑑:No.38
分類:きつねポケモン
高さ:1.1m
重さ:19.9kg
タイプ:炎
九本の尻尾にはそれぞれ違う神秘的な力が秘められているという話だ。
―――――――――――――――――――――――――――――
図鑑もメタモン達が変身した姿をキュウコンだと判断している。しばらくはこの状態で置いておこう。時間を確認したので、どれだけ姿を変えていられるかを調べる。それが終わればバトルしても問題ないかだ。
「それで、どんなことをやっているんですか?」
「変身の持続時間ですね。それさえわかればこれはかなり便利ですよ。モンスターボールに戻さずにそのまま連れていけばジム戦も楽ができます」
「ジムに挑戦する気なの?」
「この近くのジムは挑もうかと思っています」
ジムリーダーを倒せるかどうかはわからないが、ジムバッジを手に入れたらスキルポイントが手に入る。正直言って、スキルポイントは凄く欲しい。
「ポケモンバトル、ちゃんとできる?」
「できるとは思います。その為にメタモン達のレベル上げをしないといけませんが……」
「手伝おうか?」
「レベルが違いますし、勝負にならないと思いますよ?」
「負けてもレベル、上がるよ?」
「……それならお願いします。でも、今は持続時間を調べます」
「わかった」
ゆっくりとメタモン達を見ながら、イエローさんと一緒にポケモンの世話をする。途中でおばあさんに晩御飯を御馳走になった。温かいご飯をみんなで食べるとやっぱり美味しい。前の世界では一人だったし。どちらもコンビニ弁当だ。
キュウコンに変身できた時間は一時間だった。持続時間としては十分なので、続いてキュウコンが目の前に居なくても変身できるかを試した。結果、出来た。一度出会って何度も変身したらこれからも変身できるようだ。問題は変身した時に覚えている技はそのままで、成長しないということと、持続時間が三〇分になったことだが、どちらもどうとでもなる。
これは悪用できる。イエローさんの手持ちをコピーして、ジム戦をすればいい。ピッピの弱点は毒と鋼。ミルタンクの弱点は格闘。格闘タイプはイエローさんのゴローニャを見せてもらえばいい。毒と鋼をどうするか。最悪、プリンで押し切る。
「イエローさん、格闘タイプっていますか?」
「います。ゴロすけっていう子が」
「じゃあ、その子、見せてもらってもいいですか?」
「預けてるから、明日ならいいよ」
「ありがとうございます」
これで準備ができたので、さっそくポケモンバトルをやってみよう。イエローさんとの初バトル。
「マザー、相手は図鑑所有者。頑張っていくよ」
「めっ!」
「チュチュ、お願い!」
「ちゅっ!」
相手はピカチュウ。地面タイプがいいけど、流石に変身はできない。キュウコンに変化させて、炎の渦で持続ダメージをだしてから……あ、イエローさんバタフリー持ってるじゃん。
「変身、キュウコン。炎の渦!」
キュウコンになったマザーが炎の渦を吐いて周りを炎に囲ませる。イエローさんはチュチュを電光石火で走らせて回避する。
「チュチュ、空を飛ぶ!」
「マザーっ、バタフリーに変身して痺れ粉!」
「わっ! チュチュ、逃げて!」
炎の渦はまだあるし、それによって発生した上昇する温かい空気に痺れ粉をたっぷりと含ませて運ばせる。こちらも火傷でダメージを受けるけれど、痺れ粉を空中でもろに受けたチュチュは体勢を崩して落ちてくる。
「チュチュっ、電気ショック!」
「ちゅぅううううううううううっ!」
「うわぁっ!」
空から電気がバタフリーのマザーに命中して大ダメージ。マザーはあっけなくお目眼をぐるぐるにして戦闘不能になった。
「ボクの勝ちだけど、無茶苦茶しすぎです!」
「ごめんなさい」
マザーを抱き上げてから、傷薬を与えて治療する。やっぱり、ゲームと現実では違う。炎の渦で味方にダメージが入るなんてありえないし。ただ、やっぱり自力が低い。
「マザー、大丈夫?」
「めっ」
一応、返事はしてくれたので、このまま撫でてゆっくりとしていよう。ジム戦はバタフリーとゴローニャで行こう。いや、先に育てるべき600族を確保しにいくべきか。でも、海を渡らないといけないし、やっぱり先にジムかな。
「もうちょっとバトルの勉強をした方がいいかも。ボクもグリーンさんに教えてもらったから……」
「そうですね。やっぱり野生ポケモンと戦って訓練します」
「うん。それじゃあ……」
「イエローちゃんとアリスちゃんにお客さんよ」
「「お客?」」
二人で不思議がっていると、おばあさんに連れられてきたのはジュンサーさんだった。
「はーい。二人共、元気そうね」
「なにかわかりましたか?」
「わからないわ。ただ、子供一人ぐらいなら向こうに送ることぐらいはできるから、実際に連れていってみようってことになったわ」
「危険じゃないですか?」
「そんなに危険じゃないわよ。トレーナーなら向こうでも生活はできるしね。だから、アリスちゃん次第ね。それと向こうで協力してくれる人も手配してあるわ。島キングと言ってこちらでいうジムリーダーね。どうする?」
「私は行きます」
「行っちゃうんだ……」
「ごめんなさい」
「ううん、それがアリスのためだし、わかっています。記憶を取り戻すために必要なことだし……」
うん、罪悪感が半端ない。ただダンバルとタツベイを手に入れにいくためなんだけどね!
「大丈夫。向こうが終わったらこっちに戻ってくるよ。その時、また連絡するからね」
「アリス、ポケギア持ってないけど……」
「あ……」
「買えばいいわ。こっちからも連絡を取りたいしね」
「それじゃあ、明日買いに行こうか」
「はい」
「出発は明後日でいい?」
ガンテツボールは手に入らないけれど、ある程度目処が立ったら戻ってきたらいい。ジムバッジは必要だから、取りに来る。それにゲームと違って、ボールの中身の入れ替えとか、普通にできると思う。
「はい、大丈夫です」
その日はジュンサーさんも一緒になって食事をした。次の日は朝からポケモンの世話をして、皆でデパートに買い物にでかけて青色のポケギアを買ってもらった。
「これで何時でも連絡取れるね」
「何時でもではないですが、大丈夫だと思います」
「うん。あっちに行っても気を付けてね」
「はい。イエローさんもお気をつけて。って、すぐに帰るんですか?」
「それなんだけど、叔父さんに昨日電話したら今日なら、リニアのチケットが買えたらしいの」
「なるほど。お姉ちゃんにはご両親がいますし、早く安心させてあげた方がいいですね」
「ごめんね。本当ならついていってあげたいけれど……」
「大丈夫です。私にはマザー達がいますから」
「うん、そうだよね。それじゃあ、またね」
「あっ……」
二年後の事を伝えるか悩む。原作通りに進めば大丈夫だけれど、不安でしかない。
「どうしたの?」
「二年後。会いましょう。それまでにポケモンを鍛えていてください。今度は私が勝ちますから」
「楽しみにしてますっ!」
イエローさんの背中がリニアの駅に消えていくのを見送る。生き残る目的がもう一つできた。二年間、何が何でも生き残ってやる。その為にまず残り三日。勝負は船の上でのことになる。小麦粉を買っていこう。ちなみに移動で三日使ったのでこれ以上、準備はできなかった。
船に乗ってアローラ地方に向かっているアリスは八日ほど世界から消失した
運命のダイスロール! 残念ながらアリスは22を出したので何も置きません。1日、メタモン達と監禁されるだけです。残念。二日目のダイスロールは存在します。
感想ありがとうございます。励みになっております。
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